孤狼の血のレビュー・感想・評価
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昭和感の表現が味ある。雰囲気作りの上手い作品
内容は、柚月裕子原作の映画化。舞台は昭和63/4昭和最後の年で時代の変わり目。広島の呉原東署捜査二課に勤める新人主人公・広大とバディの大上が繰り広げる。警察署内・暴力団の抗争・一般人の関わりについて考えさせられる話し。印象的な台詞は『わしら食われる前に食うしか無いんぢゃねーかのー?!』大上さんの言葉。新人刑事に対する不信感と共感する気持ちの中で打ち明けた極論の姿勢を話す言葉。印象的は場面は、令和のこの時代に表現された忘れ去られた昭和感が非常に良い。プルタブに看板や雑誌に自販機などその他諸々が世界観の造り込みが凄いなと感じた。特に身体部位が上手く切断指・生首・腐った死体・水死体が素晴らしく生々しくて親和性を感じました。印象的な場面は、さはり最後の墓参りのシーンで美人局が解った後、呉の街並みを見下ろしながら形見の孤狼ジッポでガミさんのハイライト(煙草)に火をつけガミさんの意思を継いでいこうと呪われる場面。レベル2を予期させる上手い終わりだと感じました。強いて言えば大上さんの目的の動機がいまいち説明されず原作に書かれてるのかなと感じた所です。そこが観ていて気になりました。悪を倒すのは正義では無く更に強い悪意なのです。
警察の仕事
やはり、心底人々の安全を守ろうとしたら、自分の事は後回しになり最期は命まで取られてしまう。命を賭してまでとは思わないが、この仕事の究極は大丈夫にしても命を賭ける気構えが必要で、なかなかそんな人はいない。
3.4バランスの良い良作
キャストが豪華でありながら、ハードボイルドな感じが見ていて飽きが来なかった。
話はどこかで聞いたような感じであるが、エロすぎず残酷すぎず程よい塩梅で進んでいく極道映画。あまり難しいことは言っていないので気軽に見れた。次回作も見たい。
映画も原作も迫力にのまれる
白石監督ならではの暴力シーンもありながら、男同士の汗に血にお金に女に…とハチャメチャそうなのに、見入ってしまう。
役所広司の強引な刑事ぶり、原作よりも過激な味付けがされているよう。こんなゲスな役所広司も見たかった。
松坂桃李がこの作品で、より好きになった。この作品のスタート時は初々しさもあり、役所広司演じるガミさんと交わることで、どんどんダークな世界にはまっていく様。ひとつのストーリーの中での表情や態度、目つきが変わっていくのがすごい。
脇をかためている俳優陣も迫力があり、原作をもう一度読んで、また映画にも原作にも心ゆさぶられてしまいました。
話は悪くないけど
内容は悪くは無いと思うのだけど、
正直途中から予想は着いてしまう。
仁義なき戦いにとにかく
似た演出は、多大なるオマージュなのだろう。
しかしオマージュ元越えられていない。
主演の役所、そして石橋などの
強面面々は良いのだけれども、
他が見目良すぎる。
広島のゴテゴテのヤクザたちが
頭も小さくてシュッとしてて
顎も細いし線も小さい、
江口洋介や竹野内豊にとてもじゃないけど
おとなしく従うわけねーだろ!
松阪桃李にいたっては女の私だって
倒せそうだもの。
演技も過剰気味だけどもまあ
頑張りなんだろうなと良いとして、
昭和の暑苦しい感じを現代の人で
表現するのは無理だろうなと
しみじみ思った。
なぜ人はヤクザ映画に魅了されるのか?
なぜ人はヤクザ映画に魅了されるのか。ヤクザの世界は、非合法な裏社会であるが、無軌道なところもある反面、義理や人情に厚く、組織内では上に絶対逆らえない完全な縦社会を確立している。傍若無人ではあるが実は規律正しいところもある、そこががかっこいい、男らしい、情が深いというプラスイメージにもなっているような気がする。だからといって、自分がヤクザになるわけでもないので、人はヤクザ映画に感情移入し、日頃の鬱憤を晴らし、溜飲を下げるのである。
東映ヤクザ映画の歴史は古く、鶴田浩二、高倉健の時代を経て、深作欣二監督の仁義なきシリーズが大ヒットした後、本格的な作品はずっとご無沙汰であった。かつてのスターたちはほとんど鬼籍に入った。この映画は久々の大作である。登場するのは役所広司、松坂桃李、江口洋介、竹野内豊・・・。彼らが東映ヤクザ映画の新たな時代を切り開くのか。暴力団同士の抗争に介入する警察というオーソドックスな設定はわかりやすく、アウトレイジのような派手な銃撃戦はないだけに、ストーリー性を重視して製作しているように思われた。印象に残るのは養豚場のシーン。リンチされたうえで、山や川に捨てられる。これがヤクザ社会の怖いところであるが、目に焼き付いて離れない。若手刑事(松坂桃李)がベテラン刑事(役所広司)の仇を討つため殺害に加わった養豚場の息子をこれでもかこれでもかと殴り続ける。松坂桃李の迫真の演技であるが、これも養豚場で行われた。
世の中は清濁併せ呑むような懐が深いところでなくてはならないと思う。またいつの時代もそうだったにちがいない。なぜなら、そうでなければ、ヤクザ映画がこんなに長い間、人気を博すわけがないからだ。
和製アンタッチャブル
自論だが警察主役の懲悪系ギャング映画は面白い、本作もこの法則が通ずるようで見事アタリ。
警察の立場から見る極道間の対立構造がわかりやすく、目的も抗争を回避し民間人を守る為と明快、ハードなゴアやグロは基本勘弁だがひりついた空気に緊迫したヤクザとの交渉を魅せる本作ではそれを強調するスパイスになっており、ドンパチはないが見飽きない。重ねるがかなりエグイ、OP早々苛烈な拷問パートがあるのは早めに視聴判断出来るようにした配慮だろうか。
出演者に触れるが役所広司えんじる刑事大上が実に良いキャラしてた、ビジュアル良しなイケおじがヤクザの暴走を薄氷を踏む決断と鬼気迫る脅しで抑え、堅気に害あれば犯罪もいとわず追い詰め捕え、さらに松坂桃李えんじる日岡の目的はお見通し、逆手にとって精神ケア万全の師匠的采配を振るい、成長を促す有能さは作中一頼りになる。そして弟子にあたる日岡も成長プロセスが丁寧なのもあり、終盤の覚醒と覚悟を決める演技には惹きこまれる---ジッポ欲しくなる!
