LOGAN ローガンのレビュー・感想・評価
全376件中、361~376件目を表示
サヨナラ ウルバリン
精子提供で2世がいたローガン。
チャールズをメキシコ国境付近で隠遁している設定が面白い。リムジンでタクシー稼業で生計を立てているローガン。様々な乗客設定はリムジンならわで派手。ミュータントを兵器開発を目指したアメリカ政府は計画を中断。邪魔な子供たちの抹殺を計るが逃亡される。その中にローガン2世が。予告編で2世の少女が登場していたので驚き半減。自身の意に反して存在している分身にローガンは冷たい。ローガン2世とチャールズとの逃亡で訪れるベガスで観たカーボーイ映画の台詞がラストシーンの鍵に。
マスト シー
刻まれた生き様
ヒュー・ジャックマンが演じる、最後のウルヴァリン。
ヒューのハリウッド進出作は2000年の「XーMEN」第一作。
以来17年演じ続け、ウルヴァリンはヒューのハリウッドでの地位確立と活躍の証しと言っていい。
「デッドプール」を除くシリーズ全てに出てるのも(例えワンシーンのカメオ出演であっても)、その人気の裏付け。
今後「XーMEN」はキャストを一新してリブートされ2代目ウルヴァリンも登場するだろうが、ヒュー以外のウルヴァリンは考えられない。
感慨深さと名残惜しさを抱きつつ見たフィナーレは…
ウルヴァリンの最大の魅力は、その強さ、タフさだろう。
金属よりも遥かに頑丈なアダマンチウムの骨格と爪。
驚異的な治癒能力。
最強ミュータントでありながら、人間兵器として改造された悲しい過去…。
単なるヒーローではない、孤高のアウトローとしてのカッコよさは、男の憧れを体現。
…しかし、本作のウルヴァリンにその面影は無い。
冒頭、いきなりチンピラにボコボコにされる。
何とか撃退するも、爪は短くなり、治癒は遅く、痛みに顔を歪める。
彼の身に何があった…?
ミュータントが死に絶え、新しいミュータントがもう何年も生まれてない荒涼とした近未来。
無敵を誇ったこの男の身体にも、限界が来たのだ。
酒浸り。咳き込み。足を引きずり、白髪交じり。何かを見る読む時は眼鏡(!)。
国境の廃工場で、介護が必要の老体となった師、チャールズとひっそりと暮らしている。
リムジン運転手の仕事で稼いだ金で、海に出る船を買う為に。
突然、平穏が破られる。
ある少女を狙う謎の組織によって。
その少女、ローラは、自分と同じ能力を持つミュータントであった…。
これまでのシリーズのようなコミック調のテイストは皆無。
アクションの迫力もスケールも、これまでで最も小規模で、こぢんまりとしている。
しかし、最も壮絶。バイオレンス描写は激しく、痛々しい。
ヒーロー活劇なんてとてもじゃないけど言えない。
一人の男の終焉に向かう重厚な人間ドラマ、罪や苦しみや悲しみを背負った魂の最果てへの旅路。
だから本作のタイトルは、ヒーローとしてのウルヴァリンじゃなく、一人の男としての“ローガン”なのだ。
過去シリーズへのリンクもちらっとほのめかす程度でほとんど無いと言っていい。
しかし、ある家族と出会って、過去の思い出に談笑するシーンに、共に歩んできたローガンとチャールズの繋がりがしっかりと見え、ほっこりすると共にジ~ンとした。
また、ローラとの関係。
ローラは、かつての自分なのだ。
荒々しく、自分の力をどう使っていいか分からず、そして孤独。
彼女には、守ってくれる仲間が必要だ。
彼女には、温もりを与えてくれる“家族”が必要だ。
かつてチャールズが自分を導いてくれたように。理解し、与えてくれたように。
ヒューのウルヴァリン卒業と共に、パトリック・スチュワートもチャールズこと“プロフェッサーX”を卒業。
彼の今の姿も衝撃的だ。
かつての崇高で威厳ある姿は無く、弱々しい。自身の力も薬が無いと制御出来ず、時折暴走する。
そんなボロボロで、傷付き、衰え、疲れ果てた二人が一人の少女を守ろうとする。
全盛期のウルヴァリンに匹敵するであろうローラの激しい立ち回り、鋭い眼光。
常に苦汁を舐めたような険しい顔をしているが、演じたダフネ・キーンは確かな美少女で、彼女の熱演もまた必見!
ウルヴァリンと同じ悲痛な過去、ラストの一言、「○○」に目頭熱くさせられる。
敵はこれまでのように強大なミュータントではなく、人間。
が、彼らがやって来た事は、冷酷で非道。
彼らの切り札は、思いもがけない“人物”!
