ユダヤ人を救った動物園 アントニーナが愛した命

劇場公開日:

ユダヤ人を救った動物園 アントニーナが愛した命

解説

第2次世界大戦中のポーランド・ワルシャワで、動物園の園長夫妻が300人ものユダヤ人の命を救った実話を、ジェシカ・チャステイン主演で映画化。1939年の秋、ドイツのポーランド侵攻により第2次世界大戦が勃発した。ワルシャワでヨーロッパ最大規模を誇る動物園を営んでいたヤンとアントニーナ夫妻は、ユダヤ人強制居住区域に忍び込み彼らを次々と救出。ユダヤ人たちを動物園の檻に忍びこませるという驚くべき策を実行する。夫婦によるこの活動がドイツ兵に見つかった場合、自分たちやわが子の命も狙われるという危険な状況にありながら、夫婦はひるむことなく困難に立ち向かっていく。アントニーナ役を「ゼロ・ダーク・サーティ」「オデッセイ」のチャステインが、ヤン役をヨハン・ヘルデンベルグがそれぞれ演じ、マイケル・マケルハットン、ダニエル・ブリュールらが出演。監督は「クジラの島の少女」のニキ・カーロ。

2017年製作/127分/G/チェコ・イギリス・アメリカ合作
原題または英題:The Zookeeper's Wife
配給:ファントム・フィルム
劇場公開日:2017年12月15日

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(C)2017 ZOOKEEPER’S WIFE LP. ALL RIGHTS RESERVED.

映画レビュー

3.0これまでにないアングルで歴史を見つめた史実モノとして興味深い

2017年12月27日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

悲しい

怖い

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牛津厚信

3.5ジェシカ・チャステインの目論見は見事に成功している

2017年12月20日
PCから投稿
鑑賞方法:試写会

泣ける

怖い

かつてホロコーストを扱った映画は数あれど、ナチスのゲットーから多くのユダヤ人をこっそり救出し、自らが経営する動物園の檻の中に匿った夫婦がいたとは!?その事実にまず衝撃を受けるが、さらにこれが、1人の女性の奮戦記として描かれている点に注目したい。彼女、アントニーナがミッションを遂行する上で夫とナチス将校との板挟みになり苦悩する姿は、このジャンルに生々しい性の匂いを含ませて何とも新鮮なのだ。描かれ尽くされた歴史上の事実を、女性のメンタルに落とし込んだのは、製作総指揮も兼任する主演のジェシカ・チャステインの狙い。彼女の目論見は見事に的中している。

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清藤秀人

3.0家族で見れるホロコースト作品

2024年10月9日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

一番の見どころは中盤。
ゲットーから移送される子どもたちを列車に乗せるシーン。
子どもたちは両手を上げ、抱っこで乗せてもらうよう求めるのだが、観客はそれが「死の列車」と分かっている。
子どもたちの無垢な表情とその行く先を考えると、涙が止まらなくなる。
それを意図してか、そうした子どもを何人も何人も描く。

惜しむべきはそのシーン以降の見どころが薄いこと。

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みっく

3.0のめり込み女優入魂の一本

2024年4月27日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

個人的に好きな女優さんなので、彼女の出演作はなるだけ見るようにしている。見る前の印象は「重たそうだな…」まあ、だいたいは、重厚なヒューマン系ドラマ作品がほとんどで、見終わった後に考えさせられるような役回りばかり演じているのだけれど、今回は、時代の波に飲み込まれる優しく、美しい女性。いままでの力強い印象の女性像とは一味違う。

史実に基づいて作られた映画なので、脚色がどの程度施されているのか分からないが、あえてステレオタイプの歴史に翻弄される女を体当たりで演じている。とにかく、初めから終わりまでジェシカが出ずっぱりで、ファンとしては見ごたえがある。それでも、重たそうな印象を少しでも軽くできれば、と思い、吹替え版で見たのだが、どうしても気になったので、やっぱり字幕スーパー版に切り替えて見直した。

例えば、サンクトペテルブルクという地名がセリフの中にあるが、歴史上はレニングラードじゃないのか?なんてことが気になって、吹替え版では分からないことが確かめたかった。いずれにしろ、登場人物たちはみな英語で会話するので、ドイツ訛りのドイツ兵、ユダヤ人がお祈りに唱える言葉、言葉遣いにそれなりの配慮はあるものの、最大多数に楽しめるように作劇してある。『女神の見えざる手』の、セリフの多さに圧倒されたが、字幕は素晴らしかった。今回も、字幕の担当は松浦美奈さん。なんとなく、ジェシカ・チャスティンの作品には、彼女の翻訳が合っているようだ。

映画として見ると、抑制された演出で、見るものに想像させる作りになっているようだ。前半部分は、猛獣の檻に爆弾が落ちる描写があったりして、ド派手な戦争が展開するのかと思ったりもしたが、あくまで、人間のドラマに重点を置いて作劇しているので、予算配分的に、カロリーの高い画面作りには限界があったようだ。

これから数年以内に、ジェシカがオスカーを獲得できないかと、気を揉んでいる。なにかと体制に反目するようなギリギリの問題作が続くので、政治的判断が問われるだろうが、そういう役を好んで演じているに違いない。それでも、『オデッセイ』『インターステラー』なんて娯楽大作にも溶け込むし、『X-MEN』の新作に名前が挙がっていたりする。これからも目が離せない女優さんだ。

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うそつきかもめ

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