バーニング・オーシャンのレビュー・感想・評価
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【ピーター・バーグ監督とマーク・ウォールバーグのタッグに外れ作なしの法則は継続された】
2010年4月20日、メキシコ湾の”ディープウオーター・ホライゾン”(海洋石油掘削装置)で起きた”人災”をリアリティ感、緊迫感溢れる映像で描き出す。
今作は、当時(海鳥がオイル塗れになり、飛べなくなった映像は衝撃的だった)の海洋上に設置された施設で”何が原因で”あのような災害が起きたのかを、21人の生存者への徹底インタビューと綿密なリサーチの元、露わに描き出している。
そこから浮かび上がる、建設当初から指摘されていた安全面の不備、遅れる稼働に対して親会社から掛かる重圧及び強制稼働の開始。
現在の建設業界に蔓延する(仕事の関係で、知っています)事象は、この災厄を経験しても繰り返されているという事に、暗澹とした気持ちになる。
”ディープウオーター・ホライゾン”がマイク・ウイリアムズ(マーク・ウォールバーグ)らの懸命の働きもむなしく、大爆発し、海中に沈む様子はその大迫力の映像とともに忘れ難い。
ディザスターという言葉は使いたくない、”人”が起因の大規模災害をきちんと描いた映画である。
ピーター・バーグ監督が「ローン・サバイバー」に続き、実話をベースにリアリティ感あふれる映像で真実を伝えようとする姿に共感する。
彼は、今作公開後、マーク・ウォールバーグ主演で「パトリオット・デイ」を発表する・・。
<2017年4月22日 劇場にて鑑賞>
コンパクトな佳作
タフな普通のおっさん
事故の惨劇をど迫力で再現できている。泥水噴出、火災の勢いもまじかに迫ってくるよう。
展開もシンプルで見やすい。マークウォールバーグ(言いやすい呼び方ないのか、ジョニデみたな)はこういうタフな普通のおっさん役をやるとハマるな。男前ではないが絶妙ないいポジションを確立している。
ラストも無理矢理に感動させようとしていない点が良い。
悲しい実話です
・人命も社会的にも環境問題としても最悪の事故です。
・映像がスゴかった。
・石油に限らず数限りある資源を取り扱う職業の方は、皆さんいろいろ大変なんだろうなと思いました。
怖い
うーん、まさしく安全に金を掛けなきゃこうなりますという映画。
壊れたら修理の事後保全はあくまで壊れたとしても構わないものに限る。
その前にテスト・点検の予防保全が、物と人を守り金の損失を予防する。
2010年実際に起きたメキシコ湾沖油田爆発事故で亡くなった11人という数字が現実感を一層迫らせてて怖い。
でもあんなにでかいところでしかも人が沢山居住してる所でも事後保全でいいと思って対処してたんだね。
それとも壊れるわけないっていう杜撰さ?
自転車操業っぽいアウト具合。
過去の事例に学べの事件になるなと思って見た。
この事件で油田採掘の安全面が見直されて厳しくなっていればいいな。面倒だろうけど。
現実問題はともかく、
最初のシーンの缶から液体が溢れ出すシーンで
駄目だこれは…とひしひし悪寒が。
現実に起きた事故を小さな小道具で表してて、
これからのシーンがわかりやすい。
ボタンを押せないのが、権限がないのが、
一瞬息が詰まるシーンだった。
頭ではさっさと押した方がいいってわかってるけど、緊急時の行使できる権限がないなら押せないよね。
身の毛がよだつ
2017年度ベストムービー!
かつては、『ポセイドン・アドベンチャー』とか『タワーリング・インフェルノ』、近いところでは『タイタニック』とかありましたけど、この映画もそうしたパニックものです。これ、名作ではないんでしょうか?あまり話題になってないようですけど…。実話ネタながら、物語もしっかりしてるし、結構ハラハラドキドキさせてくれます!
燃え盛る海
タイトルからも察しやすい、海洋火災を描いた作品
原題はDeep Water Horizonと、舞台となる海上石油採掘施設の名前がとられている
2010年、実際に起こったプラント爆発事故を描いたものだが、残念ながら記憶にはなかった
ちなみにアメリカでの海上火災としては史上最悪とのこと
前半は主人公を起点としたゆるいドラマが展開されるが
中盤に差し掛かり異変が起き始めてからはノンストップ
まさに局所的なディザスターパニック映画となっていた
火災が起きるに至った経緯など、初心者にとっては充分すぎる説明があり、且つ海中に生えたパイプ内部の映像を表現してくれたおかげもあり非常にわかりやすかった
非常事態に陥った際の懸命に人を救おうとする者、必死に自分の命を守ろうとする者、様々な人間ドラマが展開されたが、もう少し主人公以外のキャラクターのバックグラウンドを知りたかった
この事件で亡くなった人は11名
エンドロールでは全員の名前と写真が映り、リアリティを感じさせるとともに、遺族への弔いの気持ちが現れていてじわった
御安全に!!