本作のモチーフはかの名作「シェーン」でもあり、劇中でも印象的に引用されている。
人の生き方は変えられない。
しかし、何の為に生き、何の為に闘い、何を遺したか。
刻まれた生き様は、恵まれし子らの未来の為に。
胸打つ事間違いナシの“X”と共に、ローガンという漢の締め括りに相応しい。
伝統芸能マーベルではなかった。だるくて途中に寝てしまった。 アクシ...
ウルヴァリンは、ヒュー・ジャックマンの私物ではない。
いつからアメリカは、フロンティア(西部)を目指さなくなったのか。
『LOGAN ローガン(2017)』
原題 Logan
6月1日公開予定です。
(あらすじ)
「X-MEN」シリーズのスピンオフ、ウルヴァリン3部作の最終章です。
殆どのミュータントが死に絶えた、2029年。
アダマンティウムにより高い治癒能力を失いつつある(酒におぼれた)ウルヴァリン/ローガン(ヒュー・ジャックマン)は、認知症により力を制御できなくなったプロフェッサーX/チャールズ(パトリック・スチュアート)と隠遁生活をおくっていた。
そんなローガンの前にガブリエラと名乗る女性が現れ、ローラという少女をノースダコタまで連れていって欲しいという。
ある組織に狙われているローラを、ついつい助けてしまったローガンは、チャールズと一緒に渋々ノースダコタにある「エデン」を目指す。
コミック"Old Man Logan"をベースにしているようでね。
実は、ヒュー&パトリックが、本作でX-MENシリーズ卒業です。
6月1日公開予定なので、あんまりネタバレしたくないのですが。
マーベル作品の中でも、ウルヴァリンはお気に入りのキャラなのと、もしかしたら普段はこの手の作品は観ない方も興味を持って頂けるかな?というネタが鏤められているので、後半ネタバレ含めお話したいと思います。
あ、ローラについては、お話してもいいかも知れないですね(劇中あんまり説明されてないので)
チャールズが劇中でローガンに「君に似てないか(日本の字幕は違うかも。確かvery much like youって言ったと思います)?」と言ってます。
ローラは別名をX-23といって、アニメ先行→コミック化キャラのようですね。
実はローラは、ウルヴァリンの23番目のクローンなんです。
ウルヴァリンの遺伝子から生まれたのですが、失敗作で少女型になってしまいました。
本作にX-24が登場するんですが、これが成功例。
ヒュー・ジャックマンが、一人二役で演じています。
成功したからX-23は処分しろ!ってなって、逃亡。
ある組織とは、ローラを作った研究施設から送り込まれた武装集団ですね。
冒頭、年老いたローガンと、チャールズの姿に衝撃を受けることと思われます。
しかしその衝撃は、小さな獣(ウルヴァリン)のローラのアクションでカバーできますのでご安心を。
ほぼほぼ、CGなし。
ミュータントの、超人的な能力があんまり出てこない。
ヒーローに現実味を持たせる。
ええ、あの例のダークナイトの流れですよ。
が、言わんとしていることは、全然違うと思います!
(ネタバレ含む後半に移動)
ネット上では、なんか風景がマッド・マックスぽくない?という感想が散見されます。
ですが、劇中ご丁寧に西部劇「シェーン」の有名なシーンが流れますので、西部の荒涼としたあの風景&大自然ですよね。
つまり本作は、「西部劇」的にやっていきますよ!と言っています。
だから悪役、拳銃しか撃ちません!
ウルヴァリンの爪に対して、銃と(笑)
分かりやすいです!
あと、ポスターの一部(ローガンが子供の手を握ってるポスター)が、明らかに、もう明らかに「シンドラーのリスト」オマージュです。
子供、助けるんだなーと、分かります(笑)
もうね、分かりやすいです!
で、なんで西部劇?って思いますよね。
そもそも西部劇とはなんぞや?と言えば、やはり「GO WEST」!つまり、フロンティア(精神)ですよね。
大自然の脅威、先住民と戦い、独立独歩で自分達の生活を築く。
こういった精神は、フロンティアスピリット=開拓者魂と言われ、強いアメリカ人像の一つですよね。
でもアメリカってある瞬間から、この「フロンティア精神」をなくしちゃったって思うんですよ。
先日、別件で町山智浩著「映画の見方がわかる本」の、"ニューシネマの反乱"という項目を読んでて思ったんです。
西部劇が廃れて、ニュー・シネマが台頭してきますよね。
あの「イージー・ライダー」って、南部を目指してますよね?
