メッセージのレビュー・感想・評価
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巧み
誰にでもオススメ出来る面白さではないけど、この浸れる感じドゥニビルヌーブ好きには堪らない。
この監督作は見終わってからが面白い気がする。あれはどう言う意味だったのか?あれとあれが繋がって…結局言いたかった事は…と考えるのが楽しい。
で、今作はと言うと、あれはどう言う意味だったのか?みたいな映像の難解さはなかったし、宇宙人とのコンタクトと突然入ってくる主人公の思い出のようなカットとの繋がりも、なるほど!とは思ったものの、で一体何が言いたかったのだろうか?と言うのが自分の中でまだモヤっとしてる。
宇宙人のあの円形の文字も時間は一方通行ではない。と暗示してるのだろうか?
辛い未来が分かっていてもそこに向かって人生を歩む選択は何を意味するのだろうか?
是非見た方とメッセージを共有したい。(上手くないか…)
たぶん派手なSFを期待ひて観ると何だこれ?と思うのだろうけど、僕にはやってる事は地味なのに飽きさせずに見せる巧さにいつも興奮させられる。
私たちの世界への、人生への、メッセージ
シリアスなドラマやサスペンスに手腕を奮うドゥニ・ヴィルヌーヴがSFに初挑戦。
公開迫る『ブレードランナー2049』を前に肩慣らし…なんかではない!
良質作続くこの絶好調監督にまた一つ秀作が、また一つ才を見せた。
突如、世界各国に飛来した地球外物体。
女性言語学者のルイーズは軍の要請で接触を試みる…。
ワクワクするくらい好奇心そそられる知的SF!
『未知との遭遇』『コンタクト』『インターステラー』…この類いのSFが好きならまず見て損は無い。
冒頭からすでに飛来。でも、まだ“それ”は見せない。
ルイーズが現場に着いて、初めて目の当たりにする。
広い平原の霧の中に浮かぶ、その偉容。幻想的でもある。
“殻”と呼ばれるその中へ。何も無いシンプルなデザインと暗い海底のような雰囲気ながら、そこでは重力など我々の常識は通用しない。
ガラスのような壁の向こうに、朧気に現れた“彼ら”。
これまで見たどの“エイリアン”とのビジュアルとも違う。
音響も秀逸。
難しいとの声が多いが、難しいのは専門的な用語なだけであって、確かに知的ではあるが、展開に難は無い。
自分たちの言語、彼らの発する言語、それらを少しずつ解明していき対話する様も丹念に描かれている。
彼らの発する言語がユニーク。
触手から墨のようなものを出し、それが何かの形になる。
幾ら何でもエイリアンの言語は分からない。
でも、人間の言語だって難しい。
それぞれの国にそれぞれの言葉や文字があって、同じ意味でもそれぞれの国によって違って。
彼らエイリアンからしてみれば、人間の言語の方こそ複雑。
だからこそ、一つ一つ、少しずつ少しずつ、分かり合っていく事が…。
時折挿入される、ルイーズの脳裏にフラッシュバックされる“記憶”。
ファーストシーンもそれで、我々は勝手にそういう悲しい“過去”を抱えた設定と思い込む。
が、それは先入観で、まるで彼らエイリアンが時間の概念など無に等しいのと同じ、意表を突く“記憶”だったとは!
SFではあるが、見返したくなるほど巧みに構築されたドラマ性。
それを支えたエイミー・アダムスもいつもながらさすがの名演。(『マダム・フローレンス!』のメリル・ストリープより、エイミーがノミネートされるべきだった!)
彼らの来訪の目的は…?
彼らが伝えようとしている“メッセージ”とは…?
ちょっと肩透かしのようにも感じたが(時を越えて義理堅い彼らだけど)、そういう事だけじゃない。
我々の理解出来ないもの、常識で計り知れないものは、脅威。
確かにそれは分からんでもない。
でも、先に手を出したら、そこで終わりだ。
まず、対話を。分かり合う事を。
その為に我々には、言葉がある。文字がある。知能や意思の疎通の術がある。
もう一つ。
時間を超越出来たら…?
未来を見る事が出来たら…?
幸福? 安全? 落胆? 絶望?
