8年越しの花嫁 奇跡の実話 : 特集
“幸せな涙”が、今年最後を温かな気持ちに──
《奇跡のラブ・ストーリー》あなたなら愛する人の“眠り”を何年待てますか?
岡山県に暮らすカップルに起こった“奇跡の実話”を、人気実力派・佐藤健と土屋太鳳の共演で映画化した「8年越しの花嫁 奇跡の実話」が、12月16日から全国公開。結婚式の3カ月前に、婚約者が原因不明の病でこん睡状態に陥ってしまったら……あなたなら、いつまで待てますか? 壮絶な運命に直面した2人が、支え合って“試練”を“奇跡”に変えていく――。誰かを思うことは、こんなにも温かく美しい。ひたむきな愛に勇気付けられ、幸せな涙に包まれる極上のラブ・ストーリーが誕生した。
[これまでの《涙》とは違う──]
YouTubeをきっかけに、またたく間に日本中に広まった実話
この“最高の奇跡”は、今までの“悲しい”とは違う“幸せ”な涙を生む
実話を基にした“難病もの”は、これまで国内外で数多く作られてきた。命の尊さをエモーショナルに描く一方、悲しい結末が待ち受けている作品も少なくない。しかし本作は、これまでの作品とは大きく違う。2人で交わした“約束”を果たすために病気と戦う男女の奮闘記であり、どんな状況になっても諦めることなく、大切な人と一緒に生きようとする信念にも似た愛の強さ・深さ・美しさを、温かく前向きに描いているのだ。8年間に渡る2人の“軌跡”が“奇跡”へと変わる瞬間を、見届けてほしい。
結婚を約束し、幸せいっぱいだった尚志(佐藤健)と麻衣(土屋太鳳)。その矢先、麻衣は発症率が300万人に1人という病に倒れてしまう……。長いこん睡状態が続き、愛する人の笑顔をもう見られないかもしれない絶望的な状況。そんななか、尚志が下した決断は? 尚志の“無償の愛”が、私たちの心を震わせる。
数ヶ月もの間、毎朝数時間かけて見舞いに来る尚志を心配した麻衣の両親は、「麻衣のことはもう忘れて」と涙ながらに面会を拒絶。思ってもみなかった事態に、尚志はどん底に突き落とされる。苦悩の末、尚志が麻衣の両親に伝えた言葉とは? そして1年後。尚志の祈りが届いたのか、麻衣に奇跡が訪れる。
ついに目を覚ました麻衣。だが待っていたのは、過酷なリハビリ生活だった。尚志の献身的なサポートもあり、二人三脚で回復に向けて歩んでいたある日、2人に最大の試練が降りかかる……。尚志の優しさに、麻衣の勇気に、そして2人の8年越しの思いが成就するクライマックスに、涙が止まらない。
[これまでの《2人》とは違う──]
素朴な佐藤健、はかなげな土屋太鳳──
“今まで見たことのない”2人が見せる全身全霊、魂の熱演
尚志と麻衣に息を吹き込むのは、約3年ぶりの共演となる佐藤健と土屋太鳳。撮影前には本人たちの元を訪ねて役作りに生かし、撮影中も率先して打ち合わせを重ねたという2人は、物静かだが誰よりも優しく愛情にあふれた尚志と、病魔に侵されてもけなげに振る舞い、生きようともがく麻衣を全身全霊で熱演。本人たちへの敬意を胸に、これまで以上に繊細かつ丹念な演技を披露している。並々ならぬ使命感を胸に、役を生きた佐藤と土屋の“俳優力”を、画面から感じ取ってほしい。
アクションからサスペンスまで幅広くこなす演技派・佐藤が本作で演じたのは、他人思いで大人しい青年。佐藤は、話し方のテンポや声量にまで細かく気を配り、さらには岡山、広島、香川等で行われた撮影期間の1カ月強は1度も現地を離れることなく生活し、たたずまいやまなざしから役になりきった。
映画やCMでお茶の間に笑顔を振りまく土屋は、本作で今までのイメージを覆すような難役に挑戦した。闘病中のシーンは4時間にもわたる特殊メイクを受け、さらにはリアリティを生み出すため、過酷な減量にも「麻衣さんとして生きることを第一に考えた」と役者生命をかける覚悟で挑んだという。
脇を支える名優たちの熱演も、本作の感動を後押し。「三丁目の夕日」シリーズの薬師丸ひろ子とNHK連続テレビ小説「あまちゃん」などで知られる杉本哲太が、尚志と麻衣を見守る麻衣の両親をしっとりと演じ、さらに北村一輝と浜野謙太が、尚志の力になろうと奮闘する上司と先輩を優しく演じている。
[これまでの《監督&脚本家》とは違う──]
「64 ロクヨン」2部作・瀬々敬久監督&「ひよっこ」岡田惠和
この本格派コンビだから、物語に引き込まれ、幸せな涙があふれる
本作が“よくある物語”とは異なる大きな要因が、日本映画界きっての本格派の製作陣だ。メガホンをとったのは、「64 ロクヨン」2部作や「アントキノイノチ」など、深い人物描写と人間ドラマで知られる瀬々敬久監督。脚本には、繊細なタッチを得意とし、NHK連続テレビ小説「ひよっこ」も手がける岡田惠和。YouTubeで話題を集めた尚志さん・麻衣さん本人の奇跡の物語に感銘を受け、製作を志したという監督・脚本家コンビが持ち味をフルに発揮し、深い共感をもたらすリアルな物語に仕上げている。
重厚な人間ドラマで高く評価されるベテランであり、ドキュメンタリーの演出経験もある瀬々監督は、本作が実話であることを意識し、当時の時代背景や土地の空気感を画面に焼き付けようと腐心した。さらには佐藤・土屋ほか出演陣から“生の演技”を引き出すため、撮影では粘りの姿勢を貫いたという。
「ひよっこ」のほか、佐藤の主演作「世界から猫が消えたなら」や「阪急電車 片道15分の奇跡」などを手がけてきた名手・岡田。本作では尚志と麻衣が愛を育んでいく過程を細やかにつづっていくだけでなく、周囲を取り巻く人々の温かな思いも投影させ、深みのある人間ドラマへと押し上げている。
ドラマティックな音楽にも要注目。「思い出のマーニー」「抱きしめたい 真実の物語」などで手腕を発揮してきた村松崇継が見る者の感動を増幅させ、「ぼくは明日、昨日のきみとデートする」や「オオカミ少女と黒王子」など映画主題歌も数多い人気バンド「back number」が、切なくも温かい主題歌で華を添える。
“絶対泣かない”と臨んだ映画ファンも“泣きたい”と足を運んだ映画ファンも──
“いつもの”と違った! いい意味で裏切られた! 想像以上に泣いた!
予告編が公開されるやいなや、早くも「泣ける」と話題を集めた本作。だが、「本当にそうなの?」と疑問に思っている人も少なくないだろう。そこで、映画.comは本作の“本当の魅力”を伝えるべく、独占試写会を実施。これまで数多くの“泣ける”作品を経験し、目の肥えた映画ファンは、本作をどう評価したのか?