空海 KU-KAI 美しき王妃の謎のレビュー・感想・評価
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日中合作ならのではの苦肉の策。やや窮屈な感じも
若き天才僧侶が仏教の叡智を極めて一休さんみたいに難問奇問を解決していく冒険譚かと思いきや、白楽天に扮するホアン・シュアンと共に案内人のような役回り。それもそのはず、“空海”を題に入れて売り込んでいるのは日本だけで、中国では「妖猫伝」、英語圏では「Legend of the Demon Cat」の題。だが化け猫メインの話でもなく、楊貴妃の悲しい運命とそこにからむ安倍仲麻呂の淡い慕情(創作とはいえ唐の王妃と日本人との本格的な愛を描いたら反発を招きそうだからか)へと移っていく。
唐の都や王宮を再現した壮麗なセットや、妖術などのシーンでのぜいたくな視覚効果で、邦画ではまず太刀打ちでない規模の製作費が投じられているのは一目瞭然。見た目の豪華さや歴史の香りを楽しむ向きにはいいが、微妙な状況の日中関係のせいで映画に窮屈さが感じられてしまうのがもったいない。
楊貴妃が真の主人公
染谷将太扮する若き僧侶空海は長安の都を目指して海を渡っていた。空海は宮殿で皇帝の死に際し猫を見た。
何やらオカルトチックだね。日中合作映画だが、中国語は聞いてて分かりにくくて疲れるね。それにエクソシストみたいな展開だ。染谷将太の努力に報いてAとしたが、大作なれどこれは日本では受けないだろうね。
それに空海と言うよりは楊貴妃が真の主人公だったな。一種のミステリーだね。
天の原 ふりさけみれば 春日なる 三笠の山に 出でし月かも
天の原 ふりさけみれば 春日なる 三笠の山に 出でし月かも
昨年、奈良の若草山へ登りに行った。
三笠山は春日大社の敷地内なので残念ながら、立ち入る事は出来ない。
一昨年は東寺で空海の『密教法具』が公開されたので、見に行った。国宝で日本人にとっては霊験あらたからしい。
日本人と中国人が対等な理由が無い。
キリストが日本に来た。とか
義経がチンギス・ハーンになったとか
と同じようなお話。
日本人の演出家が鑑真の話でも演出してもらいたいものだ。
映画としてどうなのか?
映像が素晴らしい。中国の歴史に無知では見ても分からない、原作がどうのこうの・・・。そう言った映画としての評価や出来とは関係の無い議論で言えば幾らでも楽しめる映画なのだろうが残念ながら映画としては単なる自己満足のための映像が連続。まるで電子紙芝居を見てるような緩慢さに支配されている。もしこの映画を楽しみたかったら事前に当時の歴史を調べ原作を読んでからご覧になることをお勧めするが、マァそこまでしたら敢えて見なくとも良くなってるかもしれません。個人的にはSFXを資金力と勘違いしてる段階で中国映画に未来は無いと痛感した本作でありました。最後に猫の演技が下手過ぎ。本物の猫型描けなければ化け猫は何をか況んやである。
奇跡的につまらない
映画館では2018年3月26日地元のイオンシネマで鑑賞
それ以来2度目の鑑賞
日中合作映画
日本の役者も数人出ている
中国の歴史ファンタジー
大金を投じた御伽噺だ
それなのに話の内容はいささか難解だ
海外作品の場合原題改変はよくあることだし大多数がそれだろう
色々と理由はあるだろうがそれはここでは割愛
ここのレビュアーも指摘してる人が多いがそれらの批判は共感できない
原題改変はこの作品の致命的な欠点ではない
むしろ欠点ですらない
日本で上映するなら『妖猫伝』より『空海』の方が親しみが出てきて良かろう
副題に『美しき王妃の謎』とつけているわけだし
タミーノ役に日本人俳優が抜擢され『魔笛』が映画化されたら原題は魔笛でも日本ではきっと『聖徳太子 夜の女王の謎』として公開されるかもしれない
自分は外国贔屓なんて殆どしないし原題原理主義者じゃないからそう感じるのかもしれないが
莫大な予算をかけてセットを作りVFXにも余念がないし役者だって悪くない
それなのにつまらない
テンポが悪い
実際の時間より長く感じる
寝不足じゃないのに眠くなる
煌びやかで幻想的な映像が眠気を誘うのだろうか
日中の政治問題が原因だと頓珍漢な指摘する人もいるようだがちゃんちゃらおかしい
つまらない原因の全ては脚本にある
どうしたチェン・カイコー
自分は合わなかった
黒猫が不吉だとか不気味だと恐れる人なら良いが猫好きの自分にはそれが全く無いのでその点は残念ながらハラハラドキドキしない
それにしても随分と波が荒れる日に船を出したものである
本当に、『さらばわが愛』の監督の作品なのか?
