幸せなひとりぼっちのレビュー・感想・評価
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後半からよかった、
前半までは、ガンコな男やもめのじいさんの話かと思って「なんだこれー」ってなかんじでもあった、ユーモアの要素もあっておもしろかったけどね。
回想で過去のストーリーも挟みながら「どーなるんだろう」って見てた。
後半からは、しかし、周りとの人情あるあったかいやりとりなどもありつつ、ストーリーにも厚みがでてきてよかった、「ああ、だから評価がいいんだな」って。
そんな後半にかけてはよかったと思う。
オーベとソーニャのラブ・ストーリー
このスウェーデン版は素晴らしい。どこどこ大学の卒業証書、ではなくて、オーベはパルバネの強さと賢さを自分の目と頭でわかっている:君は子どもを既に二人生み三人目がもうすぐ生まれる。イランからスウェーデンにやってきて新しい言語も身につけた。それだけ素晴らしい君に車の運転ができない訳がない。
オーベはパルバネの夫のことを悪く言わないし、近所の人もオーベを気難しいと思っていない。几帳面できちっとしてるだけ。過去の辛い経験と生来の誠実で真面目な気質が作り上げた人なんだ。「・・・禁止」のプレートがやたら多い経緯もよくわかったし猫もすぐに家に入れて飼った。車とメカに詳しくて器用な人。若いときのオーベがとても素敵で赤い靴のソフィーは賢く魅力的。二人の身長差もソフィーの教師としての素晴らしさも全部、私達観客に示してもらった。冒頭のホームセンターでの買い物がソフィーのお墓に供える花でよかった。
車競争には笑えた。SAAB vs. Volvo はまだいい。そこにBMWとRenaultが参入したらもう世も末だとオーベは思ったんでしょう。どっしりした建築、家への愛、雪、朝食テーブルにもキャンドル、コーヒーが大事、南の国スペインへの憧れ、権威的な白シャツ野郎達、こういったことはスウェーデンが舞台だからこそ真実味がありました。見てよかったです。
ハートウォーミングってこういう事言うんだな
ルールにうるさい偏屈爺さんと、隣に引っ越してきた家族の話。
なぜ爺さんが偏屈になってしまったのか…
後半、お爺さんと亡き奥さんとの愛の物語が解き明かされる。
ハートウォーミングってこういう事言うんだな。
それにしても、このお爺さんの年齢設定が59歳って、どうよ?
59歳ってまだ定年前、もっと若々しいよ。
みんないい人
泣けた。みんないい人。
財布盗もうとした人と白シャツの人以外は。
優しくてただ好かれようととか助けようとかそんなんじゃない。
自然に接しているだけで優しくて周りが変わっていく。
あの町に住む人も猫もみんな、優しい。
めんどくさい老人だと扱わず、お節介な隣人とも思わない。
辛い過去があっても乗り越えたソーニャとオーヴェ。
「子どもを産んで戦争からも逃れて変人と結婚して、それだったら運転なんて大したことないだろ」というオーヴェなりの励ましがなんとなく残っている。
オーヴェの父の「告げ口はしない主義」も見習いたい。
素敵な Sonja (ソーニャ)
オーヴェの奥さんのソーニャがとても快活で素敵な人。よくこんな貧乏青年に親切にしてくれるは、レストランで大胆にキスしたり。レストランのシーンいいですね~ きみが好きなものを注文できるようにと。泣ける。。
それだけでこの偏屈じいさんは充分幸せ。
ですよね~
だから余計にあの世に行きたくなるんだね。
いきなりリストラ。お父さんが事故死。鉄道関連会社に45年以上お勤め。
ガーデニング売り場のお姉さんがチクったのかも。59歳?いやいや、70歳でしょうよ。まっ、それはいいとして、イライラ加減が半端ありません。
こんなにイライラして、偏屈で、口も最悪。すぐ怒鳴る。でも、本当はお人好し。工作や修理が得意なのはわたしはダニエル・ブレイクと一緒でした。越してきたのはイランの家族。子供になつかれるのも一緒。不動産ブローカーや公共サービス(ホワイトカラー:白シャツ)への不満も溜め込んでいます。若いときからついてなかったから仕方ないですけど。
親父さんも頑固で几帳面で無口で不器用。SAABが大のお気に入り。大事な形見の腕時計。
有料特養施設のいけすかないちょび髭野郎。やっぱり私腹を肥やしていた。記者が暴いてくれて、スッキリ。
隣人同士のお付き合い。煩わしくて避けがちの現代人。いくら公共サービスや福祉が充実していても、寂しいですよね。隣人に恵まれて生涯を閉じたオーヴェはやっぱり幸せでした。
SAABはスウェーデンの車なんですね。知りませんでした。ボルボもですか。BMWは究極の裏切り。縦列駐車でぶつけてもボルボなら構わない。
親父ゆずりですね。
日本にいそうな頑固ジジイ
変わり者の偏屈じじい。
と言われてるんだけれど、日本人の私たちから見たらどっちかというと 隣に越してきた傍若無人の親子の方が異質。
って 思いませんでしたか?
