22年目の告白 私が殺人犯ですのレビュー・感想・評価
全145件中、121~140件目を表示
良作。しかし・・
CMで使っていたシーンのセリフの掛け合わせが違ったり、ストーリーでも予想を越える展開がありとても面白かった。
しかしいくら犯人がイケメンだからといっても殺人犯相手に曽根様曽根様言ってサイン会でキャーキャーなってたり、時効の過ぎた事件に関して囮捜査みたいな事をしておいて「全部捜査の一環」で実際に暴力行為を起こした曽根崎や警察の牧村が何の制限も無く行動できていたりと無茶な所も目についた。
最後、死にたいって言ってる犯人の首を絞めてる友人に銃を向けて止めようとする牧村も意味わかんなかったし。
だが作品のキャストも良く、演技の勢いで最後まで楽しくみることができ、全体的にはよい映画だったとは思う。
どんでん返し
ほどでも無い。
だけど、目撃者=被害者家族の皆さんには感情移入して胸が痛んだし、
藤原竜也にはほんとムカついて殺気覚えたし、
伊藤英明の演技もよかった。
キャストサイコー!
って感じなんだけど、
仲村トオルかよと。。もっとテンション上がりたいとこなのに冷めてしまった。
やけにこいつにスポット当てンなーて思ったその瞬間、犯人だと分かった。
いや、観てる皆んな分かってただろう。
分かっている上でのストーリーだよね?
まさか、最後別荘のテレビにあの映像流れた所で気付いたりする人いるのかな、、
結局犯人も精神的に病んでる系でしょ?
だいたい殺人犯って病んでるやん?
それ憲法39条だっけ?あれで片付けられたらほんと警察いらんっつーの
病んでる人に殺されて、殺された遺族だって病まん訳ないやん。
熱くなってしまいそうな所を抑えて、
本当のところはもっと、藤原竜也と伊藤英明が組んで犯人炙り出してるっていうのをもっともーっと引っ張ってほしかった。
あの場面で泣きながら僕が書いてないし、犯人じゃない。
はい、僕が書きましたって流れがスピーディで、もう告白ーーーーー!ってなっちゃいました。
もっともーっと引っ張って、最後の最後にどんでん返ししてほしかったかな(私の勝手な要望)
最後早乙女くんがやった事は、救われなかったのか、それとも救われたのか。
そこだけは難しいところ
追記、なぜ藤原竜也は身体に沢山の傷があったのだろう。整形に必要な傷でもないし、自分を自分で傷付けたのかな、、
久々によかった邦画。
原作があるらしいが、未鑑賞 今後も観る予定はないです。
普段は劇場に足を運んでまでは邦画を観ないのですが、CMをみて何となく気になり観にいった。
藤原竜也さん、伊藤英明さん、仲村トオルさんと怪演が出来る役者さん勢揃いで興味本位半分 でもどうせ邦画だし…と偏見の目を持ちつつ鑑賞開始。
結果、これは久々のアタリでした。
これは分類的にサスペンスかミステリーどちらなのだろう。
最後まで鑑賞終えると確実にミステリーなのだが。
真犯人が別に存在するということも、真犯人は誰なのか結構序盤で想定がついてたのだが
キチガイ(褒め言葉)をやらせれば天下一品な藤原竜也さんが主演なので
脳内の推理は本当に正しいのか不安にさせられた。
結末がすぐにわかってしまうと、面白くないので
流石だと思った。
22年前に藤原竜也さんが犯行に及んだとすると
年齢的に無理があるのではないか、キャスティング的に無理があったのでは、とも思ったがそれ以上に
彼を冒頭で犯人とすることにより先入観が入るので結果的によかったと思う。
そんなこと気になったら22年前は子供だろうしね^^;
もうちょっと深く掘って欲しかったなぁと思うのが何点かある。
