「真田丸見てから字幕鑑賞したらいい感じ。」関ヶ原 だいずさんの映画レビュー(感想・評価)
真田丸見てから字幕鑑賞したらいい感じ。
原田眞人監督作品なので最初っから字幕鑑賞狙いで見ました。字幕オススメします。
字幕なしで歴史もそんなに知らないとなるときついです。歴史の知識は、そうですね、戦国物の大河ドラマを2、3は見ていたならば十分かと。
とりわけ真田丸を見ていたらいいと思います。
私が正にそんな感じです。
原作は読んでませんが、語り手が関係ないことを語り出すのが司馬遼太郎の特徴ってことは知ってます。そんな程度で無問題です。
原田眞人作品は、わが母の記、日本のいちばん長い日、駆け込み女と駆け出し男を見てます。〜長い日以外は字幕なくて所々聞き取れなくても大体でいけますが、〜長い日は人名や単語の意味が分からなくって初見はあんまり分からなかったんですよ。でも、何回か見るとしっかり理解できますし、何回見ても面白いんです。硬派っつうか、甘ったるい演出がなくて、テンポが良くて、どれも好きなんです。ほんと、どれもいいですが、ちょっと難しいので字幕で見てください。
北村有起哉がやった井伊直政は2017年の大河ドラマで寺田心が子供役やって大人役を菅田将暉が演じる人の事です。柴咲コウ演じる直虎の養子です。
まだ菅田将暉は大河ドラマに登場してないと思いますが、潰されそうな井伊を徳川家臣になってながらえて、関ヶ原後には佐和山(三成の領地)を拝領し、彦根藩を作って、後は井伊直弼(安政の大獄をやった人:幕末大河でよく出る)へと繋がります。
和田正人演じた黒田長政は岡田准一が主演した黒田官兵衛の息子です。官兵衛は関ヶ原にはこず、九州で策を練っています。
このように映画関ヶ原を見ながら、軍師官兵衛、天地人、江、真田丸でのエピソードやら演者に思いを馳せつつ楽しみました。
北政所のキャラ設定とか、直江兼続とか。
当然、石田三成をどう描くかという点も。
江と官兵衛ではヒールとして感じ悪く描かれていたのでそっちに引っ張られていたのですが、真田丸での山本耕史の石田三成の正義に共感してしまってね、そして真田丸にどハマりしたもので、源次郎の仲間はみんな好きってゆう感じですよ。
まあそれは置いといて、歴史上の人物を物語で味わう良さは、誰かのフィルターで語っているから同一人物なのに人間性がぜんぜんちがう風に描かれることの面白さなんですよ。描きたいもの(見たいもの)に合わせて人物が誇張される。これって現実に自分が人にやってることじゃないですか。
人ひとりがね、誰かを分かったつもりになるってのはとんでもない奢りなんだってことが実感できるので、
いい教材だと思って見ています。
あとは、真田丸で大活躍した阿茶さまが関ヶ原では伊賀の忍びとしてご活躍だったり、つか伊賀者大活躍で、21世紀の伊賀者としてはちょっと嬉しかったりしました。
初音♡三成は私はいいと思いましたよ。
三成は人として美しいと思いますが、人の世は美しさだけで渡れないんですね。悲しいなあと思いました。優しくて真面目で、ちゃんと秀吉が暴君になっちゃったことも知ってるけど、忠義は曲げられないし、家康は嫌いだし。
不完全で美しいと思いました。
もちろんそれが三成の全てとは思いませんが。
役所広司は家康をやるためにあの太鼓腹をくっつけたんでしょうね…あんなに太れませんもんね。
福島正則がすっごくアホに描かれてて笑えましたし、そして真田丸ではすごいアホの子扱いだった金吾がなんか可愛かったです。
追記
Wikiで天地人を見てたら初音のリンク先が真田昌幸の娘で小田山茂誠の室ってなってる。てことは天地人の長澤まさみ=真田丸の木村佳乃=関ヶ原の有村架純=初音=松???わーお。おもしろーい。そして伊賀者じゃないじゃーん。まあ創作加わってるでしょうが面白い!