ラッキー(2017)

劇場公開日:

ラッキー(2017)

解説

「パリ、テキサス」「ツイン・ピークス」で知られる個性派俳優で、2017年9月に逝去したハリー・ディーン・スタントンの最後の主演作。「ファウンダー ハンバーガー帝国のヒミツ」などの名脇役ジョン・キャロル・リンチが初メガホンをとり、スタントンに当て書きしたという90歳の気難しい現実主義者ラッキーを主人公に、全ての者に訪れる人生の最後の時間を描く。神など信じずに生きてきた90歳の男ラッキー。ひとりで暮らす部屋で目を覚ますとコーヒーを飲んでタバコをふかし、なじみのバーで常連客たちと酒を飲む。そんなある日、自分に人生の終わりが近づいていることに気付いた彼は、「死」について思いを巡らせる。子どもの頃に怖かった暗闇、去っていったペットの亀、戦禍の中で微笑んだ日本人少女。小さな町の住人たちとの交流の中で、彼は「それ」を悟っていく。スタントン本人の体験に基づくエピソードが描かれるほか、長年にわたるスタントンの盟友デビッド・リンチ監督が主人公の友人役で登場。

2017年製作/88分/PG12/アメリカ
原題または英題:Lucky
配給:アップリンク
劇場公開日:2018年3月17日

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映画レビュー

3.0何回か観てみたいと思います

2024年7月2日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:その他

今のところ何も言えず。

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kazu565

2.5意味深な雰囲気だけの作品。もう少し「老い」や「孤独」と言うテーマを突っ込んで欲しかった。

2024年1月9日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

ハリー・ディーン・スタントンの遺作のようですね。90歳であの演技は素晴らしい。

ただ、肝心の作品自体はいまひとつ。よくある「人生とは何ぞや」というテーマを描いているのだろうけど、何となく意味深な日常シーンをダラダラと追うだけで、何か「この作品ならでは」の明確な哲学を語ってみせてくれるでもなく、山場もオチも無いままに「カメ」エンドへ(笑)。また、あのカメにしても、「老いてなお支配を逃れ、自由を求めよ」と言う陳腐なメタファーにしか見えないので、あのカメのエピソードはいらなかったな〜。

ハリー・ディーン・スタントン演じるラッキーは魅力的で、歳を取った孤独な「将来の自分自身」に重ねて見てしまう部分があるし、町の知り合いたちも個性的でキャラが立っている。アメリカの田舎町の雰囲気もすごく好みなのですが、ちょっと中身が無さ過ぎなのが残念です。もう少し「老い」や「孤独」と言うテーマを突っ込んで、何か「この作品ならでは」というべき哲学をひとつでも提示して欲しかった。

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Fate number.9

3.5死を意識して見えてくるもの、ナッシング

2023年12月30日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

悲しい

楽しい

 すっかり老いぼれたラッキーは、毎朝身だしなみを整え、ダイナーでいつもの食事。クロスワードパズルとクイズ番組を楽しみ、夜はバーで常連客と語らう。ずっとそんな日課だったが、ある日失神して倒れ、死について考えるようになり。
 ハリー・ディーン・スタントンの遺作。あれ誰だっけと思ったら、「グリーンマイル」「エイリアン」の、あの人か!お金持ちやタフガイのヒーローになることはないけど、偉大な名わき役。劇中の役は、髭をそり、髪をすき、ちゃんと服(ラフな格好ではあるが)を選び、シャンと歩いている姿は「マイインターン」を思い出しました。齢90超えて、まだまだ元気そうに見え、遺作になるとも思えませんでした。味のあるラストも良いです。
 ダイナーで、ラッキーと大戦時の話をするフレッド役は、トム・スケリット。「エイリアン」のノストロモ号船長ではないか。まるで天国でエイリアンとの戦いを回想してるよう。

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sironabe

4.090歳の 味ある "スワンソング" ♪

2023年11月22日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

90歳ハリー・ディーン・スタントンのまさにスワンソング(遺作)。 全編、味のある描写が続き、ゆったり進行にも関わらず見入るシーンが多々。

冒頭、このシーンをよくスタントンは撮らせたな・・ と感銘してしまう。 ブヨブヨと皮がだぶついた二の腕、しわの入った貧弱な上半身、に対して下腹部が出た老人特有の哀れな姿・・。 オマケに鼻からは鼻毛も出ている・・。

スタントンは特にハンサム俳優ではないが、カッコイイおじさんの一人として、数々の名演を残した一人。
「パリ・テキサス」「グリーンマイル」「エイリアン」等々
それが、もう飾る物はなにも不要なのか、老いれば皆こうなると諭しているのか、虚栄心など微塵も感じず、自らの醜い体を、平気で晒している。

と、見入るシーンから、ごく日常の行動が綴られる。 カフェでクロスワードパズルを楽しみ、夜は馴染みのバーで、顔見知りと語り・・。
何気ないシーンだが、年期の入った人物の行動は、なにかしら魅力があり、それが今作の見所になっている。

バーでの哲学的な会話はよく理解出来なくとも、彼がやや議論好きで、主婦の井戸端会議的な軽い会話にはあまり興味が増さないタイプと示しているようだ。
誘われた子供の誕生パーティーでは、予想外の"特技" を披露したり、親友を貶めていると感じたら、自分よりはるかに若い者に勝負を持ちかけたりと、なかなかスパイスが効いたシーンも多い。

そして、私が一番気に入ったのは、この作品の顛末に、人の死を利用していない事! 映画は、終盤に主要人物の死でその作品に重みを増している場合が多い。 私は安易な脚本に感じて、あまり好きではないのだが、今作はラッキーは勿論誰も死なない♪
そして序盤で、行方が分からなくなった物が、ゆったり・・・。

ラッキーの最後のシーンも、○○顔で締める。
私の様に、若手俳優には余り魅力を感じず、歳を重ねて人格が顔に表れた様な役者が好きな方には特にオススメ♪

尚、スタントンは今作を撮り終えて公開された年に亡くなっているので、まさに人生最後の大仕事。 おそらく本人は役者冥利を大きく感じながら演じていたのではないかと♪  南無・・・。

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レオン