犬ヶ島のレビュー・感想・評価
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趣味が合うかどうか
ストーリーは作中で章にわかれており、シンプルでわかりやすい。
ただ、人形劇(ストップモーション)、かつ、独特の世界観なので人を選ぶ映画という感じ。
日本へのリスペクトを感じるけど、人によっては不快に感じるかもしれない。
かっこいい・ふしぎ・こわい・かわいい・笑える・せつない・かなしい・ぶきみ…見ていると不思議な感覚に陥る。
ただ、この世界観にハマれば、間違いなくディスクが欲しくなる。フィギュアが欲しくなる。
あ~~なんでフィギュア付き前売り券買わなかったんだろう!と後悔する。
※ 犬が色々しんどい目にあうので、愛犬家にはなんとなくつらいかもしれない。わたしは大丈夫でした。
日本への尊敬(リスペクト)が詰まった作品
さすがウェスアンダーソン
やっぱり大好きウェスアンダーソンが手掛ける大人なアニメーション
細部までのこだわり、世界観に
私たちがみてる、生きてる世界とウェスアンダーソンがみてる、生きてる世界は違うのではないかと思えるほど彼の世界は無限で可能性も未知数である
シーンひとつひとつ一時停止して鑑賞したいくらい
アート作品として確立されてるところも最高で、ありとあらゆるとこらに散りばめられた日本文化の要素に彼の溢れる日本愛を感じた🇯🇵
特に魚をさばくシーンは日本にしかない特別な文化であって、それを再現しているところに彼へ尊敬(リスペクト)を送りたい
ストップモーションアニメーションの欠点であるチープさが出ていなかったのはやはりこだわり抜いた彼の凄さのお陰であるとおもった
これからもアニメーションを作り続けてほしい
そしてウェスアンダーソン展をいつかやってほしい
テンコ盛りのなんちゃって日本が楽しすぎ!
ウェス・アンダーソンがすごく好きなわけではないのだけど
前作の「グランド・ブダペスト・ホテル」が
砂糖菓子の様な美しい画面に、
文化への政治支配の恐怖と怒りが込められていて〜〜
って、そんなに深いところまでは正直、
町山氏の解説を聴かなければ分からなかったけど〜(笑)
まあ、とにかく一筋縄ではいかないウェス・アンダーソン監督の新作!
黒澤作品リスペクトに溢れた作品と聴けばこれは観ないと!
という思いで二回観ました。
いや〜〜情報量の多さで二回観ても、ああ、そこ
見落としてた!みたいな点がありましたね。
ずっと野良で生きてきた黒犬は、
飼い犬時代を思い出して少年のそばを離れない他の犬達と
ちょっと距離を置いて離れて食事をするシーンで
「七人の侍」のテーマ曲!
まるで、この黒犬、三船が演じた菊千代だよね〜〜(笑)
そんなシーンがたくさんあるけど
黒澤作品に詳しくなくても、
そこ、凝りすぎじゃね!という
画面を眺めてるだけでも十分楽しいです!!
最後は「天国と地獄」的な〜〜〜
詳細は内緒内緒!!(笑)
@もう一度観るなら?
「ネット配信とかで、画面を止めながらじっくり〜」
犬と鳥がかわいい
チーフの男気に惚れました、犬だけど
102分という世界で一番長いストップモーションアニメーション。ギネスブックを更新した。犬や人などの、約900の登場キャラクターが全部、紙粘土で作られていて、それを表情や動きの変化ごとにストップモーションの技術でフイルム化し、編集された映画。一人の人間や犬に、200の異なった表情を持つフィギュアが、手造りされて、それをすこしずつ動かしながらフイルムに捕え編集されている。例えば、主人公小林アタリが笑いながら手を挙げるシーンならば、アタリの手の位置や、顔の表情を少しずつ動かすごとにフイルムを撮り、スムーズに動いているように編集する。根気のフイルム造り。
ウェス アンダーソンは、宮崎駿が、自分のアニメーションをすべて一枚一枚手書きで、描いてそれを編集して一本のフイルムを完成させることに心を動かされた人で、同じように自分もフギュアを一つ一つ動かしてはフイルムに録るストップモーションで作品を完成させた。
彼は日本贔屓で、黒澤明と宮崎駿を信奉している。震災と放射能被害で深く傷ついた日本人を心から応援したい、という気持ちでこの映画を製作したという。
彼はこのフイルムを完成するのに、4年余りの歳月を費やしている。
ストーリーは
