シェイプ・オブ・ウォーターのレビュー・感想・評価
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見終わったらあったかい心持ち
見終わってとてもあったかい心持ちになった。小さい時に声帯を切られ声をなくした清掃員の彼女と、奇怪な半魚人だけど、人の心が読める彼との触れ合いはとても心地よい。互いに孤独な二人でも、共通言語はなくても通じ合うチャーミングさも素敵。黒人の友人役のオクタヴィア・スペンサーも最高。妙なエロさや容赦ないバイオレンス、ソ連の陰謀とアメリカの傲慢さの描写も国家で楽しめる。監督はデル・トロ。
アカデミー賞作品賞受賞おめでとう‼️
もう、オタクの神デルトロ監督の新作で、
前評判も上々アカデミー賞の最多ノミネートなど
ハードルは思いっきり上がりまくりだったんですが…
いゃぁ、参りました。
音楽も、VFXも全て芸術の域まで高められていて
本当に素晴らしい大人のラブストーリーに仕上げられていました。
出てくる車や小道具アイテムなどのこだわりは流石の一言。細かいところまで一切手抜きなし。デルトロ節
全開でニヤニヤが止まりませんでした。
映画館から出たら映画の中と同じ大雨。
そしてアカデミー賞受賞のニュース。
エンディングクレジットまで
最高の余韻に浸れた
今年No.1の作品でした。
半魚人(!?)でアカデミー!このストーリーは!
アカデミーの最有力ということで見に行ったが、驚いた!
(で、これを書き加えていたら受賞・・・)
いわゆる「半魚人」(!?)でこのストーリーを作るとは恐れ入った。
展開の中に、全部網羅的要素を入れ込んだのに、全くおかしくはない。
縦線と横線が、うまく流れている。
水の中でしか感じないエクスタシー。首の傷。
体を流れる、無形の水。
言っちゃ悪いが、サリー・ホーキンスは決して美人とは言えない。しかし、だからこそ、何かに引っかかる雰囲気が、もどかしさが、自分に自信が持てない女性の雰囲気は、あまりにも上手に描き出されていた。
自分の心を打ち明けられるのは、これもまた周囲から見れば「異」なる者。
誰でもない者は、誰かでありたいと思う者、何某かのものであらねばと願う者の刃の力を、流麗にかわす。
水は形が定まらぬが故に力強い。
不思議な生き物(カテゴライズされない者)は、名付けを拒否した時に、初めて力を持つ。
昨年度のアカデミー。「ムーンライト」に「ラ・ラ・ランド」が加味されれば、「シェイプ・オブ・ウォーター」になるだろう。
だから、これを奇妙奇天烈とは言わず、ファンタジーと言うのだろう。
何はともあれ
アカデミー作品賞おめでとうございます、というところでしょうか。
が、ファンタジーと言うにはいささか教育的指導アリかと。
立て続けにサリーホーキンス出演作品を鑑賞しましたが、彼女の演技はGOODです。
研究室がなんだかディズニーシーシーの某アトラクションっぽくて好きです。
美しい水と雨に浸る
SFとスパイサスペンスをファンタジーとしてまとめ上げた佳作だと思います。
初めの頃半魚人とヒロインのイライザがコミュニケーションするシーンがあるんですが、
考えてみるとどうしてイライザがこんな異形の物に興味を示したのか全く理解不能なんですけども、
でもこのシーンがすごく良くできているので疑問を抱く暇もなくイライザに感情移入させられ、
その後はもうドキドキハラハラしながら物語の行方を見守る自分がおりました。
イライザ役の女優さん、演技上手ですよね。抑えた演技なんですが、感情移入せずにはいられない。言葉が喋れないという設定も秀逸でした。応援せずにはいられない。
黒人のお掃除婦のお友達も最高でした。大活躍です。
映画のテイストはひと昔前のアメリカ映画というかんじで、僕は若い頃のスピルバーグ作品を思い出していました。
ハラハラドキドキなんですが、絶対にバッドエンドで終わらせない。
スピルバーグに似た優しさを持った映画でした。
そして、美しい水。雨。
イライザと共に、水と雨に浸ってください。
思ってたのと違った
愛の物語、という謳い文句ですがちょっと色々要素が入りすぎているように感じました。もう少し純粋に楽しみたかった。
主演のサリー・ホーキンスの演技は、喋れないからこそ感情が伝わってきて良かったです!
