メッセージのレビュー・感想・評価
全672件中、501~520件目を表示
知的好奇心くすぐり
インテリ女性好きとしてお気に入りの作品になった。
殻 が現れたときの描写が良かった。アメコミ映画で世界への脅威となる敵が出てくるが、スースクの話、その地球規模の恐ろしさが伝わらないことがよくあるが、これは違った。
あと、教壇側から見るとMacBookのライトがうざいんだなと気づいた。
おそらく、日常への衝撃から世界への衝撃という見せる順序と丁寧さが良かった。これにより、世界の各地で、日常が非日常へ犯されたことが想像できたのだろう。
この作品、中国とロシアの人はどう観るのかね。中国はラストに見せ場あったけど。アメリカの攻撃はせこい。日本はなぜか北海道に現れてるみたいだけど、特に目立たず。
何と言っても、冒頭から見せられてた少女が過去だという思い込みに気付かされたときはニヤついた。ルイーズは未来を知りながらまともな生活を送れると思えないけど。
言語学面白そうだなと思った。科学と対等に扱われててカッコよかった。カンガルーの話とか言語とものの見方の話とかイケてた。世界に日本語知ってほしいし、いろんな言語知りたくなった。
今年一番の洋画
監督がコミュニケーションがテーマだと言っていたとおり、一本、筋が通った、そして、現代音楽を好きになれる作品でした。
大衆受けしないためか、あまり広告を見かけませんが、たくさんの方に見て欲しい。そして、考えて欲しい。
私は冒頭で泣き、ラストで涙が自然に溢れてきました。
静かな映画なので、寝てしまう方もいるかもしれませんが、かなり集中して私は見てしまいましたが、疲れはありません。
あなたは、未来を知っていても前に進めますか?
本当に素敵な作品です。
異色のSF映画でしたが、でも作品からのメッセージはホント素晴らしかったですね
SFでしか描けない、今悩み苦しみながら生きている人達へ向けた生きることの意味を問う、温かさ溢れる作品に仕上がっていましたね。
今や未来は希望よりも不安の方が大きい時代、この先も更に生きることへの不安が増長していくであろうことは想像に難くありません、そんな悩み苦しむ者へ向けた作品からのメッセージ・・・まあ単純な作品ではないので見終わってからちょっと整理する時間が必要ですが、ジワジワと感動が押し寄せてくる、これぞSFでしか描けない奥深いヒューマンドラマに仕上がっていて、さすがはドゥニ・ビルヌーブ監督だなと、改めて思わされた作品でしたね。
過去に類を見ない異色のSF映画だと言うのは何となく耳にしていたので、逆に深みはあってもSFとしては正直つまらなさそうだなと、内心そんなことも思いつつの鑑賞だったのですが(睡魔に襲われそうなイメージもあったので警戒しつつ)、なんのなんの、秀逸な音響効果と緊張感溢れる宇宙人とのコンタクトシーンに思わず引き込まれて、十分SF映画としての面白さも感じれた作品でした。
特にファーストコンタクトは半端じゃない緊張感でしたね、それから独創性のある宇宙船に、ベタなタコ型宇宙人、このギャップも何だか良く分からないけど結構クセになるビジュアルで深く印象に残りました。
主人公ルイーズの宇宙人へのアプローチも、どこか母性的でなかなか興味深かったです、お互いに未知なるものとの遭遇だけに、本来はこんなアプローチで根気強く接することが大事なのかもしれませんね、今の世界情勢を危惧したこれも一つのメッセージだったなと、そんなことも思わされた一幕でした。
しかし一触即発の世界情勢を憂うだけに留まらず、その先に本題が隠されていた辺りが、この映画の奥深いところだったでしょうか、人によっては本作を見ることで人生観すら変わってしまいそうなぐらい、生きることへの意義を見出すような作品になっていて、思わず唸らされてしまいましたよ。
