ビューティフル・デイのレビュー・感想・評価
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行方不明者捜索のプロ
主人公(ホアキン・フェニックス)は怖いもの知らずで金づちを武器に、行方不明者捜索を生業にしていた。
ある政治家から拉致された娘を取り返して欲しいと依頼があり、売春宿にいた少女を救出する。
しかし、その政治家が・・・。
ホアキン・フェニックスの異様な迫力にタジタジ。
映画通が好みそう
原題「You Were Never Really Here」が、物語的にもしっくりきました。第三者目線で自分のことをYouとしていると仮定すると、自分が2人以上(母に優しいじぶん/殺し屋の自分/小さい頃のジブン)いることを示します。時折、心に表れる小さい頃のジブンは、今のじぶん/自分を苦しめる。でも捨てることはできない。自分の一部だから。
少女に“ジブン”を重ね、少女を救うことで“ジブン”を救った。あの頃クローゼットで泣いていた何も出来なかった弱い“ジブン”がいなくなった。そこから見える景色が変わり、見たことのない景色=美しい日が訪れた。
その景色を見たとき(本当のあなた(自分)はそこにはいなかった)と感じたのではないかと思いました。
心情の描写は丁寧で美しいと思いました。
ビューティフル!
映像、演技、物語、音楽、どれも最高。
セリフは少なめだけど、ささいなシーンにも情報量が多く、時間も短めなため、スタイリッシュでスキのない映画でした。
オーソドックスと言えばオーソドックスな気もするけど、ちょっと見たことないタイプの映画で大満足。
「レオン」のカウンター的演出
リン・ラムジー監督作は初めて。
レビューを読むと「レオン」を引き合いに出している事が多いので、そのつもりで観たら全然違った。
「大人の少年と少女の物語」という部分は一緒だけど、レオンがイノセントな存在として描かれているのに対し、本作のジョーは過去の傷のせいで少年時代から抜け出せずにもがいているし、レオンとマチルダは(精神的)恋愛関係だけど、本作のジョーとニーナは同じ傷を負った鏡合わせの存在として描かれてる。
あと、ラムじー監督は安易なカタルシスを許さず、ジョーをヒーローにしないよう細心の注意を払っているように見えた。
油断を許さない映画
かなり難解だが、不必要に難解ではなくすべて画面上に描かれているので油断したとたんにストーリーやテーマを見失う。しかし画像の美しさと音楽とのマッチメイクだけでお釣がくる濃密なる一本。
You were never here
退廃的な世界観を映像と音楽が美しく彩っていて、引き込まれました。
一体いつからだったろうと、フラッシュバックで現れる主人公の強烈なトラウマを拾いながら観ると、彼の感じる恐れが汲み取れます。
家庭内暴力や中東への出兵、移民の取り締まりなど。
どれも自身の存在が足りず、助けることが出来なかった過去の絶望感が、彼を暴力へと突き動かすのと同時に蝕んでいるのが伝わってきました。
ほんと原題にある通りHe was never hereって感じで...
ただこのままラストまでいくかと思いきや、いいかたちで裏切ってくれたあたりがよかったです。
ほんと多く語らず、体現しきったホアキンフェニックスと脚本が素晴らしかった!
自分の感情をうまく出せない人間と感情を失った人間
幼少期からのトラウマを持っている元軍人で殺し屋の男と家出した少女
残虐に人を殺していくシーンと母親との生活シーンに時折入る幼少期のトラウマ映像が心に突き刺さる。ジョー(ホアキン)の心がずっと泣いていた…
今日はビューティフルデイ
タイトルの意味は?
え、、?
なんでこんなに評価が高い、、?
