勝手にふるえてろのレビュー・感想・評価
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こじらせ男子にも共感できた
小学生のときに好きだった人のことを大学生になっても引きずっていた過去のある自分としては、ヨシカのイチに対する想いに共感できました。
相手は覚えていないであろうささいな思い出も、脳内再生余裕です…笑
とにかく松岡茉優ちゃんが最高でした!
もっと怖い作品にも出来そうだけど、全編通して優しい目線で描かれているし演じてもいる。痛いというよりもむずかゆいトーンで、うまくコントロールされている印象だ。
まあそれも見方によるのだろうが、ヨシカだけがではなくイチもニも、オカリナさんやクルミといった登場人物の描写がイーブンで過不足なく表現されているので、ヨシカのモノローグが思いの外浮いていない。そこにヨシカへの愛情を感じるし、ひいてはヨシカ的な人たちへの優しさを感じられる。
衣装、音楽、美術などではヨシカの人となりと歩んできた時間、世界観などが窺い知れて、その制作側の選択の確かさも魅力になっているように感じた。
【松岡茉優】の良い意味で主役然としていないところもこの作品の出来に寄与していると思えるし、それは狙っているというよりもそういう才能なのだろうと感じている。
キャスティングでは『鈴木先生』『あまちゃん』『桐島』への目配せも感じられてそれも楽しい。
そして片桐はいりのキスシーンは初めて観たんじゃなかろうか。
地味に面白い
可愛さに陰りが出始める年頃の事務員、まだまだ青いけど大人になるためのジタバタが楽しく綴られてます。なんとなく泥くさい演出が良かった。
「川の底からこんにちは」のおばさん女優やオカリナさんその他、脇がしっかりしていて映画的仕掛けにキチッと嵌るようになっているのに感心。
ロケ地も華やかではない東京を選んでいて、地方出身者の居心地の悪さがよく出ていた。
ヨシカは女子たちだけのものじゃない!
おい!ヤバイの来たぞ、年の初めから!
もう松岡茉優さんの演技については、改めて書くこともないでしょう。
とはいえ、初主演だったとは意外ですが、それほどにどの作品に出ても主演級の印象を残してきた証なのかもしれません。
それにしても、未だかつて、ここまで「(本当の意味において)等身大の」「普通にいるはずの」女性像が描かれた邦画があったでしょうか?
あったのなら是非、教えていただきたいが、少なくとも40年以上映画を見続けてきて、私は出会ったことがなかったです。
絶妙のリアリティラインとコメディセンスをキープしながら、エンターテイメント作品としてまとめ上げる大九監督の脚本と演出手腕。
それに応える松岡茉優さんの、女優としての才能とコメディエンヌとしての才能が炸裂し、脇を固める俳優陣も好演を連発しており、キャステイングの座組に奇跡を感じるレベルです。
爆笑と苦笑。
胸の痛みと顔を覆いたくなるような、けれど何度も思い出し、味わい尽くす記憶の数々。
涙とその後にある爽快感。そして爽快感がもたらす、何かを吹っ切った時に必ず感じるある種の喪失感。
「これは私だ!私の映画だ!」と心の中で叫んでいたのは私だけではないはずです。
ちなみに私は男性です。
男性の私でさえこの状態ですので、女子の方々はくれぐれもお気をつけて
ご覧になられますように(笑)
激しくオススメです!
原作は未読ですが
ずっとニヤニヤして観られてなかなかに面白かったです。
主人公はもっと本命の男の子にガンガンいけよーとは思いましたが結構共感できる部分も多かったです。
絶対観るべきとは言いませんが気楽に観るには良い映画だと思います!
