007 ノー・タイム・トゥ・ダイのレビュー・感想・評価
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007はこれじゃない感
これじゃ単なるハリウッド映画。。
最後のミサイルが飛んでくるシーンなんてデイアフタートゥなんちゃらとか、インデペンスデなんちゃらとか、なんちゃべンジャーズとかそんな題名がよぎったわ。
007は洒脱でスマートでウイットに溢れていて、トムフォードのスーツとアストンマーチンが似合い、大人の男の余裕がないと。
前作『スペクター』のラストシーンこそが007のはずだ!(あのシーンはほんと至高!!)
最後にケロっと出てくるかと期待していたが、そのまま終わるとは。
広い映画館に観客が私一人だったのもそういうことなのかな。
007に求めている方向性が違うような気がして仕方がない。
※車はかっこいい。プラドのあの色とてもかっこよく見えた。
※マドレーヌの演技に違和感。。パロマはかわいい&セクシーで超良い。
パロマにわくわく、ボンドにもやもや
夢のあるガジェットと最高にカッコいい車、強いメンタルのセクシーな女性たち、景勝地や美しい街並みの中でのキレッキレのカーアクションなど、007シリーズに期待する要素の中で、今回白眉だったのはCIAエージェントのパロマだ。
前作でボンドとくっついたマドレーヌも出ているし、パロマの出演時間は結構短く感じたけれど、私の中ではアナ・デ・アルマスが本作の筆頭ボンドガールだ。キュートでセクシー、そしてちょっとテキトーだけど強い。ほんとカッコいい。
脚本のキャリー・フクナガはアナをイメージして当て書きしたそうだ。ただ、スケジュールの都合で彼女は役に必要な訓練を3週間で終わらせたという。パロマの台詞通りなのが面白い。
アナは「ナイブズ・アウト」でダニエル・クレイグと共演していたが、その時は地味でダボッとした服装で、嘘をつくと嘔吐してしまう看護師という風変わりな役どころ。パロマを観ている最中は同じ俳優と気づかなかった。
Qの自宅とバステト神のようなシュッとした飼い猫が見られたのも嬉しかった。ベン・ウィショー自身猫好きで、かつて猫の多頭飼いをしていたそうで、猫をあしらう手つきも慣れたものだ。
一方、残念な部分もあった。
一番違和感が大きかったのは、ボンドの娘が生まれて、ボンドがその存在に捉われる(ように見える)描写だ。それでも最終的に生き延びるならいいが、今回はなんと死んでしまう(という体の終わり方)。戻ってくるってテロップは出るし、これでボンドの物語が終わりなんて誰も思ってませんけどね。
凄腕エージェントのカッコよさと凄腕たる所以とは、職務の遂行において私情に捉われないある種の非情さや、そこから醸し出されるニヒリズムにあり、意外な一面を見せてもカッコよさが保たれるのは生きて職務を全うしてこそ。と個人的には思っている。そして最後は何食わぬ顔をして、いい女を助手席に乗せて、カッコいい車で去っていってほしいのだ。
だから、後の反撃のためとはいえマチルドを人質に取ったサフィンの前で土下座したり、逃げてる最中にウサギのぬいぐるみに感傷的になったり(これがなくても逃げ遅れただろうけど)というウェットな描写は、自国のミサイルに吹っ飛ばされるという結末もあいまって、正直あまり見たくなかった。
ダニエルボンドの終わりの暗喩と思えば、諦めざるを得ないが。
スペクターはあっけなく全滅するし、サフィンは今ひとつ強者感に欠ける。せっかくマチルドを人質に取ったのに、手を噛まれただけでポイッと放置してしまったりして。
サフィン絡みは日本風コーディネートだったが、割れた能面風マスク、毒草の庭が枯山水、アジトは北方四島のどこか(色丹島か歯舞群島?)、ボンドの土下座と、微妙に悪意を感じるアレンジで苦笑い。
この辺はもう歴史あるシリーズのご愛嬌のようなもので、真剣に不満を持ったわけではない。
クールなダニエルボンドとのお別れは寂しい。次のボンドが誰になるのか、期待と心配とともに待ってます。
愛と絆に満ちたボンド