理解出来なかっただけなのだろうか
ビューティフルデイの意味がずっと分からないと思っていたが最後の最後、
今日は良い天気だね
そうだね良い天気だね
で終わり。
少女を助け出す物語はリーアムニーソンの○○時間のほうが断然スカっとする
これで2時間超えだったら耐えられない
少し良かった点は、、
人殺す武器もトンカチって、、🔨
銃じゃないところが海外らしくなくてそこだけ。
素人には理解出来ない内容かも。
普通こうは撮らない。割り算し過ぎ
リン・ラムジーの作品は初めて。なかなか作家性が強く、普通この脚本(もラムジー)をこうは撮らない。俺の知っている範囲では初期北野武作品に一番似ている。武の言う「映画は因数分解」的な編集、間接的に映される暴力シーンなど。ただ、本作は割り算をし過ぎのように思う
もっと足し算や掛け算をしてもいい。本作があえて省略した、そこにこそ映画的興奮があるのでは?まあ当然、監督はそんなことをわかった上でスカしているわけであって、言っても詮無い。最後には溜飲は下がるけど、カタルシスは感じないというバランス、俺は本作だけでお腹いっぱいかな
とはいえ、意外性のある展開や描写もいくつか見られるし、90分退屈することなく鑑賞したのは確か。三宅隆太監督が言うところの心霊映画でもあって、ラストでは心の時計が進んで意外とポジティブ。ホアキンの演技、ジョニー・グリーンウッドの音楽も毎度のことながら流石
一見不気味な男
なのにホアキンフェニックスのあのじめじめした色気と存在感はなんなんですかね。俳優自身はもちろん色気があるけど体格の良い髭もじゃ風貌で美しいと思えるのは不思議な感じでした。
頭を撃ち抜く自虐的な自傷願望といい少女の呆気ない不意打ち、八方塞がりの気怠さと焦燥感。
強い、強いのにどうしようもなく弱い自分に打ちのめされる。
もう少し見せてくれたっていいのになって正直思ったけど何もかもが美しかった。
死にゆく男性が人肌の恋しさ死への恐怖故に手を握り合って逝く、あの優しさに胸打たれた…
圧倒的なホアキン・フェニックスの存在感
リン・ラムジー×ホアキン・フェニックス!実に強力なタッグだ。カンヌでは男優賞と脚本賞を受賞したとのこと。
軍隊時代のトラウマが原因か、異常な暴力性と優しさを合わせ持つ、心が壊れた主人公を演じるホアキンの存在感は無敵だ。
行方不明の少女を探し生計を立てるも、母親との実に真っ当な関係性が泣かせる。
ホアキンの心の振れを増幅させるが如きラムジーの演出はやはりインパクトがある。単なるバイオレンススリラーに留まらない傑作だ。
『愛はかげろうのように』の引用は凶悪!あと邦題のセンスが素晴らしい!
NYの片隅で年老いた母と暮らすジョーは過去のトラウマに苛まれながらも行方不明となった少女を見つけて親の元に帰すことで生計を立てていた。ある日上院議員のヴォットに引き合わされたジョーは行方不明になった娘ニーナを救い出し誘拐した連中を痛めつけて欲しいとの依頼を受ける。ニーナが売春宿にいることをつきとめたジョーはハンマー一つで乱入し難なくニーナを保護するが、ニーナは感情を失っていた。裏寂れたモーテルでヴォットを待つ二人はテレビでヴォットが飛び降り自殺をしたというニュースを見てしまう。
鎮痛剤を手放せないほどに重いジョーの抱えるトラウマはボロ切れのように放り込まれるフラッシュバック映像で暗示されるのみ。物語を導くような台詞もなく、過酷な運命に晒されながらも感情を露わにすることのないジョーとニーナがただただ美しい。全編血塗れで明け透けなバイオレンスがのたうち回っているのに直接的な暴力シーンはほとんどなく、黒ずんだ血の海に沈んだ死体があちらこちらに転がっている様は氷のように冷たい。サントラの使い方が独特で、とりわけシャーリーンの『愛はかげろうのように』の引用は凶悪。ホアキン・フェニックスが醸す哀愁とニーナを演じるエカテリーナ・サムソノフの美しさがとにかく印象的。この映画にこの邦題をつけたセンスとチャレンジには頭が下がります、素晴らしいです。
大きな男が震える様は
あなたは今までに一度も此処にはいたことがなかった。
You were never really here という原題を頑張ってニュアンスを掴みたい感じで訳するとこんな感じかなぁと思います。
大きな音の映画は苦手なほうだけど、この映画の音は嫌いじゃなかった。
体の大きな男が、自殺願望を抱えていて、うまく生きられない様が切なかった。
母親との関係はそんなに悪いように見えなかったから、フラッシュバックしていたのは父親の暴力かな?
