羊の木のレビュー・感想・評価
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過去と今
身元引受人がおらず仮出所されない受刑者の受け入れを自治体がするかわりに10年間定住するという政府と自治体の共同プロジェクトにより、6人の元受刑者の受け入れを担当させられる富山県の小さな漁港の町の市役所職員と元受刑者達の話。
6人共殺人で服役していたというだけでなく個性的な一面をみせて行きつつ、殺人を犯した理由がみえてくるのが面白い。
メインとなるストーリーは不穏な動きの中で、そうなるだろうなというのはある程度読めてしまう部分もあったが、何とも意外な展開に。
しかしながらここからのオチがあまりにも酷いし雑。
これさえなければかなり良かったけれど全てぶち壊された感じ。
いろいろと考えさせられる作品
人を信じ続けることの難しさ、人生を変えて行こうと努力する者・分かっていてもなかなか変えることが出来ない者‥。
頭では分かっていても、過去の行いを受け入れることが出来ない世間や風潮‥。
もし自分が町の住民の立場なら、そんな彼等のことを胸張って受け入れることが出来るのだろうか等いろいろと考えさせられました。
_φ(・_・殺人犯の更生 その問題
6人の殺人犯の更生のお話。
町に人知れず殺人犯が仮釈放を送っていたとしたら?実際に起こり得る話。まじめに更生する者もいればそうでない者も、、、、。
食い入るように見てしまい引き込まれましたが、引き込まれた割には浅い終わり方?最後そうなるのか?と思いました。
松田龍平演じる一郎は殺人を屁とも思わない。一見いい人そうに見えるがさにあらず。こんな人が世に放たれたら?サイコパスを見事に演じていました。いい役者。優香、演技よし!恐怖を感じた。
関ジャニ健闘、ソコソコの演技。
羊の木の衝撃
予告編だけ見てキャスティング期待で鑑賞。
正直完全な期待はずれ。作品中の大原則としての設定(地方自治体が身元引受人になり、模範囚の仮出所を手助けする。が6人の殺人犯が地方都市に一気に定住することになる)は決して悪くないと思うが・・・その後の話の流れは正直無駄ばかりで、ただただ長く感じる。この作品はサスペンスなのか? 良く言えば、誰かが何かを起こすのだろう?という事を期待させる?不安にさせる前フリ?なのかもしれないが、それまでの前置きが長すぎて、事件が起きるまでに時間がかかりすぎとしか思えなかった、其の結果何度も睡魔に襲われた。
個性的な俳優・女優はどなたも好きな方ばかりでの期待感がすごすぎて、この話のプロットにおける無駄がなぜこのまま映画となったのか?全く理解できない。 人によってはこれを最近全体の雰囲気と感じる方もいるかもしれないが、僕に無理。 ここ数年劇場で見た映画の中では最も酷い一本であった。劇場での席が真ん中だったため、エンドロールを見ている間立ち上がることができないことをこれほどまでに苦痛だと思った映画も久方ぶりである。
鑑賞後、劇場を後にする際に、錦戸君ファンの女性らしきお客さんの間からも、寝ちゃったけど・・・どうなったの? 錦戸くんの顔以外見てられなかった・・等の声が耳に入った。 僕の場合は木村文乃の顔も十分見ていられたが・・・それは本筋とは別のファン心理である(苦笑)
友人には絶対勧めない一本である。
※ちなみにポイントで無料で見てもイラッとしただろうな・・・、
贖罪とは
まさか泣けてしまうとは思わなかった。
六人の殺人犯たち。
観ていくにつれ、モンスターではなく彼らも人間であるのだと分かっていく。
しかし、罪は罪、許していいのか、人殺しだぞ、と、主人公と同様に戸惑う。
キャスト陣の演技に引き込まれる。
松田龍平さんが、縁側でギターを弾いているシーンは訳もわからず涙が溢れて来た、なぜだろう。
錦戸亮さんと松田龍平さんが崖から飛び降りるシーンは我慢できずに泣いてしまった。
「クラスメートだったような気がする」と松田龍平さん演じる一郎が夢想していたが、「もしも違う形で出会っていたら」と考えてしまい切なくなった。
犯人探しや、頭脳戦や、殺し合いや、ドロドロのサスペンスを期待すると肩透かしかも知れない。
人間ドラマとして観るととても考えさせられるものがあった。観終わったあとぐったりしたが、それがまた良かった。「彼らに幸せになってほしい」と考え、「いいのか?人殺しなのに」とまた考える。
錦戸亮さんの自然な演技を始め、キャスト陣の空気感がとても良かった。
理性と生理の葛藤。グローバルなテーマ作品
ほんと吉田大八監督は、いい素材を選ぶし、その料理法も独自性があって、日本映画に新しさを感じさせてくれる。
「桐島、部活やめるってよ」(2012)では、日本アカデミー賞の最優秀作品をはじめとする三冠を獲得。続く、「紙の月」(2014)では、宮沢りえに最優秀主演女優賞をもたらし、昨年は、三島由紀夫のSF小説を映画化した「美しい星」(2017)が話題になった。
そんな吉田監督の新作は「羊の木」。主演に錦戸亮を迎え、同名コミックを原作とする異色のミステリーである。
