メッセージのレビュー・感想・評価
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未来予知が出来る地球外生命体が飛来。3000年後に地球人の手助け...
未来予知が出来る地球外生命体が飛来。3000年後に地球人の手助けが必要になる事を予知した彼らは人類に時間の読み方を教えに来たらしい。しかし言語が上手く伝わらず中国に宣戦布告される。言語学者が予知能力を証明し武装解除。人類は時間を読む力を得る事になった。というお話。
霧の中を彷徨うような不思議な感覚と、未知への底知れぬ興味
目を細めてもその先は見えないような霧の中、身体中のすべての感覚を研ぎ澄ませてそこにあるはずの「何か」を掴むような、そんな映画でした。過去は未来に、未来は過去になり、確実なのはそのふたつが交わる現在という不安定な基盤だけ。ゾクゾクが止まりませんでした。本当に本当に、素晴らしい映画でした。この映画に惹かれる理由は、まさに「未知の知覚」だと思います。原作も購入して、読み込むとさらに面白いのではないでしょうか。ああ、この映画に出会えて僕も何かを掴んだ気がします。こんな気持ち初めてです。ぜひ、1度観てみることをオススメします。この映画は、あなたの人生の物語です。
静かだけど眠気は全くこない
視聴:1回目
推薦:知的好奇心旺盛な人
感想:SFの中でも全てを理解しなくてもいいのかなと思えた映画でした。みなさんが言っている通り私も一回見ただけでは全てを理解したとは言えません。インターステラーのときもそうでしたが、このわからない感が残ってるほうが私の満足感が高いときがあります。今回もそうでした。一人でじっくり見る映画ですね。カップルで途中で話ししてしまうような映画ではないです。
硬派で理知的なミステリーサスペンス接近遭遇
ファーストコンタクトもののエポックメイキングなものといえば、未知との遭遇とかがあるが、本作はこれらのリストに並んでもおかしくない。
難解なところがあるけど、世界観がガッチリしていて歯ごたえがある。歯ごたえがありすぎてアゴが疲れるくらいに。
エイリアンの恐怖に謎解き要素を合わせていて、良質のミステリーサスペンスの趣がある。
時間の概念を循環させることで、後悔や郷愁といった過去志向のフィーリングと、世界や人生の今後をこうするんだという未来志向の意思を併存させるという離れ業もやってのけたのはお見事というしかない。
抑制的で、理知的すぎて、もうちょっと情動的でもいいんじゃないかとも思うけど、エモーショナルにするとこのモチーフだと破綻するかもしれない。
観る方も頭を使わないといけないからちょっと疲れるが、こういう妥協を受け付けない映画は貴重だし、難解さに堂々と挑んだ監督に敬意を表したい。
おお…これはSF好きや物理学好きじゃないとちんぷんかんぷんなのでは...
おお…これはSF好きや物理学好きじゃないとちんぷんかんぷんなのでは。そしてその部分がいちばん楽しめるところな気がする。
私は100%は理解できなかったので、まあまあかな?という感想になってしまうけど、たぶん理解できたらすげー面白いんだろうなあ。物理好きなツレはエンジョイしてたし。
インターステラーが重力の謎で、こっちは時間の謎。どちらでもいいから解き明かされた世界を本当に見てみたいなあー。
ルイーズの悲しみと、決意
難解な物語です。原作は(あなたの人生の物語)と言うルイーズの娘のハンナの物語という意味なのでしょうが、映画はルイーズが、娘の生涯をおいながらも一人称で語る自らの心の軌跡を追っていきます。 観る人は、彼女に共感しながらも、時々挟まれるフラッシュバックのような娘の記憶(のようなもの)に戸惑いながら、彼女と同じ時間をたどった末に、全ての意味を知る事になるのですが、それは大団円とはならず、悲しみとも喜びともつかない、何とも言いようのない深い感動をもたらします。
彼女は異星人と接触していくうちに、(未来が予知出来るというのではなく)過去と現在、未来が同時に存在していく事に気が付いていきます。(それは彼女が娘にハンナと言う回文の綴りの名前をつけたことからも示唆されます)
しかし、それは現在も未来も全てが決定論的に定まっており、そこには自由意志が働かないこと意味しています。彼女は異星人がやってきて人類に和解をもたらし危機を救い去っていく過程にかかわる事で、それを理解し、自らも、去っていくであろうイアンと結婚し、失うであろう娘を生む運命を受け入れます。
最後のイアンのプロポーズの直前に、彼女は彼に、未来が見えたら選択を変えるかと、尋ねます。彼は、愛する人により思いを伝えると答えます。このちぐはぐな答えに、最初自分はイアンは彼女の問いに答える気はなく、そのあとに続くプロポーズの前振り程度にしか考えていませんでしたが、よく考えると、運命を受けいれるかと(受け入れざるを得ない事を彼女は知っているはずですが)問う彼女に対して、自由意志を信じて疑わないイアンが、自分の意志でプロポーズを伝えると言っているのであり、二人のギャップを対比していたのだと気が付きました。
ルイーズは、イアンに理解されないことも、その後別れていく事も、娘を生み、若くして失う事も受け入れています。
このルイーズの全てを知ってしまった悲しみ、それを受け入れた上で、その刹那を精一杯に生きていこうとする決意。それに至るまでの軌跡こそが、まさにこの映画のテーマなのでは無いかと思いました。
SFと言う大掛かりな仕掛けを用いながらも、映画は、決して押しつけがましくなく静かに、細部にこだわりながら控えめに主張していて、後から、深い余韻が残る佳作でした。
ばかうけじゃなかった!
