愚行録のレビュー・感想・評価
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タイトルどおり
タイトルどおりの 人々の愚かな想いや行いをそれぞれの目線から映し出している。 主人公は初めのシーンから愚かだったので、あぁ愚行の映画が始まった、、と見入った。 未解決の一家殺人、主人公の記者が取材として関わりのある人達に話を聞いて行くが、皆恐ろしいほど自分の事しか考えていない愚か者。 あまりにも人物の奥底が醜すぎて、見ていて疲れてしまった。もともと人間不信な私はさらに人間嫌いになってしまいそう。立ち直れるかしら。 でも妻夫木聡さん、満島ひかりさんの好演が光ってました。このお二人が出てたから見に行こうと思いました。 満島ひかりさんは、終盤は恐ろしくゾクゾクするほどの演技。さすが。 登場人物すべて愚行だったけど、一番愚行は主人公と光子の曲がった兄妹愛だったんだろうか。 見終わって暗い気持ちになったので、明るい音楽聴きながら帰路につきました。
人は生まれながら平等でないという現実
原作未読で鑑賞。原作を読めば印象は変わるのだろうが、はしょったところも感じず、2時間の映画としてよくまとまっていると感じた。妻夫木聡、満島ひかりの安定感ある二人を軸に、過去を語る他のキャストの好演も光る。 この映画で描かれる生い立ちの条件、ヒエラルキー構造は、現代社会において悲しいかな厳然と存在する。現代に生きる我々は、そのヒエラルキーの中で勝ち上がっていくか、別の価値観でその構造から離れて生きていくしかない。そのヒエラルキーで勝ち残れなかった人間はこのような悲劇に至るのかもしれない。イヤミスの空気感を余すところなく描いた作品。
人間関係のドロドロ
久々に邦画で面白かった 満島ひかりさんうまくなったなー 原作は読んでないが、亡くなった子は、お兄ちゃんの❔ だから兄妹揃って愚行録なのかと
思ってたほどでなくて残念
公開の前々日くらいに知り、ちょうど出かける予定もあったのでついでに見た。
俳優の豪華さに比べてしまうと内容が薄く感じた。
最初のバスでのシーンでの大きな衝撃が強すぎて、全体の物語の衝撃が薄れてしまったように思う。
「怒り」を見たときの、あの驚きのせいもあってか、そこまで感動することができなかった。
言葉での表現や、手を使った抽象的な表現が多くて、怖いシーンやグロいシーンはあまりなかった。かなり身構えてし始めたので、個人的には空振りだった感覚。
原作も知らず、撮影の裏話なんかも全然知らずに見たので偉そうなことは言えないが、「傑作」というには少し物足りない気がした。
もう少し人生経験が豊富ならなにか違う見方があったかもしれない。いつかまた見たい。
8:2位でマイナスだけど
29本目。 何となく描きたいのは分かる。 共感できない、敢えてさせないのが狙いなのかな? まぁ、どっちでもいいんだけど。 でもなぁ、女子大学生の割りに老けてるし、会計時にレシート渡さなかったり・・・細かい所がなぁ、スゲー気になる。 女弄んだ男を、あんないい奴って泣く男友達に一番共感できないし、それなりの奴がそれなりの芝居してる所に腹が立つ。
映画化のメリット、デメリット
終始曇り空の映画。
キャスティングが非常に良かったです。
一人喋り状態の登場人物の個性がより引き出されており、映画化ならではという感じです。
宮村さんの最期のくだりは、しれっとやりに行く場面は好きですが、あのエア打撃なら原作の展開~ラストへの繋りの方が好みです。(それに伴って数多くの描写も必要となってくるので簡単ではありませんが)
よくも悪くも映画化によるメリットと我慢の部分が詰まった作品です。
悪くはないよ
最後まで集中してみられました。
妻夫木、満島W主演なので初長編監督でも失敗はないと思ってましたが、それ以上でした。
脚本も秀逸、演出も悪くない。キャストもなかなか、主演二人は安定感抜群だし、臼田あさ美も小出恵介もいい芝居でした。もう一人夏原役の松本若菜は初めて知りましたが要チェックです。よかったですよ。
ただ万人には勧められないし、重い絶望感満載作品です。
作品としては全く飽きない展開だ。登場人物一人一人の愚行録を通じ、事件の真実に繋げる。これを巧みに演出する石川監督には次作も期待したいですね。
気になった点は妻夫木演じる武志が臼田演じる宮村を壺のようなもので頭を殴り殺すシーンは明らかに当たってないのが遠いアングルからもまるわかりでした。別の撮り方でも良かったのに...
