イレブン・ミニッツ

劇場公開日:

イレブン・ミニッツ

解説

「アンナと過ごした4日間」「エッセンシャル・キリング」「ザ・シャウト さまよえる幻響」などで知られ、カンヌ、ベルリン、ベネチアの世界3大映画祭で受賞歴のあるポーランドの鬼才イエジー・スコリモフスキ監督が、大都会に暮らす人々の午後5時から午後5時11分までの11分間に起こる様々なドラマをモザイク状に構成した群像劇。女好きの映画監督、嫉妬深い夫、刑務所を出たばかりのホットドッグ屋、強盗をしくじった少年といったいわくありげな人物と、一匹の犬を中心に描かれるサスペンスで、多種多様な視点を駆使した映像や都市空間にあふれる音などによって、人々の悲哀に満ちた人生の陰影を表現。人々のありふれた日常が、わずか11分で変貌していく様を描き出した。

2015年製作/81分/PG12/ポーランド・アイルランド合作
原題または英題:11 minut
配給:コピアポア・フィルム
劇場公開日:2016年8月20日

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(C)2015 SKOPIA FILM, ELEMENT PICTURES, HBO, ORANGE POLSKA S.A., TVP S.A., TUMULT

映画レビュー

3.5☆☆☆★★★ これ、、、はっきり言って『フア◯ナ◯・デ◯ステ◯ネー...

2024年3月11日
iPhoneアプリから投稿

☆☆☆★★★

これ、、、はっきり言って『フア◯ナ◯・デ◯ステ◯ネーション』じゃねえか?(爆)
登場人物がかなり多く。1人1人の行動・目的・位置及び人物関係を、1度観ただけでは完全に理解仕切れないかもしれないが、かなり面白い作品でした。
そして、この作品の主役はズバリ【音響】だと言って良いか…と。

ストーリーを語る気がさらさら無い…等の意見を見ると。そりや〜そうでしよう〜ね〜との思い。
スコリモフスキーは昔、ガラガラの新宿東映パラスで観た時から、その辺りは確かにいい加減だった(笑)
それなのに、いつの間にか世界的な巨匠扱いなんだから。
ひょっとして本人笑ってるんじゃないかな〜。

分かりずらかった人物関係としては、、、

・ホットドッグ屋の親父と絡む女
・その息子が見たモノ(幻覚?)
・階段で通せんぼする男と寝たきりの男
・犬を連れ歩く女
・強盗あんちゃんと、女好き監督が見たモノ
・謎の映画撮影等

まあ、画面に登場した全員を、最後に強引に同一場面に集める為なのだから。最早ストーリー等はどうでも良いんでしょうねえ( ^ω^ )

2016年8月29日 ヒューマントラストシネマ有楽町/シアター1

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松井の天井直撃ホームラン

4.5スゴイ!最高!ほぼ完璧!

2023年12月10日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:映画館
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osmt

0.5だから何?って感じ。

2022年7月21日
Androidアプリから投稿

各登場人物がとある事件に巻き込まれるまでの11分を描いた作品だが、狭い範囲の住人の日常を切り取ったり、視点を変えたのを繋げただけでけっこう退屈。

黒い点や質屋のテレビ、配達先での怪現象等謎が残って考察の楽しみがあるのが救いかな。

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カミムラ

4.5すべてを映し出すがゆえ すべてを取り逃すカメラ

2022年3月28日
iPhoneアプリから投稿

「11分」の間に起きたことはすべてが克明に「記録」されている。スマートフォンからハンディカムから8ミリから監視カメラまで、あらゆるカメラが「11分」をさまざまな方面から切り取っている。時にはイヌの視点になって主人を見上げたり、上空から街を見下ろしたり、とにかく手段を問わず現実を映し出し続ける。

しかし、そうであるにもかかわらず、この映画には人間的な感触がない。仮にも同じ時空を経験している人々の動向を描いた群像劇のはずなのに、人物の心情の掘り下げはほとんどなされない。話が進むにつれて各々の目的意識のようなものがなんとなく明らかにはなっていくものの、それらがどのような蓄積に基づいたものなのかは判然としない。

人間を語り出す装置としての機能を十全に果たすべくカメラは多種多様な撮影機器を忙しなく行き来するのだが、それによって映像の持つ説得力はかえって摩滅していくという悲痛な逆説性。人間不在のサスペンスはやがていかにも人工物めいた粗雑なラストシーンへと墜落する。役者のオーバーな演技やスローモーション演出はこのシーンの人工性を強調しているといえるだろう。

技術が発達すればするほど眼前の物理現象を捉える方法は増えていくが、そういうテクニックばかりに終始しているうちに「人間っぽさ」はどんどん抜けてつまらなくなっていく。本作を通じて私が受け取ったメッセージはそんなところだ。衝撃的なラストシーンが監視カメラのモニターのうちの取るに足らないワンシーンへと後退していく描写は、「カメラ(=語りの文法)」それ自体にこだわることの不毛さを表しているのではないか。

一方で、この映画の網羅力をもってしてもなお最後まで映し出されることのなかった「空の黒点」の存在はある意味で希望だ。たとえ世界の全てが監視カメラによって余すことなくモニタリングされていても、決して可視化されないものがあるということ。これは人間の心情も同じだ。存在はするが、目には見えない。しかしそういった不可視性を、それでもなお何らかの形に捉えようと足掻き続けてこそ、傑作と呼ぶに相応しい文芸が生まれるのだと私は思う。

印象深い挿話がいくつかあったが、とりわけ映画プロデューサー(監督?)と新人女優のやりとりは昨今の邦画業界における諸問題を彷彿とさせた。女優側がなんとなく自分の身体を売ることについて諦観的になっていたのがなんともやるせない。プロデューサーのあまりのクズっぷりにはもはや失笑すら湧いてこないが、こういうことが実際に起こっているのだと思うと戦慄する。

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