1.頭が相当キレる真犯人が何故曽根崎の真意に気づかなかったのか。
2.作中に争点となる著書をどういった立場の人間が書けるのか、書いたのかをわかっていたのか。
3.どういった心理で被害者を選出したのか。
4.真犯人が被害者遺族に取材をしているシーン
1、2はおそらく真犯人は全て想定済みで踊らしていたのだろう。
上記全ては尺の都合だろうがそういったシーンを盛り込んで欲しかったという要望。
ともあれ、疾走感があり
どの役者さんも緊迫した演技で映画の世界に引き込んでくれたので観ていてとても楽しかった。
何度も劇場に足を運び観るような内容ではないが
数年後金曜ロードショーで放映されるのを楽しみに待っている。
因みに蛇足だが邦画を劇場では観ない理由として
洋画のような迫力がないため、大スクリーンで観なくてもレンタルもしくはテレビ放送を待てばいい。
日本で気になる役者さんの演技を観たい場合は機会は限られるが演劇を観にいけばいい。
というスタンスなので
決して嫌いという訳ではないのであしからず。
面白かった
良かった。
伊藤英明は22年経って今の状態ならうなずけるけど、藤原竜也にはちょっと若すぎる感じもある。童顔すぎるから、40過ぎには見えない。
22年前に犯人のプロファイルとかしてるはずやろ。当時二十代後半から三十半ばくらいの犯人像があったはず。それくらいの年齢でないと、あれほどの犯行は無理。
ということはキャスティングミスかな。
仲村トオルの存在が前半から目立つので早目に怪しいと気付き、もしかして自作自演の可能性もあると思っていたらそうでした。
でも楽しめる映画です。🎞
男前が3人揃うと
時効後の犯罪に関する告白本を出した人物をめぐる、刑事とマスコミの物語。昔からいけ好かないサイコ系の犯人させたら天下一品の藤原竜也が、その男前ぶりと嫌味ぶりを存分に発揮するところから物語は始まるが、ここに、これぞオトコ!と手を叩きたくなる、男臭い伊藤英明が熱い思いを内に秘めつつどこかワルを感じさせる現場刑事として絡んでいく。さらに、仲村トオルが、2人の間を取り持つメディア代表の知的キャスターとして登場してくると、画面はどこ見ても、男前だらけ。しかも、タイプが全然異なる男前達。ときおり出てくる岩城滉一の渋さがあー、元祖イケメンねと思いながら、このキャスティングはきっと女子目線で選んでるに違いないと勝手に想像しながらも、物語は予想もつかない展開となっていく。
それぞれの俳優のキャラと登場人物像がピタッとはまる感覚はなかなか素敵で、ある面、この映画はその裏を突きに来たとも言えるのですが、その裏切り感が心地いい。想定外かつ役者イメージから外れた展開に引き込まれつつ、物語の謎が解かれていくのだが、その一方で、ネット全盛時代の日本の持つ軽さを幾分嘲笑したり、マスコミのあり方もどこか批判的に見ているような気にさせるのも、この映画の効能か。
仲村トオルは危ない刑事、藤原竜也はデスノート、伊藤英明は海猿と、それぞれテレビドラマを見ていたおじさんからすると、この3人の競演だけで、嬉しくなっていたが、ここに、私が大好きな石橋杏奈ちゃんが出てきたのを発見して、ナイスチョイスとこの映画をもっと応援したくなったのは、軽薄すぎですかね。
今年は大して観てないが、今のところ、今年No.1ですね。家帰って、huluで藤原竜也の藁の楯を見たくなりました。
なぜか銃を構えた鈍臭い牧村刑事
「22年目の告白」見て参りました。韓国版は大好きでさなので、少し懐疑的な目で劇場へ。サスペンス、スリラーは韓国のオハコなので大事故も想定に。予想に反して骨太なサスペンスに仕上がってました。