ただ、独創的過ぎて、頭の中で整理するのにちょっと時間が掛かる(私の頭の回転が遅いことに問題があるだけなのかもしれませんが)のは少々難点だったでしょうか。
それからやや哲学的な内容でしたし、テンポも良いとは言えない作品だったので、その辺りで好みは分かれそう、でも愛に満ちた力強く壮大な作品からのメッセージは、十分受け取る価値あり、正直私にとっては苦手分野の映画でしたけど、これは見て良かった、一見の価値、いや一度結末を知った上でもう一度見る価値ありの作品だったなと思いましたよ。
タコみたいな宇宙人
突然地表に現れた12の未確認飛行物体。地球に飛来した目的を聞き出すため言語学者と物理学者が政府に呼び出され解析を任される。
前半はこれといった宇宙人との戦闘もないんでダルいです。娘が重病で亡くなったのか、回想シーンがやたら頻回にでてきます。
後半にかけて徐々に言語解読も進み、やはり侵略しに来たのではないかと全世界のリーダー達は戦闘準備を開始し始める。
しかし、ある法則に気付いた博士がとった行動とは…
お約束どおり最期で全て繋がる展開になってますね。
SFと言うなかれ…
原作はもっとあっさりした短編なのでどんな本格SF映画に仕上がっているかと期待しましたがあまり良い出来栄えではなかったです。科学的な説明抜きで都合良く展開させてしまったためにファンタジーになってしまった感じです。レベルが違うSF? ファンタジーレベルでしょう。
思うに、原作を知らないと重要なことが理解しにくいのではないかと。特に、エイリアンの事象認知が人間のように時間経過的ではなく、最初から最後までを積分するような認知の仕方であることはこの物語の肝。で、それを如実に表すのがあの墨で描いたような丸なのだけれども、あの丸は簡略化し過ぎ。そんなことで中盤はもやもやして眠気を誘う結果に。
「言語」を「武器」と誤訳していた、というのが原作には全く書いてないこの映画のアイデア。で、エイリアンの言語を修得すれば、未来を見通せるようになるというのが最大の秘密だが、これも原作にはなく飛躍し過ぎ。まるで、フランス語を修得したらフランス人になってしまうファンタジー。
原作ではしっかり考察している、未来を見通す能力と自由意思とが両立できない点について、物理学者の彼が主人公のことを必ず選ぶという愛情表現に置き換えられ、すっかり矮小化。都合良くまとめられただけで見事でも何でもない。
まぁ、原作の言わんとすることが、この映画のおかげで深くなった点では良かったのかもしれません。ブレードランナーの新作が心配です。
余韻のある映画
まったく、SFではない。
監督から我々へのメッセージだ。
エイミーアダムスだから引き込まれた、ボーダーラインつながり?
マンチェスターも同じように過去と現在を交互に見せ効果的だったが、こちらはちょっと整理が必要。未来が分かっても生きていける⁉️
言語と時間の概念
当初観る予定ではなかったのでガッツリネタバレのレビューを読んでしまい、かなり冷静に観てしまった…
イカ型宇宙人の言語を習得するうちに彼らの時間の捉え方まで習得、未来が見えるようになるなんてトンデモ設定なんだけどその辺は意外とスンナリ楽しめた。
ばかうけの中に入るときのドキドキ感とか、宇宙人とのコミュニケーションがだんだん取れていく過程なんかは映像的にも面白かったしワクワクした。
映画館の音響で振動まで伝わってきて臨場感もすごくて楽しかった。
ただ 宇宙人側の意図がかなりわかりにくい。
三千年後に人間の助けが欲しいがために言語を伝えにきたなんて宇宙人側の都合だし、それならそれでもっと人間に寄り添うべきなのでは。
あと三千年後に何があるのかよくわからないし。
それを伝えず助けが必要、なんて自分勝手すぎるんじゃない?
