劇場公開日 2018年6月22日

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「いい加減徴兵の嘘はやめてほしい!」焼肉ドラゴン 曽羅密さんの映画レビュー(感想・評価)

1.0いい加減徴兵の嘘はやめてほしい!

2018年8月8日
PCから投稿

龍吉が「腕を返せ〜」と叫んだシーンは本来は感動を誘うシーンになるのだろうが、嘘を涙ながらに語る白々しさにあくびどころかおくび(ゲップ)が出そうだった。

いい加減当時の朝鮮人が徴兵されて戦地へ行かされたという嘘はやめて欲しい。

日本が朝鮮人を徴兵したのは1944年9月から、その兵士たちが訓練所に入ったのは1945年1月から7月までで、その後朝鮮半島や日本国内の「防衛部隊」へ配属されたが、ほとんど実戦経験のないまま終戦を迎えている。
それ以前は1938年から開始して毎年志願兵を募集していたのであり、その倍率が1938年が7.2倍、1939年20.1倍、1940年27.5倍、1941年45.1倍、1942には25万4273名の応募人数まで拡大したが結局合格したのは4077名にとどまったので倍率はなんと驚きの62.1倍である。
1943年は30万3394名の応募人数(東京ドーム5倍以上の収容人数)にふくれあがったが、合格者も6300名に増えたので倍率は48.1に下がった。
それでも50倍近い狭き門だったのだ。
不合格を悲観した自殺者騒動まで出している。
そのさまは当時の『大阪朝日・南鮮版』にまで記事として記載されている。

もうやめて欲しい!うんざりだ!

またいじめに関して、陸軍幼年学校出身のおじいさんにお話を伺ったことがあるが、たしかに戦前の小学生も今の小学生と変わらず仲間以外には残酷だったらしく「朝鮮人!朝鮮人!」と馬鹿にする風潮はあったようだ。
ただ先生に「同じ日本人なのだから朝鮮人と馬鹿にしてはいけない!」と諭されていたらしい。
必ずいじめ問題を絡めるのもなんだかな〜と思う。

在日朝鮮人による国有地の不法占拠問題だが、昔は千葉市の栄町周辺に国鉄の千葉駅があった。しかし拡張工事をしようにも戦後のドサクサで在日朝鮮人(ヤクザ)が駅一帯を不法占拠していたため用地確保が困難となり工事を断念、現在の場所に駅を移転したという情けないいわくがある。
千葉市会館の前には「ここに千葉駅あり」と書かれた石碑まである。
現在栄町には朝鮮系金融機関のハナ信用組合千葉支店があったり、千葉随一の風俗街としても有名である。
筆者は以前千葉市に住んでいて千葉劇場という映画館や千葉市美術館のためによく栄町へ足を運んでいたので雰囲気を知っているが、旧パルコ周辺から少しそれるだけで千葉神社周辺であっても活気がなく廃れている。
札幌、新潟、北九州、浜松などの政令指定都市の中心駅へは行ったことがないが、政令指定都市の中で千葉駅周辺が一番廃れているように思える。

本作の龍吉は本当に日本人に騙されているのかもしれないが、千葉市の例を挙げるまでもなく現在まで残る在日朝鮮人不法占拠の問題は全国にある。

映画には北朝鮮帰還事業も絡むが、当時の朝日から産経まで全ての新聞が「北朝鮮は天国」とあおって在日の北朝鮮帰還を後押ししたし、当時の政府としてもかさばる生活保護費と日本人の6倍にも及ぶ高い在日の犯罪率を苦慮していたので渡りに船の側面があった。
結果は、天国ではなく地獄であったことは今や周知の事実である。

本作の監督のチョン・ウィシンは脚本を担当した『血と骨』にも北朝鮮帰還事業を絡めていたので、なんらかの思い入れがあるのかもしれない。

徴兵の嘘にうんざりする度:10

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曽羅密