ハードコア

劇場公開日:

ハードコア

解説

サイボーグ化された男性が愛する妻を救うべく壮絶な戦いに身を投じる姿を、主人公の一人称視点のみで描いた新感覚アクション。ロシア出身の新人監督イリヤ・ナイシュラーが制作したプロモーション映像がネット上で大きな反響を呼び、クラウドファウンディングによって長編映画化が実現。2015年トロント国際映画祭のミッドナイト・マッドネス部門でプレミア上映され、ピープルズチョイス・ミッドナイトマッドネス賞を受賞した。見知らぬ研究施設で目を覚ましたヘンリー。彼の身体は事故によって激しく損傷しており、妻と名乗る女性エステルによって機械の腕と脚が取り付けられる。さらに声帯を取り戻す手術に取り掛かろうとした時、施設を謎の組織が襲撃。脱出を試みたもののエステルをさらわれてしまったヘンリーは、超人的な身体能力を駆使して救出に向かう。「第9地区」のシャルト・コプリー、「イコライザー」のヘイリー・ベネット、「レザボア・ドッグス」のティム・ロスらが出演。

2016年製作/96分/R15+/ロシア・アメリカ合作
原題または英題:Hardcore Henry
配給:クロックワークス
劇場公開日:2017年4月1日

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映画レビュー

4.0スーパーヒーロー映画の方向性を変えるかも知れない!?

2017年4月5日
PCから投稿
鑑賞方法:試写会

楽しい

興奮

飛行機から脱出ポッドで落下→落下地点のハイウェイで銃撃戦→カーチェイスしながら並走するバンにマシンガン乱射→高い橋のアーチ部分を伝って逃げる相手に肉薄→ヘリコプターからロープでぶら下がり飛行、高層ビルから地上めがけてジャンプ、等々、この映画用に開発されたゴープロカメラをヘルメットに装着して究極のPOV映像をゲットしたのは、監督と撮影スタッフ、そして、時々スタントマン。そりゃそうだろう。グルーヴ感溢れるビジュアルの中には下手すると命を落としかねない際どいシーンも幾つか、否、たくさんあるのだから。おかげで、観客は主人公の視点に自分の視点をダブらせ、ゲーマー感覚で全編を全うすることができてしまう。結果、見終わって誰もが気づくはずた。一人称視点に下手なスターはいらないと。これはある意味、スーパーヒーロー映画の方向性を変えうる出来事かも知れない。

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清藤秀人

3.5生々しさと臨場感に満ちた激走アクション

2017年3月26日
PCから投稿
鑑賞方法:試写会

楽しい

怖い

興奮

英語とロシア語が入り乱れ、一体これがどこの国籍を持った映画なのか、そして主人公が置かれた状況すら分からないまま物語はスタートする。映し出されるのは全て主観映像。観客の目線はどうやらこの、腕と足を機械化された男の目線と同化したまま、最後の瞬間まで共にひた走る運命にあるらしい。

注目したいのは繰り出されるアクション映像の凄まじさ。そしてワンシーンの息の長さ。VFXの恩恵も借りながら繁華街や高速道路を縦横無尽に爆走して、建物をよじのぼり、飛び降り、ようやく車内で一息ついたかと思うとまたピンチに見舞われ・・・。地獄の果てまで追いかけてくる敵を殲滅しながら、主人公は、いや観客もまた、息も絶え絶えになりながら逃亡劇を続けることになる。映像は多少の手ブレがあるものの、それ以上に臨場感と「どうやって撮ってるの?」という興味関心が先行し、一向に飽きさせない。好き嫌いは分かれるだろうが、ゲーム映像とも違う、生々しい肉感を持ったアクションと言えそう。

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牛津厚信

3.5これVRゴーグルで観たら

2024年10月12日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

興奮

観終わった時には息絶えてる自信あるわ。

サイボーグ化された主人公が追手エイカンの一味から逃れる際に、自分の体の再生化を担当していた研究者の妻エステルと離れてしまい、妻を奪還するためエイカンを追う。
途中、研究者のジミーと名乗る男が手助けをするも、エイカンが送りこんだ追手の手にかかり死んでしまう。
次々に現れる追手から逃れつつ、妻を探すヘンリーは妻を無事救うことができるのか。

というお話を、一貫して主人公ヘンリーの目線で物語を進行させていくのがこの映画のミソ。逆に言うとそこを除いてしまうと、まあええやんこの映画はそこがウリやもん。
その一人称視点を最大限に活用してハラハラを演出していく。追手の狙撃手が見えないところから急にライフルで狙ってきたり、そこ曲がったらおりそうやなーと思ったら反対から攻撃してきたり、逆にある人物をパルクールばりの軽業を駆使しながら追いかけっこをしたり。これを追体験できる。

正直序盤はホンマにサイボーグなんかいなと思うほどの平凡な身体能力でなかなかまどろっこしい。生身の人間相手に後を追いかけるもなっかなか追いつかずイライラする。なんならちょっと置いていかれそうになる。キミバトルサイボーグなんちゃうんかい!とケツを叩きたくなる凡庸っぷり。

中盤以降ようやく無双とまではいかんけど、まあまあええ感じで敵をバッタバッタと倒していくんだけど、ここでおや?この情け容赦ない殺戮描写はアメリカの作品やないな、と気がつく。まあアメリカも半分入っているけど基本ロシア映画、んーなるほど。
命の重さがめちゃくちゃ軽い。しかもえげつない死にざまが多い。おそロシア全開である。
これが一人称目線で目の前で展開されるわけで、冒頭言った通りこれをVRゴーグルで観たら途中で泡吹いて死んでるやろなと思う目の前グロ描写多し。

更に、私は三半規管イカレているので全く平気だったけど、POV映画お約束のPOV酔いもこの映画はかなり酷そうな気がした。特に終盤のバトルシーンは尺が長い上に動きが激しくて、更に困ったことに敵を探すために右見て左見てって頭を頻繁に振るもんだから三半規管イカレ野郎でもちょっとゲェ~ってなった。ここは要注意。

とにかくこの一人称視点で殺戮マシーンを実体験しましょう、という試み。この一点突破こそこの映画の醍醐味なので、ストーリーとかそんなん知りません。
そこに興味のある方のみお楽しみください。

くれぐれも、おそロシア描写に耐性の無い方は手を出さないようにお気を付けください。

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ハルクマール

4.5感想メモ

2024年8月29日
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ヒラめ