ウィンストン・チャーチル ヒトラーから世界を救った男のレビュー・感想・評価
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危機を乗り越えた政治家
1940年5月9日~6月4日までの、ドイツがオランダ、ベルギー、ルクセンブルク、フランスへ侵攻したことに対して、イギリスがどのように対応したのかが描かれています。
イギリス国内では、野党労働党党首であるクレメント・アトリーは、挙国一致政権に協力する条件として、ドイツに対して宥和政策をとってきたネヴィル・チェンバレン首相に、辞任を要求します。
ネヴィル・チェンバレン首相は、辞任を決意し、ハリファックス子爵を首相に推薦しようとします。
ハリファックス子爵は、庶民議員ではないこと、宥和政策に反対し、徹底抗戦を考えているウィンストン・チャーチルを排除するために、首相になることを断ります。
ネヴィル・チェンバレン首相は、国王ジョージ6世に、辞任を伝え、後任にウィンストン・チャーチルを推薦します。
国王ジョージ6世は、ウィンストン・チャーチルを首相に任命しますが、納得はしていません。
ウィンストン・チャーチルは首相になりますが、宥和政策を推進するネヴィル・チェンバレン枢密院議長やハリファックス外務大臣から、宥和政策を検討さえしないことを理由に、辞職するように追い込まれます。
ウィンストン・チャーチルが辞職すれば、ハリファックス外務大臣が首相になり、再び宥和政策を進めることができるということです。
イギリスの首相は、庶民院に内閣不信任案が提出され、庶民院で内閣不信任案で可決されると、総辞職するか、庶民院を解散し、総選挙を行います。
イギリスの首相は、庶民院に内閣不信任案が提出されないように、庶民院で内閣不信任案が可決されないように、権力を行使しなければなりません。
イギリスの首相は、閣僚が辞任することをきっかけに、庶民院に内閣不信任案が提出されないようにします。
イギリスの首相は、閣僚が辞任することが避けられないなら、閣外大臣、庶民院議員の支持を得て、庶民院で内閣不信任案で可決させないようにしなければなりません。
ドイツ軍が侵攻を開始している状況では、イギリスの首相は、庶民院で内閣不信任案で可決された場合、庶民院を解散し、総選挙を行う時間はなく、総辞職するしかありません。
ドイツ軍が侵攻を開始している状況では、イギリスの首相は、ドイツ軍と軍事的に戦いながら、イギリスの閣僚や議員と政治的に戦い、ドイツ軍に対して軍事的に勝ち、イギリスの閣僚や議員に対して政治的に勝たなければならないということです。
この間にも、戦局は悪化し続けます。
1940年5月10日、ドイツ軍の装甲師団主力のA軍集団は、小型でガソリンエンジンを搭載したI号戦車、II号戦車で構成され、アルデンヌ森林地帯を抜け、Ju87シュトゥーカ急降下爆撃機による正確な支援爆撃を受けて、ムーズ川を渡り、敵国のガソリンスタンドを補給に利用し、早い速度で進軍し、連合国軍の背後に回り、攻撃することで、連合国軍を総撤退させ、英仏海峡を目指します。
ドイツ軍の空挺部隊は、防御陣地に降下して、爆破し、歩兵主力のB軍集団が防御陣地を制圧し、ベルギーとオランダに侵攻しました。
ドイツ軍のC軍集団は、マジノ線に侵攻し、マジノ線の要塞群に立てこもるフランス軍守備隊を釘づけにしました。
1940年5月15日、ドイツ軍の歩兵主力のB軍集団は、オランダを占領しました。
1940年5月16日、ドイツ軍の装甲師団主力のA軍集団がイギリス軍とフランス軍の背後へ回り込んだことを知らされたイギリス軍とフランス軍は、総退却を開始し、機動力に勝るドイツ軍のA軍集団にパリ方面への退却を阻まれ、イギリス海峡方面へと退却しました。
1940年5月20日、ドイツ軍の装甲師団主力のA軍集団は、英仏海峡に到達し、イギリス軍とフランス軍を包囲しました。
1940年5月26日、ドイツ軍の装甲師団主力のA軍集団は、カレーを陥落しました。
1940年5月28日、ドイツ軍の歩兵主力のB軍集団は、ベルギーを占領しました。
ウィンストン・チャーチルは、ダイナモ作戦、いわゆるダンケルク撤退戦を行い、庶民院、ラジオ、閣外大臣、再び庶民院で演説をすることで、軍事的、政治的な窮地を切り抜け、イギリスを勝利に導き、戦勝国として、国際連合安全保障理事会で拒否権を持つ常任理事国にしました。
チャーチルの伝記をちゃんと読みたいと思った。
ゲイリー・オールドマンの演技が良いのかチャーチルの人間性に惹かれるか、ノーラン監督の「ダンケルク」観た後だからか、良かった〜
「ダンケルク」「ヒトラー 最期の12日間」あたりを見ておくとなお感じるところあるのでお勧めします。
指導者たるもの、かく、あるべし。
戦争映画ではありますが、戦闘シーンは皆無です。