ボディーブローを食らわされた
凄い。ひどい。ひどいよ。何てものを作ってくれたんだよ。
観た後しばらく呆然とした。帰り道、今すぐ私から正気を奪ってくれという気持ちになった。今すぐ私を抱き締めてくれ。助けてくれ。
松岡茉優主演のこじらせ女子のラブコメを期待した人達からしたら「なんじゃこりゃ」な話であろう。ラブコメではない。ヨシカ本人は大真面目だけど周囲から見たら滑稽極まりない話ではあるけれどラブコメではない。
私が好きなイチを選ぶか、私を好きな二を選ぶかとかそういう話じゃない。
自己愛を貫くか、他者を選んで世界と関わる方を選ぶかという話。
中盤まではそんなにつらくなかった。
ヨシカ視点とは言え個人的にイチ自体がそこまでのめり込む程魅力的に感じなかったのもある。イチはただただヨシカの「名前を知らなかった」だけだし、(いやヨシカからしたらそれまで愛していた自分の世界が崩れる一大事なんだけども)むしろ現在のイチとの会話シーンがヨシカにとって都合が良すぎて、どこまでがヨシカの妄想なんだ??と思いながら観ていた。
触れない愛(ヨシカの空想上の王子様のイチ)より触れる距離の好き(二)を選んでハッピーエンドです、で終わる話なんだと思っていた。途中までは。
後半から怒涛の展開である。
二を選んだ直後、己の絶対に守りたかった秘密が暴露され、ヨシカの精神は崩壊する。
自分を心配してくれる同僚の友人や二に対し
「お前らは私を見下してたんだろ!!」
「処女だから好きとか可愛いとか思ったんだろ!!!」
と暴走したあげくの偽造妊娠、偽造育休、すごい。見てらんねえ。こんなに見てらんねえヒロイン居ないよ。この役をやりきった松岡茉優はすげえよ。
友人の電話も出ず二にも愛想を尽かされ、もうこれ何処に着地するんだよ。自分に都合のいい王子様のイチが居る妄想の世界へ完全に旅立ってしまうしかないんじゃないのかと思った。
ラスト、ヨシカは初めて他者である二に対して感情をぶつけます。
このシーンが一番好きです。
今まで妄想の中でしか他人と関わらなかったヨシカが初めて他者と言い合いになる。
二はすごいよ。目茶苦茶しぶとい男だよ。そしてヨシカは初めて二の名前を呼びます。
「キリシマくん」。
最初観た時は「二は悪い奴じゃないんだろうけど付き合いたくはねえな」と思うが最後まで観ると「二と付き合いてえ」としか思えなくなる。
ヨシカの中のイチは絶滅したけれど二は絶滅しない。
感情を整理したいのでもう一回観ます。
妄想ミュージカル
最初は、明るく見えない主人公が通勤途中に、さまざまな人と会話し合う姿に違和感。
こういう違和感は既視感あるな、思ったら、そう!ミュージカルの世界だ。
シェルブールの自動車修理工場での、汗臭い労働者同士の歌い合う、あの違和感!
ありそうで、なかった映画表現。
東京の下町、湾岸、昭和の事務所、ロケ感のない故郷の同窓会、、
脳内ララランド
不思議な映画体験でした。
新宿シネマカリテ
クスクス笑えるし内容的にも意外とよかった🎈 10年片思い イチと二...
クスクス笑えるし内容的にも意外とよかった🎈
10年片思い
イチと二
赤い付箋
こんな風に好きになってもらえるのいいなー
ヨシカ役の子が、何故か石原さとみと被って見える
ヨシカの傲慢で、でも精一杯生きてる感じ、とっても可愛く描かれていて...
ヨシカの傲慢で、でも精一杯生きてる感じ、とっても可愛く描かれていて、大好きな作品になりました。
脇役の方たちがまた素敵で、お隣さんのオカリナさんだけしっかり現実的に繋がっていたのも、この映画の優しくて幸せにさせる大事なポイントだなと思う。
イチに名前を覚えられていなくて、あーー、、ってなってから歌い出すシーン、とても印象的で見所だし、この映画すべて全編通して無駄がないと感じました。
とにかく、二が笑える。いるよね、こんな人!って感じが詰まってる。素晴らしい演技でした。黒猫チェルシー好きになる。
ファーックっていう?
[ファック]
知ってるけど、
とっさに
あんまり言わない。
でてこない。
にやつく場面は多いけど
ときには、
シリアスな切口にドキドキする。
妄想なのか現実なのか
どっちかわからないシーンの
描写は、
人との距離感に悩み少し
病んでしまう都会暮らしの
あるあるかな。
いくら憧れでも、
存在を否定されたような
言葉はさめます。
名前は大事。
だって
自分が必要とされてると感じた時に
一番うれしいのに。
多かれ少なかれ、
恋愛が始まるときは、
後から考えると、
心の隙間にはまった時。
胸の赤いポストイットは
よかったな。
視野見分かる!
評判が高く観たいと思っていた一作。水曜日のサービスデーにやっとこさ観に行きました!
