哭声 コクソンのレビュー・感想・評価
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そこか!!!
一般的なサスペンスかと思ったら怨霊要素ありありのホラーサスペンス。
呪いの掛け合いもあり最後まで真相が分からなかったけど、最後は一応答え合わせがちゃんと出来るように描いているので、変なモヤモヤは無いかな。
娘を思うあまり突っ走るお父さんの行動に「落ち着け!」と言いたくなったりもするが、総じて、こぼさず必要情報を描いたのではなかろうか。
ところで呪いをかけられた娘の演技力よ。すごい…
過度な不気味さはないので、ちょっとスリルを味わいたい人にはオススメかな。
----- ココからネタバレあり -----
観賞後の閲覧推奨。↓
白い服の女は「村の守護神」なのだそう。
「悪魔ではない」ことこそ判明するけれど、何だったのかはちょっとわかりにくかったので、参考まで。
國村隼の恐ろしさ
全体的な重苦しい雰囲気はやはり韓国映画ですね。
でも今作はちょっと違って、少し非現実的であるものの、霊だの悪魔だの通り越して、普通にリアルに感じさせてくるところが怖かった。
ジワジワと襲ってくる恐怖で、常に緊迫感のある雰囲気が漂っています。
本当に最後まで真実が分からず、ラストの終わり方もえげつない。
何が本当で何を信じればいいのか、というシンプルだけど深い意味が込められていました。
子供のもがき、暴れる姿を見るのは親はもちろん、観ているこちら側も辛くなります。
そして、MVP國村隼。
こういう役はよくやりそうなのに、あまり見たことがなかったので、むしろ新鮮でした。
無表情さ、狂った様子、祈祷師としての姿、気持ち悪い笑い方。
こんなに多才な方だとは存じ上げませんでした。
素晴らしかったです。
祈祷師をすぐ呼ぶというのは韓国の文化なのでしょうか?
少しツッコミどころもありましたが、息も付かせぬ先の見えないストーリー展開はとてもよくできていたと思います。
モヤモヤさせる事が主題なら成功している
なんぼ田舎の警官とは言えアホすぎる。
野生のキノコで正気を失い、暴力行為に走るとかホラーっぽいのにそこに着地せず、國村隼をぶちこんで、オカルトの世界に(笑)
科学的な検証など何処吹く風(笑)
ただただ噂話に翻弄され暴走する警官、村人。
まともなのは教会の神父だけと言う(笑)
散々オカルトめいた状況をひっぱり、祈祷師を呼んでお祓いするが、作中でて来た事件現場で何やら儀式くさいお供えが散見し、國村隼がやっている事なのか?地元の祈祷師がやっている事なのか?解らなくなってくる。
白い服の女も見えてる人と見えてない人の区別くらいつけてくれりゃ良いのに。
國村隼についても同様で、大学教授?僧侶?とか噂だけしかない。演出で見せられるシーンも現実にあった事か想像で語られるものか?判断がつきにくい。
ゾンビもどきの扱いもわからない。
幻覚キノコのせい?悪魔が宿った?一切の説明はない。
白い服の女、祈祷師、國村隼、善か悪かなど区別なく主人公から見れば“誰かのせいにする”しか道がない状況は観ている側も混乱させられる。
ただ國村隼の怪演が作品を際立たせたと言える。
冒頭から褌一丁で血まみれだし、疎外感たっぷりの外国でいる日本人らしい姿を見せたかと思えば、偏見や思い込みでイメージが固まってしまうと理解し合うのが容易ではない事を伝えるシーンはちょっと凄かった。
ラストはどうしたら良かったのか?わからないままで終わってしまうので最初から最後までモヤモヤし通しであった。
ジャンルミックスな怖い映画
小さな村で起こった一家惨殺事件。
サスペンスと見せかけ、ホラー。でも単純なホラーとも言えない妙な映画だった。霊が出てくるホラー、ゾンビ映画、シリアルキラーを捜査するサスペンス、結局どんな映画かわからないまま終わってしまった。
でも、妙な怖さは感じたし、祈祷師(ファン・ジョンミン!)の胡散臭さや祈祷シーンのおどろおどろしさはよかった。
でももう少しわかりやすくしてくれると一般の映画ファンにはありがたかった。
信じる者は救われません
善き人だと思っても悪魔と繋がっている場合があるし、その逆も然りで、物事には裏の裏の裏があって、信じる者でも救われないという、絶望型ホラーでした。
作品を鑑賞していると、コミニュティの一人が原因不明の病気にかかり、それがどんどん感染して村中がパニックに陥り魔女狩りに至った人類史を見ているようでした。祈祷のシーンはアドレナリン大放出で、あんなんだったら皆んながトランス状態になってしまうし、色々信じ込まされてしまうのもうなづけます。つまり、人間は賢そうにしているだけであって、決して理性的ではなく感情的な生き物なのです。
げに凄まじきものは人…
韓国ではこの映画、どう受け入れられたのだろう?