チェン・カイコー監督作品ということこそが幻術なのか?
なぜ、これを映画化しようと思ったのか…。
あの、『さらばわが愛』の監督が夢枕氏の幻想奇譚をどう映像化してくれるのか楽しみで鑑賞したのだけれど…。
原作未読。
粗筋を映画化しましたか?と言いたいくらい、端折っているんだろうなあ。
個々のエピソードをちゃんと描いてくれれば、奇想天外なミステリーファンタジーとなるだろうという片鱗は見て取れる。
元々、原作は4巻の超大作とな。2時間強で収まる物語では無かろうに。
推理を端折りすぎて、人情がついてゆけない。
しかも、人物が描かれていないから、感情移入できずにつまらない。
ダメダメ尽くしの中でも、特に楊貴妃がダメ。
人形?玄宗への想いや○○や○○への想いが感じられないのだもの。だから「切ない…」にならないし、○○もなぜ、あそこまで?って腑におちない。
原作にはちゃんと描かれているんだろうな。
せめて、レスリー・チャン氏位の演技力があれば。って、レスリー氏程の役者はそういないから無理か。
せめて、ディービカー・パードゥコーンさんや西太后を演じられた時の田中裕子さん位の神々しさがあれば…。こちらも唯一無二の方々だから無理か。
特に、インターナショナル版だと本当にただのお人形。傾国の美女のはずなのに、他の妓女と同レベル。否、妖艶さなら妓女や春琴の方が惑わされそうだ。
吹き替え版だと、吉田さんの声によって、妓女じゃなくて”貴妃”らしさが出たけれど、でも、その”貴妃”らしさを活かす脚本でも演出でも演技でもない…。チャン・ロンロンさんの演技と吉田さんの演技が合っていなくて…。
染谷氏の動きはきれい。
ドタドタ走るシュアン氏に比べて、流れるように進む。相当訓練したのだろうな。
でも、演出?ここでアルカイックスマイル?違和感を覚える表情が幾つもあって…。せっかくの熱演が台無し…。(監督と染谷氏のインタビュー記事を読むと、”穏やかさ”を表現したかったらしいが、何か企んでいる、馬鹿にしているように見える)
化け猫が一番の演技賞って、どういう演出?
まあ、それでも、ファンタジーのCGには酔った。
長安の街ごと作ってしまう、そのぜいたくさ。
陳家や遊郭、寺、まやかしの調度類のセンスもいい。
セットの遊郭に灯がともった時は”湯婆の宿”?を再現してくれたようで、心躍った。
極楽の宴は、万国博覧会、幻のオリンピック開会式のよう。
神々が、”湯婆の宿”に集うさまにも見えて…。
妓楼や饗宴での華やかな演出も楽しめる。
映画の中では意味不明の、玄宗と安禄山のセッションも、セッションとしてはいつまでも観ていたい。
う~ん、残念。
原作は、山口県に残る楊貴妃の伝承(by Wiki)とか、たくさんのことを調べて、練り上げた小説なのだろうけれど…。
企画が無理だった。
制作者には猛省を願いたい。
楊貴妃よ、それでいいのか?
※長文を投入します。ご注意ください!