昨年も「淵に立つ」「葛城事件」など絶望感満載作品が高評価を得ています。たまにはハッピーエンドでない人間の心の深淵を抉り出す愚行録みたいな作品を一人で観るのも良いかなと思いました。
後味の非常に悪い映画。
後味の非常に悪い映画。
映像不可能な作品と謳っているが、何か首をかしげたくなる。
どの場面なのか?
『カルテット』でも怪演である満島さん。意外性が全く見られない。いつもの精神が不安定な女性。「駆け込み女と駆け出し男」の方が素晴らしかった。監督の初の長編作品らしいが、長編作品向きの監督ではない。田中兄妹の過去も暴き出されるか。どこか
聞いたことのあるような経緯。結局、彼らの義父は、一回も出てこない。キャスティングが素晴らしすぎるが、個々の役者の演技に伸びしろなし。大学での内部生と外部生の位置づけが出てくるが、附属上がりではない私にとっては、そんなに外部生と内部生の違いは感じなかった。慶×大学とか成×大学、明×大学だとその違いは顕著なのか?惨殺される一家の夫と妻。殺されるに至る彼らの過去。妬まれたり恨まれること危険性は孕んではいるものの、帳尻合わせる部分が非常に汚いというか描き方が粗い。今後この作品の監督がどのような作品を描くかは期待薄。最後武志が逮捕されるまでは描くべきではないか?
中村さ~ん、可哀想な役回り。煙草は控えめに。
濱田さんは、演技役者として板がついてきました。平田さんが精神科医ってドラマ「代償」か!
長編デビュー作とは思えない程の素晴らしい演出
出てくる登場人物の多くが、一見クズみたいなヤツだと嫌悪感しか感じないがちなところだが、この監督の演出にかかると、自分の内面の奥底にもどこかこれら登場人物と似た部分があるのではないかと振り返らせる気持ちの方が強くなり考えさせられてしまう。 映画は現代社会に潜む様々な問題に対する警告を含んでおり、見る人によって何を感じるかは観た人それぞれの観点で異なると思う。 自分から見た他人なんて、その人のほんの極一面であって、ましてや主観が入って自分の頭で捏造した人物像であり、その人の本質なんて決して捉えられていない。そんな他人像を平気でペラペラ、あたかも間違いないとばかり人に話す。この主観の捏造人物像があたりまえのように拡散、横行している、現代のネット社会へのある種の警告のようにも感じられた。 冒頭のバスのシーンの細かな演出から上手いなぁ〜っと感じる所が多々あったのですが、見終わったら、映画全編が素晴らしい演出で、これが監督の長編デビュー作品と知って本当にビックリしました。 妻夫木さんや満島さんの演技も素晴らしく、個人的には間違いなく心に刺さる傑作でした。
ゾクゾクと
王様のブランチで紹介してて面白そうだったので観に行きました!原作などもさっぱり知らずに。 満島ひかりさんのゾクゾクする演技がたまりませんでした。妻夫木さんもミュージアムといい、最近影を持つ男役もハマっておりまして。 結局、人は愚かな生き物で、自分でもそれが愚かと気付かずにすすむ毎日。映画の内容はやや極端だったかもしれないけど、共感できる部分も多数。 映像も、進行も飽きない感じで見入っちゃいました。 やはり、一番怖いのは人間ですよね、、
二回は見たくないなあ
初日に鑑賞。原作をつい最近、二度読んで人物相関等をしっかり頭に入れていました。その記憶で、映画では削られていた細かい部分も補いながら鑑賞したという感じです。 原作を未読の人も、満島さん妻夫木さんの演技で最後まで見られるでしょうけどもやはり読んでおいた方が良い! 最終頁での衝撃!や、登場人物のそれぞれの愚かな部分、そして殺された美人の妻、夏原という女がいかに策略家の悪女だったのか、原作を読むとよく分かります。 私は中村倫也さん目当てに見たのですが、夏原さんに心を奪われるきっかけとなった一瞬の表情はさすが!でした。 宮村さん役の臼田あさ美さんがとても良かったですね。 夏原さん役の松本若菜さんは初めて拝見しましたが、この役はあまり既成のイメ−ジがない有名でない女優さんの方がきっと合うと思ったので、とてもハマってたと思います。 皆さん演技は良かったけど、暗い話なので二回(もそれ以上も)は見たくないかな。
暗い。。