闘いの武器は言葉。言葉だけを武器に、世界大戦を勝利に導いたチャーチルの物語です。
指導者たるものの胆力と努力、そして奥さん以外には決して見せない苦悩が観客に痛いほど伝わってきて、勇気を貰える、そんな作品でした。
当時の国際情勢は、現代のわが国を取り巻く国際情勢とソックリ二重写しに見えるだけに、いろいろと考えさせられる点が多かったです。
大陸には強大な独裁主義国家があります。
また大陸の端には友好国があるものの、その友好国は優柔不断でヘナチョコで大嘘つきで、カラキシ頼りになりません。そういう情勢下なのです(フランスのことです)。
チャーチルは経験しました。
いちばん手助けを必要としている瞬間に、同盟国であるはずのアメリカからも冷たく突き放されてしまう仕打ちを。
結局のところ、島国の住人は、単独で対峙する決意を試されるのでした。
私たちにもまた、大陸の強大な独裁主義と対峙する決意を試される瞬間が刻一刻と近づいているからこそ、この映画に深く共感するのだと思います。
その時に、チャーチルのような胆力の座った指導者を、私たちは持ち得ているのでしょうか。
Never, never, never, never give up.
第2次世界大戦最中のイギリスの攻防を描いたお話。
1940年の5月に焦点を当て、1日1日という動きが激動だったかを再現しています。
65才という年齢で首相になったチャーチルを演じるゲイリー・オールドマンの迫真の演技。
後から、アカデミー賞主演男優賞受賞作品だと知り納得しました。
自分の国の転覆を自分達の決断で乗り切った姿。
これが政治家だと思う。
感情が
前半は歴史資料を見せられているかの退屈さがあったものの、いつの間にかハマり胸が熱くなり、涙目に💦💦💦
電車内の話はフィクションみたいですが、どこかの国の政治家さんも国民の声聞いて欲しいなぁ~😅
※1ヶ月前(鑑賞日)に書いたレビューですが、政治家の行動が全く変わってない事に唖然💧
2020/5/20
ヨーロッパにおける世界大戦
第二次世界大戦、ドイツ🇩🇪ナチス側からの映画は観たことがあってもイギリス🇬🇧側からは観たことないかも。チャーチルのこともダンケルクのこともよく知らないので半分くらいまでちんぷんかん😩チャーチルが落ち込んでしょげているところに国王が訪ねてきた辺りからは面白かった(わざわざ国王が来るかなあ、とは思ったが)
後でチャーチルとダンケルク、少し調べてみたが、やはりこういう映画はある程度わかっていた方が理解できるかな、ちょっと失敗💦(機会があったらダンケルク観てみよう)
チャーチルが電車に乗って市民と語り合うシーン、感動した。安倍さんも電車に乗ったりスーパー行ったりして一般市民の生活体験してみてよ!と思ったのだが、あのシーンはフィクションとのこと。なんだ、ガッカリ😞
ゲイリーオールドマンと知っているからなんとなくわかるけど、知らなかったらわからない、特殊メイク凄い!チャーチルの映像も見たことがないので似ているかもわからないけど、きっとああなんでしょうね!
観てよかった
一言。「あっという間の125分」。
◎よかった点◎
・チャーチルが首相就任した1940年5月10日を軸に、日付をカウントダウンしていく様が。
アクセントがあっていい。
・65歳という当時では高齢の首相。酒と葉巻をかかさず、秘書のタイプ音がうるさいと怒る。
官邸に帰れば妻に「生活費が足りない」と怒るあれ、頭が上がらない。
「こんな爺さんやだわ」と思いながらも、どこか惹かれてしまう魅力。
まさにゲーリ・オールドマンぴったり。アカデミー賞主演男優賞も納得。
・融合ではなく、最後まで戦う。そのために自分は首相の椅子に座っているんだ!。
と議会に訴えていく場面は、その当時の状況を垣間見れて。
なるほどとうなづくこと多し。
・チャーチルの言葉が、随所でキラッと光る。
その迫力ある演説ぶりには、聞き惚れるところが何回も。
1963年自身の回顧録で、ノーベル文学賞を受賞したのもなるほどなあ←映画には出てこない。
△いまいちな点△
・個人的にはないですが。
政治の話なので、戦いのシーンはない。人によってはどうかな。
⭐️マーカーワード⭐️
「成功も失敗も終わりではない。肝心なのは続ける勇気」byチャーチル
It is the courage to continue that counts
序盤は不覚にも寝てしまったが中盤から一気に引き込まれた。
チャーチルが西洋の人に愛されている理由がよくわかる映画だった。
To every man upon this earth Death come soon or late; And how can man die better Than facing fearful odds , For the ashes of his fathers, And the temples of his Gods.