オジサン、オバサンには"山上たつひこ(原案・原作)と"いがらしみきお(作画)"と聞いて、"えっ?"と思ったりするはず。「がきデカ」(1974~80)と「ぼのぼの」(1986~)の2大ギャグ漫画作家による、シリアス作品だからだ。
過疎化がすすむ港町の市役所が選択したのは、受刑者の仮出所に協力し、住居と就労先を用意して、"市民"として受け入れる国家制度だった。
何も知らない市役所職員の月末(つきすえ=錦戸亮)は、男女6人の受け入れ担当となる。個人情報保護という理由でそれぞれの経歴も明かされぬまま、月末や町の住民は生活を始めるが、やがて6人全員が元殺人犯であることが判明する。
この作品のオモシロさは、"コミュニティに異物を受け入れられるか"という、理性と生理の葛藤である。グローバルに見ると、"移民・難民問題"だったり、ミクロ的には大相撲のような村社会における外国人力士の制度もそうだ。(日本の国籍を取得しないと親方になれない等…)
この知的なテーマが分からないとしたら、ある意味、日本人ボケしている。
また、6人の元殺人犯役のキャスティングかいい。松田龍平をはじめ、北村一輝、優香、市川実日子、水澤紳吾、田中泯、水澤紳吾と、"吉田大八作品"のもとに実力派が揃った。それぞれの役作りが特異で、一般市民を跳ね返すほどの空気感を漂わせている。
そんな中で一般市民の代表として月末(つきすえ)を演じる錦戸亮が一貫してニュートラルな演技を保ち、6人とのコントラストが楽しめる。また、最近になってようやく存在感を認められ始めた、木村文乃が月末の同級生役として輝きを放つ。
結末もストーリーも、原作とは異なる吉田大八監督のオリジナルアレンジというところに、また驚く。
(2018/2/3 /ユナイテッドシネマ豊洲/ビスタ)
シュールで、とても気持ち悪い。
「羊の木」鑑賞。
※「スリー・ビルボード」見た後に鑑賞。
*概要*
山上たつひこ原作・いがらしみきお作画の同名コミックを実写映画化したヒューマンミステリー。
*主演*
錦戸亮
*感想*
原作は読んだことないので、内容は全く知りません。「羊の木」って変わったタイトルだなーって思ってあらすじをザッと読んだらヒューマンサスペンスだったのは驚いた。これは気になると思い、同時に公開されている松坂桃李主演の「不能犯」より先に観ましたw
見始めますと、正直ガッカリ。。つまらなすぎ。めっちゃシュールで、気持ち悪いし、退屈の3コンボ。演出がシュールだし、雑。
太田(優香)と月末の父親とのキスシーンが気持ち悪い。関係がキモい。あとエレキギターのセッションシーン、「のろろ」のシーンがめちゃめちゃ退屈。訳の分からないBGMがうるさかった!なかなか話が発展しないから、途中で帰りたくなりましたよ。。
ただ、元犯罪者6人全員は凄いパンチが効いていて、どの人も心に闇を抱えてて、とてもリアルだった。特に宮腰と杉山が怖かった。宮腰は、6人の中で中心に描かれてましたね。杉山は月末に「タバコ買ってきて、セブンスター」のセリフがめっちゃ怖かった。。(笑)
総じて、元犯罪者の6人がマジでいそうで、リアルだったけど、あとはめちゃめちゃ退屈でつまらなかった!個人的に邦画ワースト1位か2位くらいw
最後のエンドロールは見ないですぐに帰りました。
異色作という枠内の面白さ
山上たつひこ原作、いがらしみきお画の同名漫画が原作なのだそうな。
日本海に面した小都市・魚深市。
「ひとも良いし、魚も旨い」とは市役所職員・月末(つきすえ)(錦戸亮)。
そんな彼が携わっているのが、過疎対策の極秘プロジェクト。
それは、刑務所から出所した元受刑者たちの身元引受人に地方自治体がなり、彼らを10年間住まわせるというもの。
元受刑者たちの社会復帰を支えるという面から考えても一石二鳥のプロジェクト。
魚深市が引き受けた元受刑者たちは6人。
ただし、6人が6人とも罪の軽重はあるものの「ひとごろし」だった・・・
というところから始まる物語で、冒頭からかなり不穏な雰囲気が漂ってくる。
6人を演じるのが松田龍平、北村一輝、優香、市川実日子、水澤紳吾、田中泯と一癖ある役者さんたち。
なので、上手く撮れれば、社会派の要素に加えて、人間の原罪にも迫るようなとてつもない傑作になる可能性があったのですが・・・
うーむ、なんだか、いちばん予想がつくようなところに着地してしまった感じ。
6人がやって来た早々に市に人死にが出て、すわっ、殺人者がまたまた殺人なのか・・・と思いきや、という状況を知っている者には疑心暗鬼になるあたりまでは興味深いのだけれど、後半はフツーのサイコスリラーになっていました。
市に古くから伝わる神事が出てきたあたりは、山上たつひこが持つ昭和40年代の雰囲気が漂ってきたのですが、アクセントレベルにしかなっておらず残念。
異色作という枠からははみ出していきませんが、観ているあいだはそれなりにハラハラもドキドキもする映画になっています。
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