ところが、やはり日本的と言いますか、少し無理矢理な展開が散見される。色々ありますが、とりあえず藤原竜也が仲村トオルを犯人と決める理由が薄すぎます。告白本に誰よりも早く反応したのが仲村トオルと言っていたが、そう言った描写は特にない。仲村トオルが告白本に興味があるのは付箋の数で示されているけど、それはキャスターであり当時取材していたからだとこちらは思う。僕が見逃してたのかもしれないけど、やっつけじゃなくて練ってほしい。
あとはこれは映画の1番見たくない部分。”何を待ってんだよ”問題です。軽井沢の別荘で藤原竜也が仲村トオルの首を締めてる時に、伊藤英明が銃を構えながら「やめろ〜やめろ〜」とか言ってるんですよ。縄しか持ってない狂乱者に何を警戒してるのか知らんが、素手で止めに行けよ。本当に鈍臭い牧村だな。意味不明すぎて考える前に興醒めしました。
個人的な冒頭の追っかけっこシーンが都営新宿線曙橋駅のウチの会社の目の前なので上がりました。
ただ、全体的には緊迫感があって良かったです。残虐性もそれなりにあったし。どんでん返し展開にも感心しました。早乙女太一も新たな一面を見せてくれた。 興醒めの別荘シーンが悔やまれます。
親切な
サスペンス、スリラーに最も重要な事とは?其れが脱け落ちている。観客の想像力をもっと信じるべきだと感じた。あまりに関係各位が多過ぎる制作体制、そいつが作品を殺した犯人です。
もっとはっちゃけた演出で観るものを戦慄させて欲しい。別荘のシーンの一部は中々変態チックで○
秀逸なストーリー
見事な「どんでん返し」のストーリーで、やられた〜というのが正直な感想です。
ただ最後の真犯人の事件を起こした動機の部分が少し??って感じで、ありきたりと言いますか、なんというか弱いんですよね。それがマイナス1点。
俳優さんたちの演技は素晴らしかったし、そんなに個人的には内容もグロくなく普通だと思いました。
2人の演技力が圧巻
予告編が初めて公開されてからずっと観たかった映画でした。本当に面白かったです。藤原竜也と伊藤英明の演技力が素晴らしかった。とても引き込まれた。
謎の男「曽根崎 雅人」の表情、セリフ、全てが奇妙で恐ろしかった。そして悪役が似合う男という称号を持つ藤原竜也が演じているということを逆手に取った衝撃の結末だった。ストーリーが読めたという人もいるが、だとしても藤原竜也と伊藤英明の演技力に圧倒された。はず。
本当に1995年に起こった事件なのか?と錯覚するくらいリアルなストーリーの作り込みで、終始ドキドキした。藤原竜也主演映画史上過去最高の衝撃でした。
あと藤原竜也の鼻が美しかった。
タイトルなし(ネタバレ)
殺人のシーンが残酷すぎて見るのが辛かった^^;
最初、藤原竜也さん演じる曾根崎が出てきた時
年齢若すぎない?と思ってました!
がしかし映画が後半になるにつれて「あっ!」そうゆうことかと思わせるところはすごいと思ったし、びっくりした!
藤原竜也さんの凶悪犯ぶりはすごかった!
真犯人が出てきたり、映画が終わるまで最後まで楽しませてもらいました^_^
1回じゃなくて、内容を知ってからもう1回見ても楽しめると思います!
SとMは表裏一体!?
いや~やられました!
前評判イマイチだったので気を抜いて観賞してましたが、観ていくうちにだんだん引き込まれていきました。
(まさかあんなどんでん返しがあるとはビックリ(@ ̄□ ̄@;)!!)
それと、ドSのはずの真犯人がドMに大変身したところにもビックリ!
(ドSとドMは表裏一体って言いますもんね)
ただ、ストーリー2/3くらいのあたりで真犯人がわかってしまったのが残念。
ミステリーとしては?
