ギミー・デンジャー
劇場公開日:2017年9月2日
解説
ジム・ジャームッシュ監督がイギー・ポップ率いる伝説のバンド「ザ・ストゥージズ」に迫る音楽ドキュメンタリー。イギーの熱烈なファンでもあるジャームッシュは、「デッドマン」「コーヒー&シガレッツ」で彼を役者として起用。長年に渡って親交を深めてきたイギーから「ストゥージズの映画を撮ってほしい」とのオファーを受けた。イギーを中心に1967年に結成され、74年2月のライブを最後に自然消滅したバンド「ザ・ストゥージズ」。3枚のアルバムはいずれもセールス的には失敗したが、パンクムーブメント以降、その評価は高まり、2010年にはロックの殿堂入りを果たした。本作ではイギーを軸としたメンバーと本当に近しい関係者にのみ取材を敢行。当事者だから語ることができるストゥージズの真実が、新たに発見された映像や写真などとともに語られていく。
2016年製作/108分/PG12/アメリカ
原題:Gimme Danger
配給:ロングライド
スタッフ・キャスト
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2020年10月30日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館
「パターソン」を見た後、さてこの作品はどうしようかなあと思っていたのだけれど、トム・ペティが亡くなって、ああ、これは見に行けということなんだろうなと、そんな行きがかりで見に来てみた。
振り返ると、自分には、ジャームッシュで知ったポップミュージックというジャンルがあるのだと気づかされる。スクリーミン・ジェイ・ホーキンス、ジョン・ルーリー、トム・ウェイツ。
実はイギーポップ&ストゥージズは名前を知っていたという程度。デヴィッド・ボウイとかの周辺情報としてだ。
この作品を見たいまは、はずかしすぎてひきこもりたいくらいだ。なんだ、自分が好んで聴いてきたポップミュージックの一部のルーツじゃないか。そういう存在は、ビートルズとか、ベルベット・アンダーグラウンドとか、ニールヤングとか、だいたい聴きかじっていたつもりだったけれど、盲点てあるんだなあ、いくつになっても発見ってあるんだなあ、と新宿の雲間の名月を見上げたのだった。見に来てよかったなと。
年に数本はロックムービーを観てる。ここのところ、その類の映画が多いということもあり、観る機会も断然増えた。
その中でも「ギミーデンジャー」は傑作と言える。映画全体がコラージュで彩られるが、ジム・ジャームッシュ監督はその手法を好んで使うわけでもなく、「イギーポップ」そして「ストゥージーズ」にふさわしい演出として選んだのだろう。パーフェクトだ。
ブルーズ、ロックンロール、サイケデリックと進化した後、出現した「ロック」とは一体何かと一言で表すなら、「ストゥージーズ」だ。やっとパズルが完成した。
超「クール」なロックムービーだ。今の所、2019年に観た映画の中でもベストだぜ。
2018年12月22日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD、CS/BS/ケーブル、映画館
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2017年の秋口に公開され、連日満員のロングラン上映となったことに古くからのファンが一番驚いた「ゴッドファーザー・オブ・パンク」ストゥージズのドキュメンタリー。
キャリアを時系列に並べた構成で、ジャームッシュにしてはオーソドックスな仕上がり。ニール・ヤングとクレイジーホースの現状を切り取った「イヤー・オブ・ザ・ホース」よりも作家性が抑えられているため、「ストゥージズ入門」に最適。むしろ「名前くらいは聞いたことある」方々に見ていただきたい。
構成はオーソドックスでもバンクフィルムの使い方はジャームッシュならではのセンスが光り、しかも当時の時代背景もさり気なく織り込まれているという、洒落っ気で笑えて知識も得られて、切り口を変えて見返すことも可能。二度も三度も美味しい。
マニア向けには特典映像。「ロン・アシュトン・トリビュート・コンサート」で演奏された「Departed」をバックに紹介されるストゥージズ生誕の地「アナーバー観光案内」。しんみりした曲をバックに雪の積もる聖地巡りの映像を流すのは卑怯。
しかし、現時点では「ストゥージズのキャリアを俯瞰した日本語情報」がこれだけというのが残念。この映画のヒットでストゥージズは日本でも稼げることが分かった以上、伝記「Total Chaos」の翻訳が期待されるところ。後は別々でもいいのでイギー・ポップとジェームズ・ウィリアムソンの招聘を。
イギー・ポップは来日嘆願署名運動もあるので、よろしく。
2018年11月4日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル
1967年から74年にかけて活躍した・・・というか異彩を放ったパンクロックバンドを、熱烈なファンのジム・ジャームッシュがドキュメンタリーとしてまとめたもの。
あの時代の空気感がとても懐かしい。