「この映画こそ奇跡だ!」ハドソン川の奇跡 ko_itiさんの映画レビュー(感想・評価)
この映画こそ奇跡だ!
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普通の映画なら一番の見せ場であるはずのバードストライクの事故から着水のシーンを最初にもってくるか、またはクライマックスの公聴会で回想させるかたちでみせるはずだが、この映画は違った。
事故のシーンは映画の中頃に描写されている。怖ろしく大胆な展開だ。
意図はわかる。主人公であるサリー機長の内面により肉迫するためだと。
実際に前半は「自分の判断は正しかったのか?」の苦悩が言葉ではなく画で描写されているし、事故シーンをへてサリー機長が自身の判断が正しいと確信する後半の公聴会への流れはひたすらサリー機長のみを追っているから。
そしてこの手の映画に必要な「家族との関係」や「職場やその他の人々との関係」の描写を事故のシーンを入れる事で大幅に省略して2時間も無いのに物足りないどころか濃密さえ感じてしまう。
何かに騙されたのかは分かるが、何に騙されたのかが分からない。何なんだこれは?
全体として冷静さを保ってはいるが、もちろんイーストウッド監督は最後の最後にキチンと “泣ける”シーンも入れてくるから娯楽としての楽しみ方はちゃんとある。
「なんだか凄いの観ちゃった」としか感想がなかったのでした。
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