劇場公開日 2017年1月21日

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「今、撮るべきだったのか!?」沈黙 サイレンス 万年 東一さんの映画レビュー(感想・評価)

3.5今、撮るべきだったのか!?

2017年1月22日
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鑑賞方法:映画館

悲しい

単純

寝られる

スコセッシの新作だったら観たいし日本が舞台でキャスト陣に浅野忠信に塚本晋也で窪塚洋介がスポットライトを再度、浴びるなんて興奮度MAX。

公開前に遠藤周作の原作も読んで予告は見ていたから原作の"キチジロー"が窪塚にピッタリだった。

塚本晋也は「野火」を撮って昔の日本映画にも「野火」はあり、塚本晋也は「野火」を撮った意味が時代的にもチャントあって塚本晋也の色も出ていて傑作になった。

「沈黙」も遠藤周作が脚本も書いて日本映画で撮っていて"フェレイラ"が丹波哲郎って奇妙感が!?

イッセー尾形の存在感が奇天烈で原作と比べ大袈裟な演技で"キチジロー"も窪塚洋介の顔が綺麗過ぎて原作の方が汚くて薄情で滑稽で人間の弱さを恥ずかしげも無く曝け出す魅力が残念ながら半減している。

"フェレイラ"が棄教し日本人として生きているのを冒頭で描写してしまったのは失敗に思えるし"ロドリゴ"の最後の演出は余計な付け足しで蛇足だった。

全くもってスコセッシの色が出ていない単調に小説の流れをなぞり肝心な描写がヌルくて感情移入も共感も出来ない作りに感じてしまった。

何故に今、スコセッシは沈黙を撮ってしまったのか?

日本人キャストは素晴らしくスコセッシ映画に出れるのは凄いコトな訳で、ズバ抜けて塚本晋也が良い!

万年 東一