犬ヶ島のレビュー・感想・評価
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ストーリーはよかったがあまりに映像が独創過ぎて感情移入が出来なかっ...
ストーリーはよかったがあまりに映像が独創過ぎて感情移入が出来なかった。監督の日本への愛情は十二分に伝わったきた。何より声優陣の豪華さにビックリ。
I can picture it
何故このような映画を作ろうとするのか?思い描く世界を具現化したい以上の動機は彼の場合、やはり感じられない。いやが応なく彼の日本表現の添削を始めてしまう。途方もない想像力が込められている。かなりいびつで構図化された表現ではあるが、不快感はなく、妙に説得力があり、情熱なしには作れないディテールの多さには、もはや感謝するしかない。
排他と権力者の独善的な論理のお仕着せは現代に通じるものでもあり、戦中戦後の空気感を模して、盲目的で寡黙な日本人を描かれると、よりユニバーサルなメッセージかもしれないが、日本人への直接的な警鐘のように受け取らざるを得なかった。
しかし、そこはウェスアンダーソン、メッセージ性よりも緻密なディテールの方に目がとられる。少数意見に形式的なリスペクトを示し、後で蹂躙する気がありありな権力者。チーフとナツメグの大人のお洒落な会話。腎臓移植の長回しシーンは常人の理解の及ぶ所にはない。
ストーリー的には、悪役側の描写、特に小林市長にはもう少し背景説明が欲しかったところ。
ナイス、ジャパンセンス
ビジュアルセンスが良かった。間違った日本感でダサい映画は多いが、この作品はクール。どこまでわざとか分からない。
コマ送りだからこそ受け入れられる表現に、そういう発想!って唸った。「クーボ」は技術を進めたために、だったらCGでいいじゃんって表現や発想としては魅力が半減した。コマ送り表現も考え方だなぁ。
アンダーソン流“日本”映画、好きならばイエス、苦手ならばノー。 …イエス!
鬼才ウェス・アンダーソンが『ファンタスティックMr.FOX』に続いて手掛けたストップモーション・アニメ。
ベルリン国際映画祭銀熊賞(監督賞)受賞。
『ファンタスティックMr.FOX』も独特のアンダーソン・ワールドだったが、本作はそれに加え、日本人としては興味尽きない。
何てったって、舞台は日本!
日本を舞台にした洋アニメーションと言うと、つい最近も『KUBO』があったが、本作はさらに日本色が濃厚。
でも、そこはアンダーソン。かなりの変化球。
なので、好き嫌いはっきり分かれそうだが、自分的にはドハマった!
どんな独特さ、風変わりさを見せてくれるんだろうと、最後までワクワク、期待以上に楽しんで見てしまっていた。
近未来の日本。ウニ県メガ崎市。
犬の感染病が拡がり、犬嫌いの一族である市長の陰謀によって、全ての犬がゴミの島へ追放。
市長の遠縁の養子である少年は、島の犬たちの協力を得て、愛犬を探す…。
日本が舞台であっても、近未来の架空の日本。
近未来と1960年代の日本が融合した不思議な日本。
ネオン街や屋台、神社や昔ながらの日本家屋など緻密なセットで日本を創造。
看板や文字など至る所に日本語が散りばめられ、メインタイトルやスタッフ/キャストも日本語で表記(と()して英語)、日本語の台詞も多い。
豪華ボイス・キャスト。主に犬の声はハリウッドスターで、人間の声は日本人俳優が担当というのもユニーク。
パワフルな和太鼓が響くアレクサンドル・デスプラの音楽も非常に印象的。
音楽と言えば、日本が世界に誇る巨匠の名作の名曲が使用されたりして、思わずニヤリ。
相撲や寿司などいかにもな日本描写の他に、市長に抗議する少年少女たちはさながら60~70年代の学生運動。
変化球ではあるが、日本へのリスペクトやオマージュがてんこ盛り。
何度かじっくり見返したいくらい。
見た事無いけど、独特で斬新で、何処か古く懐かしい、アンダーソンの日本!
