華魂 幻影
劇場公開日:2016年4月30日
解説
「ピンク四天王」の1人に数えられる佐藤寿保監督による「華魂」シリーズの第2作。「さよなら渓谷」の大西信満を主演に迎え、閉館間近の映画館で繰り広げられるカオスで不条理な世界を描く。閉館を目前に控えた映画館で映写技師を務める沢村は、ある日、スクリーンに映るはずのない黒ずくめの少女を見る。上映後にフィルムをチェックしても、少女の姿はどこにも映っていない。やがて、沢村は上映後の客席にその少女がいるのを見つけ映写控え室にかくまうが、彼女はいつの間にかいなくなってしまう。少女を探しに映画館を出た沢村はその幻影に導かれるように川原にたどり着き、失われた記憶をよみがえらせていく。前作に続き「苦役列車」のいまおかしんじが脚本を、NHK連続テレビ小説「あまちゃん」の大友良英が音楽を担当。
2016年製作/83分/R18+/日本
配給:渋谷プロダクション
スタッフ・キャスト
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2016年5月15日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:映画館
2016年5月5日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館
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ピンク映画のクオリティというのも否めないが、これはこれで一ジャンルとしては成立していて、是非無くならないで欲しいジャンルである。アカデミー賞映画ばかりのまるでフランス料理並の食事だと胃に堪える。とはいえさっぱりなのも味気ない。ということはやはり珍味がないとということで本作品である。この手のジビエ料理的な映画、嫌いではない。なにせ、銀座シネパトスがあった頃はこんな作品、洋画邦画問わず常に配給されていたと思うのだが・・・ そういう意味ではほんとに寂しい時代になったものだと思う。
ストーリー的には映写技師(本当は監督)の忘れていたパラフィリアが、ラフレシアの花が出現することで徐々に思い起こさせ、そして罪の意識に苛まれるという内容である。その映写技師の勤める映画館の閉館日、集まったその館のファンや館長等もその花の出現で、隠していた性的欲求が解放され、場内は酒池肉林の地獄絵図と化す。映画技師の前に現われた謎の少女はその男が学生だった頃に出会った女だったのだ。レイプされているのに助けず、寧ろ自分の欲求を満たすためにその行為を始終覗き見、そして最後に殺されるところまで、あまつさえ絶頂を向える程の倒錯野郎なのである。
そんな倒錯の数々が延々と流れ、現代音楽のような甲高い音が耳に劈く。人間の欲望という欲望がグルグルと渦巻くシチュエーションである。とはいえ情念はそんなに織込んでいないので、それほどまでドロドロとしてはいないように感じ、後には引き摺らない。まるでハプニングバーのハード版のようなイメージである。
エンターティンメントとしてのこの手のジャンルは是非とも無くならないで欲しい。人間にはそういう性的倒錯が現実にあるのだから。。。
2016年5月2日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館
閉館間近の映画館が舞台で、減り続けている小さな映画館やそういった劇場で上映される野心作や実験作への愛が込められたストーリー。
こう言うとノスタルジックで切ないなお話しに見えますが、実際はおかしな人物だらけでなんか笑えます。
で、最終的にはエログロカオスな大騒ぎ。これは不思議な爽快感があります。
面白いけど好みは分かれる映画ですね。
人間らしさはグロさにあると言わんばかりに腹に詰まった欲望や罪やエロスやカオス等、魂をさらけ出す姿をみせる大人の映画。
純粋な人は気分が悪くなるかも。