楊貴妃 Lady Of The Dynasty

劇場公開日:2017年3月21日

楊貴妃 Lady Of The Dynasty

解説・あらすじ

「X-MEN:フューチャー&パスト」などのハリウッド映画にも出演するファン・ビンビンを主演に、傾城の美女と呼ばれた楊貴妃の波乱万丈な人生を描いた歴史スペクタクル巨編。唐の皇帝・玄宗は、戦死者弔いの儀で舞を披露していた玉環の美しさに心を奪われる。その様子に危機感を抱いた皇后・武恵妃は、玉環は18番目の皇子・寿王の妃になる娘だと嘘をつく。こうして王宮入りした玉環は、その美貌と天真爛漫な性格で周囲から愛され、寿王の妃として優雅な毎日を謳歌していた。ところがある日、武恵妃の策略によって皇太子が死罪となり、寿王が次期皇帝候補となったことから、玉環は陰謀と愛憎の渦に巻き込まれていく。黒澤明監督作「乱」でアカデミー賞を受賞したワダ・エミが衣装を担当。ヒューマントラストシネマ渋谷、シネ・リーブル梅田で開催の「未体験ゾーンの映画たち2017」上映作品。

2015年製作/122分/中国・韓国・日本合作
原題または英題:王朝的女人・楊貴妃 Lady of the Dynasty
配給:AMGエンタテインメント
劇場公開日:2017年3月21日

スタッフ・キャスト

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映画レビュー

1.5チャン・イーモウ(張藝謀)とティエン・チュアンチュアン(田壮壮)は監督ではない

2025年4月26日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

エンドロールをよく見るとわかるが「導演:十慶、導演組:十慶・田壮壮・張藝謀」とあり、シーチン(十慶)という人がメインの監督(脚本も担当)で、イーモウと田壮壮は旧知の仲である彼をサポートする実質アドバイザー程度の役割だったようだ。どうりでイーモウ監督作はちょくちょくチェックしてるが全然聞いたことがない映画だったし、イーモウや田壮壮がストレートな史劇を、ましてや楊貴妃なんて題材を撮りたがるとも思えず、彼らを含め3人も監督がいる史劇大作なのに映画祭でひっそり上映というのも怪しかった。日本の配給会社が売らんかな主義で2人の名前のほうを押し出したんだろう。

なぜそんなことになったかというと、完成までに相当のゴタゴタがあったかららしい。
レコードチャイナの記事などによると、最初に企画が持ち上がったのは2009年。この時点では『楊貴妃』という仮題の中英合作だったらしいが、ようやく製作に入ったのは2年後の2011年で、タイトルは『盛唐危機』に変更され中韓日合作となり、監督が韓国のクァク・ジェヨン、主演の楊貴妃役がファン・ビンビン、玄宗役がジョン・ローン、李白役がワン・リーホン、遣唐使役が小栗旬という布陣だったとのこと。
ところがクァク監督と主演兼出資者のファンが演出や撮影を巡って対立し、ついに翌2012年にクァクが降板。代わって田壮壮を監督に招聘と報道され、タイトルも『楊貴妃』に戻して再始動しようとするが、今度はローン、ワン、小栗がそろって降板して韓日も手を引き、一時は完全に暗礁に乗り上げてお蔵入りの危機だったとか。
2013年にレオン・ライを玄宗役に迎えてようやく改めてクランクインしたようで、報道ではこの時点でイーモウがプロデューサーとして参加と報じられたが、田壮壮もイーモウも初監督する旧友のアドバイザー兼サポート役を務めたようで、シーチンのインタビュー記事によると、イーモウは自作『妻への家路』撮影のために中抜けし、シーチンは撮影したデータを送信してアドバイスを求めたらしい。
シーチンは80年代に脚本を2本(うち1本は楊鳳良とイーモウ共同監督の『ハイジャック 台湾海峡緊急指令』)書いた後は映画界を離れ企業人として活動していたが、なぜか本作の製作中断中に脚本の改稿を依頼されたらしく、改稿後に旧友の田壮壮やイーモウに監督を依頼したところ、「脚本を一番わかってるのは君だから君が監督したほうがいい。技術的経験が足りない部分は我々がサポートするから」と言われたとのこと。英語版Wikipediaによると、他にチアン・ウェンやフォン・シャオガンもサポートしたという情報もある。
こうして映画はようやく完成し、『王朝的女人・楊貴妃』のタイトルで2015年に公開されたというのが一連の流れ。

そんな映画の出来は、全くどうしようもない駄作。とにかく演出がひどい。冒頭の舞踏シーンはなかなか魅せてくれて不安は杞憂だったかと思わせるが、そのシーンが終わるとあとは陳腐で退屈なメロドラマを延々見せられてうんざり。多分冒頭のシーンだけはイーモウが演出したんじゃないかなあ。なんかイーモウっぽかったし。それ以外で唯一の見どころは楊貴妃役のファン・ビンビンのベッドシーンか。歴史的な部分に触れておくと、映画がラブロマンスとその裏の後継者争いに話が絞られた宮廷劇のため登場人物は皇帝一族にほぼ限られ、それ以外のメインキャラは高力士ぐらいで楊国忠や安禄山はチラッとしか登場しない。東ローマ帝国の使節が滞在している設定で語り部役もしてるが、そんなことはどうでもいいくらいに、とにかくつまらない。

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バラージ

3.0唐の皇帝の宮殿や競技場は偉容感満載で、楊貴妃も美しかったが、物語や演出がイマイチ。

2024年10月7日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

悲しい

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Kazu Ann

3.0ファン・ビンビンのイメージ動画

2023年7月1日
PCから投稿

他の人も書いている通り、ファン・ビンビンはきれいだというのは異論はない。

女性の服装が、バストトップを露わにしているのに違和感を覚えた。
当時の服装に造詣がないので、間違いだとはっきり指摘できないが、知る限り
本作品のような衣装の絵画を見た記憶はない。

また、皇太子妃の立場にあった女性がポロの教義に参加するのも絶対におかしい。
ポロは馬術の戦闘訓練も兼ねて発達した競技で非常に危険なもので、跡継ぎを
産むよう期待されてるはずの女性が参加できるはずがない。
さらには皇帝も自ら参加するわで、こんな事していい?
挙句の果てに皇太子妃を暴れ馬から助け出そうと、王がタックルして2人とも
馬上から落馬。受け身さえも取れなかったがダメージ皆無。
この作品はカンフー映画でしょうか?

ヒョウの放し飼いや、観客席まである立派過ぎるポロ専用の競技場、音曲の無い舞、
ナイアガラのような滝(徳天瀑布ではないはず、何処?)の湖畔に立つ宮廷。
いろんな場面で誇張が過ぎて違和感がある。

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ビン棒

3.0時代ものファンタジー

2021年5月6日
PCから投稿

日本人がハリウッドで作られた「サムライ」ものを見ると突っ込みどころ満載なように、中国人がこれを見たら鼻で笑うのだと思う。
(それでも、この時代の中国がとてつもない文明を築き上げていたのは間違いないと思う)

楊貴妃の人生(生い立ちやその後の展開)は基本的にに沿いつつも(解釈には異論あると思われる)、ビジュアルは完全にファンタジー。
それでも美しいから見てられる。
海外用のウォン・カーウァイ

しかし、息子の妻を奪っていたとは……。
楊貴妃もしんどい人生だっただろうなぁ。

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UNEmi

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