柵は開けたら閉めろ
ゴミは捨てるな
通行禁止部分に車を乗り入れるな
家を片付けて
妻を思い語らいながら生きる
それって全然変わり者なんかじゃないでしょう。
まあ こういう人が
子どもの声がうるさいとか公園で遊ぶなとか言い出すのであればどうかとは思うのですが。
図々しい移民の親子
に見えてしまいました。
ありがとうも言えない感じ、子どもを無理やり置いていくとか お願いしておいて文句も言う。
日本人には ちょっと感覚的に馴染めないですよ。
私なら絶縁するかもーー。
というような強引さが この頑固者の心を開くには不可欠だったというわけか。
亡くなった妻の魅力的な事。
彼女を深く愛したであろう事もうなづける。
時々挟まるくすりという笑いもまた良い。
フィンランドですらスロープはなかなか設置されなかった時代もあったのか とか
LGBTQ の認知もまだまだだったんだねとか、、、
だとしても
もはやいろんな事がどうでもいいくらい
映画として素晴らしい出来として仕上がっていた。
幸せな時間でした
妻に先立たれ、仕事も奪われた老人。その最後の仕事を描いた作品。
これだけ素朴なのに、これだけ素敵な物語もそうないでしょう。
全体的にすごいエスプリに富んでいて、その旅を彩った音楽も実に良いです。
主人公はこれがまた面倒臭い爺さんで、近所に住んでたら絶対嫌なタイプですね。
ですが旅の途中、様々な人々との触れ合う事で段々と解けていくその心は、観ていて何だか嬉しくなります。
それは亡き妻への言葉にも表れていて、「すぐそっちに行く」から「じきにそっちに行く」へ。
そうして今を必死に生きるの様になった彼は、とても魅力的に変わっていました。
物語のラスト、扉を閉じる所作さえも素敵。
何だかとても幸せな時間でした。
ネコチャンカワイイ
北欧版アバウトシュミットみたいなかんじかと思ったら、コミカルな部分もありつつめちゃくちゃハートウォーミングな話やった。
近所でたまに見かけるような偏屈ジイさんは最初から偏屈ジイさんだったわけではなくて、人生の中で挫折や喪失を経て、怒りを溜め込んで偏屈ジイさんになっただけ。周りに歩み寄る人が1人2人と増えて行けばきっと心を開く。という、なかなか現実世界では難しい話なのだけど、この映画の中ではあるペルシャ人女性の入居をきっかけにそれが起こっていく。北欧だとありえるのかな?日本で考えたらおとぎ話のような話だ…
終始ネコチャンカワイイのが癒される♡
人間として生まれたということ
最愛の妻に先立たれ、人との関わりを拒み、早く妻に会うことを望む主人公。
自殺を試みるもなかなかうまくいきません。
隣人と関わる中で、少しずつ気持ちが変わっていきます。
この主人公と同じように、何かをきっかけに他者との関わりを拒む方って居ると思います。
でも人間として生まれた以上、誰かと関わりながら生きていくことに喜びを感じて生活していくのだと思います。
気難しそうに見える人でも、喋ってみると面白かったり。
今の世の中は閉鎖的ですが、人との関わりは大切にしていかなければいけないなと思います。
死ぬのも簡単じゃない
ロルフラッスゴード扮する59歳のオーヴェはいい年をして文句が多い。43年勤めたのに解雇されたので首をつろうとした。しかし近所の住民がオーヴェにかまいたがって振り回される。死ぬのも簡単じゃない。亡くなった妻が恋しい。やっぱり男性は女性より先に逝かねばならないようだ。頑固だが優しい人柄で、哀愁が漂っていて染みたよ。
わかってくれる人たち
号泣。
偏屈な主人公だと思ってたら、お隣一家が引越ししてきてから、いろいろな人との関わりができて、自殺を考えてたのにそのタイミングでお隣さんが訪ねてきたり、他の人が訪ねてきたりと少しずつ優しさが見られた。
猫に石を投げてた女性に怒って猫を助けたけど、ねこにもしかったり、ゲイの店長さんへの質問も単純にゲイかきいただけやし、とにかく真っ直ぐな人でした。
友だちが施設に入れられそうになったときや、奥さんがバスの事故で車椅子になったときとか、本当に真っ直ぐで泣けました。最後も幸せを感じる終わり方でした。
強固な心、ちょっとうらやましい
白黒はっきり、グレーを認めない、を貫くのは、しんどいし、なかなかできないものです。心が強くないとできないことなので、うらやましい部分があります。若造の襟首つかんですごむ度胸も。しかし、独りでできることは非常に限られていることも知って、助けを求め、助けてもらえるようにしておくことも大事と、主人公と一緒に学んだ気がしました。思えば、ご近所さんたちは、このうるさい主人公を全く無視しているわけではなかったので比較的優しい人たちでした。今の日本ではどうでしょうか?こういう老人を相手にするでしょうか?
人に歴史あり。心を開けない人には、心に深い傷や心に抱えていることがあるものだ、とあらためて気づかされました。
とはいえ、他人とのつきあいは難しくて、悩みが尽きません…。
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