予告編以外は何も情報を入れずに鑑賞。
映画としてはスピード感があり、とても楽しめるいい映画に仕上がってると思います。
ただ、伊藤英明と藤原竜也に加えて、映画のはじめのテロップで仲村トオルが出ていることがわかり少し違和感。
しかも積極的に事件に関わろうとしている姿、犯人の知的レベルが高い事、良い人に見えて実は悪人だったという役が仲村トオルが得意とする役所の一つでもある事で、それは確信に変わり、ストーリーの半分くらいで犯人がわかってしまって、ミステリーとしては興味を削がれました。
また最後の方のテレビ局からスタッフが仲村トオルを見送るシーンが説明的でしたし、車で別荘に向かう時にオペラがかかってる事でもうお腹いっぱい。
そういう意味で自分にはどんでん返しの感激も何もなく、ミステリーとしてもっとうまく作って欲しかったなって印象です。
オチが半分正解してた
藤原竜也演じる人が本当は犯人じゃないだろうなとは思ってたから、そこだけ当たりでした笑
でも主人公の刑事まで関わってるとは予想外でしたね笑
やっぱりリメイクでも日本映画といえば
人間の繊細な心理描写ですね。
漫画実写化は糞です、やるなら小説の実写化に限ります^_^
少し物足りない。
きっかけは、藤原竜也が主演と言うことで、映画館で見ることにしました。
でも正直、悪役をやる藤原竜也はとっても素敵だったのですが、デスノートやカイジの演技を知っていると、もう少し暴れて演技をやってほしかったな…。
ネタバレで、あぁいう結末があるのであればそういう演技になってしまうのは分かるんですけど、藤原竜也独特の演技が見たいを理由に見るなら少し物足りないかも…。
脚本も半分くらいまではすっごく面白かったのですが、途中から、「あー、この人犯人っぽい」と分かってしまうのが惜しいかも…。
最初からよくよく考えたら、真犯人は分かっちゃうような感じで残念…。
真実から作ったら、あのようなストーリーになってしまうのは分かるけど、もう少し衝撃的な感じにしてほしかったかな…。
でも何本も映画を見ている内では、全く面白くない映画とは全然違って面白いけど、音楽や効果音に頼っているホラー映画のようで、内容は薄かった。
それに震災のことを出てくるなら、ネタバレになってしまうけど、今のご時世言った方がいいのかも…。気分を悪くする人がいそう。
面白いけど、本で読む程度でよかったかな~。少し期待したばかりに残念。
日本版としてのローカライゼーションが秀逸だ
"ワーナー映画×藤原竜也"といえば、「デスノート」(2006)、「藁の盾 わらのたて」(2013)、そして本作もワーナー映画である。ある意味で、故・蜷川幸雄監督とともに藤原竜也最大のパトロンになっている。
モノマネ芸人のネタにされるまでもなく、映画ファンにとって"藤原竜也"はひとつのキャラクター芸であり、"そういうもの"として楽しむアートだ。その極みは、「探検隊の栄光」(2015)での自虐的ともいえるコメディで観ることができる。
今回も、"藤原芸"による一連の犯罪者を彷彿とさせる曾根崎役なのだが、このサスペンスはひと味もふた味も違う。オリジナルプロットの秀逸さに加えて、日本版としての脚色が素晴らしい。
韓国映画「殺人の告白」(2012/英題:Confession of Murder)のリメイクなので、原作は小説というよりも、映画を原作としている。その韓国版を知っていても、入江悠監督のローカライゼーションの見事さに感心しきり。
22年前の連続殺人事件の犯人による、"告白本"が出版され、時効が成立している犯人がマスコミとSNSを利用して、時の人となる。
衝撃の真相は、映画を観てもらえばいいが、日本版では事件設定を1995年にしている。これは改正刑事訴訟法(時効の廃止)が衆議院可決した、2010年4月27日から逆算されている。強盗殺人の公訴期限15年を引き算して、1995年となる。その1995年は、"地下鉄サリン事件"や"阪神淡路大震災"のあった年で、この不穏な空気感を伏線のひとつとしている。
また、韓国版では時効成立2年後に告白本が出版される設定だが、日本版では実に7年も真相を寝かしたことになっている。これは作品公開の2017年にしたほうが1995年からの時間経過によるリアリティが増すことと、劇場型犯罪を演出するためのSNSがより大衆化しているので都合がいい。