公開当時から少し気になっていた、夢枕獏原作でチェン・カイコー監督の日中合作。
ビジュアルからも伝わってくる大作感の割に評価が低いので、確かめてみることに。
ちなみにインターナショナル版です。
結論としては、
めちゃくちゃ面白かったです。僕は。
ただ、低評価の理由もなんとなくわかります。
ということで、まずはあらすじ。
唐の時代、遣唐使として中国に渡った日本(倭国)の天才僧侶空海。
当時、都の長安では権力者たちの不審死が続いていた。
空海は詩人の白楽天とともにその謎を追うと、そこには30年前に非業の死を遂げ、時の皇帝玄宗の妃であり絶世の美女の楊貴妃が深く関わっていたことを知る。
当時同じく入唐(にっとう)した倭人、阿倍仲麻呂や「詩仙」と呼ばれた詩人、李白を巻き込んで、楊貴妃の死の真相と空海の目の前で起きる怪事件の真相が明らかになる、エログロ完全ファンタジー歴史ミステリー。
といったところでしょうか。
自分の話になってしまいますが、少し世界史をかじった人間なので、そんな私からするととてもワクワクする興味深い物語でした。
当時の幻術的なものがモロに絡んでくるので、完全ファンタジーとしっかり割り切れないとなかなかきついかと。
多分、ハマらなかったつまらなかった方はこの2点が原因なんだと思います。
①当時の中国史分からないと楽しめない。
実際私も、公開当時は映画にも中国史にも興味はなく、空海と阿倍仲麻呂と楊貴妃の名前くらいしか分からなかったもんです(ただ、ファンでもないのに何故かたまたまRADWIMPSの主題歌は聴いてました)。
歴史的背景わからなかったら、確かにつまらんです。
中国ではメジャーな歴史だろうから、日中で評価は変わりそうですね(勝手に、日本で言うところの忠臣蔵くらいポピュラーなんじゃないかと思っています。知らんけど)。
②ファンタジーついていけないと観てられない。
普段現実的なストーリーに慣れてしまっているのもあってか、これほどまでのファンタジーな世界観の映画はある意味新鮮でした。
史実が元ネタなので、現実的に考えちゃいがちになるのもしょうがないと思います。
あと黒猫ちゃん映画ですが、魔女宅キキに憧れてジジを飼い始めた人と、クロネコヤマトで働いてる人にはお勧めできません(完全な偏見)。
ってわけでこの映画、ある程度の唐の歴史を分かってるとめちゃくちゃ面白いんです!(←何回目?)
ファンタジー要素強めともあって、実際どうだったかは分かりませんが、ちょいちょい確かにそれは有り得そうだなと言うところもあって感心。
世界史より日本史、中国史より東南アジア史モンゴル史みたいな感じだったのですが、これを機にまた少し興味が湧きました。
特に唐の時代は面白いですね。
少しだけツッコミを。
・阿倍仲麻呂ってあんなに玄宗や楊貴妃に近づけるくらいの位(ダジャレじゃないですよ、いやダジャレです)だったことに驚き。
でも、流石に「楊貴妃殺害現場にいた」はやりすぎじゃない。
安史の乱で逃げてるでしょ。
・“阿倍”仲麻呂を“阿部”寛がやると言うw
阿部ちゃんだとどうしても笑っちゃう。
今回はちゃんと日本人ですよ。
・安禄山が思いの外可愛かった。
とても挙兵するとは思えないのだが…まあ、それもよし。
・比翼の鳥、連理の枝となるはずの玄宗&楊貴妃カップルを無理矢理引き剥がし、幻術兄弟と縁結びという堂々とした史実改ざん…悪くないだろう
・遣唐使船に女性が乗っているのが少し引っかかる。
しかも子供連れてる⁉︎
YOUは何しに長安へ?
・最終的に楊貴妃が話のメインになってしまい、なんのために空海が唐の国に来たのか分からなくなっていた。
最後の「密教とは楊貴妃」とかいう、真言宗から訴えられそうなほど超雑なまとめ方のおかげで思い出しましたよ。
・エンドクレジットのVFX系の日本人率の高さ。
日中共に良いキャスティングでした。
中国語ネイティブとの違いが、初心者にはわからないくらいの日本人キャストの中国語、上手かったです。
バリバリCGだなと思うところもありましたが、豪華絢爛な世界観があるので、観ていて全然飽きませんでした。
多々見られる欠点っぽい部分も勢いで押し通されてしまう。
マイフェイバリットムービーです。
映像美のファンタジー
原作を知らず歴史物と思ってみてしまったけど、史実にいた人の名前がたくさん出てくるファンタジー映画でした。過去と現在との落差や、過去の宴会など、セットやらCGやら豪華な映像で、とても綺麗でした。内容は空海が霊視できる探偵のような感じで発想は面白いのですが、ちょっと長く感じてしまった。
話がつまらなすぎる。原作が酷いのか、余りに史実と違うとマズいと中国側(脚色)が忖度したのか。