賛否分かれるようだが、私は圧倒的に賛だった。ブロスナン時代には全く興味関心を持てなかった自分を、クレイグ演じるボンドは初めて感情移入させてくれたし、心身の傷口をあらわにして走り続ける姿は本作でさらに加速を遂げていた。歴史と伝統が長く存続するにはそれなりの「時代と共に変わり続ける」姿勢と覚悟が必要だが、ある種の超人でもあり一人の脆い人間でもあるこのキャラを、荒療治とも言える展開の果て、とことん描き尽くしたところに誠意を感じる。「スペクター」に加えてもう一筆描くのであれば、やはりここまで行かなくては。一方、冒頭からダイナミックなカメラワーク、カラッと乾いた空気感に感情の粒を浮き上がらせるフクヤマ監督の演出も見応えがあった。数々の計り知れない困難を乗り越えて公開までたどり着いた本作。仲間との愛と絆が際立つボンドの姿は、自らを”家族”と称するスタッフ、キャストのあり方そのものだったのかもしれない。
シリーズのファンとして歯切れの悪い感想を。
クレイグボンドの最終作として生まれた作品だけに、こういう展開になることは理解できるし、ボンドに○○がいたり○○だりすることに対して、シリーズの伝統を壊すなとか言うつもりはない。本当に。ただ、クレイグボンドがシリーズにもたらすと思われたハードで現実的という新機軸はどこかで放棄され、ボンドと関係者のみのメロドラマに終わったことには惜しかったという気持ちがある。
それよりも本作で不満なのは、後半がまったく楽しくないこと。ブロフェルドもラミ・マレックも喋ってばかりで、映画の流れが停滞してしまう。ボンド映画は傑作ばかりではなく、むしろ凡作、珍作、失敗作の宝庫だが、キャリー・ジョージ・フクナガは(例え失敗しようとも)観客を楽しませるために時間を使えていないのではないか。本シリーズの宝である定番スコアを封印したハンス・ジマーともども、このシリーズでも大きな転機作で楽しさが減退したことは残念でならない。
でも、みなさん思うことでしょうが、アナ・デ・アルマス扮するパロマのくだりは、これぞボンド映画というノリに現代的なアップデートも加わっていて、Qの料理シーンと並ぶ重苦しい本作における清涼剤でした。あと『女王陛下の007』の引用への苦言とか言い出すときりがないのでやめますが、クレイグボンドのことはずっと好きでしたよ、どうもありがとうございました。
今感じる想定外の喪失感とその理由
ノルウェー、洞窟住居で知られるイタリアの世界遺産マテーラ、ジャマイカ、そして勿論、本拠地ロンドンと、冒頭から元祖ロケーションムービーとしての魅力を発散。一方で、前作『スペクター』から繋がる悪の陰謀を挫くべく、命懸けのアクションを展開するジェームズ・ボンドは、どこか悲壮感を漂わせている。それは、今回のミッションが愛する女性、マドレーヌとの関係に直結しているからだ。
シリーズ最長の上映時間、2時間44分は確かに長いし、所々で脚本の不備が気になる箇所もある。
しかし、これが最後のダニエル・クレイグを堪能したいファンにとっては、時間は思いの外足早に過ぎ去る。鍛え上げた体には若干の劣化が、顔には深い皺が見られるものの、危険な場面でビクともしない鋼鉄の表情と、マドレーヌに対して見せるリアルな感情表現との対比は、思えばかつてのボンドアクターにはなかったもの。時には深刻な怪我を負いながら、出演した全5作を通して、人間ジェームズ・ボンドの物語を演じ切ったクレイグのために用意された"花道"としての『ノー・タイム・トゥ・ダイ』は、期待に違わぬ内容だった。
ボンドシリーズをダニエル・クレイグと共に楽しんだ15年間が、これで終わる。世代やタイミング、そして好みの違いはあるだろうが、幸運にもクレイグ本人に2度取材するチャンスに恵まれたこともあってか、自分は今、正直予想していなかった喪失感の中にいる。
劇場で見る価値のある、アクションは健在でダニエル・クレイグの007のラストに相応しい集大成的作品。
前作「007 スペクター」で綺麗にボンドはスパイを引退していたので、本作はファンサービスのような位置付けなのかもしれませんが、これまでのダニエル・クレイグ版の4作品を総括するような構成で、ラストの作品に相応しかったです。
逆に言うと、「007 カジノ・ロワイヤル」のエヴァ・グリーン演じるボンドガールの名前が「ヴェスパー・リンド」であることなどを忘れていると少し置いてけぼりを食らうことにもなります。
