バッド・ジーニアス 危険な天才たち

ALLTIME BEST

劇場公開日:

バッド・ジーニアス 危険な天才たち

解説

中国で実際に起こったカンニング事件をモチーフに製作されたタイ映画で、同国で大ヒットを記録したクライムエンタテインメント。天才少女を中心とした高校生チームが世界規模のプロジェクトに挑む姿を描いた。小学校、中学校と優秀な成績を収め、その頭脳を見込まれて進学校に特待奨学生として転入を果たした女子高生リン。テストの最中に友人のグレースをある方法で手助けしたリンの噂を耳にしたグレースの彼氏パットは、試験中にリンが答えを教え、代金をもらうというビジネスを持ちかける。さまざまな高度な手段を駆使し、学生たちは試験を攻略。リンの売り上げも増加していった。そして多くの受験生の期待を背に受けたリンたちは、アメリカの大学に留学するため世界各国で行われる大学統一入試「STIC」攻略という巨大な舞台に挑むが……。

2017年製作/130分/PG12/タイ
原題:Bad Genius
配給:マクザム、ザジフィルムズ
劇場公開日:2018年9月22日

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映画レビュー

4.0スマホが物語を面白くした例

2018年12月24日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

興奮

日本は学歴社会だと言われるが、実はどこの国も同じである。学歴不問の国などあるのだろうか。学歴を巡る葛藤はどこの国でも同じなゆえに、これは世界で通用する普遍的なエンターテイメントになった。
見事なアイデアのカンニングに舌を巻き、いざ発覚しそうになった時の駆け引きが見事。最後まで目の離せない展開に唸った。LINEの使い方も効果的だ。スマホは物語をつまらなくすると言う人は未だにいるが、この映画ではスマホが物語を一層盛り上げている。

父子家庭で貧しい主人公は天才。周囲の金持ちのクラスメイトは楽して得点を稼ごうとカンニングを持ちかける。金のない者は知略と努力で這い上がるしかない、金持ちは金だけで同じ得点が変えてしまう。社会の理不尽な縮図そのものである。主人公やもう一人の天才、バンクたちが自分たちのためだけの努力が許される日が来てほしい。そんじゃない社会は何かがおかしい。でも世界中にそんなおかしさは蔓延しているのだ。

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杉本穂高

4.0A級のカンニング・(ちょっぴり社会派)・エンタテインメント!!

2018年9月27日
PCから投稿
鑑賞方法:試写会

笑える

楽しい

カンニングが映画のテーマになったのはいつ以来だろう!?以前、「あなたが考える秘密のカンニンク法は?」と聞かれた時、「答えをオブラートに書いてばれそうになったら飲み込む」と答えて笑われたことがある。そんな呑気な時代だったのだ。しかし、要するに、学力優秀な生徒から答えを伝えてもらえばいいのでは?というのが、タイ発最新カンニング映画の提案だ。本作の見せ場は、どんな方法で、どう伝え、さらにそれをどう拡散していくかで、何しろ、舞台は全世界共通の大学共通入試。なので、なんと時差が回答の伝達&拡散に味方してくれる。詳細は避けよう。でも、アイディア、展開力、そして、演じる若手俳優たちの洗練度は、とりあえず日本以上。仕上がりのセンスには太鼓判を押せる。また、カンニングがビジネスになり得るタイ社会のシビアな現実にもしっかり目配せする社会性にも。これはA級のカンニング・(ちょっぴり社会派)・エンターテインメント。是非、お見逃しなく!!

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清藤秀人

4.5タイの正義と人間の正義の間で揺れるリン

2024年3月19日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

ストーリーが面白い上に凝ったショットや、少し時間軸をいじる構成、音楽など、楽しませる工夫が満載で、そこから生まれるスリリングさは最早クライムサスペンスのそれである。タイ映画らしいコミカルさを僅かに残しているのもいい。
緻密な犯罪計画を立てるが実行する能力は素人レベルというアンバランスもスパイスとして効いている。
あと一押しあればオールタイムベストに選出するレベルで面白かった。
しかしその一押しは私のわからないところに存在していたようで、少し残念。

観終わって、これはもしかしたらタイの格差問題を扱っているのではないかと考えた。調べてみたところ、やはりタイの格差はかなり問題なようだ。あとは教育問題もかな。

主人公リンは父親の負担だけを考える優しい人だった。それが裕福な家庭の生徒ばかりが通う学校に学力を買われ入学したことで変わり始める。
学校は寄付という名のワイロを受け取り、裕福な家庭の親や子は物事を全て金で解決しようとする。挙げ句の果てには自分さえ良ければあとはどうでもいいという態度なのである。
そんな中にあってリンは自分の能力である学力を使いお金を稼ぎ、その事で常に悩み続けるが、咎められる事は中々受け入れられない。
金で利益を得る者が正義ならば、学力で利益を得る者だって許されるはずというわけだ。
つまり、現実のタイに対して逆説的に、ズルしたヤツが富を得ることが当たり前の正義のような社会はおかしいだろと突きつけているのだ。

この作品にはお金持ちの子か高い学力を持つ子しか出てこない。
作品に登場しない金も学力もないが誠実な普通の人々。搾取され虐げられている普通の人々。そんな普通のタイ人を代弁するような作品で、観ている間に理解できていればもっと楽しめたろうに。

とまあ、これが私にとっての最後の一押しだったわけだが、タイの社会問題まで知識はなかったので仕方ない。
とりあえず、余計な知識などなくても充分過ぎるほど面白いから。

誰も銃を所持していないクライムサスペンス。

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つとみ

4.0すごいスリリング!

2024年2月23日
スマートフォンから投稿
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まゆう
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