以上、血生臭いが対立問題を解決し爽やかに終わる、慎重に選んだが楽しい邦画で満足。
血湧き肉躍る映画
任侠映画はなんとなく敬遠していたが、気づいたら夢中で見ていた。今まで見た邦画の中で映像もストーリーも1番クオリティが高いと感じた。ただグロテスクでエグいシーンが多いので見る人は選ぶ作品。
令和のクソガキに見てほしい
「狐狼の血」は柚月裕子の同名小説を原作とした作品であり、2018年5月12日に公開された。R15+指定。
本作を見て、まず思ったのが「役所広司かっけー!」である。昭和と平成の境目の自分にはこんな上司がある意味理想でもある。(厳しさの中に優しさが混じるとその優しさに感動してしまう錯覚を起こす。)ただ、今の若者にはそれこそ"暑苦しいおっさん"なのだろう。この映画を見て、かっこいいと感じるのか、感じないのか境目はあるのだろうか。それとも男は皆この漢達の戦いに酔いしれるのだろうか。令和のクソガキ共にこの作品を観てもらいたいものだ。
そして、グロ描写、エロ描写、暴力、動物虐待、ポイ捨てetcコンプライアンス無視の大暴れ演出には大歓喜しました。ここまでやりまっか・・・松坂桃李の好感度ガン無視の豚ビンタにも大興奮です!そこに製作陣の素晴らしい男気とリアルを見ましたね。
警官がヤクザになったのか?ヤクザが警官になったのか?
2018年(東映)。監督:白石和彌。原作:柚木裕子。
広島県呉原市(架空の名前)
時代設定は昭和63年(1988年)。
マル暴担当のベテラン刑事・大上(役所広司)と彼付きの相棒になる新人刑事・日岡(松坂桃李)の熱過ぎる日々を、力強く活写した映画。
暴力団と癒着していると噂される大上。
事実、封筒入りの金を受け取るシーンがある。
大上はその金を警察に情報提供するチンピラに渡している。
役所広司の強面ぶりが強烈!!
どこから見ても大上(彼がオオカミ・・・狼なのか?)の方がヤクザより遥かに怖い。
呉原で元からナワバリを持つ「尾谷組」
新規参入の「加古村組」
この2組の勢力争いが《中心》にある。
「尾谷VS加古村」の勢力争い。
上手く泳いでいるような大上。
本当に大上は警官の本来の仕事を忘れた腐れ切った警官なのだろうか?
《郷に入っては郷に従え》
《虎穴に入らずんば虎児を得ず》
この2つを実行することにより、善悪の境目で正義の側に戻れなくなった・・・
そんな気がしてならない。
大上の相棒に指名された日岡。
日岡は日岡で、別の指令が上層部から出ている。
ラストのバイオレンスはR15+の名に恥じない凄まじさ。
(子供の頃から、ヤクザ映画が好きで、極道の妻たちシリーズは何度観たか知れない)
(コッポラ監督の「ゴッドファーザー」より五社英雄の極妻の方がずっとクチに合います)
北野武監督の「アウトレイジ」=極悪非道の意味・・・は人気が高いらしいが、
この映画「孤狼の血」も、何処か新鮮で監督も主演の役所広司も助演の松坂桃李も
振り切れた感が強く見応えある。
「孤狼の血 LEVEL2」好評につき、更なる続編も決定したそうだ。
白石和彌の代表作。
平成を代表する「ヤクザ映画」になってほしい。
私は観るんじゃなかったと思ったけど、
白石和彌監督の傑作ですね。もう冒頭からめちゃくちゃ気分悪い。ただ広島抗争ってリアルにこんなのあったからなぁ…。ガミさんかっこいい!以上!
東映の最新アップデート‼️
古舘伊知郎の
ー「アウトレイジ」に対する東映の答えですねー
このコメントに今作のすべてが集約されていると思う👍
大衆向けへの配慮が一切無いあたり、白石和彌監督のやくざ映画へのリスペクトが強く感じられる🎬
素晴らしい🎉
任侠ものに興味なかったのに引き込まれた。
呉が舞台の作品ということ、レベル2では賞を取ってたということで、ちょっと気になっていたレベルであったが鑑賞してみた。
グロいのさえ大丈夫であればぐいぐい引き込まれ、そのあとはどうなった!?と気になってしまい、どんどん見てしまった。0歳児をあやしながら斜め見なところもあったが、ストーリーはそれほど難しくはなく楽しめた。
とにかく出演者が豪華すぎてそれだけでも一見の価値アリだと思います。
やっぱり映画ってこうでなくちゃ!
コンプライアンスとクライアントへの忖度が作品をつまらなくする。そこを行くとこの作品は文句なしの100点満点! 半星マイナスは次回作への期待を込めて! 劇場で観たかったな〜。
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