机の下に隠れる姉か妹のこわばった表情、お皿の割れる音、見ている側のトラウマも刺激されました。
家出少女を回収に行ったら、警察に家出少女を奪われ、依頼人である家出少女の父親、もともとの仕事仲間から、母親まで惨殺されていて、誰になんで狙われるかは不明なまま進みます。
そしてジョーがなぜ家出少女を助けることに固執したかも不明です。
ある情報から無理やり読み解くと、家出少女を助けることはかつての自分や、姉妹を助けることなのかなーってこと。
家出少女とダイナーにいて、殺される妄想をしたシーンは、え、マジで殺された?と思って、ひぃって声が出ました(隣の方すみませんでした)。
説明のない進行も嫌でなくて、生き残った二人の関係などもよくわからないけれど、なんかちょっと救われた感じがしました。
ジョーが目を開いたまま、涙をぽろりと落とすシーンは、こっちも同じように涙が落ちました。
この涙が何か、私は説明をする術がありません。
言葉で掬えないものが、水になってこぼれたのかもしれません。
家出少女ちゃんが、すっごくかわいかったです。
緑色のグミ
ホアキンフェニックス
毒気が増しましたね〜
BGMが合ってましたね
好きですね〜この感じ‼︎
台所で寝そべって
母親を殺した男の最後を
手を繋ぎながら看取るって不思議なシーンでしたね
オリビアニュートンジョンの曲
あんな詩だったんですね
違いました。
シャーリンでした(笑)
小鳥がさえずり幸せね〜みたいな歌だと思ってましが
全然違う(笑)
武器がハンマーとか映像も好みなのですが
もっとハードなシーンが欲しかったです。
内容的にはイマイチ乗り切れませんでした。
ラストも
微妙だったな
残虐性の理由
ハンマーを使う仕事人。シンジケートからの救出劇。政治家と裏社会の一体構造。イラクかアフガンでの後悔しか無い体験。幼児期の恐怖体験。救い出せなかった女性たちの無残な光景。軽い自殺願望と倒錯的自傷行為。逆説的タイトル。非音楽的B G M,予想し得る中での最悪を辿って行くストーリーライン(主役を除き)。
構成要素を挙げてくと、やはり陳腐感は否めないし、心かきむしる様なメッセージもないんだけど、共感はおぼえる。
ラストの朝食の場面。あのまま終わってたとしても普通に受け入れてしまっただろうし、そこで、今日は良い日よ、なんてセリフで完結するのかとも思いました。
彼の残虐性の理由は、自分自身を叩きつぶしてしまいたいから。ニーナは知事の喉を掻き切りながら、食事を取ります。男と同じ心理まで行き着いたことを示唆している様にも見え。だから最後の、今日は良い日、の言葉の真意が見えない。
いずれにしても、過去エピソードが解りにく過ぎ。進度、遅すぎ。この類の過去作と比較されるのは不可避でしょう。あの二作とは心のどっかで比べてしまう。
むしろこの後の、「ほぼ終わってる二人の逃避行」の方が、気になってしょうがないんだが。。。
濃密な展開に溺れる
人の心に潜む闇を鋭利に切り取る、刀のような作品。濃密に展開していく物語を彩る能動的な音楽もこの映画を鋭くする。
一つ一つのショットが美しく、まさにビューティフル。
現実的で、それでいて現実から逸脱する矛盾すら魅力的で、溺れていく。
異色作
一体今何が起きているのか、十分理解できないシーンもあったがフラッシュバックを上手く交錯させてセリフの少ない主人公の心を見事に表現している。孤独な男と全てを失った少女、二人の演技力も素晴らしい。最後のシーンでの少女の存在にはゾクッとした。
2018-140
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