良い映画だが傑作とまでは...
米ソ冷戦を背景とした「掃除のおばちゃん」と「半魚人の怪物」の純愛物語。
惜しいなと思ったのは以下の三点。
・イライザが美人すぎ
この映画で言いたいことは「恋愛とは容姿ではない」ということだと思うのだが、それを語るにはヒロインが美人すぎ。裸きれいすぎ。それと老人にモテすぎ。
・イライザと半魚人が惹かれあう過程がよくわからない
イライザが半魚人に惚れた後の描写は素晴らしくて、そりゃ主演女優賞にもノミネートされるわなと思ったのだが、そこへ至るまでの過程が少なすぎじゃないか。
スパイ映画ばりの描写の方はどうでもいいから、こっちを膨らますべきじゃなかったのか。
・イライザと半魚人のセックスは省略ですか?
ストーリーに関係しないどうでもいいセックス描写はあるのに、なんで肝心のこっちの場面の方は所謂「朝チュン」で済ませちゃってるの?
これがあるとないとでは全然違う映画になるんだけど。
監督がやりたいことがブレちゃったのかなぁ...
ラストはしんみり感動しましたが、惜しいなと思いました。
秀逸なダークファンタジー
グロテスクで美しいダークな映像を一見ミスマッチな60年代のポップな音楽が醸し出す独特なダークファンタジーワールド。
赤ちゃんの頃に川に捨てられていた孤児で掃除婦の主人公。首の横につけられた傷のせいで声を出すことができない。
アル中で会社を首になった初老の画家。
アマゾンで捕獲された半魚人。
謎のファンタジーがかったオープニング。
予想を裏切るエンディング。
彼女の両首につけられたあの傷はそう言う事か、だから喋れないのか。
全てが腑に落ちた瞬間は鳥肌たちました。
ディズニーの爽やかなリトルマーメイドや美女と野獣もいいけど、こんなダークファンタジーも捨てがたい。
不幸の塊のような主人公がどんどん怪しげに輝きだす。不気味な半魚人がどんどん素敵に見えてくる。悪いやつの指がどんどん腐ってく。この監督すごいね。
見る人をとても選ぶだろう今作がアカデミー賞などという光の当たる場所で賞をとるって凄いよね。たくさんの人達にこの映画の良さが伝わりますように。
世界観に浸る
ろくに予告も見ずポスターだけで鑑賞を決めていた作品。久しぶりにこの監督の映画を観た。なんて幻想的な映画なんだ!!声が出せない主人公と、命を狙われている研究対象。声を出さない中で、あれほどチャーミングな芝居ができるなんて。
映像と音楽が醸し出すデルトロの世界観が本当に美しい。こういう素晴らしい映画を観られて幸せだと思った。
監督、ロマンティストだったんですね
そりゃそうか。夢のような王道ど真ん中ラブストーリー。今も気持ちのいいぬるま湯にぷかぷか浮いてるみたいな余韻に浸ってる。
イライザと彼の間に言葉が少なくて、でも二人の気持ちが空気や水を震わせてこっちに伝わってきた(気がした)
言葉じゃないものをたくさん受け取った(ので説明できない)
愛の形
映画を見ている時、ほぼ水の中にいるような感覚でした。フィルターがとても綺麗。
主人公が恋をしてから、身に纏っていたものが暗い色から赤色へ変わっていく所がとてもキュート。
すごく綺麗というわけでもない主人公、という所に現実感があって好きでした。
言葉が喋れなくても二人で愛を確かめ合っている所に胸がキュンとしました
単純にこの映画を観て良かったなと思いました。
ちょっと期待し過ぎた変態版アメリ
ちょっと期待し過ぎた変態版アメリ。デルトロの映画って元ネタはどこかでみたものが多いから驚くことがそうないんだよな。すべてがオマージュっぽくて。それを取りまとめる演出力は高いのはわかるけど、ネンイチの映画とかにはならない。細部は素晴らしいがどこで持ってかれるかと思ったら最後まで持ってかれなかった
The shape of water is the shape of love
