劇場公開日 2018年5月12日

  • 予告編を見る

孤狼の血のレビュー・感想・評価

全466件中、161~180件目を表示

4.0『仁義なき戦い』へのオマージュ

2019年11月1日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

興奮

ヤクザ映画の本家本元の東映が満を持して送る、『アウトレイジ』に対する答えと銘打ったバイオレンス大作にして、原作者の柚月裕子氏自らが認めるように、日本映画史上の名作『仁義なき戦い』へのオマージュを高らかに謳い上げた作品です。

ただ筋立ては、警察と暴力団との癒着と確執に置かれており、一人の外道刑事の常道を逸脱した傍若無人の生き様と、その下に就く若手正義漢刑事の葛藤と相剋のドラマに仕上がっています。
専らヤクザ社会の内紛・割拠の抗争劇だった『仁義なき戦い』とは構成が異なり、寧ろ同じ実録ヤクザ映画の一作である名作『県警対組織暴力』(1975)を模した作品といえそうです。本作の彼方此方に、『県警・・・』のコピー・シーン(それも残酷なシーンが・・・)が用いられています。

但し『仁義なき戦い』を意識したシーンは随所に現れます。逃走・暴行シーンでの手持ちカメラ撮影、血走った表情のアップの多用、凄惨な暴力シーンのリアルな挿入。けれど手持ちカメラでの揺れ動く映像は、『仁義・・・』の頃と異なりカメラの技術向上によってピントは全てボケておらず、観る方は楽でしたが、残念ながら、あの伝説的なドキュメンタリータッチにはなりませでした。

外道刑事役の役所広司は、その安定感と高い演技力、巷間言われているような名演で安心して観られたのですが、裏腹に清濁併せ呑んで全て手の内にあるというスーパーヒーロー感が満ちており、何とは無く予定調和臭が感じられました。
受刑中の組長の留守を預かる若頭の江口洋介、対抗する組の凶暴な若頭の竹野内豊、豪華な配役ですが、迫力ある演技を熟しつつも一本調子の荒々しく猛々しいだけの言動が多く、特に江口洋介は、この役が持つ、蹶起への強迫観念と一方での組織の長としての抑制意識との狭間で悩む複雑な立ち位置を表現しきれておらず、また竹野内豊は、『仁義なき戦い 広島死闘編』で千葉真一が演じた大友勝利を準えたのでしょうが、その粗暴さはともかく、野卑さ、下品さ、強欲さ、好色さでは到底及ばず、率直に言って数多の組員の中に埋もれて存在感が極めて希薄でした。
思うに、本作中で重要な位置を占める主役級の三人は、何処か善人の空気が漂い、東映伝統の“不良性感度”は極めて低く思います。何よりも、“目”が常人的でまともな人間の目であったことに因るのでしょう。

一方で若手刑事役の松坂桃李。彼の役者としての成熟度合いには目を瞠ります。多彩な役柄を堂々と見事に演じ切ることで益々磨きがかかってきたようです。今回の、当初のインテリ正義漢からの、理想と現実との乖離に苦悩する姿と、その過程を経て徐々に成長し、次第に狂気に侵され変貌していく、この作品で唯一、人としての喜怒哀楽を表現し、この映画のテーマを集約・凝縮した役どころを、説得力を以て演じていたと思います。
映画のクレジットでは主役は役所広司となっていますが、私は寧ろ松坂桃李が真の主役だったと思っています。何故なら、彼の“目”は、先の三人と違い明らかに終始狂っていました。

コメントする (0件)
共感した! 2件)
keithKH

3.5義理と人情に胸を締め付けられる名作

2019年10月29日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

悲しい

怖い

日本アカデミー賞で最優秀主演男優賞と助演男優賞を獲ったのは納得。もう日本の殿堂入り俳優である役所広司は相変わらず見事な存在感だし、松坂桃李がすごく深みのある芝居をしていた。最近一気に化けてますます成長してきている印象だ。

ストーリーとしては「仁義なき戦い」的でそんなに珍しいものではないが、登場人物それぞれの人柄やその絡み合う人間関係が厚みを帯びている。いろんな立場で感情移入できるはずだ。