門の守り手であった勇敢なホラティウスは言った。「地上のあらゆる人間に遅かれ早かれ死は訪れる。ならば、先祖の遺灰のため、神々の殿堂のため、強敵に立ち向かう以上の死に方があるだろうか。かつて私をあやしてくれた優しい母親のため、我が子を抱き乳をやる妻のため、、
誇りを失った国家で生きるくらいなら、戦い尽くして血の上に倒れるべきだ、というのがイギリス国民の総意。ヨーロッパ的な考えだと府に落ちた。
日本もかつてはそうであり、まさに第二次世界大戦でシミュレーション下では敗戦が確定していたのに、朝日新聞や閣僚がひた隠し、煽り、とてつもなく多くの犠牲者を出した。
イギリスは戦い尽くして勝ち、日本は戦い尽くして負けた。
両国民の根底にある気持ち、止むに止まれぬ情動、誇りは同質である。
チャーチルは英雄で、東條英機は悪者、そんなことはないのである。
俺はライトウイングでも何でもないが、その気持ちは分かる。両国の根底にある気持ちは同じなのだ。
自分の気分が変えられない奴に、世界を変えられるわけがない。
最後にこの言葉を。
Success is not final, failure is not fatal. It is the courage to continue it counts.
成功も失敗も終わりではない。肝心なのは続ける勇気だ。
チルを
型破りこそのカリスマ
型破りであるがゆえにカリスマであるように感じた。ドイツの侵略が激化するにつれイギリス議会において高まる対独宥和論に背き徹底抗戦を表明したからこそファシズムに勝利することができた。終盤の地下鉄のシーンはフィクションだったようだけれども、チャーチルの人間性が非常に強調されている。あとこれまで映画においてメイクに注目したことはあまりなかったが、今作のオスカー賞メイク部門受賞で確かにメイクの迫真ぶりの凄さに感心した。
少しだけ反発を感じますが、映画としては流石です。
第二次世界大戦勃発直後のイギリス。急遽首相に任命されたチャーチルの苦悩を描く物語。
映画「ダンケルク」は鑑賞していますが、イギリスがここまで追い詰められていたとは知りませんでした。
圧倒的なナチスドイツ軍、就任時には既に戦況は極めて不利、そして和平交渉の圧力。チャーチルの苦悩が画面から滲み出ています。
ナチスの残虐さを考えると、「徹底抗戦」の判断は間違いなかったと思います。結果として勝利していますし・・・
ただ、和平交渉の選択が間違いだとも思いません。寧ろ、その当時の戦局を考えると、正しい判断のようにも感じます。敗戦が確実視される状況で、プライドや愛国心だけを頼りに国民を死に追いやるなど言語道断です。
地下鉄内での市民の声を聴くことは、本当に正しかったのでしょうか。年端のいかない少女に徹底抗戦を叫ばせるのは正しかったのでしょうか?戦前の日本でもそうですが、愛国心で高揚し群集心理を患っている人々の声は、極めて危険だと感じます。
少し一方的な描き方に反感も覚えますが、それでも流石アカデミー賞受賞作品です。その演技と迫力は流石の一言でした。
全貌は不明
抗戦か融和かの混迷期の議会を切り出しているだけなのでチャーチルの全貌は解らない、はたまた映画のチャーチル像が実際の人物ととっていいのか浅学の身にはよく分からないが史実をなぞってはいるのだろう。
ダンケルクの救出作戦はクリストファーノーラン監督の同名映画や「人生はシネマティック」にも描かれていたので官邸側の視点での裏話は興味深かった。ヒットラーの増長を許したチェンバレンらの宥和政策が間違いであったことはノーベル賞作家カズオ・イシグロ原作の映画「日の名残り」でも伺うことができる。
チャーチルといえば晩年のブルドッグ顔のイメージだったので辻一弘さんのメークは綺麗すぎる気もするがゲイリー・オールドマンが直々に依頼しただけあってアカデミー賞(主演男優賞とメークアップ賞)を取ったのは朗報だった。
ヒットラーをして「戦争挑発屋」と言わしめたチャーチルの一面を伺うことができたものの感情移入するほどの共感はもてなかったのは政治家特有のうさん臭さなのか波乱万丈の半生を描くには映画の時間が足りなかったせいなのか。あれだけ酒浸りで葉巻を始終くわえていても91歳まで長生きしたのはすごい。大英帝国の復興を夢見たチャーチル、戦争には勝利したものの米ソ二強が台頭しただけに終わってしまったのは誤算だったろう。EU離脱問題で揺れている英国議会をみるにつけ、やはり英国人はドイツ主導が気に入らないのだろうかと思ったりもする。