娘を救おうとして頑張った良い父?娘のために狂っていく父?
他者の意見をきかずに盲信。なのに、自分の感情に振り回されてすぐに疑い、総てをひっくり返す。
現代の話だよねと確認したくなってしまう展開。
祈祷とかは楽しめるけれど、
いち村人ではなく、警官なのに、捜査状況駄々洩れ、噂だけで裏付けなし・法的手続きなしの不法侵入、そして…。法より自分の気持ちの方が大切でやりたい放題。
加えて、あんな天気の中でスマホ見ながらの運転…。事件の初期捜査よりも、姑の指示の方が大事…。繰り返すけれど、一般人じゃなく警官。
まあ、百歩譲ってリンチは殺人じゃなく悪霊退治と思っているのだろうけれど、でもその割にはしっかり証拠隠しの偽装もする。普通の村人の仲間も協力するから、特定の人の狂行ではないように見えるので、韓国には日本のような司法システムないのか、田舎には田舎の法があるのかと疑ってしまう。集団ヒステリーに取りつかれているようなエピソードがあれば見方も違うのだけれど、噂は独り歩きしているが、集団ヒステリーまで発展していない。
そして、格上や自分が受け入れられたいと思う人(例えば娘)には低姿勢なのに、格下と思うと自分のやりたいことを押し通そうと無理難題、言う事聞かなければ罵詈雑言・威嚇。ピーナッツ姫のお国柄?
韓国人とはこういう人と思いたくないが、観ていて不愉快になってくる。
主人公のダメっぷりを表しているんだろう(と思いたい)。
普段、まじめに仕事している、人当たりの良い善良なる小市民が主人公なら、徐々に狂気の沙汰に取りつかれるのも、悪霊・悪魔の技?と思いたくなるけれど、
上記のような惑わされやすい自己中人間が主人公だと、周りの状況をちゃんと見れなくて、自分の中の妄信に振り回されているように見える。それが監督の狙い?悪魔も悪霊も自分の心の中にいるって?
