わさび

劇場公開日:

わさび

解説

NHK連続テレビ小説「べっぴんさん」の芳根京子が主演を務める飛騨高山を舞台にした短編映画。心の病を抱えた父を守るため、実家の寿司屋を継ぐことを決めた女子高生の山野葵。離婚した母親の房子や周囲の大人たちは、葵の決断に戸惑い、反対するが、彼女の人生を本気で背負おうとはしなかった。そんな葵の前に、彼女がかつて所属していた少年野球チームの監督・庄吉が現れる。葵は庄吉に野球の真剣勝負を求めるが……。主人公の葵役を芳根が演じるほか、富田靖子、下條アトムらが脇を固める。監督は「燦燦 さんさん」の外山文治。「映画監督外山文治短編作品集」と題し、外山監督の手がけた短編「春なれや」「此の岸のこと」とあわせて劇場公開。

2016年製作/30分/日本
劇場公開日:2017年8月26日

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(C)外山文治 2016

映画レビュー

3.5【逆境の中、女子高校生が家業の親父の味を継ぐ決意をするまでの過程を、静謐なタッチで描いたピリッと沁みる短編】

2024年6月12日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

泣ける

知的

幸せ

ー 葵(芳根京子)は、寿司屋を営んでいた父が鬱になり、不安定な心の中、父と離婚した母(富田靖子)を訪ねる。
  母は、再婚相手の子を身籠りながらも葵を気遣っている。
  迷いがある中、葵はバスに乗って家路につくが、バス停にポツンと座って彼女を待っている父の寂しげな姿を見て、そっと身を隠す。
  そして、葵は、バッティングセンターに行き迷いを吹っ切るようにバットを振る。
  バッティングセンターの管理人になっていた且つての少年野球チームの監督だった男に会い、その男に頼みマウンドからボールを投げて貰い、男のカーブを二度見送り、三球目を見事にかっ飛ばす。ー

◆感想

・今作は、芳根京子さんが20歳の時の作品だそうであるが、既に演者としての力量が出来上がっている事に驚くと共に、強気な性格だが悪戯好きで、涙脆い葵を見事に演じている。

・今作には社会的弱者として、鬱になった葵の父と、元極道だと思われる少年野球の監督を首になった男が登場するが、二人とも葵の頼みを聞き入れ、葵を励ます言葉を淡々としたトーンで口にするのである。

<父に、自分で握ったマグロの寿司にタップリの山葵を乗せて、食べさせるシーンでの葵を演じる芳根京子さんの悪戯っぽい顔から、父の言葉を聞いて涙を流しながら、”早く戻って来て。”と言うシーンは、沁みたなあ・・。>

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NOBU

地雷を作る女性差別の演出家だ。

2024年5月31日
スマートフォンから投稿
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マサシ

5.0いとあはれなり。

2020年5月14日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

趣情を色濃く含んだ町で営まれる、こころの病を患った父と娘の日常を綴った作品。加速する娘の葛藤を見事に演じる芳根の演技が、高校生のいとけなさを微かに醸し出す。作中に漂う暗澹たる、それでいて美しい抒情の根底には、確かな親子の愛が流れていた。無期に闇に呑まれまいと、一歩を踏みだす親子の、眩しい希望の譜である。

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ダフティスト

4.0一度は見るべし!

2020年5月5日
iPhoneアプリから投稿
ネタバレ! クリックして本文を読む
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y.s