奴隷の島、消えた人々
劇場公開日:2017年1月17日
解説
2014年、韓国社内に大きな波紋を投げかけた実在の出来事、新安塩田奴隷事件にヒントを得て製作された社会派ドラマ。天然塩の名産地として知られる離島で大量殺人事件が発生した。さらに、塩を生産する塩田や関連施設で、違法に人身売買された知的障害者たちが奴隷のように働かされていたというショッキングな事実が明らかになる。その噂をいち早く聞きつけ、事件発覚前から島を訪れていたテレビ局の女性記者ヘリは意識不明の重体となり、後輩カメラマンのソクフンも殺害されていたが、やがて行方不明になっていたはずの取材テープが発見され、驚くべき真実が判明する。記者ヘリ役に「チェイサー」のパク・ヒョジュ。ヒューマントラストシネマ渋谷、シネ・リーブル梅田で開催の「未体験ゾーンの映画たち2017」上映作品。
2015年製作/88分/韓国
原題:No Tomorrow
配給:クロックワークス
スタッフ・キャスト
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2022年10月30日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD
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タイトルがなんとも不穏で暗く、しかし実話ベースということで興味が沸いた。
殺人事件後のテレビ報道,討論で,しきりにサイコパスという言葉が出てきて違和感
小さな島の塩田で奴隷労働という情報を元に取材を開始するジャーナリスト(テレビ記者?)とカメラマン
定期便定期航路も無さそうな島閉鎖的な島民雰囲気
人件費人道主義,ここまでカメラマンを除いたら全く1人しかも武道などもして無さそうな体力普通そうな女性連絡しても緊急時駆けつけてもらう手段もない寒々しい島で不穏な雰囲気を感じながら滞在し取材,奴隷労働障害者虐待の証拠をつかもとする記者。スクープへの執念かと思ったら人道観点から許せない告発せねばのスタンスで虐待ターゲットと思しき人物に親身に脱出告発家族との連絡帰郷を説得しようとする。風呂場覗き見事件,記憶げない、塩田の雇用者ポスは良い人、暴力を受けた傷跡、と障害者を利用した虐待を思わせる材料がたくさん出てくるが、時々挟まれる事件報道番組はサイコパスを連呼、、、
やや執拗と思われるような描かれ方をする記者の人道主義ぶり、記者の過去にも要因あり、ネットで被害者となった記者叩き、メディアのあり方も考えさせるし、トガニのような、社会福祉事業と見せかけての金儲けや虐待目的の障がい者差別という社会問題(暗い島の雰囲気,韓国の社会問題、といってしむいほうだが、どの国にも日本にも当てはまることだろうその点は本当に気をつけたい心したいと思う)
短く記者とカメラマンの会話にさえ笑うようなところはない、暗い展開,隠しカメラの映像が多く寒々しく船でも陸でも揺れる。
最後の展開は驚き、これはもう韓国映画のお得意なところで,静かに衝撃のエンディングに持っていき,サイコパスの違和感もそうだったのか、となり、社会問題の告発も未解決連続殺人事件も報道として明るみにしたものの社会的な対応としてはもやっとしたままの現実。闇から闇に,さらに深く。
映像に映る登場人物のうち、もうこの世にいないのは誰か?なかなか明らかにならないのが良い。(解説には書いてあるから気をつけて)
実際の事件を元にした社会派の作品かとおもいきや、(そういう側面はもちろんあるが)それだけではない展開に「え!?」って感じでまんまと騙された。
記者の女性といい、作業員といい、韓国の役者さんは演技が上手いと思った。
いい意味で面白かった
最初は、「奴隷」がたくさん出てきて、もうグロテスクな虐待オンパレードなのでは?とおっかなびっくり見ていました。
ふーん、クローバーフィールドタイプの映像表現なのね。いいねと思った。
途中、主人公の空回りした正義感にうっとおしさを感じ(演技としてこう思えたので、いい演技だったと思います)、どうなるんだ、と思ってたら、いきなり展開が変わっていく。
最後ああなるなんて予想してなかったな。
ただ主人公のうっとおしさは登場キャラクターとして好きにはなれなかった。
2021年5月29日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル
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島で知的障害者を奴隷のように働かせ、搾取する親子を暴く話から、実は知的障害者のふりをした殺人鬼の話へ。記者が暴こうとしたことから、なりすましまでわかることになり、再び何人も殺すことに。ラスト、事件は親子が犯人で結論付けられていたが、記者は真実を告げた後、どうなったのだろうか。ペ・ソンウのサイコパスへの変貌ぶりが凄い。しかし、なぜ身を隠したければ、記者に親子に暴行されてると告白したのだろうか?また殺人鬼がよく親子の暴行にも耐えてきたと思う。