あとルイーズは宇宙人の言語を授業や本で人々に広めていたけど、同時に未来予知能力が人々に広まることにもなるけどそれは大丈夫なんだろうか…
突っ込みどころはあれど 最後、別れるとわかっていてもイアンと結婚して若くして死ぬとわかっていても子供を作る決意をしたルイーズに切なくも胸がいっぱいになって良い終わり方だった。
未来予知とか時間軸をいじるような設定って深く考えてしまうと少なからず矛盾が出てくるもんだけど、それをあまり気にせず楽しめるか納得できず楽しめないかは映画にも人にもよるんだろうなーと思った。
かなりの快感
見終わってから、1時間後に、子どもがなんであの絵を描いたのかがすっと入って来ました。
あ、そうか、そういうことかあ!とスッキリしました。それはかなりの快感。
宇宙人の造形はどうかなあ。自分の好みではなかったな。もっと違う、例えば、気体の生物とか、波動でできてる生物とか、そうしたら、より、映画のリアリティが上がったと思うな。
複数の映画のミックス
インターステラーとターミネーターを混ぜて、ちと上品にした感じなだけ。
長いよぉ〜。ジェレミー・レナーが出てるから観たけど、作品としては厚みがない。
ばかうけは、もう、そうとしか見えない。製菓会社の広報担当に拍手👏
異星人とのコンタクト
SF作家テッド・チャンの短編小説の映画化です。異星人(ヘプタポッド)とコミュニケーションを取ろうとする女性言語学者のストーリーと、彼女とその娘のストーリーが並行して描かれています。異星人との交流が時間という概念を変容させるということのようで、SF映画としては面白かったですが、やや理解が難しいように感じました。
そもそもこれだけの文明を有する相手ならば・・
突然に現れた、「ばかうけ」酷似の飛行物体。
エイリアンとの接触を成功(本当にそうなのか疑問があるが)に収めたのは、ひとえに、たったひとりの言語学者の知識と機転によるもの。その時の感想は、「よかった。間に合った」じゃなくて、「なんだよ、他の連中のだらしなさは」だった。仮に中国が戦闘を開始したとしたところで、地球上に存在する武器弾薬で立ち向かうという了見に呆れてしまう。軽く返り討ちだ。そんな短慮なチンピラみたいな判断力しかもたない指導者しかいないのか、と物語の中に入り込めない。だいたい、エイリアンの目的が侵略ならば、時間さえも操作できる連中のこと、地球人の気づかぬうちに、さっさと征服しているよ。
っていうか、「ばかうけ」でやって来れるだけの文明やテクノロジーを有するならば、地球人に意志を伝える方法(言葉とは限らない)を持っているんじゃない?
言葉は肉となった
公開前から注目していた作品。評判通りでした。
異星人との接触と言うと、未知との遭遇なんかを思い浮かべるけど、この作品は未知との遭遇ではすんなりいってしまった「対話」に重きを置いている。
だから案外早い段階で異星人の姿が見せられる。見せたいのは“接触”ではなく“理解”であると、見ていてわかった。
宇宙人が攻めてくる映画なりなんなり数あれど、昨今の世界情勢を今現在体感している我々人類がこの映画を見て思うのは、絶対的悪がどれほど貴重なものであるかということ。
劇中、多数の国が突如現れた宇宙船に右往左往する。しかし宇宙船はなにもしない。ただそこに浮いてるだけ。
答えを出さず、ただひたすらに驚異の存在としてそこに居続ける。善か悪かはわからない。
そんな不可解な状況下で世界は混乱し、攻撃しようとまでする。
しかし宇宙船から発せられた曖昧な言葉(メッセージ)によって、世界は連鎖反応的に協調を断ち切る。つまり今そこに存在している人智を超えた不可解なものが悪を提示しなかったが故に、人類は欲望渦巻く開戦間近までに至ってしまったということ。
外部からやってきた存在が悪なら人類は結束するが、そうでなかった場合、人類は自滅の道を進み始める。
それを解決するのが“対話”。
