ポバティー・インク  あなたの寄付の不都合な真実

劇場公開日:

ポバティー・インク あなたの寄付の不都合な真実

解説

途上国を舞台に成長し続ける貧困産業の実態に迫ったドキュメンタリー。営利目的の途上国開発業者や貧困産業が成長する一方で、先進国から一方的に押し付けられる援助により、受け手の途上国側の自活力が潰されているという実態があった。一足購入ごとに発展途上国に一足の靴が贈られるというあるシューズメーカーの取り組みは、地域産業の成長を妨げていた。その一方で、海外援助に頼ることなく、自ら起業することで課題の解決をおこなう事業者も存在する。貧困産業を取り巻くさまざまな問題に光を当て、援助のあり方を問いかけていく。

2014年製作/91分/アメリカ
原題または英題:Poverty, Inc.
配給:ユナイテッドピープル
劇場公開日:2016年8月6日

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映画レビュー

4.5貧困ビジネスの弊害と闇、養子縁組にまで踏み込む。先進国の全員が観るべき

2024年5月25日
Androidアプリから投稿

先進国から途上国への長期にわたる支援が、その地域の産業や経済や農業を衰退させる弊害と、貧困産業の闇を描く。

また、養子縁組みという名の人身売買にもメスを入れる。

たとえばハイチでは米は完全に自給できていたにも関わらず、長年のアメリカからの米支援で、ハイチ米農家が潰れてしまった。
靴ブランドのTOMOSのキャンペーン支援で職を失った靴職人、せっかくソーラーパネルで起業した若者が、先進国から無料でばらまかれたパネルによって窮地に追い込まれるなど、枚挙に暇がない。

アフリカの有識者や学者や起業家の言葉が刺さる。

『アフリカはいつまでも乞食だと思われている。本当は経済的に自立できる力はあるのに』と。
それはアフリカの固定概念を植え付けてきた欧米のキャンペーンのせいでもあると。

第三国はいつまでも経済的に自立させられないようにしていると感じた。そのほうが経済大国にとって都合がいいのでしょう。
現地の人々は、物を大量に送る押しつけの支援ではなく、起業したい人たちへの融資や経済が回る手助けをしてほしいと願っていた。

主に欧米のNGOと政府と企業の利益の構図は、アフリカの各国政府を骨抜きにし政治腐敗も生み、経済奴隷にしているという事実。

災害が起きたときの短期的な物資支援は、現地の人々も否定していませんでした。その後、どう立ち直るか、被災地の声を丁寧にヒアリングしなければ本当の支援にはならないとつくづく思った。

『永遠に乞食でいたい人などいない』
この言葉が刺さりました。

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REX

4.5貧困を考えさせられる作品

2022年10月10日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

悲しい

知的

難しい

ネタバレ! クリックして本文を読む
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Masatoshi Matsumoto

5.0「誰のため」、「何のため」の援助なのか。

2016年8月10日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

難しい

今この時代に生きている人なら、皆観る価値はあると思います。大袈裟かもしれないけれど。

善意でやっていることが、実は現地ではこんな結果を生んでいる。
日本は主に「援助する」側で、これまでにも多くの寄付、救援物質、そして技術支援なども行っているけれど、それが果たして本当に彼らのためになっているか。自己(自社)満足になっていないか。考えるきっかけになると思う。

とにかく、観ることができてよかった。知ることができてよかった。もっと多くの映画館で上映できればいいのですが。

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洋画fan

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