最初の映像の美しさにいきなりやられました。ただ美しいシーンばかりでなく、むしろ全編を通して人間のリアルな欲望が描かれていて、それらも含めて愛の形ということなんでしょう。
綺麗事ではない恋愛映画
字幕版を鑑賞。1954 年公開のモノクロ映画「大アマゾンの半魚人」のリメイクだそうであるが,物語は前作の原型を全く留めていないので,キャラだけを拝借したというだけのように思える。監督は,パシフィック・リムやカンフー・パンダ2などを手がけたメキシコ人監督である。この監督は非常に日本のアニメや特撮にハマっている根っからのオタクだそうで,前回の来日時には日テレの番組に出てバルタン星人の等身大フィギュアを贈られて歓喜していたが,今回の来日ではピグモンを贈られて早速インスタに写真をアップしていた。
米ソ冷戦真っ只中の 1962 年に半魚人相手に恋愛映画を作ったらどうなるか,という発想が全てと言える作りであるが,この映画の恋愛というのは全く綺麗事ではなく,性愛を伴うものを意味している。米軍の特殊な研究施設の掃除婦として働いている声帯を失って声の出せないヒロイン,ヒロインが暮らすアパートの隣室の初老の画家,ヒロインの上司,いずれもそれぞれ特殊な性癖の持ち主であり,それぞれが赤裸々に描かれている。子供向けでないシーンがいくつかあるので,お子様連れでの鑑賞はお勧めできないし,デートにも向かないのではと思う。
脚本も自分で書いている監督の想像力は桁外れのものがあるようで,ミュージカル仕立てになっているパートまで出て来たのには唖然とさせられた。表現の幅は観客の期待以上に広かったと言える。ただ,半魚人の特殊能力はかなり盛りすぎという印象を受けた。あそこまで意思疎通ができるなら,喋っても全く不思議ではないのではと思った。こういうテーマの映画はアカデミー受けするので,作品賞候補になったのだろうと思われる。
冷戦時代の雰囲気は非常によく出ていたと思う。ソ連が崩壊してからは,表面上冷戦が終結しているので,あの雰囲気がわかる人はすでにかなりの年配者ということになる。共産主義を至上とし,祖国ソ連のためにはアメリカでのテロなど平気で起こす人物がかなりいて,ケネディ大統領を暗殺したとされるオズワルドなども容赦ない決めつけがなされていた。ソ連で暮らしたことがあるというだけでテロリスト扱いされても不思議でない時代だったのであるから,ソ連からの留学生などという立場では怪しまれて当然という立場だった。
特に印象的だったのは,ヒロインの上司にあたるストリックランドの物の考え方である。人間は,神がご自身と同じ姿に作られたもので,女より男が偉く,黒人より白人の方が偉いのは当然という価値観の持ち主で,自分の考え方を疑ったり客観視することができない人物である。これまた冷戦時代のアメリカには掃いて捨てるほど沢山いた。トランプ大統領などは,その典型のようにも思えるので,この映画を通じて大統領を批判しているのかも知れず,業界丸ごと反トランプという映画界で評価が高いのもそのせいなのかも知れない。
ヒロインは最初ひどく風変わりなおばちゃんに見えたのだが,話が進むにつれてどんどん魅力的に見えて行ったのが不思議だった。ベテランのアレクサンドル・デスプラの手になる音楽の出来も良く,監督の演出も非常に冴えており,ヴェネツィア国際映画祭のコンペティション部門で上映されて金獅子賞を受賞したというのも頷ける出来上がりであると思う。ただし,アカデミーやコンペティション受けする作品が面白いかというと必ずしもそうではないことがある。私には,昨日見た「ゲット・アウト」の方がはるかに面白く感じられた。
(映像5+脚本4+役者4+音楽5+演出4)×4= 88 点。
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