言葉が違う者同士でも、対話しようと考えることこそが問題を解決する手段。
しかし違う言語であるがゆえに、そこには発したものではない受け手側の“解釈”の壁が立ち塞がる。
状況、心情でその解釈はその時その時で変わる。この立ち塞がる大きな壁を国全体が共有し超えることは相当に難しい。
主人公のルイーズ博士はそれを超えようとする代弁者。
彼女はまず言葉を理解し合う関係から始めようとする。それはまるで娘に言葉を教えるかのように。
異星人の言葉は非常に奇妙で、根本的に構造が人の言語を超越している。
高度なテクノロジーを持った異星人は、必要不要の進化の過程の末、時間の概念を無くした。
丸い輪のような異星人の言葉はその象徴。始まりも終わりもない。過去も未来も存在しない、いまここにいるという現状だけを表現する。
それが彼らの言葉であり、彼らが地球に時間を超えてやってきた原理。
すなわち時間という概念を持たなくなり、言葉での時間も無くなったということ。
言葉は時にその者すらも変える。それはなにも突拍子な話でもなく、日本語のニュアンスが海外では別のニュアンスで受け取られるように、個人を構成する思考すらも変えてしまうのが言語であるから。
2015年に発売されたゲーム「メタルギアソリッドV ファントムペイン」で、似たような話を悪役が話す。
「私は小さな村で生まれた。幼い頃、外国の兵隊達が私の村を奪った。
大人から引き離され、彼等の言葉を植え込まれた。
戦争が変わる度に支配者が代わり、その度に違う言葉を喋らされた。言葉とは奇妙だ。
言葉が変わると私も変わった。性格、ものの考え、善と悪。戦争にこの外見を植え込まれたよりも深く。
言葉は人を殺す」
その国の言葉を通じあっているからこそ自分が出来上がっている。映画メッセージも劇中で語られている。
異星人が使う時間が存在しない言葉をルイーズ博士が理解し、対話しようとした結果、彼女は変わり、見えた。
その見えた光景を知っても尚、彼女は諦めずに相手を見つけ、生んだ。そして“対話”が“攻撃”に勝つ。
非常に抽象的に描かれていて理解しきれない部分が多々あるが、
そうやって理解しようとする映画の構成自体も、解釈を模索する対話であると準えることも出来る。
SFとしてこんなのは見たことがない。良かった。
時間軸
言語によって考え方も変化する。壮大な話を普遍的な内面の話に着地させた原作と脚色の力は見事。邦画でも似たような話はあったが、見比べて見ると楽しいかもしれない。
奇しくも邦画の二人も離婚してしまったが(笑)
見事な脚本、惹き付ける演出
超高度な科学技術を持つ地球外生命体なら、向こうからコミュニケーションをとってくるのでは?
とか、
地球外生命体はオゾマシイ姿をしていて、高度な文明があるはずなのに獣のような唸り声をあげるのが、アメリカ映画のイメージの貧困さか?
とか、思いながら観賞してたのだが、
貧困なのはこちらでした。
凹凸のないUFOはモノリスを彷彿させ、邦題がストレートなだけに崇高な物語を予感させるが、
世界の多地域に同時に出現するのは「インディペンデンス・デイ」やテレビドラマの「V」みたいで、
それが侵略者の可能性を観る側に捨てさせない。
導入部の描き方は物語にとって重要だが、終盤でその意味が最初の認識を覆すという構成が良い。
中国軍の司令官を説得できたのはともかく、その後どうやって世界を動かすことができたのかが解らないが、それは後でふと思うこと。観ていて気になるものではない。
全体的に静かなトーンがストーリーの神秘性を高めていて、派手さはないが、脚本の見事な構成を豊かなイメージで具現化している。
ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督の次回作が「ブレードランナー」の続編というのは、期待を募らせる。
全672件中、501~520件目を表示