彼女がその名を知らない鳥たちのレビュー・感想・評価
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陣治
最高だった、めっちゃくちゃ面白い。
不運にも予告編があまり面白く無さそうだと思ったけど、白石和彌監督だし蒼井優だから観なきゃなと思い、遅れながらも観に行ったけど、まじで良かった。
白石監督〜…!!「凶悪」で初めて存在を知って、面白いけど、これがMAXの作品なんじゃないか?と思ってたけど、からの「日本で一番悪い奴ら」「牝猫たち」、で今回の作品。確実に、如実にスキルアップ・レベルアップしとるやないかい、作品追うごとに毎回名作生み出してる!本っ当好きだわ。
ストーリーは愛と昔の恋とミステリーと人間の汚いところが入り混じってる話で、そういう作品よくあるし、不倫ものもよくあるし、在り来たりな展開を予想していたけど、開始5分で「あー絶対予想と違う面白いやつや」とわかる。展開とか、次に起こるエピソードへの流れとかどんどん惹き込まれていってもう元に戻れない感じが心地良かった。
宣伝では登場人物全員人間として汚い感じをガン押ししていて、実際蓋を開けてみればそれはまぁその通りではあるのだけど、ひとりひとり、何故か憎めない。かわいいところ、やさしいところ、アホなところとかが垣間見え、みていて飽きない。たまに愛おしくも見えてしまう。また時折出て来る馬鹿過ぎる発言やアホな行動に今迄少しひいてたのにいきなり笑ってしまう観客の反応もなんだか新鮮だった、観ている人達が徐々にこの作品にハマり、ファンになっていく空気が館内に充満していくのが分かった。
この作品でやたら評価されている蒼井優。
私にとっては蒼井優はどんな作品に出ていてもどんなちょい役でも、常に蒼井優が出てる時点で最優秀主演女優だと思ってるから、蒼井優が出てる作品が公開された年は、日本アカデミー賞をみて「今年はなんで最優秀を受賞出来なかったのか?」といつも疑問に思っているけど、これはいけるんじゃないかな?去年のオーバーフェンスでも魅力爆発してたけど、今回のも相当だ。「相当だぞ!」と思いながら終始興奮していた私がいた。蒼井優って何であんなに凄いの、何で何やらせてもズバ抜けてるんだろ。優等生。可愛くて、人間らしさが出てて、唯一無二で、人柄も色濃く出てる。代わりはいないね。そりゃあ皆彼女を好きになるよ。最初は「蒼井優なんて別に可愛くないし、ぶすじゃん」と言っていた男子もいつの間にか気になってて好きになってるんだよ。わかんないけど私の予想だけど、きっと蒼井優を取り巻く人達の中にはそういう人がごまんといるんだよ。私も最初「高校教師」で見た時は、ライバルの役だったし大嫌い!と思ってたけど岩井俊二作品とか「亀は意外と速く泳ぐ」くらいから、なんか…好きかも…と思い始めたんだ。留まるところを知らず成長しているね。好きが止まらん。今回の十和子の役も目が離せなかったー。
阿部サダヲに関しても何かの賞とるだろなー。阿部サダヲって実は好きでも嫌いでも、面白いともつまんないとも思っていない存在なんだけど、「夢売るふたり」「謝罪の王様」とか意外と私が観ている阿部サダヲ出てる映画は面白いの多いね…しかし今回の阿部サダヲは本当良かった。阿部サダヲ演じる陣治という男、良かった。私が5万回位口酸っぱく言ってる、恋愛映画や純愛映画の重要なポイント「相手の事を本当に”好き”と思っているように見えるか」。クリアしてる…というか愛が物凄く伝わってきてたね。ウザくも見えるけど、見た目は本当に汚い汚物みたいな男でこの映画が4DMXだとしたら彼が出てきただけで室内が常にくっさい臭いでいっぱいになるような男なんだけど、中身と行動は純粋無垢の極みだった。他の男たちはイケメン×ゲスなんだけど、陣治が、こんな陣治だけが最後の砦だった。最初はこんな不潔な男…と見ていたのに、朝目覚ましできちんと起き、真面目に働き、十和子の生活の面倒を精一杯見てあげて、ピンチは感じ取り、想像よりも職場や社会ときちんとコミュニケーションがとれて生活力もある。意外と真面目な男。それに甘んじて不倫する十和子は十和子だけど、不倫に堕ちるひょんな出会いやきっかけとか、不快というより面白さが先行した。そして、十和子の酷い行いとゲスイケメン達がより陣治の良さを際立ててるんだよね。ラストシーンは涙が止まらなかった。
全編通して、十和子の「陣治」と呼ぶ声がすごく好きだったな。何か知らないけどかわいくて愛おしいんだこれが。かわいいシーンなんてほぼ皆無なのに。んで陣治に対して常に誹謗中傷の嵐なのに、食欲は旺盛なのか陣治の用意するご飯はどんな状況でも黙々食べる十和子も可愛かった。
全てが見所の映画だった。
*
映画公開終わる前に映画館で観ることが出来て良かったー。これを映画館で観てなかったら白石作品ファンとしても映画ファンとしても私は本当にどうしようもない奴になるところだった。観に行けて良かった。白石監督作品は、凄い俳優陣たちが出るけど、更に凄いことになって俳優陣たちの結果も残していくから、白石監督は映画人にとっても偉大な存在だろうな。日悪の時も思ったけど、映画を作る為に生まれてきた人だね。
ビッチを愛した純情男~切なすぎる悲劇という名の喜劇~
「彼女がその名を知らない鳥たち」95点。
素晴らしい!素晴らしい!素晴らしい!