伊藤英明の存在も大きい。脇役でも主役を喰ってしまうほどの"藤原芸"を、いい意味で打ち消してくれる。本人も"海猿イメージ"を消すのに極端な役柄を選んでいたように思えるが、「3月のライオン」(2017)も本作でもニュートラルでありながら、揺るがない存在感を発揮している。日本映画にとって必要不可欠だと再認識させられる。
(2017/6/10 /TOHOシネマズ日本橋/シネスコ)
鼓動に共振する音
予想を上回るプロットと
心拍を煽る背景音に
グイグイ引き込まれます。
2回目のTV中継あたりから
犯人のめぼしがつき、海外拉致体験の
告白でわかってしまったのが
残念でしたが、全然登場しない人物を
犯人にしないところがフェアに
感じました。
全部の殺害映像や特に
最後の殺害映像は、もう少し音声を
いれた方が残酷さが浮き彫りに
感じたように思います。
何故かわかりませんが
犯人に対する敵対心情があまり
高まらなかったので、
最後は少しまったりしてしまいました。
オブラートにつつみすぎかな。
海外ドラマの見過ぎで刺激に対する
感覚が過激になりすぎたせいかもです。
でも、
後半までは間違いなく、
予想のつかないストーリー展開が
面白いです。
皆さんが書かれているように
出演者の演技力が高くいいですね。
藤原竜也の大振りな演技が苦手でしたが
本作では良かったです。
個人的には、
野村周平の手術後の
包帯から覗いていた目が一番でした。
あの黒と赤のみで白みが全くない
復讐の目が人間の計りしれない執念を
感じさせました。
推理するのが好きな人に。
現代劇の日本映画の流れが変わったら
間違いなく分岐点の一つと言われるであろう作品だと思う。(殺人の告白も鑑賞済み)
・誠実で適切に機能する暴力描写
・「バズる」という言葉が流通した現在でも強度を保てる、現代風俗を正面から切り取ったモンタージュ
・「藤原竜也のクズ役」という、長年日本映画から失われていた役者の文脈を公開前から打ち出した宣伝
・BGMが無くとも耐えられる役者の演技とセリフ回し
いずれもハリウッドや韓国映画では普通に出来ることが何故?という声が聞かれて久しいが、入江監督と製作は見事に作品で回答を出してくれたと思った。
(今まで多くは制作費や観客の成熟度を言い訳にした回答ばかりだった)
それ以外でも、ドアノブやガラスに映り込む顔のカット、カメラが移動してからのフォーカスの切り替え、緊張感を保つための長回しなど、計算された映画的演出が続き、非常にリッチな映画になっている。
良い点をあげればキリがないが、特に素晴らしいと感じたのは2点。
1.後半、一番嘘が出やすい(突っ込みが入りやすい)シーンに黒田大輔、坂田聡などの実力派をキャスティングして説得力を持たせていたところ
2.夜の駐車場(アウトロー?)、TV局の混乱(テロ、ライブ?)、別荘での監視カメラ(ゴーンガール?)など、様々な映画からの引用があると思われるが、どれも引用の為の引用ではなく効果的だった
(ジョーカーゲームでは少しいやらしく感じてしまった。)
それでも星4つなのは、悪役演出に若干の不満が残ったため。
勿論、近年日本映画にありがちなサイコパス描写は極力避けて演出されてはいるし、セリフ一つ一つも計算されていた。
だが、あのタイミングでオペラを流しながら登場されると、どうしても記号的(極度に神経質で潔癖症な完璧主義者)な悪役の印象に引っ張られてしまう。
例えその人物の教養レベルに合致した音楽だとしても。
なので、できれば同じ伊藤英明が出ていた悪の教典でのマックザ・ナイフや、近作でも(悪役ではないが)コンサルタントでのザ・ケミストなど、予想を裏切る音楽を鳴らして、悪役の異常性を際立たせてほしかった。
あの車内のシーンはある意味悪役の初登場のシーンであり、謎解きをほぼ終えてこれから打倒すべき敵と対峙する前フリのシーンでもあったはずだ。
残念ながら私にはあのオペラはダースベイダーのテーマと同じに聞こえてしまい、その後のサスペンス要素への興味を維持するには至らなかった。
とは言えラストの切れ味は凄まじく、エンドロール中のオマケも、鑑賞後に観客に倫理観を問わせる上でとても効果的であった。
個人的には、近年の原作付の日本のサスペンス映画では、ソロモンの偽証、ヒミズと同等かそれ以上の傑作だと感じた。
全145件中、121~140件目を表示