とはいうものの、映像美は必見。
昔のコダックフィルムのような艶・瑞々しさ。
風景等の構図、色使い、光と影。目が離せない。
音楽も騒がしいが、力強い太鼓のリズム。要所要所で盛り上げてくれ、狂信の世界に惑わされていく。
國村氏が圧巻。
尤も、『愛を乞う人』~『交渉人真下正義』~『パコと魔法の絵本』他にも他にもと、演技の幅の広い方で、國村氏の底力はこんなもんじゃないぞと、ファンとしては思ってしまう。
そして、子役がエクソシストになってからがうまい。ゾンビ役も迫力。
そして、ラスト。
禅問答のような、ソクラテスの対話のような問答。
何をもってして、人は相手をそうと信じるのか。
ぞれまでの、主人公のグダグダさがクローズアップされる。
そして、今まで観てきたこの映画のエピソード・映像のどれが事実なのか、夢・脳内イメージの具現化なのか、噂を映像化したものなのか。
どのピース(シーン)を取り上げて繋いでいけばいいのか…。
否、それだけじゃない。実生活でも、私は何を根拠にそう信じているのか。
映画『羅生門』も自分の視点を信じられなくなった。『藪の中』(映画『羅生門』の原作の一つ)を彷徨わさせられるけれども、この映画よりはまだすっきりしている。
この映画はラビリンスに放り込まれたままで終わる。
(藪の中で出会うのは幽霊か蛇だが、ラビリンスではミノタウロスに出会うかもしれないし)
映画館で観たら、しばらくこの映画に囚われてしまいそうだ。
韓国版エクソシスト
クライム・サスペンスだと思って観に行ったら
韓国版エクソシストでした(-_-;)
しかも最後がどう考えても辻褄が合わず、意味が分からなかった。
(ネタばれになるので控えますが)
最初から韓国版エクソシストだと思って観れば
それなりには楽しめるとは思いますが、
それにしても長過ぎ!もっと短く出来ると思う。
哭声 コクソン 感想
Netflixにて鑑賞しました。
最初から最後まで、何が本当で何が偽りなのか
真実を見つけながらの視聴でした。
祈祷のシーン等は普段日本映画での除霊等は違う雰囲気があり
良かったです。
國村さんの演技がやはり良い意味でこの映画の良さを出しているんではと感じました。
コメディーとホラーは似ている
面白かった。
コメディとホラーは似ているのかもしれない。
最初笑わせようとしているのか、怖がらせようとしているのか、わからないまま、困惑しながら観るも、最後に完全に引き込まれて、もっていかれた。
話のもって行き方がうまいと思う。
最初からホラーの雰囲気で描いていたらここまで怖くは感じなかっただろう。
想像を超える出来だった。
結論までぶちまける
コクソン=哭声=谷城
ダジャレです。
シークレットサンシャインの密陽を思い出した。
そーゆーの好きなんですかね、韓国人て。
そんなダジャレ言ってる場合じゃない、薄ら暗い場面の連続の作品で、いつかこの暗い場面が明るくスッキリするのか?、とは行く訳もなく、
話の展開は、各事件現場や謎の日本人の家みたいにいろんなものをぶちまけて、唐突に終わる。
いつも韓国映画には、期待しない事を期待してる、スカッとした結論にはならないだろうと思って観てたけど、ベクトルが色んな方向に向き過ぎで訳が分からなくなる。
冒頭でキリスト教的な何かを暗示させたり、謎の日本人國村隼はすごく淡々としてるだけなのかと思いきや、後半急に人間っぽさ露わにし出すし、で祈祷合戦の時は数珠持ってたから仏教的な人なのかとか、
でもゾンビ発生させたのは彼だし、
時折鬼のような形相になるし、
途中から登場するカリスマ祈祷師、まさかのファンジョンミンでしたが、彼の祈祷のベースは何に起因してるかよく分からず、
ちょっとしか出てこない白い女、ラストのカラスの件とかからすると西洋的な、キリスト教的なニュアンスを醸し出しているが、如何せん絡みが少なすぎて意外性に乏しい。
観客に問いかけてる雰囲気の結末だが、問いかけてるのかすらよく分からない。
これから観る方には、セリフとか話の筋よりも、視覚的効果が多い内容なので、出来るだけ大きい画面で観て欲しい。
よい意味で今までの韓国映画と違う
韓国映画はだいたいが精神的に気持ち悪い映画が多く、こういったサスペンスホラーのようなものはなかったように思う。
でも、
なかなかおもしろかったんだけど、長い。そして、長いだけならいいんだけど、最初のコメディみたいな感じはなんなの?あれがいらないんじゃないの?
結局何だったのか!!
