メットガラ ドレスをまとった美術館

劇場公開日:

メットガラ ドレスをまとった美術館

解説・あらすじ

ファッション界最大級のイベント「メットガラ」を追ったドキュメンタリー。米ヴォーグ誌の編集長アナ・ウィンター主催により、ニューヨークのメトロポリンタン美術館(MET)で毎年開催される「メットガラ」。1946年にスタートし、一流メゾンによるオートクチュールの数々、豪華セレブリティたちが集うガラパーティは、ファッション界のアカデミー賞と称されている。2015年のメットガラ開催に向けて8カ月にわたる準備、そしてガラ当日の模様を、アナ・ウィンター、企画展示を担当したキュレーターのアンドリュー・ボルトンの2人を中心に追っていく。

2016年製作/91分/G/アメリカ
原題または英題:The First Monday in May
配給:アルバトロス・フィルム
劇場公開日:2017年4月15日

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映画レビュー

4.0今すぐ展示を観に行きたくなるほどの美的興奮が詰まっている

2017年4月30日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

楽しい

興奮

知的

メトロポリタン美術館(MET)では5月の第1月曜日に大規模なレセプションが開催され、世界的ブランドを身にまとったセレブ達がレッドカーペットに大集結。そこで得た収益が美術館の運営費にも充てられるのだという。この一大ファッション・イベントの仕掛け人となるのがVOGUE誌の編集長アナ・ウィンター。彼女とキュレーターやその他のスタッフが連携しながらレセプションの準備と、肝入り企画「鏡の中の中国」展の構想から入念なセッティングに向かうまでの日々を描く。

ファッションを芸術の枠組みの中で見せること。政治や文化に配慮もしつつ交渉を重ねる努力と苦悩。それらを全てクリアしながら進む責任者の人柄、彼らが日頃身につける服装などにも魅了されてやまない。また展示に協力するウォン・カーウァイやバズ・ラーマンなどの映画人や有名ファッション界の巨人らの発言も非常に興味深い。日頃ファッションに関心のない人でも知的、美的好奇心を十分満足させられるはずだ。

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牛津厚信

3.5ファッション・ドキュメント否セレブ・ドキュメント

2017年4月11日
PCから投稿
鑑賞方法:試写会

楽しい

幸せ

ジョージ・クルーニーがアマル夫人を伴いカメラのシャッターを浴びている頃、ジャスティン・ビーバーが取り巻きを引き連れて館内を散歩している。正面玄関には当夜の主役であるリアーナが中国人デザイナー、グオ・ペイの黄色いロングガウンを引き摺って現れる。メトロポリタン美術館が運営に必要不可欠な寄付金を募るために企画した"鏡の中の中国"展のオープニングナイト、メットガラは、こうして、呼びたい美術館サイドと、呼ばれたいセレブサイドの利害が合致し、寄付金の目標額を見事クリア。影の仕掛け人、アナ・ウィンターの目論見はまんまと成功する。ガラ当日までの舞台裏に密着したドキュメントは、果たして服はアートか?という問題提起より、むしろ、メットガラという最高のステイタスを提示されると嫌と言えないセレブリティの性(さが)が、あからさまではないが画面の端々に感じ取れて興味深い。ファッション・ドキュメントと言うよりセレブ・ドキュメントと銘打つべき1作だ。

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清藤秀人

4.0アナ・ウィンターありきで

2025年6月14日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

ジャームッシュ映画の常連ジョン・ルーリーがチラッと映っていて嬉しかった。
相変わらず とっぽい彼=ルーリーだが、金髪のオーウェン・ウィルソンとつるんでいましたね。

この手のドキュメンタリーには、
映画界のみならず、政財界各界からのセレブリティが集結する。もうそれだけで画面の煌めきは最高潮である。眼福♪

コンセプトは
芸能人にオートクチュールを着てもらうことで「ファンたちとファッションを直結に結ぶ」という狙いだ。

ショーはエントランスから始まるのだ。
つまり
メット・ガラの効用は、
「モデルのマヌカンが閉じられた空間でランウェイを往復し、業界関係者がそのマヌカンではなく着ている服飾だけに目を凝らした」=従来のショーのあり方とは異なり
・より世俗のものとして
・人気者たちのアイテムとしてのファッションとして
市井の皆をハイファッションに振り向かせた事だろう。

招待客=出資者をなんとか500人までに絞ろうと苦心惨憺するプロデューサーのアナ・ウィンター。
ついにメット・ガラは全世界から瞠目される巨大イベントになったわけだ。

だが惜しむらくは映像が洗練されておらず、切り貼り多用なため☆は減点。

NYのあの美術館メトロポリタンには、はるか昔に行ってみたことがある。
正面から入場し、右翼のゴッホの間には衝撃を受け、地下展示室では穴が開くほどに見つめた一生心に残るイタリアの小品に出会った場所だ。
あそこでファッションショーが開催される事の意外性と驚きがある。

企画・立案・設営・連絡・・
ありとあらゆる「下働きの人々の奮闘の物語」であり、そういう「裏方」をやった事のある人たちにとっては面白くてたまらないドキュメンタリー。舞台裏にスポットライトだ。

館長は若い。
服飾部門のチーフも熱気でインタビューに答える。
外野からのケチには耳をふさぐことにしていると言いながら倒れる寸前のこのアンドリュー。

そしてかのアナ・ウィンターの独裁ぶりにはまったく笑ってしまうが、
ダメ出しの連発で萎縮するスタッフが可哀想ではある。

エンドロールでは
「ボクはアナ・ウィンターの考えが寸分違わず読めるのだ。おんなじ脳を持ってるんだよ、ヒャッホー!」と無邪気にはしゃぐ別の男性スタッフの浮いた姿。

そこ、メット・ガラの全てが、“鬼女” ”豪女“の無茶な仕切りとパーソナリティあってのものなのだと
少ーしだけ“毒”を匂わせて、
苦労したスタッフたちのために密かに一矢報いてくれたのかな?
そんな“おまけシーン”を忍ばせて監督がフィルムを閉じているのが面白い。

でも、大仕事を先駆ける人間とは、そういうものだ。

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きりん

5.01つの作品を仕上げる尊さ

2024年3月29日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD
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奈緒