「途中で類似する先行作に気づき、ラストで唖然」シェイプ・オブ・ウォーター AuVisさんの映画レビュー(感想・評価)
途中で類似する先行作に気づき、ラストで唖然
「パンズ・ラビリンス」で独創性あふれる世界観を提示してみせたギレルモ・デル・トロ監督の最新作だし、今年のアカデミー賞で最多ノミネートということで、観賞前の期待は高かった。実際、イライザの暮らしぶりに親近感を覚え、彼女と半魚人(=彼)との心の距離が近づいていく過程にときめき、彼を施設から運び出す作戦には心躍らせた。
でも、彼をアパートのバスタブに入れてかくまうあたりで、この話「スプラッシュ」に似ている、と気づく。あちらは青年と人魚の恋で、男女の性を入れ替えた格好だ。人魚も軍の施設で研究材料にされ、弱ってしまう。終盤、埠頭で追っ手に取り囲まれた異種恋愛のカップルは、海へダイブ。人間も水中で呼吸できるようになり、海底の王国で幸せに暮らしましたとさ……って、ラストまで一緒じゃん! 原案・脚本にデル・トロがクレジットされているが、オマージュの域を超えてはいまいか。
スプラッシュ、小学生の頃に見て印象に残ってます。ずぶ濡れの人魚を助けようとドライヤーで必死に乾かしてる男性。
確かに今回の半魚人は人魚のように美しくもなければ、主人公は非力な立場で声もなく、差別されている同士。
なので社会的メッセージ性が異なるかと。
スプラッシュはETのジャンルだと思います。
私も「スプラッシュ」を連想しましたので、AuVisさんの指摘は正しいと思います。またこのレビューは決して知識をひけらかしたり、この作品を貶めているものではなく、オマージュとは何か、オマージュとしてどこまで許されるかという問題提起であり、その観点から意見を交わすことを期待しておられるのでしょう。なお、私は「スプラッシュ」を映画館で観た世代の人間であり、当時を懐かしく思い出しました。
いろいろ省きすぎじゃないか?という印象。
愛情が芽生えるきっかけ、主人公と同居人の関係、パイ屋の兄ちゃん、主人公の障害、半魚人がNASAへ来た理由と経緯、主人公に危害を加えない理由とかもうなんかいろいろわけがわからない映画だった。
もとを辿れば大アマゾンの半魚人(1954)ですかね
デザインはアニメのトワノクオンの影響があるような
研究所に囚われた実験体を助けるなんて話だって両手で足りないほどありますし
そういう何かに似てるから評価するに値しないとかいう映画じゃないですね
確かにオマージュに近いかもしれません。ただし、この設定(魚人と人間)ではストーリー全体もラストも結末も予想はつくのは当然あたりまえなわけだし、男女を逆にしただけだと言うのも解ります。でも、PROレビューなら、そういう知識を見せるよりも、純粋に、出ている役者の演技巧さ、監督の表現の巧さをもっと書いた方が良いのではないかと思います。
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