歓びのトスカーナ

劇場公開日:

歓びのトスカーナ

解説

「人間の値打ち」などで知られるイタリア映画界の名匠パオロ・ビルツィが、緑あふれるトスカーナを舞台に、診療施設を抜け出して行き当たりばったりの旅に出た2人の女性が、次第に友情で結ばれていく姿を描いた人間賛歌の物語。おしゃべりで陽気だが、虚言と妄想癖で周囲を振り回してばかりのベアトリーチェと、過去のある出来事のせいで自分を傷つけてばかりのドナテッラは、トスカーナにある、精神を病んだ人たちが集う診療施設で出会う。何かと自分の殻に閉じこもるドナテッラに興味を抱き、彼女の過去に何か秘密があると勘づいたベアトリーチェは、ドナテッラを連れ出して施設を抜け出す。行き先を決めずに旅に出た2人は、その過程で次第に固い絆で結ばれていく。ベアトリーチェ役は、「人間の値打ち」に続いてビルツィ作品で主演を務めるバレリア・ブルーニ・テデスキが演じ、「ハートの問題」「ハッピー・イヤーズ」のミカエラ・ラマゾッティがドナテッラに扮した。イタリアのアカデミー賞と言われるダビッド・ディ・ドナテッロ賞で17部門にノミネートされ、作品賞、監督賞、主演女優賞など5部門を受賞。

2016年製作/116分/G/イタリア・フランス合作
原題または英題:La pazza gioia
配給:ミッドシップ
劇場公開日:2017年7月8日

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映画レビュー

3.5人類はダメな奴なんです

2024年10月22日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

泣ける

悲しい

イタリア映画はやっぱり世界で一番カメラが美しいと思います。洋服ひとつ見ても、色彩豊かですよね。トスカーナの風景も美しい。そんな美しいトスカーナが薄れてしまうくらいインパクトのあるベアトリーチェとドナテッロ。ベアトリーチェの様な虚言癖やギャンブル狂的な人間が回りにいたら嫌ですが、それも人間なんですよね。個人ではどうすることもできない場合がある。そもそも性格も遺伝や生まれ持ったものだとしたら、努力や自己責任という言葉にも意味がない。本当イタリア映画ってこういう包容力のある作品を描くのがうまいと思う。人類は“ダメな奴”だからという前提で生きてるからいろいろと寛容ですよね。

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ミカ

4.0愛すべき傑作だった

2023年5月7日
iPhoneアプリから投稿

綿密に練り込まれたキャラクター造形が素晴らしかった。 あんなにお喋りで嘘しか言わないベアトリーチェに なぜかついて行くドナテッラ。 そして次第に仲良くなっていく二人。 どうしてだろうと思ってたけど、途中でわかった。 互いに互いの母親に似ているのよね。 ベアトリーチェの虚言が真実だった展開も好きだし、 施設にしろ、看護師にしろ、女性が優しくてね…。 二人が出会ってよかったですよ、本当に。 ラストの海のシーンもよかったし。 「17歳のカルテ」や 「テルマ&ルイーズ」を思い出させる 心の一作でした。 もうどうしようもなくなった二人だから、 ほんの少しの幸せを探しに。

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JYARI

2.5バカ男を見抜けずに子供までもうけて、子供を道連れに自殺をはかるのは...

2022年9月11日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:VOD
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When I am 75♥️

4.5悲しみの中に、一滴の喜び

2020年8月11日
PCから投稿

悲しみの中に、一滴の喜びがこぼれ落ちると、こんなにも涙が止まらなくなるものか。 精神に痛みを抱いた女性ふたりが病院を脱走し、思いのままに暴走する。 その行動は、奇妙で理解不能で、薄ら寒い。 社会から受け入れられない心の闇は、本人たちがもっとも辛いんだろう。 ラスト、一筋の光に号泣する。

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miharyi