娘が変調をきたすまで1時間かかりますが、内容の割にとても長く、散々引っ張っておいてスッキリしない結末でした。長時間なのに謎を残し過ぎで、やはりダラダラした前半が不要だと思います。日本人が憎いという政治的プロパガンダを逆手に取ったような、取っていないような良く分からない映画でした。
視聴者だって「自分の見たいようにしか物事を捉えられない」
「ヒトは自分の見たいようにしか物事を捉えられない」
こんなシンプルなテーマをしっかり作品に落とし込んだ素晴らしい作品。キリスト教的な知識の前提がないと観れないとの評判もあるが、決してそんなことはない。
何が痛快かというと、前述の「見たいようにしか捉えない」ということが登場人物達の行動原理だけではなく、他でもない視聴者の意識にも意図的に強く働かされている点だろう。そういう意味で非常にメタ的な作品であると言える。
確かに所見のラストシーンを見た瞬間は、空いた口がふさがらないだろう。だがいざ冷静に回想をしてみると、別段注意深く見てなくても、映画論やキリスト教の知識がなくても、違和感を覚えるシーンがいくつもあったことが思い出される。それは韓国人にとって馴染みが薄く「オムツ」とわざわざ言及するシーンがあったふんどしを祈祷師がつけていることや、祈祷師が「呪いの元を殺す為に“殺”の儀式をする」と言っていたにも関わらず儀式を連動して身体を痛めるのが主人公の娘だったことなどが代表的だろう。
しかし視聴者は「この祈祷師は作中でも希少なイケメンだし、なんか必死に頑張ってて善玉っぽい」という印象がある故に、そういう小さな違和感を無視するか、あるいは自分にとって良いように解釈して無いものにしてしまう。
果ては、國村隼が映画や漫画でよくいる「悪人と見せかけて実は善人だった」というスネイプ先生ポジションであることを“作品の盛り上がり的にそっちのほうがありそうだし、楽しいから”という理由で、つまり非常に映画作品をメタ的に捉えた上での直感で決めつけてしまう。
それゆえに、挙げ出せばいっぱいあったはずの國村隼と霊媒師の怪しいところに目を瞑り、ついにはラストシーンで衝撃を受ける。最高にひねくれていて性格が悪い、素晴らしい構成だった。
前半パートの日常を強く意識させる描写も面白い。きっと韓国の田舎町のリアルな空気なのだろう。とても素朴で美味しそうな食事シーンが意図的にたくさん盛り込まれていて、出てくる登場人物たちも決して美形とは言い難い素朴な連中ばかりだ。
彼らのささやかで幸せな日常が十二分に描かれているからこそ、それが崩壊していく絶望感もまた大きなものになっている。
ニュース映像などでみるに感情が昂ぶった時に大声で叫び立てるのは韓国人の習性なのだろうが、後半はもうギャーギャー叫びっぱなしで割とうるさかった。もうちょい静かに落ち込むするシーンがあっても良かったのではないか。
おそらく善なる精霊か何かであろう白い服の女は、主人公が家に帰るのを引き止めたが、それはせめて彼一人だけでも救うために呼び止めたのだろうか?
白い服の女は割と喋れるし動き回れるので、もうちょっと密にコミュニケーションとりながら積極的に行動すれば色々解決できたろうに。(と言い始めると映画自体が終わってしまうのだが)
レビュー
ナ・ホンジン監督に脱帽。色々な方が様々な解釈を行なっていますが、これはこの映画のパワーを物語ってると思います✨
個人的には、理解を超えた出来事に対する憶測や猜疑心、恐怖心などに影響を受ける恐ろしさを、宗教と紐付けて描かれていると感じました。
観る人の観点で考えさせる映画として傑作です!!
うまく創られていて感心する
最後について言及するレビューが多い事もあり期待してしまったためか、え?これで終わり?となってしまった。しかし、この作品のキモは衝撃のオチとか大どんでん返しではない。
映画を観る前に考察サイトなどは観ない事をオススメする。観終わったら自分なりの考察をしてみてから、色々な考察サイトを読んでみてほしい。色々な解釈の仕方があるのだけど、全てがストンと落ちる解釈があって、なるほどうまく創られた映画だと感心するはず。
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