突然の監督・脚本家の降板などで時間がなかったことも関係あると思いますが、全体的に脚本が有機的に上手く繋がっていない点は惜しく、せっかくのラミ・マレックの悪役ぶりも、どこか中途半端な印象が残りました。ただ、能面での印象的な不気味さや、後半の舞台となる秘密基地での日本庭園風な様式美は日系アメリカ人監督ならではで良かったです。
また、女性の活躍を描くのは良いのですが、せっかく上映時間が007シリーズ最長だったので、もう少し新規の登場人物らに活躍させる場を作っていれば、なお良かったと思います。
いずれにせよ、これまでの007アクションは健在で、まさに劇場で見るのに相応しいスケールの大きな作品でした。
ダニエル・クレイグ、ジェームズ・ボンドを卒業
もう、カーアクションにガンアクションに、ロマンスやら人事異動やら、メガ盛りの007に仕上がっています。ここまで盛っていただけるんなら、多少の脚本の暴走や辻褄合わせなんてどうでも良くなるよね。2時間44分、浴びるように堪能しました。最後はちょっとウルッときたね。
個人的に一番好きなところは、キューバのパートですね。アナ・デ・アルマスの役どころと、「私はここまで」ってスカっと引っ込むキリの良さ。お見事でした。
まあ、とにかくダニエル・クレイグがボンドを卒業するってのが一番の話題になるので、気になってる方は、とにかく急いで映画館で見てください。
007史上最も“人間らしいボンド”が終幕。前作「007 スペクター」再見を推奨
2006年の「007 カジノ・ロワイヤル」で6代目のジェームズ・ボンド役となったダニエル・クレイグは、自身5作目の本作「ノー・タイム・トゥ・ダイ」が最後になると表明している。クレイグ版ボンドになってから、それ以前の007映画に比べてシリーズ作のストーリー上のつながりが強くなった(クレイグ以前はだいたい一話完結の作りだった)が、中でも2015年公開の前作「スペクター」と新作の物語は密接につながっている(特にレア・セドゥが演じるマドレーヌ、クリストフ・ヴァルツ扮するブロフェルド、それにボンドの3人の関係性)。したがって、前作を未見の方はもちろん、6年前の公開時に観たきりで細部を忘れたという方にも、新作鑑賞の前に「スペクター」を観ておくことをおすすめしたい。
クレイグ以前のボンドといえば、絶体絶命の危機もクールに立ち回るダンディな英国紳士で、任務の先々で出会う美女とベッドを共にしても執着することはないプレイボーイのイメージ。だがクレイグ版ボンドになり、おそらくは競合シリーズの「ミッション・インポッシブル」や当時の新興勢力「ボーン」シリーズの影響もあって、汗まみれ血まみれになりながら全力で疾走し格闘する、いわば“肉体派ヒーロー”の印象が濃くなった。女性との関係についても、本作のボンドはもはやプレイボーイではなく、かつて愛し死別した女性に許しを請い、新しい愛に生きようとする。シリーズ全25作を通じて、最も人間らしいボンドが描かれているといっても過言ではない。無敵のスーパーヒーローでもなければ、対人関係でクールな男でもない。熱い心と情を持つ生身の人間として、クレイグ版ボンドが終わりを迎えることは実に感慨深い。
余談めくが、ラミ・マレックが演じる悪役サフィンがらみで日本文化が引用されていて、これが正直微妙で単純には喜べない。能面、畳、作務衣風の上着、石庭の砂紋などが出てくるのだが、欧米人から見た日本文化のエキゾチックな雰囲気を、サフィンの狂気や不気味さを強調するために利用したのだろう。監督のキャリー・ジョージ・フクナガ、日系アメリカ人なのになあ……。
もうひとつ、在キューバのCIAエージェント役を演じるアナ・デ・アルマスが、短い出番ながらもボンドとのユーモラスなやり取りや派手なアクションで活躍し、鮮烈な印象を残す。「ナイブズ・アウト 名探偵と刃の館の秘密」でもクレイグと彼女のずれ気味な掛け合いが楽しかったし、クレイグのお眼鏡にかなったか。次回作は全キャストが刷新され完全リブートとなる可能性もあるが、MI6メンバーなど一部が続投になるなら、ぜひアナ・デ・アルマスも出番を増やして再登場してほしい。
☆☆★★ やっとユーモア皆無で、リアル路線に拘ってのダラダラした展...