20年後の日本。犬インフルエンザが蔓延した日本のウニ県メガ崎市では、小林市長が、犬の隔離政策を決断。犬ヶ島とよばれる、ゴミ廃棄場となった島に、すべての犬を放逐することを決めた。市長の養子、12歳の小林アタリには、生まれた時から忠実に用心棒を務めてくれたスポッツという犬がいた。市民に模範を示すため市長は、スポッツをいち早く、ゴミの島に送った。アタリは、迷わずスポッツを探すために、小型飛行機を操縦して島に到達する。そしてアタリは、島で出会ったチーフ、レックス、キング、ボス、デイユークという5匹の犬たちとともに、スポッツ探しの旅に出る。
一方、メガ崎市では、犬インフルエンザを研究していた渡辺研究所長が、すでにワクチンを開発していた。あとは実際の犬に使用してみるだけだ。ワクチンはインフルエンザを予防、治療することができるだろう。しかし、渡辺医師は市長の命令によって暗殺される。オノヨーコ助手は、それを嘆くだけで、圧倒的な権力を握る市長の前では無力だった。
小林市長はロボット犬製作企業と、グルになってすべての犬を、犬ヶ島で処分して、ロボット犬に挿げ替えるたくらみを進めていたのだった。犬は生きていれば病気もするし死ぬこともある。エサも必要だし、汚れもする。ロボット犬の方が良いに決まっている。小林市長は、ロボット犬企業から多額のわいろをもらっていたのだ。
アタリと5匹の犬たちは、処分されるところだったスポッツを見つけ、他の犬たちを助け出す。アタリがすっかり世話になったチーフを洗ってやると黒い犬だったチーフは、本当は白いテリア犬だった。話を整合してみると、何とチーフはスポッツの兄弟だったのだ。
アタリは犬たちを連れて市議会に行く。アタリの学校の生徒達も、インフルエンザワクチンをもって合流する。そこで、小林市長の汚職と横暴が暴露され、再び、犬たちは人々のもとに帰ることになった。
というお話。
映画のポスターは、AKIRAを描いた大友克洋だそうだ。
原作のISLE OF DOGS をアイルオブドッグス、アイルオブドッグスと繰り返して言っていると、アイラブ ドッグスと聞こえる。というように、これは愛犬家のお話だ。
サンフランシスコでは、この映画を見に来るのに犬を連れてきて良い、という試みがあった。沢山の家族が犬を連れて、映画を観た。当の犬が嬉しかったかどうかは、よくわからないけど、、、やっぱり。ウェス アンダーソンが紙粘土で作り、アルパカの毛を植毛した犬のフギュアに、本物の犬が仲間と同定したかどうかは、不明だし、、。
棄てられた犬たちがみんな立派な名札をつけている。犬は人類にとって最も古い友達だ。人の喜びを犬は理解しようといつも勤めて、いつも人の力になりたいと思っている。
映画で、チーフが素敵で恋をしそうだ。アタリを助けた5匹の犬のうち、チーフ以外はみな、飼い犬で以前は立派な主人を持っていた。素敵なご馳走を食べさせてくれた思い出を語り合っていたとき、みんながチーフに、「君はどんな物を食べてたの。」と聞くと、「イヤー、俺か?俺は主人なしの気ままな放浪だからよー。でも時には食べ残しのステーキとかが手に入ったよ。」と照れながら話す。豪胆なのにシャイ。それで、すごくセクシーな犬、ナツメグに出会った夜は、「アンタ、いつもこんな時間にここにいるのか?」とか、話し方もアプローチもハードボイルド、その男気が素敵だ。そんな彼が、黒い犬じゃなくて、実は白い犬で、本当は立派な血筋だったとわかったとき、青い大きな目から涙が零れ落ちる。このシーンで泣かなかった人、人じゃないよ。
ウェス アンダーソンは、いつもとてもアーテイーな映画を作る。
「グランド ブダベストホテル」では、カラフルなホテルと、美しい自然と山々の描き方など、美しい絵本を見ているようだった。しかし人間模様を描写すると、とたんに、人種差別、自然破壊、貧富差、階級社会などが、ちゃんと描かれていて、ともかく渋い。今回の映画でも、大企業と結託した政治家、権力者の腐敗、弱い者いじめ、環境汚染、放射能汚染、自然破壊などなど、簡単には解決できない現状の嘆きが、映像にしっかり織り込まれている。
犬たちの、痛めつけられても、強制隔離されても、殺されそうになっても、人を信じてまっすぐ立ち向かう姿には、魅せられてやまない。チーフの湖のように青い大きな目から、涙があふれて流れ落ちるシーンが、ぞっとするほど美しくて、心に残って忘れられない。
小林アタリの声優をやった13歳のコーユー ランキンは、良く日本語をこなしていて、ハンサムな子役なので、この映画で人気が出てテイーンの間でアイドルになっている。
スポッツの声優、リーブ シュレバーも、チーフのブラアイアン クランストンも、とても良い。ウェス アンダーソンが大好きな、偏屈大物役者ビル マーレイがボスの声優をやっている。ナツメグのスカーレット ヨハンソンも、とても上手だ。渡辺医師の助手オノヨーコが名前通り本人がやっていた。