あ、フロンティアを目指すこと、止めちゃったんだーって思ったんですよ。
ベトナム戦争とかあった時代ですからね。
本作で目指しているエデンは、ノースダコタ。
アメリカ中西部、まさしくフロンティア。
アメリカよ、もう一度フロンティア目指そうぜ!って。
あの精神を取り戻そうぜ。
X-MENの、新たな時代を予感させるラスト。
それを、ウルヴァリンが築く。
やっぱ、なんだかんだ言って泣けました。
でも「シェーン」より、「シェーン」をオマージュしている「ペイル・ライダー」、「許されざる者」といった、クリント・イーストウッドイズム?を感じます。
悪いやつは殺されなくちゃいけない。
でも、悪い奴を殺したヒーローも、その報いを受ける。
最近も「アメリカン・スナイパー」で描いていた"因果応報"っていうか、イーストウッドが描く「善悪のメトロノーム」的な部分から、強く影響を受けてるように思えました。
てか、ヒューはウルヴァリンのキャラ作り、イーストウッドを参考にしてたんですね!
今頃気付くな、私(恥)。
ということで、マーベル2回目?のR指定でもありますし、普段ヒーロー物を観ない方も、是非この機会にチャレンジしてくださると嬉しいです。
(心の声)
ヒュー・ジャックマン大好きですし、17年もウルヴァリンを演じてきたことには敬意を表します。
が、ヒューや、パトリックがX-Menを卒業するからといって、40年以上愛されてきたキャラの基本設定までかえて、あのようなラストにするべきなのか?疑問です。
ウルヴァリンは、ヒューの私物ではない。
また大事なテーマを、他の作品の名シーンで済ませるなど雑すぎる。作品的には、どう考えても「ペイル・ライダー」なのにね。
マーベルに、何を求めるかで評価が変わってくる本作でしょうが。
わたし的には、制作側の傲慢さが鼻につき、厳しい評価となりました。
ウルヴァリンの最後
強くて愛もあって泣けた。
X-23(ローラ)役のダフネ・キーンの凛々しさ
小さいながらも力強く暴れる姿、
映画の半分は奇声以外声を出さず喋らない
最後のシーンはグッと胸を打たれた。
⇩
亡きローガンを埋めた上に十字架を立てて
ローガンと別れ、先に進もうと立ち上がる。
ふと振り返りその十字架を地面から抜き
斜め、まさしくX(エックス)にする。
そしてローラは新たな未来に進んでいく姿に
一段とたくましさをおぼえました。
孤独のような死のうとも思ってるローガンに死に際、家族というか、愛あるあたたかい気持ちを感じられて報われた気持ちになりました。本当によかった!
X-MENシリーズもウルヴァリンも大好きで
まさしくウルヴァリンの最後に
相応しすぎる作品でした。
とにかくかっこよかった!!
ラストウルヴァリン。
哀愁
デッドプールの小ネタから始まり、最初は笑わせますが、その後はずっと哀愁が漂う感じで、息切れするローガンを直視できませんでした。
本編終了後のおまけも無く、ある意味余韻に浸れましたけど。
最後の敵はやっぱり「自分」。一度逆上すると止まらないところもそっくりな、X-24。でも最凶は認知症?のチャールズだったとは。。。
ローガンが息を引き取る際のローラの「ダディ…」という一言にグッときて、墓の十字架を横に倒してX-menのXとするところでまたグッときました。
タイトルなし(ネタバレ)
日本情緒満点の怪作『ウルヴァリン:SAMURAI』に続く本作は一転して砂埃舞う西部劇テイスト。監督は傑作西部劇『3時10分、決断のとき』を撮ったジェームズ・マンゴールドの続投ゆえこの方向転換も納得。舞台は近未来。リムジンドライバーとして生計を立てながら年老いたプロフェッサーXことチャールズを介護するウルヴァリンことローガン。そのローガンもまた肉体の再生能力が衰え始めている。見知らぬメキシコ人ガブリエラに娘ラウラをカナダ国境まで連れて行って欲しいと懇願され、3万ドルの前金で渋々引き受けたローガンだったが、謎の男達がラウラを捕獲しようと追ってくる。
凄惨な殺戮の向こうで紡がれる擬似家族愛、希望の欠片もないアメリカを縦断してカナダを目指すという痛烈な現代風刺を隠し味に、『トゥモロー・ワールド』、『マッド・マックス2』、『ターミネーター』等デストピアSFのエッセンス、『ザ・チャイルド』や『光る眼』等のアンファン・テリブルのテイストも添えて不朽の名作ウェスタンである某作の上に盛りつけたアラフィフによるアラフィフのための映画。ラウラを演じたデフネ・キーンの突き刺すような瞳が印象的です。
悲しすぎる 辛すぎる
想像以上に悲しいストーリーだった。
最初の設定からして既に相当辛い。
逃避行はロードムービーのようでもあり、
行く先々で起きる悲劇がまた辛すぎる。
能天気なヒーローものとは対極的で、
これだからX-MENシリーズが好きなのだが。
殺戮シーンがとにかく凄まじくR16指定。
見終わった後、かなり落ち込むので、
覚悟して見に行かれたしw
全376件中、361~376件目を表示