本年度NO1作品です。
昨年度の「湯を沸かすほど~」に匹敵します!
アカデミー賞当確です!
主演男優賞「阿部サダ」!
助演男優賞「竹野内」と「桃李」!
主演女優賞「蒼井」はダメです。該当しません。
4人とも見事にはまっています。
「桃李」は朝ドラのイメージぶち破りよくやった。
どうしょうもない「ビッチ」を愛した純情男!
切なすぎる「悲劇という名の喜劇」です!
ラスト前の「リバース」は見事というしかありません。
何故ここに持ってきたのか!天才的ひらめきです?!
「共感度0%」「不快度100%」その通りです。
でも「100%ラブストーリー」です。間違いなく。
しかも「純愛物語」です。「究極の愛」です。
「まほかるWORLD」です。
SEX・暴力・殺人・不倫・浮気・ウソ・金・出世・保身・同棲・尾行・不潔・ちんけ・執着・自分勝手・クレーマーに、
「嫌な女」「下劣な男」「ゲスな男」「クズな男」。
もう言葉がありません。
なのに見た後は気分が晴れやか!?
この監督「白石和彌」(今年は「白石」が話題です?)は才能があると思います。
「凶悪」で「R・フランキ―」「ピエール瀧」を、
「日本で一番悪い奴ら」で「綾野剛」をレベルアップさせました。
わずか3週間で撮った?私のホームグラウンドの「神戸」で?
もう一度言います。本年度NO1作品です!!🍀
心の隅っこの暗いところにいる十和子
これすごい映画だったなぁ
つい、人を愛しすぎてしまう人たちの顛末
この物語はこうなるんじゃないかなぁと思わせつつ
実際は、その裏で物語は真逆に進んでいて
最後にはとてつもない純愛が待っている
どうして、人は誰かを愛してしまうと、相手に過剰に期待してしまうのか
なぜ、あり得ない夢を見てしまうのか
しかし、現実はある日突然、刃となって人の心をグサリと刺して傷つける
十和子はその刃に復讐し
陣治は一生かけても返しきれない程の愛で応える
そうして初めて陣治の愛は報われる
十和子と友達になれるかと言われたら、友達にはなれないけど、私の心の端っこの暗いところに十和子は住んでいるような気がする
いやーすごい映画だったわ
宣伝悪すぎ
共感できない・・・とか、前宣伝が悪すぎますね。
とっても良くできた映画で、のめり込めます。
彼女がそんなにグータラ?でもなく、少しだけ。
優しいところもあるし、そんなに変なカップルか?
双方の愛情の物語、見ごたえあります。
この映画はとんでもなくすごい
初めてレビューを書きます。映画はたくさん観てきましたが、あまりにも良くて。共感できないとかなんとか聞いてましたが、メチャクチャ共感しました。共感というのは経験を重ね合わせることではありませんので。蒼井ゆうさんは明らかに天才。あべさだおさんはキリストに見えました。ぜひヨーロッパの映画好きの人々にも見せてあげてください。
素晴らしい役者たち
蒼井優はじめ阿部サダヲ、竹野内豊、松坂桃李たちの演技力がハンパないです!!