和太鼓が鳴り、クロサワの「7人の侍」の曲も使われていた。アタリの、「なにゆえに、人類の友、春に散る花」とかいう俳句とも和歌ともいえない歌が、メガ崎市議会の流れを変えるところでは思わず笑ってしまったが、太鼓の音が、とても効果的に使われていて良かった。
世界一長いストップモーションアニメフイルム。670人のスタッフが、900の登場キャラクターを使い、4年かけて作られたフイルム。ウェス アンダーソンの独特な表現世界が好きな人も、嫌いな人も、犬が好きな人も、嫌いな人も、この映画観る価値がある。
メイキングとかコメンタリーの方が面白そう…
僕のワンダフル・ライフ
これは珍品中の珍品だ。
西洋人が日本を描いた映画というと、最近でも同じストップモーション・アニメの「KUBO」があったけど、あれ以上に変てこだ。監督は日本好きということだが、そのわりには結構ネガティブな描写が多い。犬をゴミの島へ放逐するという発想も、日本人の動物愛護レベルの評価の低さからともとれ、フィクションとは言え、あまり穏やかではない。あと、東日本大震災後の光景もさりげなく描かれている。
日本文化の変幻自在なコラージュぶりは、かつての横尾忠則を思わせるところもあり、凝りに凝っている。たぶん日本人じゃなかったら、素直に「スゴい!」ってなるんだろうと思う。
邦題は昨今の映画の中では久々に秀逸だが、これはひょっとしたらもともと監督がつけたのかな。
思っている以上に細部にこだわってる感
日本語吹き替えがオススメかもしれない
難しい映画。
犬が人間が動くだけで生理的に気持ちいいのです。
めっっちゃ面白かった!
ストーリーやキャラより演出の面白さ!視覚情報の気持ちよさ!
キューブリックを思わせる芸術的な構図にハッとし、シャフトを思わせる演出の数々で楽しませ、カクカクした動きにハマっていき……ずっと観てて楽しかった!
日本人は日本語。犬は英語でしゃべる。なぜか日本人は英語をよく使い、(TV番組を模した)通訳が何度も挟まれる。この奇妙な言語感覚は癖になる。
でもコレは日本語を理解できて、英語もそれなりに聞き取れる(訛りとか楽しめる)から快感なような。一般の人もこの快感はわかるのだろうか?
モフモフした犬達が渋い外国人の声でしゃべってるのが面白い。シリアスな笑い。
ギャグセンスは結構高い。ドュークの噂で全部……ってのには笑った。静かにジワジワくる笑いが多かったです。
ストップモーションによる絵の動きがとにかく気持ちいいのです。
数匹の犬が振り向く。それだけで快感。
人間がコップを順番に渡す。それだけでゾクっとする。
犬が人間が動くだけで生理的に気持ちいいのです。
視覚情報が楽しすぎてストーリーを追うのを忘れるくらい;
ストップモーションって点だけでなく、最後まで新しい手法を見せてくれる演出方法も素晴らしい。
手元だけを写したり、記号化して簡略化したり、シルエット化したり、イラストを織り交ぜたり……。
演出方法の数のパワーが生きるのはひだまりスケッチなどのシャフトに通じるモノがあるかも
監督の日本愛がすごいとの前評判でしたが……確かに。和の世界観だけじゃなく、メカがメカゴジラっぽかったり、キャラの動きが急に2Dゲームみたいになったり(てかあれドンキーコングですよね?)……随所に”あれ?コレってジャパン・エンターテイメントのアレ?”って要素が。面白い!
スチームパンク/和が絡み合った世界観、不穏な音楽によりずっと緊迫感/非現実感が漂うのも良い。もう終わりかけって場面で”あれ、なんだか長いあいだ化かされた気分だなぁ”とか思った。そんな捉えどころのない時間を過ごさせてもらいました。
ストーリーは悪くないけどめっちゃ良い!って風でもない。どちらかというと世界観が良かったって感じかなぁ。
ラストの展開はキャラの心の移り変わりが唐突で入ってこなかったり;
ストップモーションで日本の世界観……っていうとKUBOがあったけど、個人的には断然にで犬ヶ島派。
KUBOが作り込みすぎてCGみたいになってたのに対し、今作はストップモーションならではの違和感が生きてた。
とにかく視覚の面白さがここ数年でもベスト級でした!
邦画のストップモーション系によくある妙に長い間を作ったりってのが無いのもよかった。
基本はどんどん物語が展開していく、ディズニーやピクサー映画ばりのみやすさもある。
上映スタートしてからあんまり話題になってない印象あるけどホント良かったです。生理的に好き。
そしてスタッフロールを見るとほとんど日本人が関わってないのに驚きました。そうか洋画なんだなぁ。
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