満席でしたし、会場の雰囲気もいい感じでした。新宿シネマカリテは久々に行きましたが、真ん中の座席を取ったつもりが、スクリーンが右にずれてて端の方になってしまいました、、、。
とにかく松岡茉優さんの演技力、というか表情の豊かさに脱帽。魅力的だけど、かといって可愛すぎない絶妙なラインこそ観客の共感を呼びやすいのだと思いました。
主人公ヨシカの心の声として語られる、人との会話はテンポが早く、今時の若者らしい感受性に溢れています。そして、喋る相手の反応がまた面白いこと。場内もクスクス笑いに溢れていていました。
視野見に関してはヨシカは難しいといっていましたが、私もできます!本当におんなじようなこと毎日しています!そこだけで、私のヨシカに対する思いれは絶好調に。
なので、中盤以降の二を真似た痛い飲み会や、東京でのタワマン飲みも痛くて痛くて観てられませんでした。結局イチは頭の中のイチでしかなかったけど、それでも、最後タワマンでイチと絶滅危惧種について喋れて良かったと私は思います。
だって、それすらできない片思いだってあるはずですから。
よく勇気を振り絞って声に出した!と褒めてやりたい。そう思えるくらいには感情移入出来た作品でした。
ヨシカ、あなたはきっと絶滅しないよ。
ザッツ・ビューティフル・・だよー
以前東京国際映画祭でのチケットを予約する際に、一番観たかった映画!!
しかし、当時はチケットは完売!!
そして一般公開日も12月と、結構東京国際映画祭の余韻がなくなった後の作品となってしまい、完全に観ることを諦めていた作品☆
もともと私の場合は、ドラマ『ウチの夫は仕事ができない』で演技が好きだった女優松岡さんの初主演映画で気にはなって、タイトルも惹かれてからの観たい願望だった。
ただ、他に出演されてる人も知らない中で、公開日も、私の年1の映画祭熱が冷めた頃☆すっかり忘れていた!!
※今は、酔っているので、落ち着いたらレビュー書きます☆
ちなみに、
ヨシカへ。過去の自分へ。
平日の日中なのに、かなりの客入り。
なるほど評判になるのも納得の面白さだった。
そして、「松岡茉優という女優を最大限に活かすにはどんなキャラクターでどんなストーリーにしたらいいんだろう」という着想から作られた映画なんじゃないの?と思うほど、松岡茉優の魅力が溢れ出していた。
隣人に「後光が差してる」と言われたあとの彼女のリアクションの可愛いこと!
映画と彼女、互いにとってとても幸せなキャスティングだと思う。
…が、映画を観終えて数時間、私に残った感情は「怒り」だった。
私はヨシカが嫌いだ。
中高時代、丸一日学校にいて、誰とも一言も話さずに帰る日なんてザラだった。
まさに私は「透明」だった。
どうして私だけがこんな目に、と思ったし、クラスメイトを憎んでもいた。
それから20年。
その間にどれだけ恥と手汗をかいたことか。
初対面の人とのコミュニケーション。知り合いのいない飲み会。寄る辺ない立食パーティー。
みじめな目に遭っても、傷ついても、なんとか人並みの会話ができるようにトライした。
今でも私の内面にはコミュ障気質が残ってるけど、それでも傍から見れば人並みに見えるんじゃないかと思う。
そして、この年月の中で気がついた。
中高時代に壁を作っていたのは、クラスメイトじゃなくて私だった。
「どうせ私なんて」
「どうせ分かってもらえない」
「あの人たちはどうせ」
そうやって伝えることを諦めたら、周りの人に私がどんな人間か、何を考えているかなんて分かるわけがない。
「透明」になるのは当たり前だ。
そのくせ、本当はさびしくて、「誰も分かってくれない」とコミュニケーション不全を周囲のせいにして、被害者モードになる。
と同時に「どうせ私はコミュ障だから」と、より自分の中に閉じこもる。
…ああイライラする。
ヨシカは強引に、暴力的に、私に20年前の私を思い出させる。
(悲壮感たっぷりの「絶滅すべきですか?」も、私には「『そんなことないよ』待ち」に思えた)
明らかに「嫌な女」として描写されていた、イチに「連れてってよ〜」とか言う同級生の女、彼女だってもしかしたらイチのことがずっと好きだったかもしれない。
同窓会を知って、久しぶりにイチに会えると思って眠れないほどドキドキしてたかもしれない。
どんなメイクにしよう、どんな服にしようと悩みまくったかもしれない。
みんな同じなんだよ。
みんな傷ついて、それでも土俵に上がって戦ってるんだよ。
「あの人たち」と「自分」を隔ててるのは、ただ自分の心なんだよ。
彼女は自分の不幸には敏感だけど、幸福には鈍感だ。
まず、化粧っ気がなくて可愛い(←これ最強のやつ)。
そしてオシャレ。
だから10年前の恋に逃げ込んだままで何のアクションも起こさずに、社内の男に惚れられたりする。