キャラデザインは奇妙。
犬たちは汚ならしく、少年も決して可愛らしいとは言い難いが、次第に愛着沸いてくる。
パペットながら犬たちの体毛のフワフワ感も充分で、ストップモーション・アニメのこのカクカクした動きが堪らなく好き。
アンダーソン作品を見た人ならご存知の通り、ユーモアはとにかくシュール。
このユーモアも好み分かれるが、結構何度かクスリと笑った。
風刺もピリッとチクッと効いている。
市長の悪政。
国のトップであろうと市のトップであろうと町のトップであろうと、権力を我が物に使う権力者は万国共通。
ゴミ島に追放された犬たちは、人間に粗末に扱われるペットなのは言うまでもない。
人間の横暴、傲慢、身勝手さは痛烈だが、でも本作が本当に伝えたいのは、人間とペットの絆だろう。
アタリ少年と彼の護衛犬スポッツの友情。
島に一人やって来たアタリに協力する犬たちの中で、一頭だけ非協力的な黒犬チーフ。
野良犬で人間になんて絶対服従しないポリシーを持っていた彼が、少しずつアタリと育まれる交流…。
アタリとチーフの距離が縮まったお風呂やビスケットなど、あざとく情感たっぷりに描かれるんじゃなく、淡々と、それでいてしみじみじ~んと心に染み入る。
猫や鳥などペットは様々だが、まだ人間が石器などを使っていた大昔から、すでに人間と犬は一緒だった。
昔も今も、人間と犬の関係は特別。
それに日本人ならば“映画の犬”は、『南極物語』『ハチ公物語』などなど殊更!
溢れんばかりの日本LOVE、犬LOVE。
好きか苦手かのアンダーソン・ワールド。
多数決を取ろう。
好きならイエス、苦手ならノー。
イエス!
映像は凄いけど哲学は薄め
映像は極上、ストップモーションアニメーションの凄さがよく伝わるけど、ストーリーに高揚感があんまり感じられず哲学は得られなかった
黒澤明フリークな監督で 7人の侍を連想させたりするけど、それを作品の魅力としては受け取れず鑑賞後の満足感や余韻は薄かった
日本風がマッチしてんだか、してないんだか・・・
VOD字幕版にて鑑賞。しかし、本編には日本語、日本文字も混ざっている為、私的に最初は大変観辛かったと言う条件でのレビュー。
犬のウィルスに感染した犬達がゴミ島に幽閉され、そこに自分のペットを探しに来た少年の物語。
ペットを大事にしない人間への皮肉と環境汚染への警告が詰まっている為、日本への愛あるオマージュが詰まっているとは言え頭空っぽにして楽しめる様な作品でも無いし、食事中にも楽しめない内容になっていた。
ストップモーションアニメの質も演出も見事なのだが、逆に「だから何なのだ?」的部分も多い。
登場人物&犬もシュールですので劇中劇的変化も無いし、寝てしまう人もいるだろうし。
もしも吹き替えで観ていればどうだっただろうか?
外見芸術作品とすれば楽しめるだろう。
しかし、内容に面白さを求める人にはちと辛い。
私は後者なので厳しい評価とさせていただきます。
猫好きですが犬ヶ島
映像が
紀里谷監督の「キャシャーン」と
似てるなと思いました。
結構笑えたしウルウルシーンもあり
楽しめました。
声優さん情報無く見たんですけど
スカーレットヨハンソンと夏木マリはすぐわかりました。
特徴がある声ですよね。
他はほとんどわからなかった(笑)
後でキャラと声優さん確認してみて
かなり豪華なメンバーでビックリ‼︎
予習して行けば良かったぁ〜
改めて見直したいなと思いました。
もう上映終わっちゃったからDVDで
海外からの日本感(苦笑
飛行機で見て、コメディ区分だったけど、ブラックすぎるだろ!って思いました。
日本が舞台なんだけど、外国人から見た日本ってこんな感じなんかな〜って言う。。。
作り込みがすごいけど、日本人が喋ってるところがろくな日本語じゃなく字幕も出ないし。。。バカにされてる感がすごい。
国内日本語吹き替えされたの見たら違う感想だったのだろうか。。。
ウェスアンダーソン好きの方が高得点なのかしらん。。。
昭和テイストに満ちた捩じくれた近未来がとにかく奇抜
