メッセージのレビュー・感想・評価
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楽しめましたが
ストーリーに一つ言いたいことが有って、それだけを少しづつ明らかにして行く様な流れです。
シャラマン監督とかみたいな。
その内容が設定と伴に受け入れられるものだったら、傑作になるだろうし、その辺りは人によって評価が変わるかと思います。
で、どうなのかと言うと、そう新しくも無く、スッキリ腑に落ちる感じもなく。
ただ、過程の描き方が良いので、映画自体は楽しめました。
途中でオチを説明するためのセリフがいくつか出てくるんだけど、少し唐突な、浮いてるようなところを感じた。
外国語を習うと、考え方も変わるってのは、わかる気がするけど。
この映画の肝は、じゃあ宇宙人の言葉を理解したら、思考はどう変わるのか?ってアイデアを広げたのかな。
それにしても、エイリアンのデザインがまさかアレとは。
断じてSFではないなぁ
最初にプロローグ的に見える娘の映像は未来視によるもの。
宇宙からの飛来物(ばかうけ)が世界中に12体。
騒然とする世界。
ばかうけの中にはスルメになりそこなったような7本足の宇宙人がわけわからん言葉で何か話す。
各国それぞれに調査して、侵略と断定して攻撃する国も…
すんでのところで言葉を解読することで事なきを得るとともに、未来視の能力?まで。
どうもその言葉を理解すると未来まで読めるようになるようで。
その力でスルメは3000年後に人類に助けてもらうんだそうな。
SFと言うよりはミステリーかな。
静かに始まって静かに終わった感じ。
不幸な結末がわかっているのに結婚、出産を受け入れるのは考えさせられる。
未来視ができても未来が変えられないなら嫌だなぁ。
時計を見た回数 2回
arrival 20161029
去年の東京国際映画祭特別招待作品で、どうしても観たいと思ってPC前でチケット争奪に参加したが、受付側トラブルにてあっさりノーゲットの憂き目にあい、だからか益々もってお待たせ状態だった今作品。やっと鑑賞することが出来、その期待に応えてくれるかとの不安が入り混じってのワクワク感であった。相変わらずソニーピクチュアズの高デザイン性に期待のボルテージも昇りっぱなしだ。
で、いきなり感想だが、非常に哲学的形而上学的な問いかけが頻繁に突きつけられる疲労感の濃い内容であった。SFとは食い合わせが良いので、この手の作品はスタンリーキューブリックを出すまでもなく、古今東西多くのプロットが存在するのだろうが、その中でも何とかハリウッド的に纏まった作品なのではないだろうか。
異星人とのコンタクト、即ち外国人とのコミュニケーションの難しさ複雑さを表現しているテーマ性において、メタファーとしての『ヘプタポッド』及びそれが発する異形の象形文字を演出することで相互理解に努力することを表わしている。だがその努力だけでは難しい時、“最終兵器”が登場し、物事が解決していくというストーリー展開となっている。
かなりご都合主義的な要素もあって、その理論性は凡人である自分には解りかねるのだが(法則や定理も台詞回しの中で登場するので考えていると置いてかれてしまう)、キモはその無限ループ、つまり始まりと終わりが繋がっている『環』の状態となっていること、だからエイリアンの吐出す墨状の文字もまた、『環』を描き、微妙な形状違いでワンセンテンスの文を形成している。まるで主人公の未来の子供に名付けられた『hannah』のような回文のように・・・
問題を解く答えは結果にある。およそ時間という概念を持つ人類には理解しがたい構造も、それが可能であるかのそうな錯覚を得られる演出効果、イメージの植え付け、理論的音楽等に、観ている自分が絡め取られるかの如く、ストーリーに心酔してゆく。
こういうところにハリウッドの底力を感じる映画であった。
決して派手ではないけれど。
娯楽映画ではないかも
好みの別れるところかもしれません。
SF には違いないのですが、いわゆるマーベルコミックみたいな賑やかな宇宙人対人類 ではなく、協調 をテーマにしている内容だったので、若干退屈してしまいました。
が、考えさせられることは多くあり、よい映画だったのだと思います。
誠実に作られたコンタクティ映画
ばかうけが現れてさあどうなる?って映画。
実に丁寧にファーストコンタクトが描かれていてそこだけでも見るべきと言える。映画でしか伝えられない感覚が表現されていて素晴らしい。
ただ詳しい解説が欲しいかもしれない。
「スローターハウス5」をちょっと連想した。正直地味だが丁寧に伝えたいメッセージを語っている映画でした。
正直、期待し過ぎたかなぁ…
最近、「プリズナーズ」をテレビで拝見し、面白かったので、期待して行ったのですが…