お話自体は、作りこんでいて それなりに面白いのですが・・ 途中で、おそらく・・というネタバレみたいなものもわかります。 主役の二人がすきなので、期待して見にいったのですが。 満島ひかりも妻夫木聡も、やはり上手いです。 期待過ぎたのかなぁ・・悪い話ではないのですが、暗い気持ちで 映画館を後にしました。
違和感
1年前に一家が惨殺された未解決事件。この被害者夫婦の友人達を主人公が取材していく。 細かいフリがいくつかあり強引な展開にならない様にしている感じだけど、そのせいで意外性もあまりなくなってしまっている。 犯人探しをするような空気感でもなくただ淡々と説明映像をみせられて「実はこうでした」というより「結果こうなりました」という印象で、ふ〜ん…という感じ。 見終わって、未解決の理由やそれなら何故虐待?と違和感が残った。
初日。
初日舞台挨拶にて鑑賞。 衝撃でした。 決して表沙汰には出来ない人々の「愚行」の数々を目の当たりにして、何とも言えない重い気持ちになりました。 人の運命は生まれた時から決まっているのか…それとも自分の力で変えることが出来るのか…幸と不幸は紙一重なのか……とても考えさせられました。。。 とても重い作品でしたが、キャストの演技も素晴らしくて、観て良かったです。
素直に面白かった。
2月18日公開の映画『愚行録』です。
ベネチア国際映画祭で映画のカタログをぱらぱらとめくっていたら、あっ、日本の映画がある。
面白いのかな、どうなのかな? と思いながら映画の説明文を読んでみると、直木賞の候補になった小説「愚行録」を映画化したと書いてあった。
おやっ、面白いかもしれないわね。
ということでぷー子、映画祭のスタッフにさっそくチケットを取ってもらい、観にいくことに。
ベネチア国際映画祭ではオリゾンティ・コンペティション部門にノミネートされていたみたいなので、会場でオリゾンティの審査員たちを見かけたけれど、声をかけずにこっそりと彼らから隠れるようにして席に着く。
貫井徳郎さんの小説はあいにく拝読したことがなかった。
だからストーリーもわからないまま、ワクワク気分で映画鑑賞。
でも、サスペンスだから逆に本を先に読んでいなくてよかったかも。
映画『愚行録』は、小説をベースにして作られているからか、無駄のない構成で面白くできていた。
サスペンスあり、謎解きあり、退屈せずに観ることができたよ。
演技で光っていたのは、松本若菜さん。
往復ビンタをくらわしたくなるような彼女のビッチな女ぶりがすっごくよかった。
実際に彼女は映画のなかで頬にビンタをくらうのだけれど、キッと表情を取り戻して相手を打ち返す。
いや〜ん松本さん、すごいビッチ。最高だわ〜。
あとは、臼田あさ美さんがいい役してた。
臼田さんはモデルあがりの方なので、まず観ていて綺麗。
その彼女の綺麗さが、青山かどっかのスタイリッシュなカフェのオーナー役にもあっていた。
凛とした表情でセリフをつないでいく彼女。いい感じじゃない。
将来は、ヤクザ物とか、時代劇とかにもぴったり役なのではないかしら、と思った。
妻夫木聡さんは、ぷー子が昔から大好きな俳優。
今回も妹とのネチネチとした関係を上手に演出していると思った。
安心して観てられるいい俳優だね。
ベネチア映画祭では、なにか賞を受賞できるのではないか、とぷー子は思っていたんだけど、残念だったね。
でもね、この映画祭での受賞とか、アカデミー賞とか、バフタ賞とかが、くせものなのよ。
もちろん、賞を受賞したらかっこいいよ。
ポスターにも「なになに賞、受賞」って書いてあると、おやっと目を引くもんね。
でもね、賞を受賞したからといってその映画がいい作品だとは必ずしも限らないの。
賞を決める方法に問題がありありだからさ。
賞の決め方は「羊の群れ」形式なので、一人が右に行けばみんな右に歩きだすような感じ。
審査員のみんなも独りで恥をかきたくないと思っているし、他の審査員と一緒にほんわかした環境を作らないといけないと思っているので、大変なのよ。
だから受賞しなかった作品でも、いい映画ってたくさんあるのよ。
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