勝手にふるえてろのレビュー・感想・評価
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監督に拍手
赤い付箋の使い方、妄想の水の表現、そして音楽と配役の妙、セリフの使い方と名前の付け方。こういう映画の作り方があるんだなと非常に楽しめました。
大九監督の映画は初めて見たのですが、松岡の長セリフのアップ、上からのショットなど、ハッとさせられるシーンがあり、監督のセンスが良いなと、別の映画も見たくなりました。
主役の松岡は、非常に良いです、長いセリフも表情も豊かでこれからが楽しみ。そして、水谷豊の娘の趣理が良い。何故か目が離せない。彼女がもっと大きな役を演じているのを見てみたいです。
こんな娘いるかもね…
適当に笑えた。ただ、こんな娘がいたら、面倒だろうなぁって思った。ちょっと退くかも?
観てから時間が経つと、ほとんど残らない内容かも?
原作も知らず、もっとふるえるような内容かと思っていたけど、ま、こんなもんかもね…。
だから映画はやめられない!
いつもなら日曜日レイトショーで座席両サイド空き!の余裕でベストなコンディションの観賞と思いきや右隣は最悪の熱々カップル、その更に右隣の奴はスタート直後から間違いなく持ち込みスナックをガサガサ、ポリポリ!後方席の若い兄ちゃん3人組の一人が鼻をズルズル!完全アウェイ・敗戦濃厚。がしかし、この悲観的且つ絶望的な状況を覆し作品の完成度が全てのノイズをキャンセル。良い映画を魅せていただきました。
良い映画って一ミリも無駄なセリフも無駄なカットも無いんだよな。これって奇跡的な事だと思う。
なんか人間っていじらしくてかわいいなぁと感じさせてくれる。たまにこんな作品に遭遇すると生きててよかったなぁと思う。
「ガラス玉に金魚を十ばかり入れて机の上に置いてある。余は痛(いたみ)をこらへながら病床からつくづくと見て居る。痛い事も痛いが綺麗な事も綺麗ぢや」
正岡子規の言葉ですが…。
「この映画がある。余は生きることの痛(いたみ)をこらへながら味気ない日常からつくづくと観て居る。辛い事も辛いが綺麗な事も綺麗ぢゃ」
そんな映画です。
俺らの話
妄想の世界に逃げ込んで。
勝手に誰かを神格化して。
それらを誰かに押してけて、期待して。
裏切られたと被害者ぶって。
被害妄想だけが膨らむ。
俺らの話過ぎて震えが出るわ!
音楽とかギャグのテンポとかドンピシャでした!
上手い。
ストーリーの仕立て方も、撮り方も、松岡茉優ちゃんの演技も、とにかく上手いと思いました。
とても面白かったです。
映画として観てるぶんには笑えるんだけど…身近にこんなイタい子いたら…ちょっと引くレベル。
関わりたくないかも(笑)
結局人は自分が一番かわいい。
今年1本目。周りで話題だったので観に行きました。口コミ効果か、満席のミニシアター。
なになに意外とハッピーな映画?と思ってみていたら、途中からぐっと話が変わって、目も当てられない感じになるあたり、ありがちな間延び感がなく、ずっと笑って泣いて楽しめました。
何より松岡茉優の演技が良すぎて、女子ならどこかしらに共感しちゃうのでは!と思っている私は、よしかと同じクズさを持っているからかなと、、、。この映画で心が洗われる、という謎の感情に見舞われ、なんだかすごく反省した鑑賞後感。
「勝手にふるえてろ」っていうセリフは、不満ばっか言って現実に向き合わない過去のよしかに言ってるんだろうけど、そのまま私にぶつかってきた感じでした。
自分が一番かわいい自己中だって自覚のある人、ひねくれ拗らせ女子にオススメしたいです。
また目を覚ましたい時に、自戒の念を込めて観たいと思います…。
松岡茉優当たり役過ぎ
面白かった。古くは岡本喜八「江分利満氏の優雅な生活」のようなエッセイの文体をまんま劇中トレースするやり方で笑って笑って悲哀を出させる映画として成功している。というか松岡茉優当たり役過ぎる。持ってる能力が全面フィット。更にかなり魅了的に撮られていて、こんだけ彼女の魅了を詰め込んだ映画はしばらく観れないだろう、と思うと残念なほど。
松岡茉優無双