原作を読んでいないのでなんとも言えませんが他の方が言われているように、かなり原作に忠実?で雰囲気もバッチリでした。終盤にかけて謎が解き明かされていく演出もヴィルヌーブ監督らしさが出ていてよかったと思いました。
ただ、SFものにしては、あまりにも盛り上がりに欠けるお話なので、そこが肌に合わない方には退屈かと。
原作によってかなり評価が分かれる監督さんですね。
次回作もブレードランナー続編でSFですが、まぁ前作も名作ですがかなり暗〜いお話でしたし(笑)雰囲気は合ってるかも。
個人的には 「羊たちの沈黙」や「セブン」のようなサイコサスペンスやスリラーものを撮って欲しいです。
タイトルなし(ネタバレ)
原作があることは知らなかった。
未知との遭遇系。コミュニケーションをどうとっていくか、その表現が作品の個性になる。
圧倒的な能力の言語学者に負うところが大きいってのはどうかと思うが。
主題はそこに無く、時間の概念の捉え方ということ。
未知の言語に触れたことで、主役の時間感覚が流れることから、同時に知覚できるものに変わった。
その上で、人生の選択をどうするのか?ということ。
その上での最後の決断はそうあってしかるべきか。
これを見るとタイムリープというものとは違う観点からの時間の捉え方もありだと感じる。
深い思索に満ちた良作
相対性理論によれば時間と空間は変数である。定数は唯一、光の速度Cだけだ。理論はほとんど数式によって表されるので、よほど数学に詳しくなければ理解できない。何冊か入門書を読んだが、なんとなくの理解はできた気にはなるものの、真実に思い至るというところまでは辿り着けない。それは何も理解できていないのとほぼ同じだ。宇宙の原理を数式で記述しようとする理論は、三次元の日常生活を送る我々にはそもそも無縁である。
この映画は、そんな宇宙音痴の我々でもどうにか理解できるように設定されている。ヒントは、相対性理論の説明でよく使われる、観測者という概念だ。観測者は自分のいる系の中で観測し、記述する。例えば観測者が無限に加速しながら上昇を続けるエレベーターの中にいるとすると、観測者からはエレベーターが見えないので、エレベーターの加速度が地球の重力加速度と同じなら、観測者は自分は地上にいると記述するだろう。この思考実験は、大抵の相対性理論入門書に書かれてある。そして次の思考実験に続く。エレベーターの一方の壁の穴から入ってきた光は、もう一方の壁の穴に到達するが、その間に僅かながらエレベーターは上昇している。観測者から見たら、光が重力によって曲げられたように見える。そして相対性理論は、大胆にも次のように結論づける。即ち、光は重力によって曲がる!
この映画は、観測者の記述の仕方によっては、変数である時間と空間について異なった説明ができるという、相対論的な仮説に基づいてストーリーが構成されている。極めて三次元的な地上のシーンにはじまり、物語の結末へ向けて驚くべき飛躍を披露する。その結末を見た誰もが思わず膝を叩き、そして制作者のアイデアにニヤリとするだろう。
作品の価値観は宇宙観だけにとどまらず、エイリアンとの遭遇における人類の態度や人類の自己検証にまで及ぶ。アメリカ映画らしくない、深い思索と哲学に満ちた良作である。
エイミー・アダムスの出ずっぱりな熱演に拍手
SFらしいSF !
未来を知ることへの覚悟と責任
古典的名作『猿の惑星』第1作目のラスト、自由の女神を見て『アインシュタインは本当だったんだ』と愕然となったチャールトン・ヘストン。
時代は流れ、今や、インターステラー、君の名は。(⁉︎)、本作、のように、ワームホールとか、超ひも理論(私には理解不能ですが、10次元とか平行宇宙とかで時空を軽々とまたぐことが出来るらしいです)は一般教養として、時間は一方向に流れるとは限らない、という前提を呑み込んでおかないとついていけなくなりますね。少なくとも映画作りの現場では、相対性理論で止まっていると、時代遅れということなのでしょう。
相対性理論はGPSの補正(重力による時間の伸び縮みを計算、それがないと曲がるべき交差点がひとつずれたりするらしい)に使われるほどで、もはやSFでなく、現実的なものになっているということなのですね、きっと。
もし、生まれて来る子供が先天的な障害を持っている、イジメにあう、などと分かった時、ありのままに受け入れることが出来るか?
そんな未来を回避したいと思ってしまった時、まだ見ぬ子への罪悪感に苛(さいな)まれないか。
未来を知る、ということへの覚悟や葛藤や責任についての描き方にやや物足りなさを感じましたが、とても好きな作品となりました。
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