①空海(染谷将太)はただ歩き回っているだけで大した活躍はしていないので看板(日本語の題名及び原作の題名)に偽りあり。猫の方が印象に残るので、中国語の題名“妖猫传”が正しい。②どうせ楊貴妃に死んでもらうのであればあんなややこしい小細工なんぞする必要がないんじゃない、と思わせた点で失敗である。猫の妖怪話にするために無理して仕立て上げた話にしか思えない。③白鶴があれほど楊貴妃を思慕する背景が全くと言ってよいほど描かれていないので、これまた説得力がない。④安部仲万呂(阿部寛)の役の意味もよくわからない。たまたま同時期に唐にいたのでご登場願ったのか。てっきり楊貴妃と相思相愛になるという話かと思いきや、傍観者的立ち位置で彼の日記で話の殆どが説明されてしまうので謎解きの面白さもない。⑤もっと点数が低くても良いのだが、唐最盛期を再現したセット・衣装が中国らしい豪華さなのでオマケ。
壮麗にして空虚なお話。
豪華なセットと、大盤振る舞いのCGの世界のなかに、歴史的に有名な人物を、史実無視して手当り次第、適当に詰め込んだだけ。
空海が空海である意味も意義も何もなし。
思わず寝落ちしてしまいました。
ps. あとで知ったのですが、そもそもこの映画の主人公は、中国では「空海」ではなかったとのこと。
たしかに空海はぜんぜん活躍していませんからね。
だとすると、この宣伝、このタイトル、まさに日本の映画屋の犯罪行為としか言いようがありませんな。
ファンの心よりも、ゼニ勘定が唯一という、日本の映画屋のさもしさ卑しさは、今に始まったことではありませんが。
おかげで、不評の山を築いたわけで、こういうのを自業自得って言うのですよ。
そろそろ反省したらいかがですか? 映画屋どの。
良かったです。
歴史とファンタジーを融合させた面白い作品です。映像も美しかったです。
DVDで借りたのですが、二度見てしまいました。
愛読した夢枕獏の原作『沙門空海唐の国にて鬼と宴す』と少しストーリーを変えていますが、これは日中合作のファンタジー映画ということで仕方ないでしょう。
最後に、いきなり灌頂を受ける空海の姿は、日本人として誇らしいですね。
難点は、白楽天役のホアン・シュアンと阿倍仲麻呂役の阿部寛の演技が大げさ過ぎること。ちょっとがっかり。それに比べて、染谷将太は静かな微笑みをたたえた抑え気味の演技が素晴らしかった。この人は、空海やブッダの役をすれば、ドハマりですね(笑)。最高じゃわ!
ただし、麒麟がくる!の大河ドラマの織田信長役はミスキャストで、徳川家康役をすれば良かったのにと思います。
とにかく、この映画の空海役はピッタリなので、染谷将太の代表作になりましたね。
きらびやかな極楽の宴と美しい楊貴妃! これだけは、見る価値がある!
ストーリーとしては、
史実とフィクションを混ぜてある。
世界三大美人であり、かつ、
傾国の美女とも言われた楊貴妃。
実際に起こった安史の乱で亡くなった
楊貴妃の死の真相を描く。
空海も阿倍仲麻呂も有名な人物だが、
実際は、この楊貴妃の話と関係があるの?
と、思わず考えてしまう…
さらに、妖術やら呪いやらが出てくるし、
50年前と現在を、行ったり来たりするので、
ストーリーとしては、わかりづらかった…
何これ?99%作り話。
この映画は完全な作り話です。登場人物の名前と史実を0.5%ずつ織り交ぜて作られているためその他の99%は創作になります。安倍晴明を題材とした陰陽師のような若干宗教チックな歴史映画を期待して見ると後悔します。
この物語は日本でお馴染みの空海と世界三大美女といわれる楊貴妃を無理くりくっつけた話です。
作中、化け猫と空海が術で戦う訳でも無し。
かと言って歴史に忠実でも無し。
ひたすらCGの世界を行ったり来たり。
しかも、楊貴妃役アジア人じゃねーし。いくら異民族の出だったからと言って、いくらなんでも顔が違いすぎる。
終始突っ込みどころ満載の映画。
いやー、久々2時間を無駄にしました。
空海と白楽天の化け猫退治
つまんなかった。
公開当時結構気になってたけど、映画館で見なくて良かった。
映像は三流。
大きな画面で見たらもっと粗があったろう。
話の展開も全く面白くない。
スイカのおっちゃんがどんでん返しだったんだろうけど、そこに至るまでが冗長で、そこに驚く意欲が無くなってた。
長ゴンカを知らないことが原因なのかもしれないが、そこまでの教養を求めるか?
李白の詩とかは中国人は皆知ってるんだろうか?
【VFXだと思った長安の街並みがセットである事にビックリ。中国の女優さんたちの艶やかな姿、物語の面白さを堪能した】
ビジュアルの見事さを含めて、(当時、かなり酷評された)そんなに批判されるような作品ではないと個人的には想った作品。
獏さんの世界観は表現されていると思ったけどなあ。
歴史好きはこの映画のビジュアルだけでも、充分魅力的な作品であると思う。
安禄山の乱あたりの歴史は事前にさらっておいた方が良いですね。
<2018年2月24日 劇場にて鑑賞>
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