よくある思春期の成長物語だな、との印象を持ちましたが本作はかなりスペシャルな作品。その理由は主演・松岡茉優という一言につきます。
松岡茉優は名作「桐島、部活やめるってよ」のカースト上位のムカつく女子役で認識したのですが、その時から達者な印象を持っていました。今回はまさに満を持しての主役。みなさんのレビューも松岡茉優絶賛の嵐であり、期待度Maxで挑みましたが、期待通り。ホント最高でした。ズバ抜けた達者さと元々持っている可愛らしさが相乗効果を生み出しているように思います。早口の自己紹介シーンとか、ミュージカルとか、部屋で謎曲聴きながら家事する姿とか、面白可愛くて素晴らしいです。コメディエンヌとしての天賦の才も100パーセント発揮しており、ギャグのキレも鋭く、まさに松岡茉優無双、って感じです。前半は爆笑の連続でした。
また、ニ役の渡辺大知も好演してました。個性派の俳優として今後もイケそうな雰囲気。主題歌もなかなか良かったです。
松岡茉優演じるヨシカは大人ですがまだ精神的には思春期です。彼女の世界には他者がいません。名前で呼ぶ対象が同僚のクルミくらいしかいない。絶滅種に自分を重ねるくらい自尊心も低く、中〜高校と周囲から承認されてこなかったことが伝わります。この時期に承認されないと長く引きずりますから。
そんなヨシカにアタックするのが、やっぱり他者がいなそうな厨二感満載のニ。クルミが「はじめての相手ならニがいいよ」とアドバイスしてましたが、レベルが同じなので釣り合いがとれてます。しかもニは少しずつヨシカの世界を想像できるようになっていくので、クルミのアドバイスはドンピシャだな、と感じました。
ヨシカの世界が変わるのは、イチとの再会後。現実のイチとは共通点もあり、実感を伴ってつながれそうだったのに、案の定そのチャンスをモノにできないヨシカ。こんな風に現実を突きつけられないと人って変わんねぇなーと実感したシーンです。
(この直後のミュージカルシーンが泣ける!)
痛いシーンですが、ヨシカは若く未来を感じさせるため、辛いけど、イイ!みたいな印象です。大変だけど深刻ではないというか。
しかし、本当にダメージを受けるのはその後の展開で、こっちは本当に気の毒というか、かわいそうでした。絶対に触れてほしくないポイントに触れられること。もしかしたらヨシカが世界と交流しなかった理由は、このようなデリカシーのない世界に侵入されることを恐れていたからかも、なんて想像もしてみました。
そこからどう復活するか、が描かれていく訳ですが、エンディングよりも終盤のヨシカの傷つきが印象深いです。
もしかしたら、原作の綿矢りさはこれを書きたかったのかも、なんて考えています。
松岡茉優の演技に痺れる
ここのところ毎日のように「勝手にふるえてろ」が傑作との噂が四方八方東西南北上下左右から両耳に飛び込んでくるので、機をみて見に行ってきました。
数年前に綿矢りさ氏の原作小説を読んでいたこともあり、また、桐島以来の"まゆゆ"(松岡茉優氏のことを小生はこう呼んでいます。もっとも松岡氏はアイドルの中ではAKB48よりむしろモーニング娘。を好んでいるわけですが)支持者ということもあって、楽しみにしていましたが、松岡氏初主演にしてその表現力がいかんなく発揮された怪作であり、間違いなく傑作だと思います。
小説のストーリーに忠実であり、小説内での印象的なシーンをストレートに描写する場面はことごとく素晴らしく、また、炸裂し独走していく妄想シーンを飽きさせないよう幾つかの描き方で描ききるところにも唸らせられ、大いに笑わせられました。
エンディングも、とっっっっっっっっても印象的でした。
むろん、《二》を演じた渡辺大地氏の、観る者の感情を必要以上に揺さぶる豊かな表情変化(へんげ)も、特筆すべき美点です。
脚本もさることながら、演出が非常に素晴らしく、監督の非凡な才能が銀幕狭しと満ち満ちておりました。
ここに、再度観に行くことを誓います。
錦糸町楽天地シネマで鑑賞した直後に著す。
この松岡レビューの評価が低い人は幸せな人だよ。
前半の見ず知らずの他人には、明るく話しかけるのは、妄想だったのか。
あんなに明るいのに、なんで人気者にならないのかな?