☆☆★★
やっとユーモア皆無で、リアル路線に拘ってのダラダラした展開が長々と続くダニエルボンドが終了してくれて嬉しい。
とにかく早く荒唐無稽でバカバカしい、旧路線でのニューボンドに戻って欲しい、、、と、ただそれだけを祈る。
もう無理か(。-_-。)
2021年10月8日 TOHOシネマズ錦糸町楽天地/スクリーン9
有終の美
映画館でのリバイバル上映にて。これぞ締めくくりにふさわしい。
ボンドの最期に涙してしまった。最強の男も、最後には愛する人を心から思う普通の人として最期を迎えたんやね。
マチルダとマドレーヌには幸せになってもらいたい。
新007はどうなのかと思ったけど意外なほど馴染んでたわ。ラミマレックの悪役は最強なようなそこまでだったような…まあ、ボンドにとどめをさしたっていう点では最強の悪役やったんかな。
あともう少し…惜しい。
ほぼ初めて最近の007を見ました。
シリーズ物ですが、前作はスペクターという悪の組織の親玉を捕まえて、親玉の娘と結ばれたというだけで十分です。
ジェームズ・ボンドの人としての喜怒哀楽と人生は良かったです。
ミッションインポッシブルとはちょっと違う肉体感のあるアクションも悪くなかったです。
ただなんだかなと思うところはありました。
科学者やスペクターの残党がなぜ裏切ったのかとか、Mがあんだけやらかしてるのに全て終わったあとノウノウと仕事を続けているところとか、絶体絶命のピンチが何度もあるくせにそこからの逆転方法が陳腐なところとか、正直微妙に感じました。
またあのラストも最後に謎の人物から兎のぬいぐるみが届けられるくらいはあっても良かったんじゃないかなと…。
映画館で視聴している中で期待は高まるくらいには面白かったけど、その期待に答えてくれなかったかな。
ありがとうダニエルグレイグ!
突然の交代、降板ではなく、有終の美を飾って綺麗に終ったと思います。ハッピーエンドじゃないんだけれど、でも、もしかして?と妄想の余地も残してくれるラストが個人的に良かったです。
ダニエルクレイグ最後のジェームズ・ボンド
劇場29作目 BOND60 007 4Kレストア
【字幕】
序盤からハラハラドキドキでした
ダニエルクレイグさんのジェームズボンドだけ追ってたので最後はなんとも切ない気持ちになってしまいました。
アナデアルマスがめっちゃ可愛いかったなぁ
クレイグ選手引退記念作
栄光のJames Bondも20作あたりから新しい方向性を目指して試行錯誤していますが、コネリー先輩の時代から接している保守派ファン層からみれば、余計なお世話です。
JBはひたすら二枚目で伊達でええかっこしいで、必要以上の高級感を漂わせながら、女子にとっての宝塚的に男子にとっての完全無欠のスーパーヒーローであればそれで十分。
一番避けてほしいのは「生活臭」、今回はクレイグ選手顕彰のためドラマサイドが重視され、秘密諜報員の内面や苦悩が前面に出ていますが要りません。全体のトーンも暗めでユーモア皆無で陰鬱です。JBのイメージとは程遠いクレイグ選手はずっとそうでしたけどね。
繰り返しますが、JBに映画としての深みや厚みや人間ドラマは必要ありません。
JBとしての評価は2点ですが、JBを離れれば悪くはないので4点です。
タイトルに偽りあり‼️
この作品については多くを語りたくはない‼️私はこの作品の否定派ではないけど、肯定派でもない‼️アクションは素晴らしい‼️007のノーミはともかく、新米エージェント・パロマ役のアナ・デ・アルマスはチョー魅力的‼️クレイグ版ボンド最終作のわりに敵役ラミ・マレックはあまりに小物でミスキャスト‼️物足りない‼️続投のレア・セドゥはボンド最愛の女性としての魅力に満ち溢れている‼️しかもボンドとの間に娘まで‼️しかし‼️ボンドを殺してはいけません‼️多分ダニエル・クレイグがこれで最終作となるように、そしてとてつもないエモーショナル感を出せるように、そういう思惑があったと思う‼️でも一番安易な展開であり、ある意味禁じ手だったと思う‼️歴代のボンド役者や製作陣は禁じ手を封じて使うことなく、何とかボンド映画として観客を楽しませる事に尽力してきたはず‼️それなのに‼️エンドクレジット後のJAMES BOND WILL RETURNの字幕も何か違う意味で悲しくなってくる・・・
クレイグ最後のボンドでタブーに切り込む
自分は、007シリーズやミッションインポッシブル等のエージェント物は、欧米が善であるというプロパガンダ映画に見えてしまう人間。前もって、断った上でのレビュー。
最後であるということで、ボンドが愛するマドレーヌとの愛を中心にストーリーが進む。