某掲示板でばかうけが浮かぶ映画だと話題になった為
これはホワイトハウスが爆破されて、大統領が戦闘機に乗ってUSA!USA!みたいなやつなのかなあと想像してしまって、劇場に行かなかったんだけど失敗した。
これはオーソドックスな正統派SFでした、インパクトはイマイチ無くて派手なシーンもこれといってないんだけども、オーソドックスなSF映画としては素晴らしい、音楽とか、演出含めてとても丁寧で、ワクワクしながら観られました。
ただし、SFファン以外は全然おもしろくないと断言出来ます。
詰まっている
この作品には色んなことが詰まっている。
言語を超えて相手を理解すること。
時間をかけて印象を超えて相手と仲良くなること。
武力行使ではない強調で世界平和を得る。
出会うべき相手と出会った時に人が見る夢。
子孫繁栄が未来ということ。など
この作品を見るときに、必要なのは感受性と
その人の経験値と優しさと言いましょうか。
巧妙に色んな主題が混ざり合ってて、意図的に
混乱させるようにバラバラに写すのも面白い。
中国が攻撃的っていう現代描写も面白い。
前までだったらアメリカの敵はロシアだったのに。
時代の変遷とは、まさにこのことでしょうね!
とにかく嫌いじゃない作品でした。
心で感じなければ分からない作品。
大変理知的で緻密な作品であるが、同時に頭で考えて理解しようとしてばかりいる人は全く感動できないであろう作品。ゼメキスの「コンタクト」やノーランの「インターステラー」あたりに感動できる人には、同様に胸に迫るものがあるだろう。陰影の深い映像は素晴らしく、編集も舌を巻く出来映え。私は大好きです。
「あしたのあさは星の上」
この映画をみて思い出したのが
・・・石ノ森章太郎の「あしたのあさは星の上」です。
小生、小学生時代にこの本を読みふけりました。
(昨年、初版から49年ぶりに2度目の復刻とのこと)。
児童書とは言え強烈なメッセージ性なんですよね。
そして今回のこの映画「メッセージ」とのストーリーの類似性は驚くべきものがあります。
もしかしたら原作者や監督・脚本家は石ノ森章太郎を読んでいたかも知れません。
半世紀まえの“予言書”的存在。興味あったら読んでみて下さい。
映画よりずっと面白いです。
超エモい。
最近の若者言葉で「エモい」というのがあるそうで、
嬉しい・楽しいといったポジティブな感情と、
切ない・悲しいといったネガティブな感情が入り混じった感覚を表すらしく
つまり古語で言うところの「いとをかし」が、「超エモい」となるわけだ。
これを知ったとき、千年以上も昔から感受性というか、
そういう気持ちがしっかり受け継がれていることに僕は嬉しさを感じた。
さて本作の肝も、個人的にはこの「エモい」ところ。
構成の妙であるとか謎解き要素であるとか、
観る人を引き付ける力は十分すぎる程に魅力的。
だが最終的に提示されるテーマは「『今』を生きる意味」なのかな、と。
あらすじだとか、あまり前情報を入れない状態で観た方が楽しめると思う。
「観るべき」と強く推しはしないけれど、少なくとも観て損はない良作。
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