見ず知らずの他人には、本心を話せるのかな?
とか見ていた自分がバカでした。
しかし、松岡の演技が素晴らしすぎる!
後半の、本当の姿の演技を見るのは、辛かったです。
ゴミを足下で回収してくれるおばさんに対して、
いつも感じていた罪悪感。
勇気を出して話しかけると、バスで隣の編み物をしているおばさん。実は知ってた?
でも、話しかけると、アンタ誰?的に、にらまれて、
まるで、あかの他人の対応。
心のなかでは、あんなに親しく話してたのに。
些細事にこだわり、わかっているのに素直になれず、他人を拒絶してしまう悲しさ。
渡辺大地さんも、うざかっこいい演技、よかったです。
結婚は、まだ自分が成長しないとダメだと言った心は、よくわかる。
だけど、そんな時は来ないんだよ。
もし、少しでも結婚していいかな?と思ったら、
一緒に成長しいきたいという気持ちで、結婚しましょう!と言いたい。
男も女も、35億いるけど、そう思える人なんか数人だけなんだから!
これらの、こじらせた感情が気持ち悪いとか、
わからないとかの低評価の人は、
きっと、充実した青春時代送れた、幸せな人なんですよ。
でも、この映画が高評価なのは、こじらせた人のほうが、多いって事ですね。
他人の悲しさを感じ取れる、優しい人が多いって事ですね。
だけど、日本にとって、幸せな事実かどうかはわかりません。
一と二 か
記号化されてる訳でもないだろうけど、頭の中で整理するには便利か。
反芻される記憶は本当にあった事なのか次第に不安になる。ましてや他人の脳内世界。関わりたくない気がする。
歌で心情を吐露するアイデアは秀逸。テンションをキープしたまま現実世界に繋げてる。
一人でいるのが楽だけど一人は寂しい
面白かったなぁ。
中学時代の片想いの相手を10年間思い続ける良香(松岡茉優)が、会社の同僚に思いがけず告白され、人生が狂い出すという物語
長い間、孤独でいることに慣れてしまうと、周りにある全てを否定して一人で生きていくことの方が、人とわずらわしいコミュニケーションをとるよりも楽だと思ってしまう。
彼氏だって、妄想の彼氏が優しくしてくれればそれで満足してしまう。
でもそれは時代の変化についていけずに絶滅してしまった生物たちと一緒で、そのままでは周りの人たちから忘れられていってしまう
孤独でもいーんだーと思いつつも、それはそれで寂しくなって生きていけなくなってしまう
だから、人は成長する過程で、ぶつかり合っても人とコミュニケーションを取って生きていく術を学んでいく
この映画は、その少女から大人へ成長していく段階の女の子をとてもリアルに描いている
少女時代の美しい思い出を捨てる切なさも、初めて彼氏ができる時の動揺と恥ずかしさも、うまく周りに接することができない不器用さも、全部ここに詰まっている
私も、その頃の自分を思い出しつつ、いちいちドキドキしながら観ていた
もしも少女から大人になる段階で、うまく素直になれず、周りを傷つけながら、自分も傷ついた経験があるなら、ぜひ、この映画を観て欲しい。
かなり、こっぱずかしいあの頃の自分がそこにいるはずだから。
主役の女優は50代の私でも…
名前を記憶しておかなければ。と思わせる演技力だった。作品は本が命だと思うが、このキャスティングだから成立するという場合もあるなぁ。上映館が限られてるので、埋もれがちだが、名作とはえてしてそういうもの。
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