THE PROMISE 君への誓い
劇場公開日:2018年2月3日
解説
「ホテル・ルワンダ」のテリー・ジョージ監督が、150万人が犠牲となったオスマン帝国によるアルメニア人大量虐殺事件を題材に、事件に翻弄された3人の男女を描いたヒューマンドラマ。オスマン帝国の小さな村に生まれ育ったアルメニア人青年ミカエル。医学を学ぶためにイスタンブールの大学に入学したミカエルはアルメニア人女性アナと出会い、互いに惹かれ合うが、アナにはアメリカ人ジャーナリストの恋人クリスの存在があった。第1次世界大戦とともにアルメニア人への弾圧がさらに強まる中、故郷の村に向かったミカエルはアルメニア人に対する虐殺を目撃する。一方のクリスはトルコの蛮行を世界に伝えるべく奔走し、アナもクリスと行動をともにする。ミカエル役に「スター・ウォーズ 最後のジェダイ」のオスカー・アイザック、アナ役に「イヴ・サンローラン」のシャルロット・ルボン、クリス役には「ダークナイト」3部作のクリスチャン・ベール。
2016年製作/134分/G/スペイン・アメリカ合作
原題:The Promise
配給:ショウゲート
スタッフ・キャスト
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歴史上の大事件を三角関係のメロドラマに載せてフィクション化する。いささか時代遅れにも感じる非常にオーソドックスなアプローチを、とにかく実直にやり切っている。現実の悲惨さをこれでもかと突き付けられる現代にあってずいぶん悠長な語り口だなとも思いつつ、監督と俳優陣の真摯な姿勢のおかげで、クラシックの名画を観ているような錯覚に陥らせてくれる瞬間が何度も訪れた。
同じアルメニア人大虐殺を描いた『アララトの聖母』などど比べるとずいぶん単純化されている感は否めないが、これくらいソフトな飲み口でハードな現実を描く作品にはまた別の役割があるのだと思うのだ。食べやすくコーティングされているかも知れないが、しっかりとした芯のある力作だと感じた。
2021年9月19日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル
ユダヤ人虐殺を取り扱った映画を見る機会は多いがアルメニア人に対してもこんな殺戮があったのですね。民族迫害、民族を消滅させるって一体何なのだろう。人間が同じ人間に個人的な恨みもなくどうしてこんな蛮行ができるのか、戦争のせいだとしても狂ってるとしか思えない。生き延びることが復讐という言葉が胸に突き刺ささった。ひたすら悲しかったけどその中にある強さや優しさもしっかりと感じた。
2020年11月15日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD
序盤からの三角関係ぽいラブロマンス風の展開のせいで終盤まで興味を持てなかったが、盛り返しはなかなかのものがあった。
村ごと惨殺されてからの逃亡劇からが本作の見どころ。そこまでは長いフリということになる。主人公は愛する人たちをほぼほぼ全て失う、その無慈悲なまでの喪失を描くための冗長なドラマだったわけである。
必要な構成なわけだが、ちょっと個人的に中盤までだるかったので絶賛は回避。それでも、意図がしっかり伝わる作品だし観て損はなかったかな。
それにしても贅沢なキャストの使い方である。。
2020年10月28日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル
大量虐殺。
人間って、なぜここまで残虐なことができてしまうのでしょうか。
演技であることを忘れるくらい迫真の演技に、観ていて辛くなりました。でも、どんなに苦難の時も、人の愛は普遍ですね。