アイアン・スカイ 第三帝国の逆襲

劇場公開日:

アイアン・スカイ 第三帝国の逆襲

解説・あらすじ

月の裏側に潜伏していたナチスが、UFOの大群を率いて地球を侵略するという大胆な設定で注目され、有志から資金を募って製作されたことでも話題を集めたSF映画「アイアン・スカイ」の7年ぶりとなる続編。月面ナチスの侵略を退けた人類だったが、その後、自ら引き起こした核戦争によって地球は荒廃。それから30年後、人々はナチスが建設した月面基地で生き延びていたが、月面基地のエネルギーが枯渇し、人類は絶滅の危機にあった。そんな状況に胸を痛めていた月面基地の機関士オビは、地球の深部には未開の世界「ロスト・ワールド」が広がっており、そこに新たなエネルギー資源があることを知り、仲間とともに「ロスト・ワールド」へと旅立つが……。前作を生み出したフィンランドのティモ・ボレンソラ監督が、今作でもクラウドファンディングでファンから資金を調達し、製作した。

2019年製作/93分/G/フィンランド・ドイツ・ベルギー合作
原題または英題:Iron Sky: The Coming Race
配給:ツイン
劇場公開日:2019年7月12日

スタッフ・キャスト

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(C)2019 Iron Sky Universe, 27 Fiims Production, Potemkino. All rights reserved.

映画レビュー

3.0観る者をを悩ませる困ったチャレンジ精神!

2019年8月23日
PCから投稿

前作『アイアン・スカイ』は、「月の裏に潜んでいたナチスが地球に攻めてくる!」という「ムー」系のトンデモ都市伝説を描いたコメディだが、蓋を開けてみたら大方の人が想像していた路線とはちょっと違っていてた。バカバカしいコメディであることは間違いないのだが、まさか現代批判に満ちた風刺コメディだとは思いも寄らなかったのだ。

そして前作からずいぶん間を置いて生まれた続編は、なんとジュール・ベルヌが描いた「地底旅行(『センター・オブ・ジ・アース』のタイトルの映画化作品も)」をモチーフに、地底に潜み、恐竜軍団を操るナチス+古今の独裁者たちと戦うという、さらに荒唐無稽な内容。この設定だけを取り出すと石川賢の「ゲッターロボ」とほとんど変わらないし、リアリティのラインもだいたい同じ。監督自身、「インディ・ジョーンズ」シリーズや「ロマンシング・ストーン」をイメージしていたという。

その飛躍の精神は大いに買いたいし、前作のエンドロールに謎をさらに推し進めた、次作への布石も気になる。ただ、今回はスベってるんだよなあ、ギャグも風刺も。笑えないけど、嫌いになれない。でも時間をムダにしたと感じる人もいるでしょう。とりあえず自分は観ますよ、続編があれば。

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村山章

2.0心底下らない楽しさ

2025年5月28日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

前作が傑作だったので期待して観に行きましたが、、、
・ナチスはどこへ行った?邦題が明らかにおかしい
・偉人いじりは面白い。しかし、まだ生きている人がw
・ナチスが月の裏側を生活圏にしていた理由がわかった!すごい!
・CGがぁぁぁぁ、、、しかし、予算がない中でここまで作れるのはすごい。
・音楽が盛り上がる
・中だるみはない。あっという間に終わってた。
・火星は赤いからなあw
・低予算というのにATOMSフォーマット

ということで、制作陣は続ける気、満々のようです。
さて、どうなることやら。次、クラウドファンディングに参加したいかも。

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zem_movie_review

2.5SFコメディですかね

2025年3月25日
Androidアプリから投稿

月の裏側って、都市伝説的にも色々言われてるし、地球の内部にエネルギーがあるって言う設定も好きだった。
すごいシリアスな感じがなくて、映画そのものも観やすかった。

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ロッドユール

3.5全編から滲み出るEU的センス

2024年3月23日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

前作「アイアン・スカイ」では月面に雌伏するナチス、というワンアイデアで気軽に観られるB級SFおバカコメディとしてカルト人気を獲得。
「そういうの嫌いじゃないよ!」という懐の深~い人たちのハートをグッと掴み、知る人ぞ知る酢昆布みたいな味わいの映画としてその幕を閉じた…ハズだった。
それが大作並みの制作費を投入し、まさかの続編。プロデューサーも監督も正気なんだろうか?
またしてもB級おバカSFなんだろうな、と思いながら観てみたけど、意外や意外、SFとしてもコメディとしても完全に一皮剥けている!

気軽に観られるコメディから、知識と問題意識を問われる社会派映画へ。とか言ったらさすがに言い過ぎてるきらいがあるな。設定自体は相変わらず荒唐無稽だから安心だ(何が?)。

製作費のほとんどはSFパートのCGに振られている。そのお陰で大作SFと比べても遜色ない出来栄え。
じゃあ何が「アイアン・スカイ」らしいか、と言えば徹底的なヨーロッパ目線の世界観と皮肉。これに尽きる。
冒頭、いずことも知れぬ小部屋で明らかにプーチン大統領くさい人物が世界地図を切り貼りしている。地球が様変わりしても尽きない領土拡大への飽くなき野心。
小学生が考えるような方法で周辺国をロシアに組み込んでいたかと思えば、急にコサックダンスを踊り出すんだから手に負えない。
なにこれ、メチャメチャ面白いじゃん!
プーチンがどこにいるのかは、そのうち判明するのでご安心を。

GAFAの勢力拡大に懸念を示すEUらしく、胡散臭い新興宗教はリンゴのマークでお馴染みの世界的IT企業そのもの。
しかもユーザーがなんとな~く不満に思ってる部分を容赦なくあげつらってくるし、ソフトパワーがどんなに強くてもWifiのパスを変えられたら太刀打ちできない所とか、忍び笑いが漏れる漏れる。
ガラスの扉が砕け散るシーンをスローモーションでカッコ良く見せてくるけど、あれってiPhoneの画面が粉砕されちゃう恐怖も表現してるよね。無駄に面白いよね。

地球から飛来した「難民」を「余裕がないから受け入れられない」と突っぱねる様子なんかモロだし、突っぱねてるレナーテはドイツ人の女性首長という事で、全然似てないけど「あの人」を思い出しちゃって「それが本音だろ!」という製作側の底意地の悪いツッコミにまた笑っちゃう。

最後の晩餐モチーフシーンでは、列席の名だたる独裁者・権力者・テロリストたちを前作から続投のアメリカ大統領が評価して回る。
それも、「何でお前が偉そうに言ってんの?」感がすごくて、ヨーロッパ目線で見たアメリカの空回りが滑稽なんだけど、列席のうち3人がアメリカ人という偏りが逆に自虐的でもあるし。
旦那的にはザッカーバーグへの「フェイスブックによって人類を愚かにした功績」が皮肉すぎてツボだったみたいで、もうどこからどんな風刺が飛び出すか、片時も目が離せないね。
あ、フィンランド製作なので超マイナーなりにもフィンランドの大統領も晩餐に参加してるよ!

完全にEU内輪ネタ、もっと言うとフィンランドから見た世界ネタなので、世界史や世界情勢に詳しい方が格段に面白い。
子どもでも楽しめる酢昆布から、大人のおつまみあん肝ポン酢になったような続編だった。
あくまでも「酒の肴」だから、メインディッシュになり得ないところもよ~く似てる。私はこっちの方が好みかな。

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つとみ

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