沈黙 サイレンスのレビュー・感想・評価
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レビュー
痛く、切なく…
体調いいとき観たほうがいい
答えてくれない神とストイックに向き合う描写、「最後の誘惑」にも通じますね。スコセッシ監督にとって重要なテーマなのでしょう、答えない神との対峙は。
最近、広い意味での歴史ものにちょっとハマっててうっかり観てしまったが、重い、暗い、長い。よくもわるくもとてもしんどい映画。(ちなみに一昨日「幕末高校生」を観てしまったのでギャップが...)
グロさ、痛ましさも下手な戦争映画よりよほど強烈、なので要注意。いや、この映画の過激描写が別段飛びぬけているというわけではない。戦争による死と弾圧による死に軽重があるわけでもない。戦争のように物理的に排除するためだけに殺すのではなく、見せしめとして苦痛を与えるために殺すから強烈なのだ。そしてある意味、神が主役なわけだか、まったく救いがないという皮肉。そして史実という現実...ヘビーだ。
正直いって、信仰心のない自分には殉教者の心情が理解し難くもあり、そういう意味でもストレスがかかる映画。
ひさびさに、観るの本気で途中でやめたくなった。
ひとつ指摘しておきたいのは、たしかにすごく残酷なことが我が国におけるキリスト教の迫害では繰り広げられたわけだが、こういった残酷なことが洋の東西で現在でも起こり、とりわけ中世以前ともなれば珍しくはなかったであろう、ということ。この映画は敢えてリアルに表現しているだけで、通常はここまで生々しいシーンはスルー、またはぼやかしているだけにすぎない。別に日本特有ではない。恐ろしいことだが人類が残虐性を内包しているのは確かということだ。
宗教観
当然だが重い…
キリスト教の真髄を顕した名作。神の沈黙は何を意味するのか?
キリスト教における最大の福音は「神は見ている」ということ。
この映画、文字通り神は沈黙している。
キリスト教なんか信じてアフォか。日本ではキリスト教は広まらないんだぜ。信仰者は虐げられ。惨めで何もいいことないじゃん。窪塚は全然更生しねーし笑。神なんか信じてもいいことなんてねーじゃん。
神を信じたら良いことがある。この発想があるとこの映画の意味って全然分からないんだよね。神が良きことを与えてくださる?違うんです。
神は道をお示しになる、とかよく言ったものですが、神は見てるだけなの。何もお示しにはならない。ただ見てるだけ。実はこれがキリスト教における最大の福音。
神は何も与えてはくれない。道も示してはくれない。
しかし、神が見ていると知ったらその人はどのように行動するだろうか?バトンは常に人間の側にある。
神は見ている。そのときお前にそれができるのか?
これが倫理だ。
本作はキリスト教の正しい見方を教えてくれる。
キリスト、仏教、、
深い作品
濃厚な作品
「沈黙」
解釈と変革の映画館。
秀逸なタイトル
信念を貫く
キリスト教を排除するためには、単純に弾圧すればよいということでは
ないと理解できました。
キリスト教を弾圧するだけで、排除できるなら、キリスト教は世界最大の
宗教にはならないでしょう。
キリスト教を排除するためには、宣教師に棄教させえることだと思いました。
キリスト教に支配されなかったから、宗教に支配さえれていないから、
現在の平和な日本があるのだと思いました。
江戸時代でも、現在でも、日本でも、米国でもイエスを全てと信仰をされては、
政治はできない。
政治体制を顧みずに自らの信念に基ずいて生きることは、江戸時代でも
現在でも、日本でも、米国でもできない。
命を懸けるだけの信念を持って生きている人間が、江戸時代でも、現在でも、
日本でも、米国でもいるのかと思う。
信念を待たずに生きるのは、数を増やすだけの動物と何が違うのでしょうか?
人として生まれてきた意味はどこにあるのでしょうか?
私は、自分の信念の基に眠る人でありたいと思う。
神は、心は助けるが、命は助けない
“沈黙”なのにスティーブンセガールが出ていない(代わりに、リーアムニーソンが出てます)。
って、ふざけた感想を書くような内容ではない。
かなりの重量級で深く、そして出口の無い迷路のような作品。日本人だからこそ、両方の角度からの視点を持つことができるので、この迷宮がどれだけ複雑で根が深いかがわかる。そして、困惑する。
ただ観てて思ったのは、日本人にしろ、イエスズ会にしろ、宗教の真髄が見えていなかったのかな?という事。
神は、心は助けるが、命は助けない。
心が救われることで、命が救われるケースが多いのだとは思うが、それを絶対としている事に矛盾が生じ、悲しみが生まれてしまう。
そんな事を、我々に示す必要があるのか?
ああ、なんと無慈悲な作品なんだろと思う。
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