勝手にふるえてろのレビュー・感想・評価
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一人でいるのが楽だけど一人は寂しい
面白かったなぁ。
中学時代の片想いの相手を10年間思い続ける良香(松岡茉優)が、会社の同僚に思いがけず告白され、人生が狂い出すという物語
長い間、孤独でいることに慣れてしまうと、周りにある全てを否定して一人で生きていくことの方が、人とわずらわしいコミュニケーションをとるよりも楽だと思ってしまう。
彼氏だって、妄想の彼氏が優しくしてくれればそれで満足してしまう。
でもそれは時代の変化についていけずに絶滅してしまった生物たちと一緒で、そのままでは周りの人たちから忘れられていってしまう
孤独でもいーんだーと思いつつも、それはそれで寂しくなって生きていけなくなってしまう
だから、人は成長する過程で、ぶつかり合っても人とコミュニケーションを取って生きていく術を学んでいく
この映画は、その少女から大人へ成長していく段階の女の子をとてもリアルに描いている
少女時代の美しい思い出を捨てる切なさも、初めて彼氏ができる時の動揺と恥ずかしさも、うまく周りに接することができない不器用さも、全部ここに詰まっている
私も、その頃の自分を思い出しつつ、いちいちドキドキしながら観ていた
もしも少女から大人になる段階で、うまく素直になれず、周りを傷つけながら、自分も傷ついた経験があるなら、ぜひ、この映画を観て欲しい。
かなり、こっぱずかしいあの頃の自分がそこにいるはずだから。
主役の女優は50代の私でも…
痛々しくてキュート。
原作を大昔に読んでいて、「あれっこんな話だっけ?」と思ったのは、タイトルにあるセリフを言うシーンがぜんぜん違うからだということに最後に気づく。原作での使いどころが最高にいいのでそこだけは残念なのだけれど、それをのぞけば素晴らしくキュートに仕上がっている作品。ヨシカの内向的で独りよがりで、他者を受け入れられないある意味で身勝手な思考が、あらゆるおかしな表現で痛みを含んだ笑いに昇華され、しまいには愛おしさが残る。最後のシーンがすっごくすき。
松岡茉優の「はぁ?」
あ〜この感じがずっと続けばいいのにと思う前半に、痛すぎて目を背ける妄想暴走ガールの後半。勝手に言葉の行間読んで、不機嫌になる女の子のこの感じ。いる、こんな女の子。ってか知ってる。ビンタされたことあるもんこんな女の子に。松岡茉優すごいわ。ほんとにすごい。何度か出てくる「はぁ?」の間が良過ぎてほんと笑えて、あれだけで100点。
2時間松岡茉優ちゃんを堪能する映画。でも普通に楽しかった。 特に好...
後半から急に嫌いな映画になった。
良かったっ!!
還暦越えじじいには驚きの秀逸小品、愉しかったです。原作が人間や社会を拗ねのない観点で緻密な観察をしてる。デフォが健全な感覚だと思う。並のセンスだとイチやイチ似(自分に似ている他人)を捜して、恋愛や結婚をして見事失敗するストーリー(現実?)になるけど、主人公ヨシカはエゴを妄想に閉じ込め、行動も発言もヘンテコ試行錯誤を重ねて、未来的な目標、結婚願望を果たしていく幸せな人に見えた。綿矢さん未だ30前後でしょ?いずれ人間賛歌の大作を書くのかもね。大九明子監督とスタッフはかつての鈴木清順組のように見えました。脚本や演出はヨシカを見事に愉しげに表現してるし。緻密で気遣いの繊細なアート、カメラは柔軟でフットワークが良いし。挿入歌(アンモナイトの歌?)は、本当は笑っちゃいけないかもね、でも前の席のおっさんもゲラゲラ笑ってた。
松岡茉優さんは、私の時代だと美貌は和泉雅子か松原智恵子か(昔のアイドル女優は演技なんてなかった、可憐だけど)、演技は大竹しのぶみたいだった。すごい長セリフが流暢だった。瞳が徐々にキラキラしたり、うつろになったり、涙目がまっかだったり。舞台女優さんみたいな見事な演技でした。美人って生きるに有利だね、しかめ面まで綺麗だった。それでこの秀逸女優さんはダンスもうまいのでしょう? かなわん。 本当に愉しい2時間でした。アリガトゴザイマシタ。
直視するのが痛い人に向けた映画
これは凄い。ネイキッド という単語が脳裏に浮かんだ。時には軽やかに、時には剥きだしに。松岡茉優という底知れぬ存在に震えを感じる。
非モテの地獄廻りというだけでなく映画的スイングも体験させる大傑作!ただし観る人を選ぶタイプの映画。
ひと昔前の実験的映画のような作りであるのだが、今日的な新しさに満ちており古さは全くない。その辺の手腕もスゴイと感じましたな。
是非、海外での配給を!
原作は未読ですが、綿矢りさがここまで、キレまくった女の子を描いていたとは驚きでした。また、脳内に充満した妄想をここまで、遠慮会釈なく描破しきった大九監督の手腕も鮮やかでした。松岡茉優の迫真の演技にも拍手、です。できれば、海外にも配給してこの極めてユニークな作品を知らしめてもらいたいものです。(尤も、そうなったら、膨大な量の字幕が必要になるのでしょうが・・・)☆を半分減らしたのは、最後のセリフの意味が、私の頭の中で消化しきれなかったからです。「勝手にふるえてろ」って、一体、どういうことなのでしょう。うーん、判りません。
そうは云っても、見終わった後、ことばでは云い尽くせない爽快感が残る作品です。2017年の日本映画を象徴する一本であることは、間違いないでしょう。
物凄い見応えあります!刺激が強い!
松岡茉優最高かよ!
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