静かなる情熱 エミリ・ディキンスン

劇場公開日:

静かなる情熱 エミリ・ディキンスン

解説

アメリカの女性詩人エミリ・ディキンスンの生涯を、「セックス・アンド・ザ・シティ」のシンシア・ニクソン主演で映画化。北米の小さな町の屋敷から出ることなく、生前にわずか10編の詩を発表したのみで、無名のまま生涯を終えたディキンスンは、死後に約1800編の詩が発見され、繊細な感性と深い思索の中で編み出された詩の数々で、後世の芸術家たちに大きな影響を与えていると言われる。そんなディキンスンの少女時代から晩年、そして死までを、ディキンスンの愛読者でもあるというニクソンが熱演。実際にディキンスン一家が暮らした屋敷でも撮影が行われた。監督は、レイチェル・ワイズとトム・ヒドルストンが共演した「愛情は深い海の如く」などを手がけたイギリスのテレンス・デイビス。

2016年製作/125分/G/イギリス
原題または英題:A Quiet Passion
配給:アルバトロス・フィルム、ミモザフィルムズ
劇場公開日:2017年7月29日

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(C)A Quiet Passion Ltd/Hurricane Films 2016. All Rig hts Reserved.

映画レビュー

1.019世紀後半なので、さすがに『シット』は使わないね。

2024年10月15日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:VOD
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マサシ

3.0静かなフェミニスト映画

2020年7月6日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

エミリ・ディキンスンについては、アメリカの女性詩人という知識しかないまま鑑賞した。女性が表現活動をしたり、家庭の外へ出て活動したりすることが制限されていた時代、どのような葛藤や困難があり、それに対処したのか。

彼女は学校でも家庭でも地域でも「反抗的」だとされ軋轢を生むが、それは自分なりの意見やポリシーがあるだけなのだ。封建的な家父長制の中では、従順でなければ「反抗的」とされる。
1800年代のアメリカは、とても保守的で、とくに女性にとっては、婚前は父親に従い、結婚後は夫に従うという窮屈な暮らしぶりだった。エミリが夜中に一人起きて詩作することについて、「誰にも迷惑をかけないから」と父親に許可を求めているのが印象的だった。
とはいえ、彼女が結婚しないで育った家庭に踏みとどまり続けたのは、魂の自由を守れるのは世界でそこだけだったからだ。当時としてはリベラルな父親で、奴隷制度に反対の立場だったし、家の使用人には尊厳を持って接するように(奴隷ではないのだから)と諭す。それに、彼女を理解し、慕ってくれる妹がいる。
エミリは今どきの言葉でいえば、「こじらせ女子」。
彼女に憧れ好意を寄せてくれる異性が現れても、ああでもないこうでもない、と言っては遠ざけてしまう。恋愛への憧れはある一方、愛を信じて傷つきたくないと臆病になってしまう。彼女が選んだのは、魂の自由を守り続け、ひそやかに1700篇以上もの詩作を続けた人生だった。

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ピンクマティーニ

3.0アメリカの詩人

2019年4月19日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

知的

19世紀のアメリカの詩人で、死後評価されたエミリ・ディキンスン(シンシア・ニクソン)の伝記映画。
生涯独身、奴隷制度やキリスト教福音派に反対、親友が兄と結婚、当時としては過激な詩の内容は受け入れられなかった。
腎臓疾患で56歳で死去。
当時の世相を考えると、苦労は想像を超えるが、天才肌だったのだろう。

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いやよセブン

3.5伝記映画としては良作

2018年1月23日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

エミリ・ディキンソンは引きこもっていたため、自宅周辺での話が多いです(派手なエピソードがない)。

そのおかげで、伝記映画にありがちなエピソードの羅列に陥らず、本質的な部分に踏み込んだ作品になっていると思います。

歳を取るとともにどんどん頑なになって、周りとの関係がうまくいかなくなってくる。
しかし詩は冴えてくる。

自分の死までも見越した詩作には、何か時間を超越するスケールを感じました。

本作は細部までこだわっているようで、衣装・美術はもちろん、キャスティングも良く、台詞回しも凝っていたようです。
英語がわからないなりに、言葉に耳を傾けて楽しみました。

伝記映画としては、かなり良い方だと思います。
そして詩はやっぱり音で聴くのがいいですね。

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凪

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