さよなら、僕のマンハッタンのレビュー・感想・評価
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はっとするシナリオ
なんとか、最後まで見て、納得するに至る。
途中まで駄作認定まっしぐらだったが、どうにか戻ってこれた。だからって絶賛しようとも思わない。
中盤までがだるすぎたから。
恋愛とその駆け引きでずるずると進む、なんとなくエッセイを映像にしたものを延々見せられているような、しょうもない時間を味わう中盤まで。ただ、どうも隣人の存在が浮いている、幻のようでもあるし、引っかかりは常に付きまとう。
まあ、終盤の「解」はそれらしょうもない時間をすくい取ってくれる仕上がりになっている。このはっとするシナリオは賞賛ものだと思う。
でも、感じたのはなんか映像にニューヨーク感がないな、と。行ったことないのにおかしいかもしれないが、イメージはロンドンとパリみたいな。撮り方なのか音楽のせいなのか。なんか、上品すぎる。地区のせい?しらんが。
【マーク・ウェブ監督が、ニューヨークの地域ごとの特性を背景に大人への第一歩を踏み出す青年を描く、少しビターテイストな物語】
この映画では、ニューヨークの地域ごとの住人の特性、ニューヨークに縁のあるミュージシャン達(サイモン&ガーファンクル 今作の原題:The Only Living Boy New York は彼らの代表曲の一つ)(ビル・エヴァンス)(ルー・リード)(ボブ・ディラン)の曲が効果的に使われている。
・父(ピアース・ブロスナン:出版社のエライさん、渋い。)に自分のエッセイを”無難だな”と言われて、自信を無くしたり・・
・その父の愛人(ケイト・ベッキンセイル)と寝てしまったり・・、そして、深い関係になってしまったり・・
・怪しくも、知性溢れる謎の中年の隣人(ジェフ・ブリッジス:父よりもっと渋く、意味深な言葉を呟く・・)に惹かれたり・・
・・しながら、トーマス・ウェブ青年(カラム・ターナー)はある真実を知ってしまい・・
矢鱈に・・・が多くなってしまったが、実に上手い脚本である。ラスト
もややビターテイストだが、それを乗越えるトーマス・ウェブ青年の姿が良い。
<屈託した思いを抱える青年が、一歩足を踏み出すまでをニューヨークの様々な風景・音楽を背景に描く作品。>
<2018年4月29日 劇場にて鑑賞>
ストレスにも色がある
映画「さよなら、僕のマンハッタン」(マーク・ウェブ監督)から。
物語中、2度繰り返される台詞が2つあった。
1つは「最良のものは信念を失い、最悪ものが活気づく」
もう1つは「窓を見つけて飛び出せ」
前の方は「イエーツの詩」の一部として紹介され、
後ろの方は「不思議な中年男性」からの助言として・・。
しかし後日、この作品を思い出すには、インパクトが弱く、
他のメモを再検討したら、こんな台詞が浮かび上がった。
冒頭、隣人の不思議な中年男性が、主人公に話しかけるシーン。
顔を覗きながら「ストレスにも色がある。
仕事絡みより明るく、病気よりも柔らかな色だ」
同じ「悩み」にも「ストレス」にも、いろいろ種類があり、
この表現の裏を返せば、
「仕事絡みのストレスは、もう少し暗い表情になり、
病気がらみのストレスなら、もう少し硬い表情になる」となる。
なんとなくだけど、なるほどなぁ・・と思ったので、
この一言を選んでみた。
今の世の中、ストレスが溜まって病気になる人は多い。
しかし、そのストレスの原因を口にしたくない場合もある。
その時、顔の表情で何のストレスが原因か診断できれば、
その治療も的確に施しやすいだろうから。
精神科医の皆さん、是非、学んでください。(笑)
秋
人生の初夏を迎えようとするトーマスと人生の秋を迎えたトーマスの両親が、ニューヨークの美しい景色と重なりました。