字幕鑑賞。
余裕ぶっこいた性格の人々が起こした海底油田爆発事故ドラマです。
事故を起こり始めてから焦り始める。主人公なんで事故で火災起きるまで奥さんとwebテレビチャットですからね。どんだけ家族愛を醸し出して余裕ぶっこいてんのよ状態。
事故が起こる中盤から最後までは、事故表現も素晴らしくプラントメーカー、関連の仕事をしている私には臨場感をかなり感じた。
人間が吹っ飛ぶ吹っ飛ぶ。
しかし所々事故後カット割りしてくる主人公の奥さんがウザい。せっかくの緊迫シーンが冷める。家族愛は前半のみで良かったのでは?
また、冒頭にて油井採掘を説明する主人公の娘さん、事故発生直前に食堂にて7年連続安全管理メーカー表彰など、飾りとも言えるワザとらしい補足説明はいらなかったな。
事故の臨場感がとても良かっただけに勿体無い。
最後はまたまた家族愛が待ってますが、私として言える事は「御安全に!!」
一本槍
企業倫理やガバナンスが問われた事故。何が問題であったかそれを省みるものを期待していたが、その掘り下げは浅い。脱出パニックエンターテインメントの要素の方が強く、それは残念なところ。
事故の原理は冒頭のコーラが噴き上げる単純な説明で終わってしまう。とりあえず下からの圧にセメントが負けてしまうと駄目らしい。負圧テストが一体何なのかも不明。Kill lineが無圧力であった考察もなし。工期遅延の要因にも触れることはなし。
無駄な会話は男の現場感を出すためか?肝心の話をしているのに割り込んできて邪魔。実際、責任者が経緯確認しているのに無駄話はしないだろうし、不在だった責任者が復帰後に仕事を始めるにあたって、それまでの経緯報告がないというのも謎。作業着を着ずに現場をウロウロ、軍手もつけない、防護メガネは?と安全装備も謎が多い。現場の杜撰な状態を示しているのか、そういう演出なのかも分かりづらい。
ディテールの描き方が雑だと、マルコビッチが代表するBPの姿勢が実態に沿ったものと信用してよいか疑問を持ってしまう。バードストライクで不吉感を出したり、少し演出がくどい。
パニックものとして押し切ろうとする展開はそれなりに楽しめたが、犠牲者も出し、甚大な環境被害を出した事故。それだけで語られては、腑に落ちないものがある。
カートラッセルは良かった。
映画館で見れなかったので。
何か起きてからでは遅い
2010年に起きたメキシコ湾原油流出事故。
人命が失われ、深刻な環境問題にも発展。
最悪の事故となったが、不謹慎ながら、人災パニック映画としては非常に面白かった!
序盤はちと退屈。
ありがちな家族とのドラマ、現場の人間と上役の対立。専門的な現場の用語や作業の流れも分かり難い。
が、いざ事故が起こるや、瞬く間に引き込まれた。
凄まじい勢いで噴出される泥水。
続く、原油。
こうなると人の力など無に等しい。
原油噴出だけでも大変な事態なのに、さらに追い討ちをかけるようなガスの蔓延。そして…
大爆発。
辺りは一面、灼熱地獄に。
迫力ある音響、リアルなCG火災、恐怖とスリルの脱出劇…後半からはただただ目が釘付け、圧倒された。
その日は何かがおかしかった。
車のエンジントラブル、縁起の悪い“紫”のネクタイ、ヘリにぶつかってきた鳥…。
これから起こる大事故の…と言ってしまえば後付け予兆だが、こういう人災の原因は決まっている。
人為的ミス。
現場の人間は、どんなに経費がかかろうと日程が延びようと、テストやチェックやメンテナンスは怠るべきではないと主張。何より安全最優先。
しかし上役は、経費の削減と作業の完了最優先。安全テストの多少の異常など意に介さない。
石油採掘の事故だけではなく、誰しも仕事で少なからず経験はあるだろう。
上役は現場の意見などほとんど聞いてくれない。
現場は言われたとおりに働け。
現場の不満。
上役の圧力。
が、何か起きてからではもう遅いのだ。
作品は意外とコンパクト。
前半は事故に至る異常のあれこれ、後半は事故と脱出。
マーク・ウォールバーグやカート・ラッセルやジョン・マルコヴィッチらを配していながら、誰一人英雄的に事故の収束に奔走する者は居ない。ラッセルなんて大怪我を負い、マルコヴィッチは嫌みな上役。
ただ生き延びようと必死。その姿がドラマチックでもある。
痛々しいのは、事故による怪我の描写ではなく、仲間や愛する者を失った悲しみ。
何故、事故は起きたのか。
近年屈指の人災パニックの醍醐味を堪能しつつ、どんな仕事にも通じる教訓として学ぶ。
音響設備しっかりセットすべし
どうやって撮影したのか?
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