犬ヶ島のレビュー・感想・評価
全185件中、101~120件目を表示
生類憐れみの逆
犬飼ってる人には大分くる
いろんな愛が溢れる映画
物語を突き動かしたのはそれぞれの愛
誇張されてポップ調な架空の日本が舞台、だけど全然バカにしているとかではなく日本の文化や歴史に愛がある描写。ストーリーは王道、だけれども世情を痛烈に皮肉るところあり、ハラハラするところは効果的な音楽とともにぐっと攻めるしいちいち飽きない。ヴィジュアルは相変わらずどのシーンを切っても美しいし、ゾワゾワするし、ロマンティックだし、リアリスティックだ。とても印象的だったのは学生たちが立ちあがり、大人の心を動かし、やがて社会を変えるシーン。はじめは一人の少年の無鉄砲ともいえる行動が、学生に伝わり、学生が少年の意志を伝え、学生が闘い作りあげた舞台で大人を動かす。そこには少年と犬の友情があり、女学生の少年への一方的な愛があり、きっと養父の息子への愛情が介在した。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
唯一残念だったのは他の特定の観客の鑑賞マナー。物語が佳境にはいり、観客が食い入るように展開を見守っている時に大声で笑いながらお話する男女二人組。最初の鑑賞マナーの動画すら覚えていなかったようだから、きっと物語を覚えるのに会話が不可欠だったのだろう。次からはDVD化やオンライン配信を待って仲良く家で見てくださいね。
変わってるので一見の価値はある
声優さんの声にホレボレ
ウェスアンダーソンはアニメに転向すべき
とても素敵な作品でした
ウェスの新作というだけで見逃すわけにはいきませんでした。
今回はストップモーションアニメなのですが、これがまたすごい。
スクリーンの端から端までびっしりと作り込んだ絵作り、目に飛び込んでくる鮮やかな色彩。
今回も最初からわくわくさせてくれます。
「鮮やかな」と書きましたが、前作「ブダペスト」のようなビビッドな世界ではなく、どちかというとダルトーン。
例えるなら大友克洋の「AKIRA」のような色味を感じました。
今作のポスターを大友氏にオファーしているため、少しそうしたイメージがあったのかもしれません。
ストップモーションなので何となくわかってはいたのですが、1分もすると尋常じゃない作業時間が容易に想像できます。
これ全部手作業かと思うと、うわー…となります。それくらい圧倒的。
そして声優陣がとんでもなく豪華。いわゆるウェス作品常連俳優のビルマーレイ、ジェフゴールドブラム、エドワードノートン、ハーベイカイテル、ティルダスウィントン、マーリー・エイブラハム等、日本からは渡辺謙、夏木マリやオノヨーコ(役名も同じ)までも。
使われる言語は英語と日本語でかなりチャンポンなのですが、これは完全に意図しての事だと思います。
ここら辺もオリエンタルで雑多な文化の日本を表現したかったのでしょう。
また二つの言語ですが、犬と人間の言語の隔たりにもうまく作用しています。
日本語には字幕が入らなかったりする(物語の進行に必要な部分は入ります)ので、日本人的にはさらに美味しいです。
そしてその作品は今回もとてもキュート。ウェスのディープさも含め、やっぱり絵本みたいなんですね。
心温まるとても素敵な作品でした。
二本愛に溢れた犬映画
アンダーソン監督のイメージの中の「なんちゃって日本」なので、細かいことは言いっこなし。
要は、黒澤、小津など過去のいろんな映画をちゃんと見たうえで、日本のイメージを構築しているので、なんちゃってでもそこに愛があります。
エピソードに「ありえない」展開がありすぎて、かなり不思議な作品なんですけど。
ストップモーションアニメならではの、パペット・フィギュアをアーティスト達が動かして作り上げた、動きと画面が芸術的。
飲み物のラベルなど、細部にわたって作り込んだ小物を見ても面白い。
あと、何より犬が事実上の主人公なので、かなり好き。
全185件中、101~120件目を表示