さらに職場には気の置けない友人・くるみがいる。
人間関係に悩みを持つ人にとって、くるみの存在は本当に羨ましいだろう。
冗談の趣味が合って、何でも笑って話せる友人。
でもヨシカは「私には友達なんていない」と不幸がる。
これが友人にとってどれだけ悲しいことか、彼女は気づかない。
でも。
ラストシーンで二とキスする直前にヨシカが言った「勝手にふるえてろ」は、今までの自分に対しての言葉だったのかな。
自分の思いを伝えずに心の中で自己完結して、そのくせ外からのアクションを待ってばかりいた、今までの自分を突き放す言葉だったのかな。
もしそうだったら、「これから大変だけど、まあがんばれよ」と伝えたい。
ところで、二も後半はやたらかっこいい事言うようになるけど、出会ってから付き合うまでは途方もなく身勝手にしか見えなかった(前半はむしろこっちにイライラした)。
彼女の気持ちやパーソナリティを完全に無視し、「地味で可愛くていいお嫁さんになりそう」という自分の思い込みだけで突っ走り、女を振り回す男。
この先付き合って結婚したとして、二は「こんな女だと思わなかった」と何度も何度も思うだろう。
それは彼が「彼女はどんな人間なのか」を本気で知る努力をしなかったからだ。
……だからまあ、お似合いじゃないですかね!どっちもがんばれー(なげやり)
しっかし、他人との軋轢が生まれた時にきちんと話をせず、一方的にシャッターを下ろして関係を断ち切ったり、ありもしない嘘をついて周りを混乱させるようなメンヘラちゃん、私は恋愛相手としては一番の“地雷”だと思うんだけど、男性はヨシカを「可愛い」と思うのかなー。
…と、こんなに色々言いたくなってしまうのも、この映画にそれだけ惹き込まれたからで。
くるくると変わる松岡茉優の表情に笑ったり泣いたりしているうちに、自分の内面にあるいろんな感情を揺さぶられる、映し鏡のような映画なのかもしれない。
痛いのにたまらなく愛しい
松岡茉優の初主演映画。
妄想彼氏に思いを寄せてきたため男性と付き合ったことのない主人公が、会社の同僚に告白されて心が揺れる物語。
恋愛がメインなんだけど、実は主人公の生きづらさを描いた映画なんだと思う。自己評価が低いのに自意識は高いという痛い女子を見事に演じた松岡茉優がとにかく素晴らしい。痛いのにかわいくて応援したくなる。
でも、あの男でいいのか!?と思ってしまうのも確か。自分を大きく見せたい男をかわいいと感じるのが女性なんだろうか。
初主演でおみごとです♪
松岡茉優のくるくる変わる表情に釘付けで、この作品は彼女の演技力なしでは成り立たないなと。
痛い妄想の演出もやりすぎ感はなく、細部でなるほどと思う関連付けも楽しめました。
それにしても勤め先が昭和感漂い過ぎです。
名作
松岡茉優が良い。ストーリーのテンポも良く要所要所のセリフの小気味よさも効いていて見応えがあった。笑いのセンスもツボ。
訴えかけてくるテーマに心動かされつつ、気持ちよく観れました。人に支えられるってこういうことなんだなあ。
文句なしの怪作
本作は一応は恋愛をテーマとして扱っていますが、恋愛にかぎらず、孤独で辛い現実を妄想と脚色によって日々サバイブする全ての人に刺さる作りになっています。さほどミスリードな作りにはしておらず、冒頭から「ああ、これはヒロインの妄想なんだろうな」と分かる演出をしているにも関わらず、松岡茉優の巧みな演技によりいつの間にか良香(ヨシカ)の世界観に引き込まれ、どこまでが妄想で、どこからが現実なのか曖昧になっていく構成がお見事。脚本もご都合主義に寄せすぎず、絶妙なリアリティラインで展開されていて無理がなく、非常に完成度の高い作品に仕上がっています。
他の方も仰るように、とにかく松岡茉優さんの演技が素晴らしい本作。美人だったりブサイクだったり、良香の内面に合わせてガラっと顔そのものが変わってしまうのが凄い。「良く見ると美人とも言えるけれど、注視しないと目立たない女性」という、創作には良くある設定だけどリアルに再現するには難しい役を、絶妙なさじ加減で演じきっています。
松岡さんの演技が自然で巧すぎるために、同僚であり友人でもある来留美を演じた石橋杏奈さんの演技プランと若干噛み合わせが悪いのはご愛嬌。
個人的には、年末の大作(の割に凡庸な)映画ラッシュに食傷気味でしたので、久々に1800円払う価値のある映画に出会えたな・・という印象です。
綿矢りさらしいストーリーを松岡茉優がはまり役で好演! 本当にいたら...
綿矢りさらしいストーリーを松岡茉優がはまり役で好演!
本当にいたらかなり痛いカップルですが、面白い映画に仕上がっています。
高評価納得、是非見て貰いたい一本ですね。
全339件中、221~240件目を表示