パンとバスと2度目のハツコイ
劇場公開日:2018年2月17日
解説
アイドルグループ「乃木坂46」の元メンバーで、グループ卒業後は女優として舞台やCMで活躍してきた深川麻衣の映画初主演作。「サッドティー」「知らない、ふたり」などの恋愛映画で知られる今泉力哉監督が、こじらせた男女の新たな恋模様を描く。パン屋で働くふみはある日、中学時代の初恋相手・湯浅たもつと偶然再会。ふみはプロポーズされたものの結婚に踏ん切りがつかず恋人を別れたばかりで、たもつは離婚した元妻のことを今でも忘れられずにいたが……。ふみ役を深川が務め、たもつを「三代目 J Soul Brothers」の山下健二郎が演じた。そのほかの共演は伊藤沙莉、志田彩良、安倍萌生ら。
2017年製作/111分/G/日本
配給:「パンとバスと2度目のハツコイ」製作委員会
スタッフ・キャスト
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2023年1月28日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD
最近の今泉作品と比べると洗練はされてないですし、昔の邦画感が漂ってるというか、僕は好きですけど苦手な人が一定数いそうな映画だなと漠然とした印象を持ちました。
だが、しかし、本当にいくつか人生訓というか大事な話をする美しいシーンがいくつかあって、それだけを見るために鑑賞する価値があると思います。
個人的に割と序盤に繰り広げられるバスの中での会話劇が好きでした。そこだけ切り取って光る訳でもないんですけど、あの場面でのたもつは真っ直ぐカッコよかったと思います。
2022年7月7日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:DVD/BD
“こじらせ女子”や“こじらせ男子”という言葉を良く聞くが、どういう人たちの事を指すのかいまいち分からない。何でも、
自分や恋愛に自信が無い。恋愛に妙な価値観を持っている。ひねくれた性格。…などなど。
本作の主人公、ふみもそう。
2年間付き合った恋人からプロポーズされるも、「ずっと好きでいて貰える自信が無いし、ずっと好きでいられる自信も無い」と踏ん切り付かず。結果、オサラバ。
人が人を好きになる理由が分からない。
でも、そんな彼女だって“好き”になった事が。
中学時代の同級生で、初恋の相手、たもつ。
突然の再会に“こじらせ女子”も心浮き足立つが、相手には困った事情が。
結婚して子供もいるが、現在バツイチ。浮気した元妻の事を今も想い続けている。しかも、復縁したいとまで…。
たもつとの再会を機に、中学時代の友達、さとみとも再会。
彼女も結婚し、利発な子供もいて、絵に描いたような幸せママ。
…中学時代、彼女とはちょいと“訳あり”。さとみはふみに想いを寄せていた…。
“こじらせ女子”と、
“彼女が好きだった人”と、
“彼女を好きだった人”。
もし、自分がその渦中だったら?…と思うと、何と言ったらいいか、何て言ったらいいか。
そんな関係故、ロマンチックだったり、ハッピーエンドな方向には転がらない。
好きだった人と再会して未だ想っている心に気付くが、相手の心は別に。
復縁など無理なのは分かってるのに、それでも忘れられない。
一見今幸せだが、かつての想いときっぱり決別した訳ではない。
歯痒くて、もどかしくて、不器用で。
切なさや哀しさをちょっぴり滲ませつつ、何だか不思議な気持ちに包まれる。
ふみの楽しみは、勤めるパン屋の仕事終わって帰り道、パンを食べながらバスの洗車を見る事。
そのバス会社にたまたまたもつが勤めていて、洗車中のバスの中に乗せて貰う。
変わった趣味嗜好だが、誰だって少々変わった好きなもの/事がある。理解されなくとも、それに触れられれば、小さな幸せ。
突然妹が上京してきて、姉妹二人暮らし。歯磨き、目薬指し、パジャマトーク…。萌え~。
美大の予備校に通う妹の画のモデルになるふみ。実はふみも以前美大に通っていたが…。
コインランドリーに置いてある“孤独”を題材にした本の数々…。題材とコインランドリーの空間と自身の境遇が妙にリンクし…。
夜明けの空。たもつを自宅アパートに泊め、その帰り道、一緒に見る。
何か特別なものではない。何かがここから劇的に始まるという訳でもない。
でも、その“何か”の糧になりそうな…。
深川麻衣、山下健二郎、伊藤沙莉、志田彩良らのナチュラル好演。
それぞれのやり取り、触れ合い、佇まいに魅せられる。
恋愛映画ではあるが、くっついた惚れた腫れたようなタイプの恋愛映画ではない。
何処か風変わりだけど、人と人の心と交流、この作風=空気感が心地よい。
こじらせながらも、愛おしい。
それが、今泉力哉の恋路。
2021年11月22日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:VOD
プロポーズされて断る
男性と女性の熱量が違っていた
結婚してからもずーと愛せるかどうかわからないとの返事 それってその人を好きじゃないのかもしれない
好きだったら其処は
考えない 好きだったら好き(たもつの様に浮気されても好き)
だけどふみの気持ちもわかる
共感するところもある
一人でいることで自由に友達と会える
自由な時間をもてる
初恋の相手に付き合うかと言われて
いいよ。私を好きにならないでね って
あまのじゃくなの ? (一番の共感)
好きと言われると引いちゃう
好きな人と好きな風景を
共有できることは幸せなことですね
日常を女性の秘めたる内面を
上手に表現するのがうま~い監督さんです。
2021年11月19日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD
落ち着いたトーンで進む展開のなかに(込められた意味はすべて分からないんだけど…)ふと足を止めたくなる言葉が散りばめられている。
パンとバスを選んだ理由、目薬の意味、絵の役割…は何だったのか。いろいろ語りたくなる映画。
印象的なのは「ずっと好きでいられるのは片想いだから」ってことで、では両想いになるとは…
普通なら好きになるか嫌いになるかだけど、好きならもっと好きになることがなければ嫌いになっていくしかない。それでも好き同士になってしまうのが恋なんだろう。
ところどころほっこりしてニヤニヤしてしまう。
山で叫ぶシーンなんて普通なら冷めてしまいそうだが、なんだか愛らしい空気が流れていた。これぞ今泉力哉マジックか。