運命なんて言葉で片付けたくないが、それが悲しい未来であると分かってても、避けては通れないだろう。
例えどんなに不条理でも、それに後悔しないくらい、溢れんばかりの言葉で、想いを、語りたい。伝えたい。
ビジュアル面、SFセンス、巧みなストーリーテリング…。
ドゥニ・ヴィルヌーヴの“メッセージ”を確かに受け取った!
そしてこりゃ本当に『ブレードランナー2049』が楽しみになってきた!
発想はいいのに掘り下げが浅くて残念
SFだけど、大事なこと
ドゥニ
面白い設定なのに、ヒドイ
よく仕上げてある
SFのベールに包まれた哲学的ヒューマンドラマ
アカデミー作品・監督・脚色賞など多数ノミネートされ(結局、音響編集賞を獲得)公開前から宇宙船の形が「ばかうけ」に似ていると、何かと話題になっていた本作。宇宙人が地球を襲ってくるという、よくあるSFアクションではなく、人生の決断をテーマにしたヒューマンドラマでした。自分はどちらかというと前者の分かりやすい方が好物ですが、決してつまらなくはなく。むしろ、気づいたら世界観にどっぷりと浸かっていました。寝てしまった…という感想もよく目にするが、そうなり得る作品かもしれない。宇宙人の言葉の読解という非常に難しい作業を繰り返す話の中に、時に織り込まれる主人公の記憶の断片映像に、一体何のメッセージを伝えたいんだ、この映画は…と混乱さえしてくる難解な映画でした。おそらく「生」と「死」という万物が受け入れなければならない自然現象、とくに「死」とは突然やってくる恐ろしいもののように思える事で、それを宇宙船の到来に例えていて、そこに直面した時どう行動するかを問いてくる。観終わった直後は理解できなかったが、観た人と話したり評論を沢山読んだりして、やっとそういう事なんだと分かったように感じる時、この作品の凄さがARRIVAL(到来)します。圧倒的な映像美と神秘的な音楽、宇宙人が言葉を発する時の音なども斬新で、しばらく余韻が残る、そこは確かにSF的な今までに観たことのない大変 印象的な映画でした。
宇宙人到来による世界の危機と破滅を静かに描く。 見終わった後の余韻が深い。
ネットで視聴(英語字幕)
原題が「Arrival」なのに、邦題が「メッセージ」となっているのがおもしろい。
原題のArrivalには、「到着」という意味のほかに、「出現、出生」という意味もある。映画を観た人なら、なるほどと思うだろうが、日本語でそのニュアンスを伝えのは難しい。
邦題を考えた人は、そのあたりも考慮して、かなり工夫してつけたように思える。
イアンを演じるジェレミー・レナーは、アベンジャーズのホーク・アイの人。
そのイメージが強すぎて、数学者に見えなくて困った(笑)。
宇宙人到来による世界の危機と破滅を静かに描く。
見終わった後の余韻が深い。
考えてみれば、人の死や別離は、誰にでも訪れる確定した未来である。
われわれはよく考えないまま、それは霧の中にある未確定の事柄のように思っている。
彼女の選択と決断は、彼女一人だけに訪れた事態のように思えるけれども、じつはわれわれ一人一人も、自分の死という確定した未来の前で、日々刻々、同様の決断を迫られているのではないだろうか。
今年度ナンバーワン?
勇気ある行動
亡くすと分かっていても、愛する子供を産む。防護服を脱いで、ヘプタポッドとコミニケーションを取る。中国のシェン大尉に、核攻撃を思いとどまる様に電話をする。ルイーズの行動は、時には命と引き換えにするほどの勇気がいります。たったひとりの彼女の行動があったからこそ、人類はヘプタポッドとの争いを避けることができたのだと思います。
人類は未だに戦争を続けていますし、他民族(他者)に対して、なかなか寛容にはなれません。しかし、ルイーズは言語を通して対話し、ヘプタポッドという他者を理解しようします。また、ヘプタポッドは、私達人類にメッセージを渡しにきたのではないかと感じました。このままでは、破滅してしまうと。
「時間」の概念がなくなるストーリーでしたが、逆に与えられた「時間」は、有限なんだと感じました。「時間」という概念があるからこそ、人類はどう行動すべきなのか?有限の「時間」の中で、あなたはどう生きるのか?と言う哲学的な問いをビルヌーブ監督から投げかけられた気がします。
私はどう生きたいのか?この気持ちは、ずっとずっと忘れることができません。自分の生きる道しるべになる様な、素晴らしい作品です。
柿の種
知的なSF作品
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