舞台は近未来の日本。メガ崎市で犬インフルエンザが大流行、ネコ派の小林市長は沖合にあるゴミ島に全ての犬を隔離する条例を施行、第1号として自宅の愛犬スポッツを送り込む。不運な事故で両親を亡くし市長の養子となっていた12歳の少年アタリはスポッツを捜すため小型飛行機を盗んでゴミ島に向かうが機体故障で島に墜落。アタリを助けたのはチーフをリーダーとする犬達。アタリは彼らとともにスポッツ捜しを始めるが、同じ頃条例撤廃を目論む高校生グループ達が密かに活動を開始していた。
隅々までジャパンリスペクトが滲んだ全編超絶技巧のストップモーションアニメで、特に黒澤リスペクトが顕著で近未来の話なのに昭和テイストがダダ漏れという異常なビジュアル。犬達の会話は便宜的に英語に吹き替えられ、人間達が話す日本語のセリフは同時通訳で英語に訳されるというややこしい構成になっているので時折全く訳されていないセリフもあったりして、洋画なのに日本語を解する人だけがより楽しめるようになっているところがなかなか捻くれていて面白い。豪華な声優陣も魅力で、犬達が憧れる島のクイーン、ナツメグ役のスカーレット・ヨハンソンのセクシーさがシャレになっていません。
アンダーソンの才能フル回転作品
最初情報量の多さや、英語日本語ごちゃ混ぜの中で字幕を追っていくのに必死になるが、徐々にアンダーソンの世界にどっぷり飲み込まれて行く。
自分を守ってくれた犬を一人ぼっちで探しに行くアタリ少年の冒険記がとても可愛く愛おしい。時代設定は20年後の日本らしいが、そこかしこに見られるレトロでヘンテコな日本も見ていて楽しい。
最初鑑賞した時はストーリーを追うのに集中したので、次回見る時は、もっと細部の作りこまれたアンダーソンの世界観を堪能したい。
まったく新しい体験
映画はもうここまで来たのかと驚く。アプローチが脇腹から来て、一気にノックアウト。ウェス・アンダーソンの頭の中を覗いてみたい。かつてティム・バートンに出逢った以来の衝撃。「グランド・ブダペストホテル」にも感心したけれど今後も目が離せない監督。日本をデフォルメしてある種の日本らしさを抽出したフェチ度に賞賛。
合わなかった
アニメーションと間の取り方、音楽は最高だと思うけれどストーリーがつまらなかった。映画中にウトウトして出ようか悩んだの久しぶり…。
政治的な皮肉とかありそうだけど、こちらは求めてないからかな。
趣味が合うかどうか
ストーリーは作中で章にわかれており、シンプルでわかりやすい。
ただ、人形劇(ストップモーション)、かつ、独特の世界観なので人を選ぶ映画という感じ。
日本へのリスペクトを感じるけど、人によっては不快に感じるかもしれない。
かっこいい・ふしぎ・こわい・かわいい・笑える・せつない・かなしい・ぶきみ…見ていると不思議な感覚に陥る。
ただ、この世界観にハマれば、間違いなくディスクが欲しくなる。フィギュアが欲しくなる。
あ~~なんでフィギュア付き前売り券買わなかったんだろう!と後悔する。
※ 犬が色々しんどい目にあうので、愛犬家にはなんとなくつらいかもしれない。わたしは大丈夫でした。
日本への尊敬(リスペクト)が詰まった作品
さすがウェスアンダーソン
やっぱり大好きウェスアンダーソンが手掛ける大人なアニメーション
細部までのこだわり、世界観に
私たちがみてる、生きてる世界とウェスアンダーソンがみてる、生きてる世界は違うのではないかと思えるほど彼の世界は無限で可能性も未知数である
シーンひとつひとつ一時停止して鑑賞したいくらい
アート作品として確立されてるところも最高で、ありとあらゆるとこらに散りばめられた日本文化の要素に彼の溢れる日本愛を感じた🇯🇵
特に魚をさばくシーンは日本にしかない特別な文化であって、それを再現しているところに彼へ尊敬(リスペクト)を送りたい
ストップモーションアニメーションの欠点であるチープさが出ていなかったのはやはりこだわり抜いた彼の凄さのお陰であるとおもった
これからもアニメーションを作り続けてほしい
そしてウェスアンダーソン展をいつかやってほしい
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