決して許されないこともあるが、嘘や暴力も時には愛の武器となるのだろう。

コメントする (0件)
共感した! 0件)
もの語りたがり屋

5.0【かつての東映ヤクザ映画の熱量を全面的に引き継いだ、アウトロー映画の記念碑的作品】

2019年10月29日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

怖い

興奮

難しい

 -  まさか、2018年に今作のような圧倒的な熱量を持つアウトロー映画を観ることが出来るとは・・。-

 ・まごうことなき、白石和彌監督の新たなる傑作である。

 ・真木よう子、中村獅童、ピエール瀧、竹野内豊、石橋蓮司ら豪華キャスト陣が脇を固めるが、破天荒な大上を演じる、役所広司さんの存在感は圧倒的である。

 ・大上の想いを継いで、独り立ちしていく日岡巡査を演じた松坂桃李の役者としての魅力も満載の映画である。

 ・個人的には、アルバイト薬剤師岡田桃子を演じた阿部純子さんが、懐かしき昭和の風合い漂う演技をされていて嬉しかった。

<東映の心意気を堪能させていただいた作品である。>

<2018年5月12日 劇場にて鑑賞>

<2021年7月20日 今作の3年後の呉原市を舞台にした第2作を鑑賞。
 鑑賞後、暫し、感慨に耽る・・。>

コメントする 2件)
共感した! 23件)
NOBU

怖すぎて

2019年10月4日
スマートフォンから投稿

怖い

のっけのシーンからグロイし気持ち悪いし、怖すぎてとても最後まで観られなかった。レンタルでよかった。。

コメントする (0件)
共感した! 1件)
ぴより

4.0役所広司の色気のやばさ

2019年9月8日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

怖い

興奮

匂いや光のギラギラした感じまで届いてくるような距離感だった

若い正義感が変わっていく様を松坂桃李が役所さんとの対比で
いい味出してる

あたしてきに、この映画の見どころはやっぱ役所広司の色気
おおがみにしか見えないし

最近気になってる中村倫也のチンピラ役も目がいい
ほんと人殺しそう

豚だよな豚がエグサのポイントやなw

こういう映画好きやわ

コメントする (0件)
共感した! 0件)
らら

4.5役所広司、、迫力ある演技がいいね!

2019年9月7日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

役所広司、、迫力ある演技がいいね!

コメントする (0件)
共感した! 0件)
てかる

2.0嫌なもの見た

2019年8月15日
PCから投稿

汚職刑事が暴力団ともめる話、殺しと暴力だけ

コメントする (0件)
共感した! 3件)
アサシンⅡ

4.5役所!

2019年8月15日
iPhoneアプリから投稿

いい俳優の素晴らしい演技もあること。

コメントする (0件)
共感した! 0件)
グッドフェロー

4.0久しぶりの過激な昭和ヤクザ感

2019年7月20日
スマートフォンから投稿

昭和終り頃の話だから当然なんだけど、こんなにえげつないヤクザ映画は久しぶり。最初からいきなりの豚小屋拷問シーンには思わずうわっと声がもれそうだったが。
内容も良かったけど、出演者がみんな迫力あってすごい。役所さんはもちろん、松坂桃李が凄いっ。
終盤の犯人を、殴り続ける場面はホントにイッちゃってる様で迫力満点。最近の彼はすごいね。
とにかく見応えのある映画だった。

コメントする (0件)
共感した! 16件)
アンディぴっと

2.5警察じゃけ、何をしてもええんじゃ

2019年6月14日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

怖い

難しい

ネタバレ! クリックして本文を読む
コメントする (0件)
共感した! 2件)
shimo

4.0ビックリ、ドッキリ、クリとリス

2019年6月6日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

楽しい

怖い

興奮

いや〜、ニーズにきっちりと応えた映画で満足しました。楽しかった!!

広島×ヤクザ映画 となれば、どうしたって『仁義なき戦い』を連想するし、その雰囲気を味わいたいと思って観る。
そしたら、ナレーションの入れ方から 劇中音楽の雰囲気まで、仁義なき戦いっぽくって、とても良かった。
暴力描写も迫力あるし、力の入ったアクションシーンになっていて見応えある。
方言に対して違和感ある人がいるみたいだけど、これは映画なので、「世間一般がイメージする方言」になっていれば充分で、本作はそれ以上の表現にまで踏み込んでいた感じがしたので良かった(役所広司の「はぶてるなやぁ〜」とか)。

あと、石橋蓮司のギャグね!アレは最高です(笑)

コアなファン層にはどう見えたかわからないけど、私にはとても満足な作品でした。

コメントする (0件)
共感した! 4件)
サケビオース

3.0わろた

2019年5月4日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

草刈民代もびっくりの役所広司の刑事もの。
Shall we violence ?