戦う相手は、遺伝子の配合から狙った相手すべてを殺すことができる遺伝子兵器を盗んだスペクターと、そのスペクターに復讐をしたいサフィン。スペクターの一員ミスターホワイトの娘が、実はマドレーヌであり、サフィンの家族は、ミスターホワイトに殺され、その復讐にマドレーヌの家を訪れ、彼女の母を殺害し、彼女をも殺そうとした曰くつき。
序盤、元カノのヴェスパーの墓を訪れた時、ボンドが襲撃をされ、マドレーヌと一緒に逃亡して難を逃れるが、彼女が敵と通じていると疑ってあっさり別れるのは違和感。彼女の弁明に耳を貸そうとしない。
振り返ってわからないのは、サフィンが、この遺伝子兵器を使って、何故人類を殺そうとしてアジトを作っていたのかの理由。復讐するのなら、スペクター一味をやっつけるだけで良かった。スペクター=旧ソ連のイメージ、現代の悪い奴らは、それ以外の組織としたいのか。
ボンドが愛した女性が、スペクター一味の娘であり、その娘との間に生まれた女の子がいて、その二人を守ろうと奮闘するボンドを描くというのが新機軸。それ故に、ただの色男ボンドではなく、一人の人間としての行動するという部分が多かった。涙あり、土下座あり。ただ、人質に取っていた娘を、サフィンがあっさり手放すのは意味不明。
サフィンとの対決で、遺伝子兵器に感染し、彼が触れる人間すべてを感染させてしまうことを知り、自ら死を選ぶボンド。(ミサイルで島ごとアジトを吹っ飛ばしただけで、あの後、感染を防げたのかは疑問。)007シリーズでタブー的であった、ボンドの妻とその子、ボンドの死に切り込んだ、クレイグ最終話であった。ボンドが死ぬために、どういう設定であれば良いかって、逆算して作った物語なのかも。
次回、007が初の女性、ノーミになるのか、話題のアナデアルマスのパロマが登場するのだろうか。
新型コロナウイルス感染症やワクチンは、米軍が絡んで開発させた遺伝子兵器であるという説が、欧米中心に広がっている。実際、ワクチン騒動で、とんでもない儲けを得たのは米英の製薬会社だ。007等のエージェント映画は、知らず知らずのうちに悪は誰かを人々に洗脳する力を持っていると思っている。この映画でも、遺伝子兵器の開発を進めたのは、米英で、テロをする側に渡ったら人類が破滅するような描き方がされている。実際に起こることを、事前に予言的に映画で描き、悪はテロを起こす奴らであると洗脳しようとしていうのなら恐ろしいことだ。現実世界で、本当の悪は誰なのかは、映画に洗脳されずに切り離して考えなければならない。
自分は、そのような世界観を持っているが故に、007シリーズを単純なアクション映画として見られなくなっている。ただ、これまでのシリーズの流れからして、かなり異質な内容。また、物語の連続性を高めることで、他の作品も再度参照するという効果はあるのかな。こんなボンドもありっていうことで、見ておいて損はない。
007好きにゃたまらん
ダニエル・クレイグはついに一本も外すことなく007を引退した。
まだ、コロナ禍だったが、僕は公開日に映画館に駆け込んだ。ちょうど1日だけなぜか秋休みだったので初回のを観た。
大好きなシリーズの大好きな俳優主演の作品群の最終作ということで、僕は期待で弾けそうなあまり、中々家から出れず、もう少しで遅刻しそうだった。
とうとう、始まってしまい、あのオープニングシークエンスを映画館で観た時、それだけで、ここにきて良かったと思った。
その後の3時間弱はとても幸せだった。たっぷりと007を堪能して、寂しさと次作への期待感を胸に劇場を去った。
その割に星が低いのは、正直今観ると色々粗い作りになっているから。
長すぎる上映時間、収まりきっていないストーリー、雑でありきたりな展開、どうしょうもないご都合主義と身内ノリ(身内と言っても世界の007なので身内が広すぎる)、正直007好きじゃない人が見れば、よくある良作大作アクションに見えるだろう。
しかし、007としてみればテンポの悪さや脚本の荒さを除けば、中々だ。
だって兎に角映像の迫力が凄い。セクハラで捕まってしまったが、フクナガ監督の映像技術はコッポラに比肩すると思う。
さらに、セット。こんな馬鹿馬鹿しいSF的で大掛かりなセットは久しぶりに観た。ちょっと古い映画、特に60年代の007映画みたいで凄く良かった。
主題歌は歴代最高の出来だった。
ダニエルは歳とってて、正直鈍い動きだが、頑張ってるからよし。(甘い)
007好きは当然観て、ブルーレイも買ってるだろうが、他の007観た人は是非是非。
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