トーマスはまだ若く将来もはっきりしないし恋愛も良く分からない段階。愛について興味があるけれど女性には全くお手上げ状態。前に進めないモラトリアム君とでもいうのでしょうか。だけど人生モラトリアムなのはトーマスだけではありませんでした。父も母もW・F・ジェラルドも本当の気持ちを閉じ込めたまま歳だけを重ねていました。人間は迷いながら後悔をしながら歳を重ねる人も多いのかな?父、母、W・F・ジェラルドがモラトリアム人生に落とし前をつけたラストは、愛と希望に溢れていてぐっときてしまいました。募る想いがあったり言いたい事があるならば、自分に素直にならないと死ぬまで後悔するのだと思います。トーマスは父、母、W・F・ジェラルド3人の愛をこの目で目の当たりにして、自分が愛されていたという確信が持てたのでしょう。ラストのトーマスの顔つきは昔の頼りないトーマスの顔つきではありませんでした。彼はモラトリアム少年から精神的に成長したのだと思います。不器用な中にも甘酸っぱさのあるマーク・ウェブの作品が、私はやっぱり好きだなあ。
ニューヨークの少年
邦題が何故さよなら、僕のマンハッタンなのかは
さて置き、
マークウェブが10年かけて…という割にはこんなもんか
って感じでした。
あと、アメイジングスパイダーマンはかなりストレス
だったんじゃないか?と思いました。
てっきり主人公はモテないオタク気質な少年かと思って
いたら、リア充だし結構グイグイ行くので嫉妬した。
マークウェブと言えば恋愛のキラキラ感を描くのが
上手いと僕は思ってたけど、
今回はキラキラ感を抑えて、
今のニューヨークの雰囲気、
今のニューヨークに生きる少年のリアルさを重視した
映像のように思えた。
なんか全体的に無難というか、
隣人の正体も薄々感じてたし、
主人公が、トーマスウェブなので
監督にとって撮るべき映画だったのかなと思いました。
年上がらみんな良い人なので、
ニューヨークって若い夢を持つ人を
見守ってくれる良い街なんじゃないかと思えました。
カラムくんの足が長い…
そうきたか
マーク・ウェブ監督のだいすきな映画
申し訳ないけど、NYCityの大学生のカップルがうまくいく訳ない(笑)いつだって女の子は大人にあこがれ、オトコの子よりすこしだけ大人なんだ。
しかも女の子は神がつくった最高傑作。
困ったことにピアノ曲がよく似合う。
しかも、ピアーズ・ブロスナンが父親で出てきて頭がガツン。
脇をジェフ・ブリッジスが固める周到さ。
NYCの映像はう信じられないくらいうつくしく上品だ。
シーンのテンポもスピード感もあって気持ちよい。カラム・ターナーの表情や間もすてきだ。とくに固い感じのするケイト・ベッキンセールとの知的な会話がよくて、刺激的な展開も申し分ない。
薄暗いショップでさがすレコードのシーンさえ意味ありげで興味深い。
古くからのテーマでもある、青年の解決不能なパズルと混乱。
サイモン&ガーファンクルの名曲「ニューヨークの少年(The Only Living Boy in New York)」が本当に似合っている。
もし個人的な好みの傾向があって、その・・指先に触れる感じるものを信じるなら、ぼくはこの映画がすきだ。
サラッと夏向き
ミミ!
平凡な人生と思っている人にオススメしたい作品
心に残る映画には、"登場人物に感情移入できる"というのがあるかも知れない。本作はまさにその通りで、主人公の悩みや感情の発露に大いに共感できた。
作風としてはやや感傷的だし、話が上手く出来すぎの感はあるけど、十分楽しめた。ミミの「貴方はいい人」に代表される主人公トーマスの評価がずっと彼を萎縮させていたのかな…?雨の別れのシーンがとても印象的でした。
ジェフ・ブリッジスやピアース・ブロスナン、ケイト・ベッキンセールといった脇役が素晴らしくチャーミング!
ただ、この邦題っていかが?彼はニューヨークで生活を続けていく訳だしミスリードだよね。
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