気楽に見れました。

最近DVDを借りるのがちょっと億劫で、というのも観賞後いろいろ考え込んでしまう映画が多くてね、疲れていたんですよ。

この「孤狼の血」はまったくストレスなく楽しめました。そうですね、僕にとってはあまりにも別世界のお話なので“遠い宇宙のSFスペクタクル”を観るのと同じ気分だったので(笑)

役所広司も鬱々した役ばかりでは気も滅入るでしょうからたまにはこういう暴力ものもやって発散ですね。ダンスするサラリーマンやトラウマのバス運転手とは一変して生き生きしていて痛快でした。

あとはリチャード・ギアがこの脚本に飛び付いてくれるかどうかです。

(ゴールデンウィークに棚からひとつかみレンタル)

コメントする 5件)
共感した! 11件)
きりん

3.5日本やば

2019年4月30日
iPhoneアプリから投稿

良い方にも悪い方にもなんでここまでできちゃうのか…人間とは…

コメントする (0件)
共感した! 0件)
ワーコ

5.0孤狼の血

2019年4月29日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

2020.7.30

2回目の孤狼はやはり

役所広司、松坂桃李が素晴らしかった

江口洋介は刀持たせたら様になる!

コメントする (0件)
共感した! 2件)
m@_@m

4.0オマージュたっぷり

2019年4月28日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

エログロバイオレンス(エロが突き抜けられなかったのは少し残念)が良い感じでぶっ飛んだ好きな作品でした。

コメントする (0件)
共感した! 3件)
カタヤマ

4.0豚のクソ

2019年4月24日
iPhoneアプリから投稿

冒頭から豚の糞か..
というか豚も可哀想だな..初っ端から不快感ぶっ飛ばしでしたが話の流れは最後まで居眠りこかずに見れました。
(最近結構な確率で寝落ちをしてしまいレビューさえ書けないという)

役所広司のヤクザ刑事も陳腐な言葉しか出てこず一言でいうと最高。松坂桃李の変貌具合もなかなか良かった。
ピエール瀧、いい役者なのに惜しいな....
新井浩文は出てこないのかなって思ってしまいアウトレイジと少し重ねてしまった、、すみません、、

個人的に中村倫也が素晴らしいキャスト陣のなかで埋もれずやはり"カメレオン俳優"と言われているだけ存在感があり素晴らしかった。

昭和という時代背景も別の視点で楽しめた。

コメントする (0件)
共感した! 2件)
cocoまる

4.0面白かったが、グロテスク

2019年4月18日
スマートフォンから投稿

松坂桃李さん、役所広司さんが出演するということでBlu-rayにて観賞。
映画の内容については申し分なく、大変面白く見させていただきました。しかし、R15ということもあり、グロテスクな面も有ります。そういうのが苦手な方は覚悟して見たほうが良いかもしれません。
出身が広島県に近いということもあり、どこか方言が懐かしく感じました。
あと、1つだけ突っ込むとしたら、昭和63年で某高級国産車が後方の車庫に止まっていたりしたので、そこだけ映画を見ながら突っ込んでしまいました。

コメントする (0件)
共感した! 0件)
Yosuke👣

4.0孤狼が熱い!

2019年4月8日
iPhoneアプリから投稿

ヤクザ映画だけあって暴力シーンなど生々しいが、単なるヤクザの抗争、ヤクザ対警察の捕獲劇ではない。人間の心情などを細かくエキサイティングに描いている。ヤクザ側でも警察側でもなく孤独な一匹狼とそれを間近に見て成長していく子狼のストーリー。
実力派俳優だらけでとても面白い。ピエールさんも重要な役で惜しい人が消えてしまったなと感じました

コメントする (0件)
共感した! 3件)
なつお

4.5白石和彌監督圧巻です!!

2019年4月4日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:VOD

楽しい

この作品ただのヤクザの抗争映画ではありません。確かに、最初からグロいシーンで始まります。これが無理な人は見ない方がいいでしょう。
『渇き』でも見せた役所広司のヤクザにも負けない風貌と威圧感、自らが悪に染まってるような、汚い言葉使い。
それだけを見てたら、ヤクザから賄賂をもらい、いろいろ融通をきかして、抗争しないようにうまく治めているように思えるけど、それだけではなかったんですね。
その裏では警察官僚の不正を見抜き、カタギをヤクザから守るという役割をしていたんです。
それに気づいた、スパイで潜り込んだ松坂桃李くんの演技もさすがでした。
裏社会で生きる男達の生き様とそれに立ち向かう刑事2人の関わりが非常に面白く、最後まであっという間に観てしまいました。

コメントする (0件)
共感した! 6件)
sakura

5.0演技力に圧倒

2019年3月26日
Androidアプリから投稿

役所広司はもちろんだが、松坂桃李の迫真の演技力に終始圧倒された。
心拍数が上がるほどの恐ろしさ。
正直俳優として全く興味なかったが、ファンになった。

コメントする (0件)
共感した! 3件)
chick
PR U-NEXTで本編を観る