今までとは違ったゲイリーが見れた
映画「ウィンストン・チャーチル ヒトラーから世界を救った男」特殊メイクはしているもののゲイリー・オールドマンってこんなに優しい顔してたんだと思った。地下鉄に乗り国民の声に耳を傾け、悩み苦しみ熱く演説をするウィンストン・チャーチルに感動した。
【ウィンストン・チャーチルの首相就任時からダンケルクの戦いまでの27日間を感動的に描いた作品。】
-クリストファー・ノーラン監督の「ダンケルク」の記憶も新しい中、あの戦いを決定したチャーチルの苦悩の決断までを生々しく描いた作品である。-
◼️感想
・歴史ものとしては出色の作品であると思う。
・ゲイリー・オールドマンが辻一弘さん(今作で第90回アカデミーメイクアップ&ヘアスタイリング賞受賞)の技により、目意外は全く面影が無い中、圧倒的な演技で(私は、途中から本物のチャーチルとして鑑賞)念願のアカデミー主演男優賞を受賞した作品。
・妻、クレメンティーを演じたクリスティン・スコット・トーマスと個人秘書エリザベス・レイトンを演じたリリー・ジェイムスの凛々しい姿も印象的な作品である。
<2018年3月31日 劇場にて鑑賞>
絶対に降参しない。和平は結ばない。
ヒトラー率いるドイツがヨーロッパを制圧する中、首相就任からダンケルクの戦いを経て、イギリスの確固たる立場を言葉として戦場に挙げるまで、チャーチル首相の数日を描く。
はっきり言って私は吹き替えでなければ観る気は無かっただろう。前半はかなりつまらないし、チャーチルは(失礼だと承知で語るが)だらしがないタヌキ似のじじいであるw
ゲイリー・オールドマンの魅力とダンケルクの戦い等の歴史を知らなければイギリスの立場上の話の為、正直つまらないと思います。
私もドイツのフランス進行、ダンケルクの件を知っているからこそ、楽しめました。
ホント、ドイツと和平を結んでいたらどうなっていたでしょうか?ゾッとします。
実話かは分かりませんがラストの地下鉄での国民との対話のシーン、子供の言葉に背中を押されるチャーチルの姿、そして演説をするビッグベンでの格好良さ(最近のビッグベン討論がカッコ悪く見える為更にw)が良い。
第二次世界大戦の中、イギリスの歴史の1ページだと思って観て頂ければ幸いです。
目が可愛いチャーチル
戦場を見せない戦争映画。
だけど、その方が
状況が刻一刻と変わり危機が迫っている緊迫感が
出てたと思う。
色んな役をやって来たゲイリーオールドマンが
生き生きとチャーチルを演じてるように思えて、
チャーチルもとても人間味があり
チャーミングでもあった。
ただ、ずっと議論が続く展開に少し飽きてしまった。
クリストファーノーランの「ダンケルク」を観たから
ダンケルクの状況が想像出来てしまうのかなとも
思った。
そんな中で、
クライマックス前の地下鉄のフィクション部分こそ
映画にしか出来ない映画の素晴らしい所だなぁと
思いました。
高次元の完成度。
メイクアップアーティスト辻 一弘氏が、主演のゲイリー・オールドマンの特殊メイクを担当し、第90回アカデミー賞メイクアップ&ヘアスタイリング賞を日本人として初めて受賞したことでも話題になった作品。
日本での公開からだいぶ時間が経ったので、終了する前にと思って慌てて鑑賞することに。
面白かった。
カメラワークも照明も、美術も音楽も、全て素晴らしい。
あら探しをしても、まったく不自然さを感じさせない特殊メイクも見事だが、オールドマンの演技が実に素晴らしい。
ラジオ放送を含め、何度か登場する演説のシーンは、ひとつの観どころなのだが、決断を強いられ悩むところなど、内面が見え隠れする細かい演技が実に巧い。
第二次世界大戦。英仏連合軍が劣勢の中、チャーチルが首相に就任してから、ドイツ軍によってフランス北部のダンケルクに追い詰められた、40万人の兵士を救出するダイナモ作戦決行までの4週間の話しだが、昨年公開されたクリストファー・ノーラン監督の『ダンケルク』を観ていたのは正解だった。
『ダンケルク』とセットでもう1回観たいと思わせる作品だ。
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