内容的にも前半、中盤、後半の緩急がよく、テンポよく最低なキャストたちの名演技のおかげで見ごたえがあります。
ただ、R15ということはあって、かなり男女のシーンは生々しいです。
友達やういういしいカップルでいくことはオススメしません笑
ニンフォマニアの妻と献身夫
蒼井優は「東京喰種トーキョーグール」で恐ろしい人食い女を演じて驚かせてくれたが、この作品で演じた役は、ある意味それよりもずっと恐ろしい。
主人公の十和子は所謂ニンフォマニア、色情狂である。好きなのは背の高い二枚目だ。竹野内豊や松坂桃李といった配役は十和子の願望に添ったものである。電車に乗ってきた男もそうだった。そういった男を見た瞬間に、性欲のスイッチが入り、付き合いはじめると同時に精神的にものめり込んでいく。
一方の陣治は十和子の夫で、年月を経ても十和子への献身的な情熱は衰えることがない。世間体よりも十和子が第一の異様な情熱である。鬱陶しくも有難いこの情熱を十和子は受け入れ、陣治という船に乗って漂っていく。
陣治が料理をして二人でそれを食べるシーンが何度となく出てくる。性欲と食欲。どうしようもなく煩悩に翻弄される人間のありようを、アップを多用したカメラワークがフラットに映し出す。
蒼井優は持って生まれた女らしいフォルムの肉体で、輝く演技をした。陣治の阿部サダヲもエキセントリックな役柄を振り切った演技で見事に表現していた。
脇役陣も、煩悩から一歩も抜け出せないどうしようもない人間たちになりきっていて、安上がりのテクニックを駆使する女たらしを演じた松坂桃李といい、虚栄心から抜け出せない弱い男を演じた竹野内豊といい、ぴったりと役柄に嵌まっていた。
エキセントリックであればこそ描ける人間の本質を上手く表現できた名作である。蒼井優、阿部サダヲの両俳優の代表作となるに違いない。
最高。
私は阿部サダヲさんの大ファンなので
贔屓評価込みですご了承ください。笑
不潔で現場仕事をしているじんじのお金で生活しているとわこ。
しかし元彼を未だに引きずっている。
そんな時に出会ったイケメンと恋に落ちるも、
不審なことが立て続けに起こりじんじを疑ってしまう。
そして5年ぶりに元彼が行方不明になっていることを知りだんだんじんじを疑い始める。
いや、もうラストがやばい。
なんせ阿部サダヲがやばい。笑
最後の最後までとわこに全力で愛を向け、
とわこのためだけに生きるじんじ…。
もうほんとかっこいい無理好き😭
私の好きな愛の形でした。
有楽町スバル座での最後の回でやっと鑑賞。 愛ってほんとやっかい。 ...
有楽町スバル座での最後の回でやっと鑑賞。
愛ってほんとやっかい。
愛しちゃうと、そいつがどんなにクソな男でも、信じちゃうのよねぇ。。。女の寂しき性。。。
阿部サダヲ、、、こんな男の中の男がいたら惚れちゃうけれど、世の中やっぱり外見から入っちゃうのよねぇ。。これも女の寂しき性。
後味の悪さがハンパない
ストーリーはお見事としか言いようが無いし、蒼井優も阿部サダヲも松坂桃李も皆演技が上手くて流石。
でも、お腹いっぱいで、間違ってももう一回見たいとは思わない。そんな後味の悪い作品だ。
いろんなかたち
映画の予告で気になって観に行きました。
期待通りとてもよかったです。
出演者の演技がとても上手く見入ってしまいました。
特に蒼井優さんはこれを観てさらにうまいなあ、と実感。
阿部サダヲ、蒼井優、竹野内豊、松坂桃李
いろんな愛の形がありとても感慨深くなりました。
最後の阿部サダヲと蒼井優はやばかったですね、、
松坂桃李
松坂桃李ファンは見るかちある映画☆
とりあえずセクシー☆
内容もどんどん伏線が繋がってなるほどと思った☆そして阿部サダオの愛に感動。
最後は違う方法があるだろと思ったが、陳治と言う人物だからこうなってしまったんだろうと思った。
蒼井優が伝説
81本目。
ここ最近の蒼井優の演技が凄過ぎる。
「東京喰種」のリゼ役は怪演だったし、
「ミックス」では、観客が笑ってしまう位、意表を付く役だったし、この作品では、命を懸けていた。
演技の伝説を見ると、自分も何か出来るんじゃないか、と思わせてくれる所が、映画のいい所だと思う。
飽きさせない映画だ
飽きさせない映画だ。
蒼井優、阿部サダヲの「あ」行コンビの演技は絶妙。サスペンス仕立てということもあって、終始引き寄せられる。
引き寄せられる、と書いたのは、俺はこの映画が描いている世界観に近づきたいと必ずしも思ってはいないからだ。好ましい登場人物がいるわけでもなく、どちらかといえば避けたい人たちが集まって、目の離せない舞台を演じている。だから、「引き寄せられて」しまう。
引き寄せられ、最後まで観続ける事が、自分の幸せを増やしたとは必ずしも感じられない。
それなのに、やめられないところが、原作者 沼田まほかるのすごいところかもしれない。
「あなたが知っている世界とは違う世界が、この世の中にはあるよ」と見せてくれる。いや、強制的に見せられる体験。たまにはいいが、続いたら病気になりそう。たとえば、ユリゴコロとこれを続けてみたらダメージは大きすぎる。
主演ふたりのアカデミー女優賞、男優賞は十分ありそうだ。特に蒼井優は、東京喰種の怪演も記憶に新たなので、かなりありそう。松阪桃李は、ユリゴコロに続き、少し心が弱いというか、少しいかれた男の役が、すっかり板についてきた。
ラストのどんでん返しには参りました!凄い作品!
いやはや、ダメ女とダメ男の自堕落物語だと思っていたら、ラストでこんな仕掛けがあったとは... それを知ると、それまでの話の中に、色々な伏線がちゃんと張られていたことに気付くのでした。お見事としか言いようがありません。主役二人(蒼井優と阿部サダヲ)にただただ拍手です。こんな愛の形であるんだなぁ
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